two-set-down新章

two-set-down新章

スポーツナビブログ「とらきちの悠々自適生活」 「two-set-down」に続く3代目のブログ。two-set-downのブログの記事の置き場も兼ねる。

ATPランキング試算(2015全仏OP後)②2回戦終了時

こんばんは。

一旦記事ある程度書いたんですが全消えして萎えました…

さて錦織圭ですが3回戦の相手だったベッカーが棄権。フルセット2試合で体は限界だったと思います。残念ですが、早い回復を願いたいところです。

ところで錦織が試合前棄権で勝つことはめったにないなあと思っていたので調べてみました。ずいぶんと前でした。

というわけでクイズです。今回の前に錦織が試合前棄権で勝ったのはいつの誰相手のことだったでしょう?

正直これが分かったら相当通だと思います。私もこの試合かなあと思ったのですが、自信はなかったです。

正解は後半戦で。それでは大会を振り返っていきましょう。

「strong 9」はその力を見せつけ、全員が勝ち残っています。正直このままみんな勝ち残るのではないでしょうか。

上位シードの波乱としてはディミトロフがソックに、ロペスがガバシビリに、イズナーがシャルディーに敗れました。

下位シードは軒並み敗戦し、今日順延になり先ほど試合が終わったガスケの結果も含めてシードキープは18人。やや荒れ気味ですが上位は負けてないのでクレーでは普通といったところでしょうか。

若手勢の躍進も目立ちます。コキナキスはトミッチ相手に2セットダウンから逆転勝ち。3本のMPをしのぎました。

またコリッチは全仏に強いロブレドに勝利。キリオスも順当に3回戦に進み明日はマレーとの対戦が待っています。「Young Guns」の活躍にも目が離せません。

また今大会の結果が静かに注目されていたガルビスですが2回戦でマユに敗戦。この結果ランキングを落とし80位台に落ちることが確定し、今後はチャレンジャー周りになる可能性も出てきました。

そして今大会の序盤戦のベストマッチになりそうなのはモンフィス×シュワルツマンの試合でした。

シュワルツマンはチャレンジャー上がりで公称170cmと低身長ながらクレーを中心に堅実に活躍している選手です。

フィジカルテニスの代名詞ともいえるモンフィス相手にこの試合でも大健闘。惜しくもファイナルセットにもつれる試合を取り切れませんでしたが、これだけ低身長の選手の活躍には日本勢もインスパイアされてほしいところです。

というわけでランキング試算です。錦織をはじめ今日試合を終えた選手もいますが、あくまで2回戦終了時地点とし、順延になっていたガスケの結果のみ含め合わせました。

注目は30位のティエムで、下位選手の追い越しがなければ初のトップ30、そしてウィンブルドンでのシードを濃厚にします。

ウィンブルドンのシードはランキング順ではなく複雑なので全仏が終わり次第記事を立てて解説します。

キリオスも伸びています。ウィンブルドン360pの失効もあるだけに稼いでおきたいところ。ウィンブルドンでは17~24シードを取れそうです。

トップ10の整理です。

・1位、2位は固定。3位と4位の条件は以前と同じです。マレーは決勝で自力3位、錦織とベルディヒは優勝で3位の可能性があります。

・錦織とベルディヒの入れ替わり条件も変わりありません。原則QFでの直接対決で決まります。

・錦織はすでにここから90p(3回戦勝利分)が入っているので、フェレール、バブリンカの条件はいずれも優勝です。この二人が優勝しなければ最低でも5位、ベルディヒ次第で4位です。

そのほかのトップ10の条件も前回と変わっていません。

現在レースランキングの作業を進めています。昨年度との比較も含めて記事にできたらと思っています。tsdreaderさん、あと少しお待ちください。

さて錦織は3回戦を思わぬ形で突破し16強、8強に向けての相手は先ほどガバシビリに決まりました。

ガバシビリ、多くの新規ファンも知っていると思います。バルセロナでヒラルド戦が放送されず、前の試合の映像として何度も垂れ流しで放送されてしまった不幸な選手です。

正直4回戦の相手としてはかなり楽な方だと思います。例えば他を見ればフェデラーはおそらくモンフィス、ベルディヒはツォンガなどとなっています(あくまで想定カード)。そう考えるとかなり楽なカードなのは認めないといけないのですが、4回戦まで勝ち上がってきてるからには誰であっても何らかの理由があるのです。

今回のガバシビリはロペス、モナコ、そしてロソルにすべてストレート勝ちです。正直信じられません。

ということは何かがある、ガバシビリがいい状態なのだろうということは試合を見なくとも明らかです。

残念なことに錦織ブロックは世界の大半のファンが「もう錦織だろう間違いなく」と思っているのでノーシード同士のこの辺の試合を見ている人は少なく、私も海外まで含めて調べてもほとんど情報が得られませんでした。

状態が未知数の相手ですが、幸いにもバルセロナで当たっているのでそこは心配しなくてもいいですね。

結局やるべきテニスをやること。これに尽きると思います。それさえできれば調子のいいガバシビリだとしても大丈夫だと思います。ベルッチにストレートで勝っているわけですし。

1、2回戦同様1stセットはカギです。乗っているガバシビリをいなすことができればあとはバルセロナ同様しっかり差をつけて勝てると思います。

ここで次戦のポイントになるのが「中3日」です。

テニスではなかなか同一大会でこの試合間隔になることはありません。中1日ペースのGSで1試合まるまる空くことによってこうなってしまうので、これ以外で中3日になることがありません。

この休息は明らかな体力回復をもたらしますが、しかし一方でリズムを崩す可能性もあります。

2011年、年初から連勝を続けていたジョコビッチがQFでフォニーニの棄権によって中4日(SFで日程を合わせるためにさらに1日休み)に。迎えたフェデラー戦ではフェデラーの猛攻もあって敗戦。もちろんこの時のフェデラーは素晴らしかったですが、中4日と一気にリズムが崩れたことが敗因の一つと言われています。

一方1つの試合が飛ぶことで明らかな体力回復につながる場合もあります。2014年全豪バブリンカは3回戦でポスピシルが試合前棄権。その結果QFのジョコビッチ戦で最後まで高いパフォーマンスを維持しファイナルセットの死闘を勝ちきることができ、そのまま優勝できたという事例もあります。

錦織はとにかくサーブを直したい3日間ですね。調整することはたくさんあると思うので、うまく切り替えれば問題ないと思います。

もちろんガバシビリは警戒すべきですが、少なくともベルッチ戦ほどの危機感は感じていません。

QFのおそらくベルディヒ戦に向け、弾みをつけられる4回戦にしてほしいです。それでは。

クイズの答えは08年ストックホルムQFアンチッチ戦でした。

このあとSFで錦織はソダーリンと対戦し、力なく負けました。この時が唯一錦織がキャリアで相手の試合前棄権によって勝った試合でした。

実はこのQFでは錦織も棄権するのではというくらい体がぼろぼろでした。SFで力なく負けたのはその影響です。

今回はこの棄権勝ちをうまく生かしてほしいですね。微妙に関係ありますがそういえば全米の時も2回戦でアンドゥハルが試合途中棄権したので楽して勝ってますね。やはり吉兆のフラグかな?