2019年の活動方針予定
※この記事は2月下旬に書き終えましたが、再校正の結果、特に矛盾等なかったため内容を変えることなくそのまま公開いたします。
こんばんは。
3月8日を過ぎました。
これで、私の私的な用事等はひと段落しました。
まだまだ色々なことを整理していかなければいけないのですが、このブログで直近に書いたように「直接の恩返しではなく、インフルエンサーでありたい」という思いから、当面は何でもとにかく頑張るということを続けていこうと思っています。
というわけで2019年の活動方針についてもう少し具体的にお知らせしていきます。
まず一度軽く触れましたが、今年のスローガンは「It’s time to win」です。
ちなみに去年は「天空へ!」でしたが、これはWUGのSSA到達でちょっと達成できたかな。自分のライター稼業も悪くはなかったでしょう。
で、なぜ今年はこれなのかという話ですが、これは昨年末のNumberweb記事で答えをすでに書いています。
錦織圭、2019年は勝負のシーズン。テニスの「29歳」という分岐点。 - 男子テニス - Number Web - ナンバー
歴の長い錦織ファンの方であれば「今年は奇数年だから足掛かりをつかんで、2020年に大きな仕事をやってくれればいい」と思っていらっしゃる方も少なくないと思います。ですが、それでは時間が足りない可能性があるのです。
だからこそ、自戒の念も込めてこの言葉にしました。
勝つときが、やってきた。
そういう1年にしたい。
と同時に、個人としても勝負の1年にしたいと思います。
2020年の東京五輪から逆算した時に、2019年12月の段階で何かできるきっかけが掴めていなければ厳しいでしょう。
私も五輪まであと1年だからといって、のんびりスキル向上なんてやっていたらだめなんです。今年のうちに結果を出す。そのことが必要になってきます。
もう10ヶ月しかありません。貴重な20代の時間とはいえ、できる限りのことをやっていかないといけない。スポナビブログ、Twitterという発信力の強い媒体で発信できない以上、相当頑張らないといけないと思います。
さて、活動についてのいくつかの方針を説明しておきます。
ブログについては手を抜かず更新していきます。
2月シリーズを何とか見ながら、少しずつテニス観戦についての感覚を取り戻してきています。
一番テニスを見る力が鋭かったのは2015年ごろだと思っているのですが、この年は200記事以上書いていて(今考えてもすごい…あの分量ですから)、相当時間を使えていたと思います。あの頃の水準に戻れば、キレ味のある記事が書けるのではと思っています。
これは自覚していますが、やはり試合を見ないと記事の内容が浅くなる。2月シリーズはきっちり書く感覚こそ取り戻せたいい1ヶ月でしたが、肝心のクオリティは時間を割けない以上どうしようもなく、上げきることができませんでした。
あとNumberwebの記事のネタ探しにもなりますからね。見ればヒントが出る。そういうのがオリジナリティとか、私なりの味につながっていきますからね。
どうしても事務的な記事更新が多くなりますが、それでも価値が出ます。続ければ質は上がっていくし、後で見返した時の重要な資料になります。
今年は200記事行けたらと思います。まあ理論上定期記事だけで100は簡単に超えるはずなのでいけるはずなんですが。
その他の方針です。
まず、SNS関連ですが、これは以前お伝えした通りです。
Twitterの投稿を極力抑え、事務的な連絡と情報のリツイートのみにするというものです。
たまに素が出てきていますが、プライベートなこととか、あまりオフィシャルに発言しないといけないような話題は避けているのが分かるのではと思います(plumさんとデータ関係の話はたまにしてますが)。
で、今週のテニスニュースはもうちょっと充実させていきます。
みなさんが気になっているのはニュースに対して私がどう思っているか?ということで、重々分かっています。現状それを公開している場所がありませんので、至急更新体制を作っていきます。
インスタとかラインとか、他のSNSをやるつもりはありませんので、私の情報はこのブログそのものとTwitterを見ていただけたらと思います。
あと、放送枠ですね。これは継続です。Twitter実況ができない以上、これも重要なツールになります。余裕が出てきたら、重要な大会の決勝とかは実況したいですね。その方がテニス界全体の雑談もしやすいんですよ。その対戦してる選手に対して思っていることとかも話しやすい。何気にあの放送枠で一番気合い入れてるのは雑談です。飽きないような実況にするために一番工夫がいるからです。
そんな感じで、2019年頑張っていきますので、もう時間もできて言い訳もきかなくなったので遠慮なく色々とご意見いただければと思います。
あと、ブログこうしてほしい!こういうデータが欲しいなどあれば、それも教えていただけるとクオリティの向上に役立つのでよろしくお願いいたします。←多分これが一番大事
2019年3月10日
日が明けました。
2019年、3月8日。
私はまだこのライブを語れる言葉を持ち合わせていない。
ライターとして、必ず伝える必要があるが、まだ自分がその力に至っていないと思った。
もう二度と見られない、その景色にあてがう言葉を、私はまだ見つけられていない。
あの時、私は泣けなかった。むしろ、幸せだった。
私は友人を6人連れて行った。最初に泣いたのは、その友人だった。
そしてライブ終了後、連番した全員と抱擁を交わした。それは、誰からともなく、自発的に起きた。
「みんなわかるか、これが僕の愛したWake Up, Girls!なんだよ…」
幸せだった。ずっと追ってきていない人たちを、開始たった15分で号泣させるような、そんなグループになっていたことが。
私は、一度ライターを諦めた。
ブログがしんどくなる時もあった。
そんな時に一番支えになったのは、この曲だった。
多くは語らない。聞いてほしい。
こんなに重たい曲。でも私には、心の支えになった。
そして、私は感謝を込めて、自分のライター名義に、「田」を入れることにした。
私は、田中美海さんから、Wake Up, Girls!から、たくさんのものをもらった。
世界が広がった。
知らなかった日本を知ることができた。
知らなかった東北を知ることができた。
知らなかった感情を知ることができた。
解散が決まった日から、ワグナー(ファンの総称)はみんな悩んだ。
自分には、何ができるのだろうかと。
自分たちがもらったものが大きすぎて、その恩返しとは何なのか。私もずっと悩んでいた。
年明けくらいに、私もやっと踏ん切りがついた。
私は演者に返せるほど何か企画をできたわけでもないし、この名義での広報活動も十分とは言えなかった。*3
絵も描けないし、踊ることもできないし、いわゆる「二次創作」なんてのは無理なわけだ。
そこで、気づいた。
直接返すのは、やめよう。誰かに、バトンを渡そう。
私には、テニスがある。ブログがある。
私のブログがきっかけで、テニスが好きになった。楽しくなった。詳しくなった。そんな感想を持ってもらえることがこれまでたくさんありました。
そんな人たちが、何か変わるきっかけになって、いずれ大きな仕事をしてくれたら。幸せ、活力の連鎖。その導線に、インフルエンサーになりたい。
3月8日までオタクとしてのすべてを出し切る。そこから先。不退転の決意で頑張ろう。
そう決めて、一昨日までやってきました。お待たせしました。twosetdown、今田望未、今日からテニスライターとして全力で走っていきます。
2日経って、心がぽっかりと空いた状況はまだ変わりません。
ただ、あの7人が新しい歩みを始めたように、私も8つ目の別の道に向かって歩いていかないといけない。
だから、逃げられないように書きます。
東京五輪までに、もっと高いところへ登る。そして、本番で大きな仕事をする。テニスを、日本中の人に理解してもらう、そんな仕事。
その目標には、時間が足りない。1分1秒たりとも無駄には出来ません。
腑抜けたことを言っていたら、叱咤激励してください。やるだけのことをやります。
一度は世界一の分析をと言った身です。私なりの方法で、テニスをもっと考察していきたい。
2019年3月8日、Wake Up, Girls!は約束の地、さいたまスーパーアリーナにたどり着いた。約束の地に私は駆けつけることができた。
今度は、私が約束の地にたどり着く番。
2020年7月、有明コロシアム。それが私の「約束の地」。
*1:分かる人には分かる言葉だ
*2:画像出典・Wake Up, Girls! オフィシャルブログ 田中美海最終投稿記事より
*3:それどころか、トータルで100人以上のフォロワーさんを失ってしまったと思う。この1週間だけでも40人。ご縁がなかったと言えばそうなのかもしれないけど、公式アカウントの私的使用には申し訳ない気持ちでいっぱいです
【week preview】2019IWマスターズドロー解説
こんばんは。
最近記事を連投していますが、ぜひこの記事を読む前にドロー前展望をお読みください。
2019IWマスターズ ドロー前展望 - two-set-down新章
みなさんのドローの感想と私で違う点については、おおむねそこの記事に書いています。
さてドロー解説です。いよいよ春がやってきました。花粉はやってこなくていい
今週は今年最初のMS、インディアンウェルズです。
ドローサイズは96、全豪以来の大きな大会です。全豪で活躍した選手はNAFに向けて調子を維持したいし、全豪で活躍できなかった選手は仕切り直しの一戦となります。
ドローを見ると非常にうまくばらけた印象です。錦織のインタビューにもあった通りで、今のATPは上位を食える力を下位選手がかなり持つようになってきました。序盤からどこも厳しい戦いが続きます。
以前のBIG4時代だと、MSやGSなら4Rから先が本番みたいなところがありましたが、上位の安定感が下がった代わりに、今は2R~3Rからタフマッチが連発しています。
見ている側もその辺の感覚を変えていかないと事象を見誤ってしまいます。タフドロー見解をしている人は、そのひいきの選手を別山に入れたときに同じ評価ができるかどうかを真剣に考えた方が、正しい評価につながると思います(今回だとタフドローなのはナダルでしょう)。
それではドローを見ていきましょう。
①ジョコビッチ山
[1]ジョコビッチ
[31]キリオス
[18]モンフィス
[15]チェッキナート
[11]チョリッチ
[17]バシラシビリ
[27]シモン
[7]ティーム
全豪優勝後初戦となる[1]ジョコビッチは予選勝者の勝者と恵まれています。しかし次戦から一気に戦闘モードに。3回戦は過去2戦2敗、セットを一度も取れていない[31]キリオスと最悪のドローです。キリオスもやる気に満ち溢れており、「ドローにジョコビッチの名前を見た」と言って本気でかかってきそう。序盤の山場です。
なお、ジョコビッチに過去初対戦から3連勝スタートした選手はいるのか?という疑問ですが、フェデラーがいました。4連勝です。ナダルは2連勝止まりです。
キリオスの勢いは持続するのか。もしもアップセットが起きるようだと大会全体に大きな影響を及ぼします。
さらに4回戦もきつい。ここは2月シリーズ絶好調の[18]モンフィスが上がってきそうです。ただし、モンフィスはジョコビッチに初対戦から15連敗中。
QFは調子を落としている[7]ティームか昨年ベスト4の[11]チョリッチ。このブロックにはカルロビッチがいて、チョリッチの初戦の相手になるかも。チョリッチは母国の先輩のサーブをしのいで王者に挑戦できるか。
やはりジョコビッチが抜けていますが、すべてはキリオス次第。来週週明けは要注目です。
②ズベレフ山
[3]ズベレフ
[26]ディミトロフ
[23]デミノー
[13]ラオニッチ
[9]チチパス
[21]バウティスタ=アグー
[30]ジェレ
[5]アンダーソン
非常に熾烈なクォーターになりました。
[3]ズベレフは昨年初戦敗退。加点のチャンスです。
何と初戦は兄ミーシャの可能性。兄弟対決が実現すれば面白いカードになります。
3回戦は[26]ディミトロフと実力者。ノーシードにもシュトルフとミルマンと力のある選手がいます。 試金石の一戦になりそうです。
4回戦も[13]ラオニッチか[23]デミノーと厳しい。ラオニッチはかつての大会ファイナリスト。サーフェスに合っていますし、ここはズベレフに勝っても驚きはありません。デミノーとの2018全豪シリーズ以来の再戦も注目です。
逆山も厳しい。全豪以来の復帰戦となる[5]アンダーソンは自己最高シード。しかしQFまではいばらの道です。3回戦はリオ優勝の[30]ジェレ。4回戦には今最も勢いのある一人、[9]チチパスが待っています。チチパスは全豪QFのリマッチ、[21]バウティスタ=アグーとのカードに注目。
西岡良仁は初戦クドラと。勝つとアグーに挑戦となります。ぜひ挑戦してほしい。
好調な選手と実力者が混在したクォーター、予測不可能です。
③フェデラー山
[6]錦織圭
[28]プイユ
[24]シャポバロフ
[10]チリッチ
[16]フォニーニ
[22]エドムンド
[29]フチョビッチ
[4]フェデラー
[6]錦織圭は大会後の基礎点で4位スタート。ここで一定の成績を収めるとマイアミ第4シードの可能性も出てきます。
初戦はサングレンとマナリノの勝者。贅沢は言えません。悪くない組み合わせだと思います。
3回戦は全豪ベスト4の[28]プイユかWCのヤングかフルカシュということで、ここを見てタフドロー見解している人も多いですが、私はそこまでタフとは思っていません。
プイユは2月シリーズさっぱりでしたし、全豪4強ばかりに引っ張られていると現実を見失います。一応MS以上の成績が悪い傾向もまだ続いている可能性もありますし…
フルカシュを否定するわけではありませんが、あの試合は相手がフルカシュじゃなくても負けていた可能性が高いという内容だったので、まずは自分のプレーを上げていくこと。フルカシュだからという理由はあまりないので、これはタフドローとは言いたくない。
タフドローというのは、例えばここでキリオスを引いているような、そういう状況を言うのだと思っています。
4回戦想定は宿命のライバル[10]チリッチですが、 ロッテルダムを回避し、モンフィスにベーグルを食らってしまっている状態。今回に限ってはまだ楽な相手です。ここでチチパスの可能性もあったわけですし。
[24]シャポバロフも怖いですが、2月シリーズは3勝3敗と今一つ。ここは勝ち切りたい相手です。
ダニエル太郎はラジョビッチと。不本意な結果に終わったクレーシーズンから巻き返せるか。
一方の[4]フェデラーも厳しい相手が続きます。初戦はセッピの可能性があります。さらに3回戦ではノーシードにワウリンカ。過去クレーでしか敗れていないとはいえ、タフな相手であることに変わりありません。4回戦は緊急WCで出場したチャレンジャー優勝で復調気味の[22]エドムンドが気になる。
フェデラーも年齢の影響があり、連続して好成績を出せるかは不明。ベスト8と言わず、錦織にはベスト4以上も狙っていってほしいです。
④ナダル山
[8]イズナー
[32]ペリャ
[19]カレノ=ブスタ
[12]ハチャノフ
[14]メドベデフ
[20]ゴファン
[25]シュワルツマン
[2]ナダル
アカプルコではキリオスと序盤で当たる不運があった[2]ナダル、けががなければ今大会も有力ですがタフドローになっています。
初戦はドナルドソンか予選勝者ですが、3回戦は[25]シュワルツマン。勝つだけでなく、タフなゲームに持ち込まれないように速く勝つ必要があります。
さらに4回戦も厳しい。好調[14]メドベデフが待っています。クレーでナダルを追い詰めた[20]ゴファンも不気味。
マイアミ優勝の失効が迫っている[8]イズナーは庭と呼べるこの大会での上位進出が必須。ドローは視界良好。対抗シードの[32]ペリャはクレーコーター。次の[12]ハチャノフは不調で、ここはベルディヒ、[19]カレノ=ブスタの可能性も。しかしイズナーが圧倒的に有力です。
ナダルとイズナーの対戦成績はナダルの7連勝ですが、ハードでは3回。そして、IWではフルセットにもつれこんでいます。今回は逆転もあるかもしれません。
大会予想
優勝 ズベレフ
準優勝 イズナー
ベスト4 キリオス フェデラー
ベスト8 チョリッチ チチパス 錦織 ナダル
かなり攻めた予想です。ズベレフがマスターズでの強さを発揮して優勝。フェデラーは錦織戦に勝つもガス欠でイズナー戦リターンが壊滅的になり敗戦。みたいなイメージです。
ダブルスについても少し触れます。
日本勢からは錦織がゴンザレスと。ハリソンと組む話が上がっていましたが、デルポトロが欠場し、ゴンザレスの相手がいなくなったため組み替えたようです。初戦は[7]クラーセン/ビーナスと強敵。
その勝者はマクラクラン/シュトルフとラム/ソールズベリーの勝者と対戦。なおこのカードはドバイ決勝のカードです…
IWはシングルス選手が調整目的でダブルスに出場することが多く、今年もたくさんの面白いペアが出場しています。
ジョコビッチ/フォニーニ ←!!!
イズナー/クエリー←いつものアメリカ枠、イズナーは昨年覇者
プイユ/ワウリンカ←どこに接点が???
ズベレフ兄弟←おなじみ
マクドナルド/オペルカ←ありそうでなかったアメリカ若手枠
ジョンソン/ティーム←仲良しペアは?
Fロペス/シュワルツマン←仲良しペアは?
フリッツ/キリオス←やんちゃ組
シャルディー/ラオニッチ←どこに接点がその2
確認してないですが今年は単複同時優勝ボーナス出るんですかね?
錦織はIWのダブルスは出ない選択を続けていましたが、今年は変えてきました。パターンを色々変えて試行錯誤していますね。いいと思います。
いよいよ3/8はWUGファイナル!あと2日です
まだごくわずかにチケットが余っているのと、予想通りチケットを抱えている人が流し始めています。ご興味のある方、特集記事を見て気になっている方、もう見れるのは明後日しかありません。迷ってるなら行きましょう。
なので、たぶん2回戦以降はちゃんと見れるんじゃないかなと思っています。←こっちが言いたかったと、本人は言い訳しています
いよいよIWの方から私もテニスに集中できるのでエンジン全開で行きます。よろしくお願いいたします。
私のブログ、テニスしか興味ないよ!という人、あと少しです。あと少しの辛抱です。
WUGファイナルカウントダウン ④進歩と、止まった時間
~前回のあらすじ~
地道な活動増
僕フロでついにアニメとの並行路線から脱却
新章発表でついにそれは現実に の3本です
僕らのフロンティアに端を発するアニメタイアップの流れは続いた。
翌2017年4月にはアニメ「恋愛暴君」のオープニングを担当。よっぴー初主演という記念までついた。
2016年12月のイベント「アニメJAM」で共演したMay'n(「ライオン」などの歌手)との縁が続き、2017年7月からのアニメ「異世界食堂」で音楽レーベルを超えた夢のコラボ「Wake Up, May'n」が実現。オープニングを担当する。
地道に種をまき続けた2016年から明け、彼女たちはレベルアップしていた。
誇張でもなんでもなく、一番力がついた1年だと思っている。3rdツアーと4thツアーのパフォーマンスの出来は相当違うと、あとでDVDを見て気づいたほどだ*1。
迎えた2017年7月、4thツアー。私事だが、世の中のいろんなエンターテイメントなどのコンテンツに対して初めて「全通」した思い出深いツアーだった。
4thツアーのテーマは「TUNAGO」。
これは同時期に発表されたイオン東北にぎわいキャンペーンのテーマソング。
素晴らしい楽曲で、ツアーの通常パートの最終曲(要するにアンコール前最後の曲)。みんなで同じフリコピをするという試み。別曲ではすでに演者主導のフリコピ*2が行われていたが、ツアーテーマかつ、メンバーの永野愛理の強い意向もあり、非常にエモーショナルなフリコピ*3であったと記憶している。
このほかにも
・オープニングからアニメ描写が消える
・エンドロールで流れるTUNAGOに合わせてオタクが合唱し始めた
・コールなしから短期間で一気に特殊コールを次々と生み出し、後期WUGのコール曲として浸透した「恋?で愛?で暴君です!」
・セットリストにあった縛りを解消(この辺は正直時間取って解説したいが、時間がない)
・いわゆるメンバーの「セルフプロデュース化」が顕著に
など、4thツアーは個人的に、現在のWUG文化の根幹を担う重要な分岐点であったと思っている。その点において、②から③で紹介したコンテンツの転換点に差し掛かり、オタク側もオタクの形として追いついた重要なツアーであり、大きな成功を収めた。
ただ一方で、ある一つの不安が生じた(こいついっつも不安生じてるな)
それはTUNAGOにまつわる部分で、盛んにメンバーから発せられたこの言葉だった。
「新章に向けて、みんなで心を一つにして頑張りましょう」
これは、耳に嫌というほど残るくらい、ライブ中に何度も聞いた言葉だった。
そして、新章オープニング曲として本編放送に先立って公開され、このツアー中に毎回演じられた7 sensesの歌詞がこうだ。*4
「ひとつ みんなでひとつ 答えはひとつだね」
しかもこの歌詞が薄っぺらい。(好きな人ごめんなさい)
メンバーもインタビューなどで「普遍的な言葉が並んでいて、これがWUGの曲なのかと思うくらいシンプルだった」(要出典、ニュアンスだけ受け取ってください)というほど、これまでのWUG楽曲とは一線を画していた。
さらに「約束の地で待ってて」「約束の地で見てて」という歌詞を最後にみんなで合唱。
この段階で、約束の地が何なのかはMCなどで触れられず、アニメが終了してもこの「約束の地」は具体的に明示されなかった。
いわば新章に対してオタクが団結して、というお題目なのだが、その旗頭となるべきテーマ曲がとにかくわかりにくい。オタクに伝わらないのだ。
そんな状況で全体主義を求められても、実行できない。
そもそもオタクなんて、それぞれの「拘り」にのっとって推しごとを行う。
実際に現場に来ると分かるが、オタクの出自に特徴はない。人口こそ少ないけど医者にもいるし、教師、鉄道運転士なんかもいる。果ては中学生までが現場に来るような空間だ。
育ってきたバックボーンも学歴も所得も違う人たちに、共通項は一つだけ。「WUGが好き」であるということだけ。
そしてその「WUGが好き」も、多種多様だ。
初期からのアニメ基盤のオタク、声優しか見ていないオタク、聖地巡礼をするオタク、WUGを起点とした同人活動を行うオタク、とりあえずマウント取りたいオタク…
そんな人たちに「一つになろう」は、はっきり言って無理。
私はこのメッセージを見たときに直感、危ないと思った。
新章は、まず間違いなく失敗する。それも、オタクの分断を引き起こす程度に。
それはなぜか。
あれだけメンバーが必死に新章を宣伝し、しかもそのトーンが何かおかしい。
アフレコなり設定を見ていた彼女たちは、この新章がどういうものかをファンよりも先に知っている。
彼女たちは演者である以上に、オタクの一人だ。WUGが大好きだし、好きなところを言語化できないほどオタク特有の早口で語れちゃうほどだ。
そんな彼女たちだから、想定される結果が見えているからこそ、オタクが分断されるからこそ、演者発信で「一つになろう」という呼びかけが行われていたのではないだろうか、と私は考えていた。
我々ワグナーは、演者に優しい。一部の頭のねじが飛んだ人を除けば、絶対に表で演者の悪口は言わないし、演者の言うことには素直すぎる(これはファイナルツアーをある程度回った人ならわかるだろう、演者発信の出来事はすぐに反映される)。
だからこそ、あいちゃん発信でこのようなことが呼びかけられたのでは。
この不安は、私のツイートにも残っている。
※ここから数ツイートは私的感想であり、テニスのこととは全く関係ないです、ご容赦ください
— twosetdown/今田望未 (@twosetdown) 2017年10月9日
今日、私の推しであるところの田中美海さんのデビュー作のWUG「新章」が放送開始です
今期はサンシャイン2期、うまる2期とか激戦のため厳しいクール。はっきり言えば何かなければ埋もれる。(続く)
そんな中、たつき監督の件を発端として、WUG新章を取り巻く人事関係での話題が再燃し、渦中の人間が一方的に色々と発言した結果、ファン内でも意見が大きく割れ、1週間以上SNSがギスギスするという異常事態が生じています。
— twosetdown/今田望未 (@twosetdown) 2017年10月9日
私はこの状況と置かれた状況を文章にしようとしたが(続く)
多忙な生活と、私が火に油を注ぐ可能性を考慮し、やめました。
— twosetdown/今田望未 (@twosetdown) 2017年10月9日
ただ一つだけ言えるのが、今日、一つのWUGが死ぬ。そして、「WUGのパラダイムシフト」が起きる。
その時に私と周りがどうなっているのかはわからないけど、転じて、趣味とはなんなのかとか、もう少し尊大なテーマを考えるように
なりました。
— twosetdown/今田望未 (@twosetdown) 2017年10月9日
詳しく言い出すと長くなるし、まだ結論も出ないのですが、自分の考え方にもパラダイムシフトが起きそうだなという、そんな予感です。
ただもう一度繰り返すと
決してそこにテニスがなくなるという答えはないです
テニスは、いつまでもそこにあり続けるでしょう
もしこのブログを読んでいる普段のTSD読者がいらっしゃったらよくわかると思うが、基本私が宣伝する時はポジティブなことしか宣伝しない。当たり前だ。ネガティブなことをつぶやいてどうする。人を扇動しているのに。
しかしこの時の私は、やけに現実的というか、ネガティブな要素も込みでこのツイート群を書いたことが分かると思う。
それほど、不安だった。この新章がコンテンツを終わらせるスイッチかもしれないとさえ思った。
不安は、的中した。
2017年10月、新章放送開始。
まず、先行上映で何とも言えない空気が伝わってきた。
普通アニメの先行上映は絶賛するツイートの嵐になる。が、行ったオタクのトーンが明らかに低い。この内容から、いいところを探そうとしているようなオタクの様子が見えた。この段階で、私の不安は確信に変わった。
テレビ東京で放送され、Twitterのタイムラインは大荒れ。皮肉なことに、局によって放送日が違ったため、不安、疑念、怒り、葛藤は連鎖し、増幅していった。
3か月間、地獄のようなタイムラインが続いた。Twitterは新章肯定派、否定派に分かれ、オタクたちの間で丁々発止のやり取りが続いた。
はっきり言うが、私はオタクアカウントのTwitterを閉じた。あの3か月間は、ほとんどタイムラインを見ないようにしていた。
具体的な明言はネタバレ回避などの目的で避けるが、新章はアニメ1期~劇場版までの山本監督の描いた世界線からは大きく逸脱したものになった。震災というサブテーマも消えうせた。今時のオタクに受けそうな内容に変わった。仙台の聖地の再現は、著しく劣化した。
それでいて、製作陣からは「原作の続編である」とインタビューかどこかで(要出典)はっきり言ってしまったことがより火に油を注いだと思っている。私は、外伝である、正史の続編ではない、オムニバス的なアンソロジー的な何かと新章を解釈して逃げたかったが、それも許されなかった。
そこに強いオリジナリティーもなく、ただただ劣化したアニメ作品を見て悟った。終わったと。2016年12月にほぼ決定打を打たれた二次元WUGの世界の断絶は、この新章を以て確定し、確実に時計の針を止めた。
私は、コンテンツが終わると悟った。演者がようやく一線級になり、戦えると確信したこのタイミングで。なんて不幸なことだろう。
ここで勘のいい普段からのTSDブログ読者の人は気づいている。2017年12月、そう。
スポナビブログが閉鎖になり、プロライター「今田望未」*5がデビューするその一歩前の時期。
私は、ブログ移転、プロライターデビューを理由に、3月のみにゃみソロイベまで現場を離れることにした。
我ながらいいタイミングで終わりにしたなw
ライターとなったTSDはこのまま現場から去ってしまうのか?続きが気になるところですがこれは明日の更新です。
いや、本番の体調も整えないといけないのに深夜まで何してるんだ…と書き終えて虚無になっております。
WUGファイナルカウントダウン ③地道に、種をまく
~前回のあらすじ~
WUGの概略説明
初期からのコンテンツ構造の崩壊
TSD、いろいろ困る の3本です
2日間所用と花粉でへばったので今日2本書きます。7回連載の予定です。WUGだし7でしょう。あと終わり方は今の段階では決めてない←おい
2016年、「三次が引っ張った年」と称された1年。この1年で何が起きたのか。
前回はみにゃみ視点で見てきたが、今回は7人全員に目を広げていきたい。
吉岡茉祐(まゆしぃ)
2016年春アニメ(4月~) あんハピ!に出演
ハナヤマタに続くきらら系列の出演となり、一気に知名度が上がる。
opのPUNCH☆MIND☆HAPPINESSはWUGシリーズでも多数作曲しているヒットメーカー、田中秀和氏の作曲。
同春アニメ ハンドレッドに出演
奥野香耶の項で説明。
このアニメのOPをD-selections名義で担当。
2本アニメに出演し、WUGのセンターから実績つきの声優として認知度を広げる。
永野愛理(あいちゃん)
2015年10月~ れい&ゆいの文化放送ホームランラジオ! 番組内コーナー担当
2016年4月~ かな&あいりの文化放送ホームランラジオ! パっとUP(番組に昇格)
アニメ出演こそなかったものの、オタク文化でも最大の人口を誇るオタク以外の趣味・野球。このオタクに絶大な支持を得た。ゲスト出演した際の畜生発言で話題をさらい、わずか1か月後に番組を持つスピード出世。
他の出演者がアイマス声優だったこともあり、多くのアイマスPには山下七海とともに唯一知っているWUGメンバーとなった。
青山吉能(よっぴー)
2016年4月~ 吉岡茉祐、小林竜之、若井友希、澁谷梓希の5人でユニットD-selections結成。歌唱力を前面に押し出したエイベックス声優アイドルメンバーの精鋭が揃ったグループ。
2017年春アニメ(4月~) 恋愛暴君 グリ役で主演
2016年は他のメンバーに後塵を拝する形となったが、翌年にアニメ主演をゲット。もともとファンの多かったよっぴーだが、この主演を機にさらにファンを伸ばしたと思う。
山下七海(ななみん)
2015年 アイドルマスターシンデレラガールズ 大槻唯役に抜擢
2016年3月 キャラソン「Radio happy」発売
現在WUGメンバーが関係する楽曲の中でも最強の一曲、Radio happyが発売されたのがこの年。なお出演作などについては全部書くと多いので割愛(アイカツとプリパラのオタクが怒りそう)
奥野香耶(かやたん)
2016年春アニメ(4月~) ハンドレッドに出演
ハナヤマタ、ハッカドールと順調に出世しながら、次の矢が打てないまま長い時間が過ぎていたが、ここでメインキャストに起用される。当時オタクが安堵していたのが印象的だった。
2016年 西田望見とのラジオ「ず~ぱらだいす」放送開始
放送コードギリギリの攻めた内容で多くの中毒リスナーを生み出した(現在も放送中)
高木美佑(みゅーちゃん)
2016年7月 加藤英美里(「まどマギ」キュゥべえなど)とグランブルーファンタジーのニコ生「英美里・美佑といっしょに『グラブル』!」放送開始
2016年7月 木野日菜とのニコ生「のびしろにょきにょき」放送開始
この番組の放送作家はてさぐれ部活ものシリーズでおなじみダテコー氏。こちらも放送コードすれすれの話題で名言が飛び出す。
2016年春 三幸製菓(「雪の宿」や「チーズアーモンド」などの米菓食品企業)の新商品「おむすび名人」のパッケージの絵柄(アニメ)、CM(グループ)に起用される
2016年5月 ファン参加型バスツアー開始
2016年9月 東北イオンのCMに起用される
2016年10月 テレビアニメ「灼熱の卓球娘」EDに起用される
2015年は映画前後編やレギュラーツアーを実施するのが精一杯だったグループだが、2016年に入って個人の仕事が激増。
特にみにゃみ、ななみんが先行して売れていた中、他のメンバーにも次々とアニメ放送の配役が決まっていき、毎クールのようにおめでとうが並ぶタイムラインを見ることができた時期だった。
一方、不思議な縁というのがこの頃たくさんできたように感じる。
東北震災というテーマで進んできたWUGが、ついに現実の東北地方に影響を及ぼすようになった年が2016年だ。
2014年から楽天イーグルスとのコラボで「WUGナイター」を実施していたが、ここにきてイオン東北という超巨大企業からCM、楽曲オファーが来た。当時割とさらっと発表された記憶があるのだが、私にとってはかなり嬉しかった。このあとの「TUNAGO」にもつながっていく、WUGと東北との関わりの再定義だった。
東北との関わりという意味で、聖地仙台をメンバーと回るバスツアーは一部のオタクをひりつかせたものの大きく成功した。私は参加していないが、被災のひどかった地域にも足を運び、楽しむだけでなく、グループの存在価値を考える機会もあったという。ファン同士のつながりを強くしただけでなく、メンバーとファンとの距離が近くなり、のちに「ワグナー(ファン)は家族のような存在」と言わしめ、ファイナルツアーの名前が「HOME」になるのはこれがきっかけの一つだったと言ってよい。
そして、2015年12月以降止まっていたWUGの楽曲にも、勢いが出てきた。
3rdツアーで披露された「HIGAWARI PRINCESS」は東北イオンの店内で流れるBGMとなり、さらに灼熱の卓球娘のエンディング「僕らのフロンティア」によって、ついにWUGは、アニメ作品Wake Up, Girls!と全く離れた場所から楽曲を生み出すことに成功した。
これは当時、ハイパーリンクを重んじるオタクから疑問符が出たほどだった。裏を返せば、それほどこれまでとは違う意味の楽曲であり、この「僕らのフロンティア」を境に、ユニットWUGはアニメとの並行世界から、違う道へと進みだす。もうアニメ制作側が引くガイドレールはなくなり、自分たちで歩んでいくしかなくなった。
そして、この事実は12月に、これと矛盾しない衝撃の発表を以てより強くのしかかってきた。
監督・板垣伸
2017年秋アニメ(発表時からは1年後)に新たなアニメが放送されるが、一方原作者であり、プロジェクトの要、山本寛氏が降板となった。*1
絵柄も変わり、予告映像だけでも、アニメ1期のようなWUGが絶対に見れないことがはっきりした。あの日の夜、ツイッターは大荒れだったことを覚えている。
そしてこの日、イベントの発表時にメンバーの姿はなかった。
アンコール終了後、何かを伝えたげに必死な思いで「ここからは、茨の道」とMCで語り、*2その後メンバーがはけた後にこの発表。その後メンバーの登場はなし。
おそらく、メンバーがステージ上でいるうちにこれを発表したら地獄絵図になるため、それを回避したのだとわかったのはイベント終了後。
いやな胸騒ぎがする。地道に種をまいてきた2016年。アニメがなくてもやっていけると、少しずつメンバーのスキルアップも感じられてきた中で、ついにWUGの片翼に異変が生じた。
第3回も重たいやないかいっ
ただ、この年に露出が増えたことは大きかったと思います。オタクの層も変わってきたし、地道に新規は来ていた。ただ上述のようなことがあって、出ては入ってで総数が増えなかったんですよねこの時期。3rd千秋楽ではアニサマの裏でzeppダイバー完売させてますからね。人はいたはずなんですよ。
あと飛ばした内容として、わぐりす始まったのもこの年で、みるらりやシンガポールなど対バンの多かった年だと思います。この辺も地道に種まいてましたね。あ、種まくのはジャックスの宣伝のオマージュです
2019IWマスターズ ドロー前展望
こんばんは。
IWのドローは現地今日午後3時、日本時間では明日早朝8時となります。
ドローとは関係ありませんが、今年も恒例のアメリカサマータイムの影響で、大会期間中に時差が17時間から16時間に変わります。深夜観戦になるので目覚まし設定の注意が必要です。3月10日の午前2時に切り替わるので、日本時間では3月11日の観戦から時差16時間です。
さて大会の方ですが、日本時間3/5 20:00現在の段階のシード状況で議論します。
直前にoutが出そうな選手が何人かいるのですが、今outが出ていない選手はあくまで全て出る前提で書きます。
まず想定シードですが
1.ジョコビッチ
2.ナダル
3.ズベレフ
4.フェデラー
5.アンダーソン
6.錦織圭
7.ティーム
8.イズナー
9.チチパス
10.チリッチ
11.チョリッチ
12.ハチャノフ
13.ラオニッチ
14.メドベデフ
15.チェッキナート
16.フォニーニ
17.バシラシビリ
18.モンフィス
19.カレノ=ブスタ
20.ゴファン
21.バウティスタ=アグー
22.エドムンド
23.デミノー
24.シャポバロフ
25.シュワルツマン
26.ディミトロフ
27.シモン
28.プイユ
29.フチョビッチ
30.ジェレ
31.キリオス
32.ペリャ
次点…ティアフォー、シャルディー、ジョンソン
デルポトロ(ひざ)、ガスケ(手術)の欠場が決まっています(かっこは欠場理由)。
次に個人の相性を抜きにしたシード帯の比較です。
1~4シード帯
やはり全豪優勝、この大会も5回優勝しているジョコビッチが頭一つ抜けている印象。ドバイも飛ばして休養十分、マイナス要素0ですからね。
次はドバイ優勝で入っているフェデラーとしたかったんですが、ズベレフにします。
アカプルコ決勝はもはや事故のような敗戦。そこまでの勝ち上がりと、ブレイクした大会があのネットプレーに泣いたナダル戦だったこの大会であること、長身選手と相性よさそうなサーフェス(ボールが跳ねるので)、似たようなサーフェスのアカプルコで勝ち上がっているなど、かなりポジティブです。
この人の場合、疲れがあまり影響しないのでダブルスも加えた疲労は無視できそうです。3セットマッチですし、やはり彼は上がってきます。
一方ドバイ優勝のフェデラーは間引きたい。というのも2018年に全豪優勝→ロッテルダム優勝→IW決勝進出→マイアミ初戦敗退で明らかなガス欠。年齢も重ねていて逆行が難しいことを考えると、優勝後の次の大会というのはしばらく評価を落としたいと思っています。
ナダルも悪くはありません。他の3人が高いレベルにあるため相対的にこの位置ですが、他のシード帯に入ればまずトップに来るので、終わってみれば優勝でも驚きはありません。ナダルの場合はハードコートなら足回りの心配がまず第一に来ますので、どうしても評価を最大にはしづらい。
5~8シード帯
イズナー>>錦織=アンダーソン>ティーム
かなり迷いましたが、この評価にしました。
イズナーはアカプルコベスト4。敗れた相手もあのキリオスですし、得意のIWであることを考えるとやはり最上位評価です。
錦織は正直下降気味。2月に入ってからはあまりいいテニスができていませんし、IWが不得意なことを考えても評価は上げられません。
本来であれば最上位にしたかったアンダーソンは、復帰明け初戦で大きく評価を下げざるを得ません。けがの回復が問題なければおそらく難なく勝ちますが、期待値で考えるとこの位置に収まりそう。
ティームは心配。得意のクレーシーズンで不完全燃焼。病気の影響もありますが、ハードに変わり、ここは最下位評価もやむなしです。
このブロックは不確定要素が多すぎるので、結果が大きく変わっても仕方ないかなと思っています。
9~12シード帯
チチパス>チョリッチ>>>チリッチ>>>ハチャノフ
やはりトップ10に入り充実しているチチパスが脅威です。ここは5~8シードを食えるポテンシャルを持っています。
そのチチパスとほぼ同じ危険度と判断したのはチョリッチ。IW適性が高く、昨年4強です。ドバイでは復調していますし、要注意です。
一方実戦不足、MSでは成績が下がるチリッチが3番手。そして深刻なのがハチャノフ。2月シリーズは3大会すべて初戦敗退。今大会も心配です。
13~16シード帯
メドベデフ>>ラオニッチ>>チェッキナート>フォニーニ
先週こそ初戦敗退だったものの、メドベデフの安定感は脅威。ここでは上位でしょう。
IWで決勝進出経験のあるラオニッチが次点。
チェッキナートはクレーコーターですが、そつなく勝っていますし、フォニーニよりは上でしょう。
17~24シード帯
モンフィス>>>>デミノー=アグー=カレノブスタ=ゴファン=シャポバロフ>エドムンド>バシラシビリ
ここはモンフィスが絶好調で大きく抜けています。あとの選手は一長一短ということで、あまり差が付けられませんでした…
25~32シード帯
キリオス>>>>シュワルツマン=フチョビッチ=ディミトロフ>プイユ>シモン>ジェレ>>ペリャ
ここはキリオスが抜けていますが、キリオスの場合、大会が始まってみないと分からないところがあります。ただ、25~32シード帯は3回戦で1~8シードを引くため、キリオスのやる気が出るようなドローになる確率が高いと判断したので、一応最高評価にしました(冷静にどんな見解だよこれ…w)
その他ですがクレースイングで活躍したジェレ、ペリャはハードなので逆に評価を下げました。実力者がうようよしているブロックで、上位者にとっても骨のあるドローになりそうです。
錦織から見たドローですが、3Rはキリオスさえ避ければというところでしょうか。シュワルツマンだと勝てても次以降に影響しそう。ディミトロフは…判断難しいなあ。
4Rは圧倒的にチチパスが抜けているので避けたい。ただチリッチにもハチャノフにも嫌な思い出があるので誰が来てもきついですね。山場です。
QFはジョコビッチさえ避ければ文句は言えないかなと。まあここも誰が来ても相当きつい。戦国時代ですね、心に余裕が持てない。
SF以降はもうなんとでもなるのでその時次第です。
といっても、上に挙げた選手を避けるだけでも確率は半分以下になります。確率って難しい。
錦織としては、基礎点で4位になる週です。マイアミ、モンテカルロの第4シード確保に向けても、ここはQFが欲しい。ジョコビッチに当たってでも3R4Rは楽な相手でというのが本音です。
ドロー解説?ちゃんと書きますよ。3月8日が近いけど、私はやることはやります。
とりあえず今のところブログ更新はかつてでは考えられないほど(2016年以来?)ハイペースで続けています。この調子で今年は最後まで行きたいと思っています。
【week review】2019week9回顧
こんばんは。
花粉きつい…
しばらく雨が降るらしいので全部落としてくれるといいのですが…
3/8だけは晴れてほしいあとは雨で(そんな都合よくいくわけない)
さて本題です。2月4週目はどこも印象深い優勝となりました。
ドバイ(ATP500、ハード)
第1シードで出た錦織は2回戦敗退。昨年後半戦から驚異的な安定感を発揮し、ベスト8を逃すのは昨年のシンシナティ以来となるだけにショックな敗戦となりました。
錦織の欧州遠征初年度はベスト4+ベスト16となり、なんとも評価しにくい結果になりました。
大会はその他にも波乱。ラオニッチ、メドベデフ、チリッチが初戦敗退。特に錦織と同様に驚異的な安定感を誇っていたメドベデフの敗戦には驚きました。
トップハーフでは好調なチチパス、モンフィスが躍動。モンフィスはあと一歩で決勝進出のところから惜しくも敗戦。チチパスが決勝進出となり、20歳でトップ10に入りました。
チチパス、以前のズベレフ同様、活躍してからは一気でした。
バルセロナ以降大型ディフェンドが続いていきます。トップ選手としての真価が発揮されるのはここからです。
今2月シリーズでは4週すべてに出場。2週目終了までは心配されましたがその後はきっちり合わせてきました。
やはりこの後の彼の目標は個人で宣言している通りMS優勝、NAF出場になってきます。このペースなら大丈夫そうですが、年間通さないとたどり着けないのがロンドン。まだまだ戦いは続いていきます。
優勝はこの人、ロジャー・フェデラーです。
2018年10月にバーゼルで優勝して99勝となっていた記録を更新し、100勝に到達しました。コナーズに続いて、史上二人目です。
What a day#RF100 pic.twitter.com/2cBgM9Mu6D
— Roger Federer (@rogerfederer) 2019年3月2日
さすがドバイ、ちゃんと用意してありました。
コナーズの時代と違って、マスターズが全員参加の大会になり、上位選手同士の潰しあい、しかもBIG4時代というハイレベルな時期にありながらの到達は見事です。コナーズ当時の109勝とは全く違った価値のある100勝です。
こうなると史上最多109勝という欲も出てきます。フェデラーのモチベーションも最近のインタビューでは「優勝すること」に重きを置かれていることが分かります。さすがにすべての大会の最右翼とはいかなくなりましたが、優勝候補に挙げられない大会はありません。そうなれば、フェデラーとしてもまだモチベーションが続くでしょう。クレーシーズンの出場で引退の示唆という予想も出ていましたが、来年のドバイには出場するとスピーチで語っています。まだまだ元気な37歳です。
試合の方はスタッツ以上にフェデラーが圧倒した印象で、サービスゲームではBPを迎えたものの基本盤石の内容。一方リターンでは数少ないチャンスをものにしてストレート勝ち。勢いに乗るチチパスの挑戦を退け、全豪のリベンジに成功しました。
またダブルスではマクラクラン/シュトルフが準優勝。毎週ペアを組むのは難しい条件で今年もペアを継続していく中、見事に結果を出しました。
アカプルコ(ATP500、ハード)
これだからこの人への期待はやめられないという大会になりました。
ノーシードで出たキリオスがセッピ、ナダル、ワウリンカ、イズナー、ズベレフに5連勝してタイトルを手にしました。
なぜそんなに調子がいいのか?というインタビュアーの質問に「ドローでナダルをみたから」とコメントしていたキリオス。大会プレビューの通りとなりました。
Kyrgios on why he played well: “I saw Nadal in the draw.”
— Ricky Dimon (@Dimonator) 2019年2月27日
キリオスは他のATP選手への好き嫌いが激しく、これまでの発言からどうもナダル、ワウリンカは嫌いなようです(ワウリンカと言えばあのコキナキス絡みの大失言が思い出されます)。やる気が出れば実力は言うことがないキリオス、変にスイッチが入った可能性があります。
ナダル戦ではファイナルタイブレーク3-6からの生還。6-6でのナダルのDFはショッキングなものでした(ナダルはDFが少ない、1st確率も高め)。
さらにワウリンカ戦でもタイトなゲームを勝利し、空気が完全アウェーになっていきます。
何とイズナー戦では、ビッグサーバーで敬遠されることが多いイズナーが大声援を受け、チャントが発生する異様な空気になります。
そんな試合でもキリオスは動じず、またもファイナルセットタイブレークを制して決勝へ。
決勝のズベレフはボトムハーフを快調に勝ち上がりましたが、サーブのいいキリオスが崩れず、ストレート勝ちで優勝しました。
大会中もヒール役になるなど、相変わらずのお騒がせっぷりですが、セッピ、ナダル、ワウリンカ、イズナー、ズベレフに5連勝して優勝できる選手は今のATPにほとんどいません。ポテンシャルの高さを改めて実感させる優勝となりました。
キリオスの場合はこれを続けられるか。IW以降の成績がポイントになってきます。あとはいいタイミングでデ杯があるといいんですけどね。こんな時に限って11月までないのが残念…
ランキングは33位まで回復し、IWのシード入りが確定しました。上位8シードとの3回戦が注目カードになりそうです。
その他の話題ですが、トップハーフの強豪をなぎ倒していったキリオスの影響で世界2位のナダルが序盤で敗退した事実がかすんでしまいます。ただナダルも総ポイントでは圧倒的にキリオスを上回っていたので、テニスに勝って試合に負けたというところでしょうか。ハードでは足回りの問題が付きまといますが、今のところ問題なくいけそうで安心です。
ナダルの場合はやはりクレーシーズンを万全にしておくことが重要です。IWマイアミも大事ですが、余計な故障は絶対に避けたいところです。
ミルマンがひっそりとシードキープしました。イズナーに勝ってればこのキリオスと当たってたのか…
ボトムハーフではフェレールがズベレフに敗れ、優勝経験のあるアカプルコを去りました。初戦勝てて本当に良かったです。
ダブルスではズベレフ兄弟が優勝。シングルスと合わせて9試合あったサーシャ、本当にフィジカルが強い。IWに向けてピッチを上げてきています。
サンパウロ(ATP250、クレー)
最上位が40位のソウザと、ツアーとしてはかなり過疎気味の大会になりました。
優勝はペリャ。5度目のツアー決勝で悲願の初優勝。最後はウィナーで決め、コートに倒れこみました。
MISSION ACCOMPLISHED@guido_pella claims his first ATP title, beating Garin 7-5 6-3 in Sao Paulo! 🏆🙌 pic.twitter.com/KYX5p7JgaR
— Tennis TV (@TennisTV) 2019年3月3日
2016年のデ杯では有効ラバーで2勝。チーム優勝に大きく貢献しました。度重なるツアー準優勝もあり、安定してトップ50近辺に居座り、いつ初優勝してもおかしくない中、3年以上足踏みが続きました。
これまで4度の挑戦ではクエバス、ズベレフ、チェッキナートと実力者に敗戦。
4度目となる先月のコルドバ決勝は最大のチャンスでしたが、予選上がりのロンデロに足元をすくわれ、優勝に縁がない選手としてそろそろ話題に上がってきそうな状況でした。
準優勝のガリンにも今後注目。22歳、着実に力をつけてきています。
今週はチャレンジャーの話題も少し。
横浜チャレンジャー(慶応チャレンジャー)で杉田がベスト4.全豪後休養を挟みましたが、いい気分転換になったか。
優勝は準決勝で2017年の決勝カード、杉田を破ってそのまま優勝のクォン。この2年前の大会でブレイクしてからやや伸び悩んでいます。この優勝がきっかけになるといいのですが。
IWでのチャレンジャーはびっくり。28位のエドムンドが出場して優勝。しかもこの勝ち上がりがすごい。
ロブレド→ロソル→マデ→アリス→ルブレフです。
ルブレフも準決勝でエバンズを破ってきており、ものすごくタフなトーナメントだったことがうかがえます。
エドムンド、昨年全豪4強以降も悪くなかったのですがけがに悩まされています。IWでは躍進なるか。
というわけで長い振り返りになりました。今週からはいよいよIW、テニスシーズンも本格的に始まってきました。楽しみが尽きません。