two-set-down新章

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スポーツナビブログ「とらきちの悠々自適生活」 「two-set-down」に続く3代目のブログ。two-set-downのブログの記事の置き場も兼ねる。

オフシリーズ・閑話球題 ⑪テニスを見るいい環境を作ろう!

こんにちは。

核の企画は最後にやろうとするショートケーキのイチゴは最後まで取っておく派のtwosetdownです。

というわけで今日からは単発内容です。本日は軽めの内容で、来年からATPツアーを本格的に見たい人向けにおすすめの環境整備です。

①テレビで見る

やはりテレビで見るのが一番です。画質いいですし、大画面ですし日本語の実況と解説がつくのが便利です。

現在ATPツアーを専門的に放送しているチャンネルは2つ、WOWOWとGAORAです。

よく「テニスを民放で見たい」と言う人がいます。お金を払うのはもったいないからですね。

気持ちもわかりますが、民放放送を「錦織が活躍しだしたことによって」今さら始めるのはこの2局に対してあまりにも失礼です。

この2局はずっと前から日本選手が出ていなくてもずっと放送し続けてくれていました。

もちろんテニスファンはそれでも見てました。錦織が登場する前のテニス観戦は単に海外の強い選手のいい試合を見る、そういう感覚で見ていました。

また海外ではテニスの放送はほぼ有料チャンネルです。海外はチャンネルのすみわけがきっちりしているからでしょうが、スポーツ専門チャンネルよりもテニス専門チャンネルのほうが発達しているようで、それに入って見るしか方法がないようです。

とにかく試合時間と開始時刻が読めないのが原因ですね。専門のチャンネルとして大会をまるまる放送するほうがやりやすいですからね。

そして民放で放送されるとデメリットがあります。やはりレベルの低い実況、解説です。

先月のファイナルズでは申し訳ありませんがアナウンサー側の知識の少なさと、テニスのルールの理解に欠けている面が見られました。

これは誤解なのでここでしっかり訂正しておきます。ファイナル準決勝当時アナウンサーは「ジョコビッチがブレークされたのは初めて」と言っていましたが、これは誤りです。

バブリンカ戦、チリッチ戦でともにブレークされています。

かなりの人がこの情報をもとにネットでコメントしているのを見て、悲しくなりました。

アナウンサーは情報を正しく伝える権威のある人です。こういうことは二度とあってはならないと思います。

それからラリー中に基本的には喋ってはいけません。全部無言はやりすぎでしょうがそれにしても喋りすぎでした。

あとゲームカウントの数え方が正しい言い方にのっとっていない場面もありました。残念です。テレビ朝日では今まで中継したり練習したりすることがなかったでしょうけども、NHKはどんな初見のスポーツでも先にルールやポイントの数え方などをしっかり調べて実況しています。

また試合前の脚色も時には不要な場合があります。フィギュアスケートを見てきた人間としては、中継が始まって1時間は見どころと過去の演技動画のみで試合なしとがっくりきたことは数知れません。

ファイナルは急遽の中継だったのでそんなことはなかったですが、今後はすごく心配です。

それに比べて中継ノウハウをしっかり身につけ、10年単位で長くやってきたWOWOWとGAORAの中継スタイルは見事です。

そういえばファイナル決勝が急きょキャンセルになった後の対応がGAORAとテレビ朝日で全然違ったとも聞きます。

これらのリスクを考えても私は民放で見たいと強く思うことはありません。まあ中継してくれるのであればありがたい話で、少なくともこういうところが動いてくださったことで認知度も高まっているのは確かなのですが…

さて、WOWOWとGAORAについてですが、これは有料チャンネルなので加入するしか方法はありません。

加入の仕方はここで説明するよりもそれぞれのホームページなり電話受付なりで調べてもらうほうがいいと思います。

WOWOWはグランドスラム全14日(ウィンブルドンも)、デ杯日本戦、楽天OP全7日

GAORAはマスターズ全9大会を全日、ファイナル全セッション、ATP500、250の一部を(錦織圭出場大会を中心に)カバーしています。

どちらもおいしいと思います。が、WOWOWに関しては今後グランドスラムを民放が中継することが増えた場合、そのうまみは減るかもしれません。しかし民放が中継するのはおそらく錦織戦のみなので、他の選手の試合も見たい場合は確実にこれらの有料チャンネルに入ることを強く推奨します。

それとNHKは伝統的にウィンブルドンを14日間すべて中継しています。

NHKは福井烈さんが解説をよくしていて、NHKの他のスポーツ中継同様静かで聞きやすい中継です。ウィンブルドンの空気にあっていて好きです。

②インターネットで見る

小声で言います。ライブストリーミングなるものはありますが、いろいろと面倒なので詳しく知りたい人は自分で調べてください。

どうしても250レベルの試合だと私もお世話になることはあります。

公式的なテニス専門チャンネルとしてtennis.tvというのがあります。

これはスマートフォン専用アプリも存在していて、かなりいい画質で世界中のツアー大会のメインコートの試合が見放題です。

登録やページ内容が英語で、おそらくクレジットカード支払いになってしまうのが厄介ですが、確実にどの大会でもどんな媒体でも見ることができるので本気で見たい人には安い買い物だと思います。

③アプリを入手する

スマートフォンは便利ですよね。先ほどのtennis.tvも専用アプリがありますが、公式的なスコア速報アプリは入れておくことを推奨します。

現在公式スコアアプリを出しているのはATP/WTALive、各4大大会公式アプリ、ツアーファイナルズ公式、デビスカップ公式です。

ATP/WTALiveは本当に重宝しています。ライブスコアはリアルタイム更新されるので、海外の試合が2~3秒のラグで速報として入ってきます。

審判の映像が映った時によくタッチパネルみたいなのを触ってるのを見ますよね?あれが実はそれで、あそこにポイントの理由とかを書き込むとそれがライブスコアデータに転送されて世界中に情報が伝わる仕組みになっています。すごい時代です。

ATP/WTALiveは他の各公式以外の大会すべて、つまりマスターズ、500、250の試合はすべて一括で見ることができます。

また試合データや対戦成績、カレンダーにドロー表とそのほかの機能も充実しており、正直これがないとテニス観戦ができないくらいです。これらはすべて無料ですので、ぜひ落としておくことを推奨します。

今後説明する「テニスとデータ」の話で、いかに試合中に刻々と変わるデータが重要かという話をする予定です。

これに付随して4大大会公式(PC版)には「Slamtracker」というのがあり、これはより詳細にポイントを解析しています。毎ポイントの原因と試合中の勢い(momentum)の推移と、とにかく1試合でどこまで解析するのレベルの内容が詰まっています。

詳細な解析はメインコートのみですが、そのデータはかなり重要ですし本当に役立ちます。

④そのほか

ほとんどのテニス選手が個人ホームページを開いています。語学の堪能な方はぜひ回ってみるといいと思います。錦織のようにブログを設けている選手もいます。

一般人のブログにも面白いブログがたくさんあります。

スポーツナビではTENNIS LOVERSさんがほぼ毎日更新されていて、私も読者の一人です。

あとtwosetdownっていう人のブログもおもしろいらしいです(自分の本拠地で自分を売る)。

そして忘れてはいけないのはATP公式です。なんだかんだここは情報が早く、いろんなニュースも取り上げてくれるし、ランキングを迅速に発表してくれるし、もはやここだけ見てればいい疑惑すらあります。

意外といろんなところにテニス観戦を助けるものはたくさんあります。自分なりの観戦スタイルを身につけて見ると面白さも増しますよ?

次回はレジェンドコーチについてです。それでは。

補足

あんまり批判は書きたくなかったのですが、ツアーファイナルズの実況については本当に残念だったと言わざるを得ないので、特にGAORAやWOWOWの安定した中継を見ていただけにもっとできないか、という意味をもって書きました。

テニス観戦の機会が増えていることは喜ぶべきことですが、しかしコンテンツの内容がよくなければ意味はありません。

日本人の多くがテニスについてもっといい知識を身につけるためにテレビが果たす役割は大きいです。

間違った知識や考え方を生み出さないためにも質の高い中継は必要不可欠でしょう。