two-set-down新章

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スポーツナビブログ「とらきちの悠々自適生活」 「two-set-down」に続く3代目のブログ。two-set-downのブログの記事の置き場も兼ねる。

2014パリマスターズ・Day1

こんばんは。

パリは第1日目が終了しました。ほぼ順当な結果に収まったように思います。

今日は昨日までに説明できなかったことを中心に、再度ロンドン争いを検討します。

まずは先週のATP500の感想ですが、まずはバーゼル

ラオニッチはさすがに調子を戻してくると思っていたので、ゴフィンとの対戦は不運でした。

いかんせん1stサーブの確率が悪くキープに苦しむ展開が続いており、パリでの逆転に不安を残す結果となりました。

結果的にこれが錦織の今週の通過条件を緩くした格好です。もし準優勝だったら+210p。ベルディヒと同じ位置くらいには上がっていたので、フェレールが躍進+その他シード勢コンスタント勝ち上がり+錦織初戦敗退で10位の可能性はあったからです。

ディミトロフはドロー運もそうですが、上位勢にあっさり負ける試合が続いていて、ちょっと不安定ですね。

疲弊しているマレーとはいえ通過のための目標はそのはるか先。ウィンブルドンの頃の好調さが戻ってこないと厳しいです。

なんといっても今大会はコリッチ、ゴフィンといったラオニッチ・ディミトロフ世代より下の世代の快進撃です。

500の準決勝でゴフィン-コリッチというカードは将来が明るいですね。

そしてそのゴフィンを一蹴したフェデラーというのが最大のハイライトでしょう。

どうでしょう、3年前のバーゼルに重なるところがあったと感じました。

3年前のバーゼルジョコビッチを撃破し飛ぶ鳥を落とす勢いでやってきた錦織を一蹴したのが他ならぬフェデラーでした。

この敗戦について錦織にコメントしたことからチャンコーチとの縁が深まったことはもう有名な話になりましたが、ゴフィンも同じような道をたどったのだと思います。彼らの世代にとってフェデラーはジュニア時代からずっと王者として君臨し続ける英雄です。

ゴフィンは本当に将来が期待できます。コリッチもですが、この敗戦を機に来年のさらなるジャンプアップに期待です。

ゴフィンに関しては私は半分くらいの確率で来年のうちにトップ10すらあると思っています。

もしあなたが3日間で8時間運動しろと言われたら、よほど運動習慣のある方でなければ断るでしょう。私も大好きなテニスであっても嫌です。

マレーはそれをやってのけたのです。

マレーがロンドン行きの窮地に立たされていたことはすでに何度か触れてきました。正直私も厳しいと思っていた一人です。

しかしアジアシリーズに入ってからの活躍は見事で、レース5位復帰も納得の結果です。

第1週 深セン   4勝0敗 250p

第2週 北京    3勝1敗 180p

第3週 上海    2勝1敗 90p

第4週 ウィーン  4勝0敗 250p

第5週 バレンシア 5勝0敗 500p

この5週間で1270pを稼ぎ、純粋な増加でも1000p以上稼ぎました。

さすがにバレンシアの週はお疲れモードでしたが、マレー復活を象徴する5週間、そして6週間になるかもしれませんね。

パリとファイナルの間には今年は1週間のお休みがあります。パリ次第ですが、どこもケガをしてなければファイナルは他の選手の強敵になりそうです。

特に最後の3連戦は地獄でした。アンダーソン戦2時間40分、フェレール戦2時間、ロブレド戦3時間20分、決勝は今シーズンのATP3セットマッチの最長試合になりました。

選手たちにとっては毎日試合というのは厳しいものです。

GS1週目を2時間の試合、中1日で終えられることを思えばこれがどれだけ過酷か。

少しそれに見合うポイントが入っていないのは残念ですが、本当にすごいと思います。

そして不運だったのは2週連続要所のマレー戦で勝てなかったフェレール。ファイナル進出へ難しい位置でパリを迎えることになりました。

好きな選手の一人です。なんとかファイナルに行ってほしいものです。

さて第1日目はノーシード勢の1回戦でした。

この結果、レース争いの選手たちではマレーがベネトー、ベルディヒがWCのマナリノ、ラオニッチがソックとの対戦に決まりました。

ラオニッチ×ソックはまたかというカードですね。夏の北米シリーズで対戦が複数あったカードです。

マレーはベネトーですか。結構怖いですね。

今日はそのベルディヒが2回戦です。そして錦織の相手のロブレド×ポスピシルもあります。

またフェレール、ディミトロフの相手も決定です。

コミットメントプレイヤー争いです。

27 ↘4 ガスケ       1350 ○

28 ↘1 カルロビッチ     1320 ○

29 ロソル       1210 ○

30 シャルディー     1205 ○

31 ヒラルド       1175 ○

32 クリザン       1094 -

33 ベルダスコ       1090 ○

34 ↗4 クエリー       1090 ○

簡単に115p差まで載せてますが、これは8強まで行かないと逆転できないので、ほぼ動きはなく終わりそうです。

矢印は先週からのランキング比です。いつものやつです。ヒラルドは2回戦に進んだので、初コミットメントプレイヤーに向けて、次戦のアンダーソン戦が大きな山場です。

さてここからは全選手のレースポイントとロンドン通過について言及していきます。

もう一度5~11位のレースランキングを。

5 マレー       4295

6 錦織圭       4265

8 ベルディヒ       4105

9 フェレール       3865

10 ラオニッチ       3840

11 ディミトロフ     3555

チリッチは出場しない+すでに通過決定なので外しました。

この6人のうちパリ終了後の上位4名がファイナル決定です。

それでは各選手の通過ラインを見てみましょう。

基本的に超えるラインと書いてある通り、対象選手がこのラウンドで敗退(優勝)したときに他の選手がどのラウンドまで勝てば超えられるかを書いています。不可はその地点で敗退決定、上確定は初戦敗退でも上回ることができるという意味です。

暫定5位 マレー

2Rのとき超えるライン

錦織3R

ベルディヒS

フェレールF

ラオニッチF

ディミトロフW

敗退条件…錦織3R以上かつ、ベルディヒSかつ、フェレールorディミトロフF(ディミトロフはさらにW)かつ、ラオニッチF

3Rのとき超えるライン

錦織Q

ベルディヒS

フェレールF

ラオニッチF

ディミトロフW

敗退条件…錦織Qかつ、ベルディヒSかつ、フェレールorディミトロフF(ディミトロフはさらにW)かつ、ラオニッチF

Qのとき超えるライン

自力通過

総評…仮に自力でなくともほぼ通過は濃厚。錦織との争いは制したい。

暫定6位 錦織

2Rのとき超えるライン

マレー上確定

ベルディヒQ

フェレールF

ラオニッチF

ディミトロフW

敗退条件…ベルディヒQかつ、フェレールorディミトロフF(ディミトロフはさらにW)かつ、ラオニッチF

3Rのとき超えるライン

マレー3R

ベルディヒS

フェレールF

ラオニッチF

ディミトロフW

敗退条件…マレー3Rかつ、ベルディヒSかつ、フェレールorディミトロフF(ディミトロフはさらにW)かつ、ラオニッチF

Qのとき超えるライン

マレーQ

ベルディヒS

フェレールF

ラオニッチW

ディミトロフW

敗退条件…マレーQかつ、ベルディヒSかつ、フェレールFかつ、ラオニッチW(ディミトロフWのパターンはない)

Sのとき超えるライン

自力通過

総評…仮に自力通過でなくともほぼ通過は濃厚。マレーとの争いは制したい。

暫定8位 ベルディヒ

2Rのとき超えるライン

マレー上確定

錦織上確定

フェレールS

ラオニッチS

ディミトロフF

敗退条件…フェレールS、ラオニッチS、ディミトロフFのうち2つ以上起こる

3Rのとき超えるライン

マレー上確定

錦織上確定

フェレールS

ラオニッチS

ディミトロフW

敗退条件…フェレールS、ラオニッチS、ディミトロフWのうち2つ以上起こる

Qのとき超えるライン

マレー上確定

錦織3R

フェレールF

ラオニッチF

ディミトロフW

敗退条件…錦織3Rかつ、(フェレールForディミトロフW)かつ、ラオニッチF

Sのとき超えるライン

自力通過

総評…ディミトロフがジョコビッチに勝つか、ラオニッチがフェデラーに勝った場合、2Rや3Rのケースは敗退になってしまう確率が高い。かなり厳しめのQまでは自分で積んでおきたいところ。

暫定9位 フェレール

2Rのとき超えるライン

マレー上確定

錦織上確定

ベルディヒ上確定

ラオニッチ3R

ディミトロフS

敗退条件…ラオニッチ3R、ディミトロフSのどちらかが起こる

3Rのとき超えるライン

マレー上確定

錦織上確定

ベルディヒ上確定

ラオニッチQ

ディミトロフF

敗退条件…ラオニッチQ、ディミトロフFのどちらかが起こる

Qのとき超えるライン

マレー上確定

錦織上確定

ベルディヒ上確定

ラオニッチS

ディミトロフF

敗退条件…ラオニッチS、ディミトロフFのどちらかが起こる

Sのとき超えるライン

マレー上確定

錦織上確定

ベルディヒQ

ラオニッチF

ディミトロフW

敗退条件…ベルディヒQ、ラオニッチF、ディミトロフWのうち2つ以上起こる

Fのとき超えるライン

自力通過

25p差のラオニッチと同一ラウンドで終え、ディミトロフにさえかわされなければ通過できる。フェデラーに敗戦する確率が高いので、なんとかQまでは進みたい。2Rや3Rだとかなり厳しくなる。理想はベルディヒを絡めるSまで進みたい。

暫定10位 ラオニッチ

2Rのとき超えるライン

不可

3Rのとき超えるライン

マレー上確定

錦織上確定

ベルディヒ上確定

フェレール3R

ディミトロフF

敗退条件…フェレール3R、ディミトロフFのどちらかが起こる

Qのとき超えるライン

マレー上確定

錦織上確定

ベルディヒ上確定

フェレールQ

ディミトロフF

敗退条件…フェレールQ、ディミトロフFのどちらかが起こる

Sのとき超えるライン

マレー上確定

錦織上確定

ベルディヒQ

フェレールS

ディミトロフW

敗退条件…ベルディヒQ、フェレールS、ディミトロフWのどちらかが起こる

Fのとき超えるライン

マレーQ

錦織Q

ベルディヒS

フェレールF

ディミトロフW

敗退条件…フェレール3R、ディミトロフFのどちらかが起こる

Wのとき超えるライン

自力通過

総評…フェレールと同一ラウンドではだめで、1つ上のラウンドまで進むためには、錦織の状態やそこまでの勝ち上がりからしてSは難しくなってくるので、なんとかフェデラーに勝ちSまで進みたい。Fまで行けば他の選手を絡めることができ、通過は濃厚。

暫定11位 ディミトロフ

Qまでのとき超えるライン

不可

Sのとき超えるライン

マレー上確定

錦織上確定

ベルディヒ上確定

フェレール3R

ラオニッチ3R

敗退条件…フェレール3R、ラオニッチ3Rのどちらかが起こる

Fのとき超えるライン

マレー上確定

錦織上確定

ベルディヒ3R

フェレールS

ラオニッチS

敗退条件…ベルディヒ3R、フェレールS、ラオニッチSのうち2つ以上起こる

Wのとき超えるライン

自力通過

総評…正直Sでの通過は期待できず、FであってもラオニッチとフェレールのどちらかがSまで行く確率は低くはない。最低F、頑張って優勝するしかファイナルへの道はない。

やはりケースバイケースで見てもマレー、錦織はほぼ確約されており、ベルディヒは足元に要注意、残り1枠をフェレールとラオニッチがデスマッチといった感じでしょうか。

もちろんふたを開けるまでは分かりませんが。

さて、今日の見どころです。

レース争いに絡むのはベルディヒ×マナリノ戦のみ。深夜4時半スタートですが、スケジューリングを見る限りもう少し遅くはじまりそうです。5時開始とみています。

この試合でベルディヒが敗れたその瞬間、マレーと、そして錦織圭がアジア人初のファイナル進出を決めます。

まあしかしマナリノ相手ですし普通に考えれば、よほどのことがない限りベルディヒが勝つと思います。

明日6時ごろ結果が出ます。楽しみですね。

大会のほうはGAORAで完全中継、ニコニコ生放送でもGAORA映像を借りて生放送です(有料です)。

私はニコ生で見る予定です。起きれたら…

というわけで明日朗報かもしれません。それでは。ここのコメント欄を速報代わりに使うかもしれません。