大坂なおみ、グランドスラム2勝目!!!
ちょっと遅めの速報です。
先ほど女子シングルスで大坂なおみが優勝、GS2勝目を手にしました!!!
まず試合から振り返っていきましょう。
勝ったら世界1位、負けても日本人史上シングルス最高の2位という条件でクビトバとの対戦でした。
1セット目はじりじりする攻防でした。お互いにBPを握りながらあと一歩が届かずタイブレークへ。
タイブレークは素晴らしい攻防でしたが、サービスポイントでミスがなく、リターンエースとパッシングショットでウィナーを決めた大坂に軍配。1セット目を取ります。
男子で5セットマッチ決勝の1セット目タイブレークだと「始まったな」くらいにしか思わないし、まだまだ試合の序盤に思えますが、3セットマッチの女子ではいきなり試合のピーク。取った方が王手をかける場面で大坂は完璧なプレーでした。
クビトバもそこまで悪いわけではなかったです。まだまだもつれそうという1セット目でした。
2セット目、少しずつクビトバのプレーを攻略していった大坂。次第に主導権を握ってブレーク。さらに5-3相手サーブの0-40。3CPを迎えました。
しかしここからクビトバの本領発揮。全く動じず、むしろ決めに行こうとわずかに焦った大坂に少しだけほころびが出ました。キープすると、次のサービスゲーム(SFC)でした。セカンドサーブになった1ポイント目を見逃さずにリターンエース。この日のクビトバはセカンドサーブをよく叩けていた。ここを土壇場でブレークバックすると、明らかにメンタルに影響した大阪が崩れ、ほとんどポイントを取れずにセットオールになります。
正直、相当きつかったと思います。1度目のGS決勝が不思議な終わり方をした大坂にとって、今回は2度目のGS優勝のようでいて、GS優勝をやり直すような意味合いのある試合でした。
転機となったのはファイナルセット第2ゲーム。まだ立ち直れているかは微妙でしたが、何とかサービスキープ。ここを踏ん張れたのが勝利のポイントだったのではないでしょうか。逆に言えば、クビトバはここで一気に決めたかった。キープすると、次第に大坂のショットに伸びが出てきました。
そして次のゲームでブレーク。あっさりと。DFを見逃さなかった形です。
これもそこまでクビトバが悪かったわけではありませんがブレーク。見事です。GSを取る器と言っていいでしょう。
そして奇しくも7ゲーム目はダブルブレークを逃した形になり、ほぼ第2セットと同じ形になりました。相当メンタル面を試される場面でしたが、2度目はありませんでした。
迎えた2度目のSFC、1ポイント目をサービスエース。最初のSFCでセカンドを狙われたところから、きっちり修正してきました。この最初のサービスポイントで、私も勝利を確信しました。
最後は大坂らしい押し切ったサービスポイントでゲームセット。2度目の優勝にして、1度目の優勝とは全く違った、正当に決勝の試合が評価された優勝となりました。
これで大坂はGS2勝目ですがこれは間違いないでしょう、通過点の1勝です。
まだまだ勝てると思います。盛っているわけでもなんでもなく、今後大けがさえなければ二ケタ行けるのではないでしょうか。それほど強いです。
根拠としては、すでに全豪全米を勝ち、サーブのいい大坂はじきにWBでも優勝すると思います。全仏はまだ未知数ですが、キャリアGSの可能性も極めて高いと思います。
どこからでも優勝できるでしょう。
というのも現在の女子テニスはセリーナの出産後群雄割拠。まだこれと言った女王の存在がいない状態です。
そんな中、21歳の大坂があっさりと2大会連続優勝。しかもその勝ち方もすごい。勢いがあった全米はキーズ、セリーナに勝利。今大会は優勝候補に推される中でスーウェイ、セバストワ、スビトリーナ、プリスコバ、クビトバに5連勝。本当にすごい(語彙力なし)。
しかも今日の2セット目や他の大会で見られるように、正直まだメンタルは課題面だと思います。
しかし逆に考えれば、世界1位になってなお、まだまだのびしろがある。これは本当にすごいことではないでしょうか。
彼女はセリーナの後継者として、WTAを引っ張れるだけの素質があります。プレーの強さもそうですが、人柄も含めてツアーのアイコンとなれる人物です。
そしてこちらにも触れておきましょう。クビトバのカムバックです。
クビトバはご存知の方も多いと思いますが、強盗に襲われ、手をけがしたところから奇跡的なカムバックで戻ってきました。
けがの段階ではテニスの復帰は厳しいという見方もあった中、ついに来週世界2位になります。
惜しいのは今回クビトバが1位になれなかったことです。WTAのポイントシステムをよく知らないのですが、大坂のIW優勝が失効した段階でクビトバが1位になるチャンスはないのでしょうか…
明日は男子の決勝です。ジョコビッチとナダル、準決勝は上がってきた非BIG4の2名をそれぞれ一蹴。マスターズではもう簡単に優勝を許すようになってしまいましたが、GSではBIG4というのは今回も健在です。
ジョコビッチとナダルと言えば7年前の決勝。史上最長決勝となったあのゲームを思い出します。意外なことにBIG4同士のGS決勝カードは2年前の全豪以来8大会ぶり。今日の女子決勝を塗り替えるような素晴らしい激闘に期待したいです。