two-set-down新章

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スポーツナビブログ「とらきちの悠々自適生活」 「two-set-down」に続く3代目のブログ。two-set-downのブログの記事の置き場も兼ねる。

失うものはない!ナンバー1に1年間で2度目の勝利を!(2014ツアーファイナルズSFプレビュー)

ついに準決勝の4人が出揃いました。

凡戦が多かったとはいえこの12試合、毎日熱戦が繰り広げられました。まさにテニスのお祭りにふさわしい好ゲームばかりでした。

そしてその結果はなんとグループAもグループBも上位シードから順に1位、2位、3位、4位という結果になりました。

錦織は結果的には上位シードで入れたのがよかったのかもしれませんね。

というわけで準決勝はこのカードになりました。

デイセッション

21:00~

[8]クボット/リンドステッド(A1位)×[7]ドディグ/メロ(B2位)

23:00~

[1]ジョコビッチ(A1位)×[4]錦織圭(B2位)

ナイトセッション

3:00~

[4]ベネトー/ロジャー=ベスリン(B1位)×[1]ブライアン/ブライアン(A2位)

5:00~

[2]フェデラー(B1位)×[3]バブリンカ(A2位)

1日見れるなら10万でも買うかもしれない…

先にここまでのダブルスの状況をまとめておきます。

GSこそ1つしか取れなかったものの、史上初のチーム100勝、単複通じて初のマスターズ9大会完全制覇を達成したブライアン兄弟が優勝最有力とみられていましたが、ブライアン兄弟は実はファイナル優勝わずか3回。3回でもすごいだろという感じですが、年間1位10回からすると見劣りする数字です。

特にダブルスが促進ルールである2セット+マッチタイブレーク制になってからは6回中1回。波乱の多いルールになってから優勝と縁が少ない状況です。

なんと初戦で全豪優勝のクボット/リンドステッド組に敗れ、またしてもラウンドロビン敗退の危機に瀕しました。

しかし第3戦、勝ったほうが2位になるペヤ/スアレス組とのデスマッチに勝ち、2位で準決勝進出です。

一方グループBでは第3戦まで大きくもつれる展開に。

当落線上にいた全仏優勝のベネトー/ロジャー=ベスリン組が、2勝していたドディグ/メロ組に勝利して逆転1位。

特にこの3:00~のカードは注目です。

さてシングルスは2試合とも今年3回目の対戦、そして過去2回は1勝1敗のカードになりました。

[2]フェデラー(B1位)×[3]バブリンカ(A2位)

通算ではフェデラーが14勝2敗とリードしてるものの、今年は1勝1敗。ツアーファイナルズで初のスイス人同士のカードが実現しました。

両者片手バックというのも最近は珍しいカードになりました(今年の8人では片手はこの2人のみ)。

展開としてはフェデラーが相当有利です。バブリンカは1stセットを取った後、少しプレーレベルが落ちチリッチにもたついたのに対して、フェデラーはマレー相手に全盛期のスーパーテニスが帰ってきた、そんな状況です。

バブリンカは直近で勝利した4月のモンテカルロのイメージを持ちたいです。サーフェスが遅いことを利用して得意のクレーコートのようなテニスに持っていきたいところです。

[1]ジョコビッチ(A1位)×[4]錦織圭(B2位)

さあ、注目のユニクロ対決はもう今年3回目です。

全米オープンでは錦織が持ち味を発揮し、パリでは疲れのたまっていた錦織に対してジョコビッチが力を見せつけました。

正直インドアコート30連勝中のジョコビッチ、全仏のナダル並みに止まる勢いがありません。

後出しと言われないように先に試合前に言っておくと、仮に錦織がいいテニスをして、それでも完敗する可能性があります。そういう相手です。

もし勝つようなことがあればこれまでとんでもない快挙・偉業を達成してきた錦織ですが、はっきり言ってキャリア史上最高の勝利になることは間違いありません。断言します。

それほどに今のジョコビッチは強力で、「勝てない相手はもういない」錦織ですらまったく勝つイメージが見えません。

しかし当ブログは錦織寄りですので、一応勝つ方法を模索します。

今日はテレビ朝日系列での初の地上波全国ネット放送です(NHK除く)。見る人も多いと思うので見どころを解説しつつ、考えていきます。

ジョコビッチの良さはとにかくミスが少ないことで、バックハンドに関しては世界一と称されています。つまり錦織との対戦ではバックハンドのラリーに注目して見るといいと思います。

本来ですとなかなか強力なショットが出にくいバックハンドに集めるのが錦織の主な戦法です。両手バックの選手は可動域が狭くなりますから当然のことです。そこからオープンコートを作ったりチャンスボールを待って攻め込んでいきます。

しかしジョコビッチはこれを苦にしません。フォアと同じような威力、キレのあるボールを打つことができます。これは錦織もそうです。

したがってバック寄りに相手を釘づけにしながらバックのクロスラリーを中心に組み立てていく戦術は双方通用しないということです。

そうするとどうなるか。フォアバック、サイド関係なくいろんな攻めが見られるということです。そして注目してほしいのは回り込みショットとストレートへの展開です。

両方とも守備がいい選手でもあるので、簡単にウィナーを量産することは難しいです。その中でどちらがより仕掛けるのか。ここに注目して見るといいのではないでしょうか。

若干ですが錦織のほうが攻めの配分が多いので、展開としては錦織が仕掛ける場面が多くなると思います。

全米ではこの攻めがジョコビッチの守りを崩したことでジョコビッチに焦りを与えました。

錦織としてはこの勝った全米のイメージが再現できれば最高でしょう。

そこで重要になってくるのがミスの減少です。

フェレール戦ではフェレールがディフェンスより過ぎたために、相手の攻め込みを心配しなくてよかったのですが、ジョコビッチ相手にそれは無理でしょう。時には攻め込まれることもあります。

そういうプレッシャーの環境で厳しく行き過ぎるとパリのフェレール戦などのようにミス連発、自分を苦しくしてしまいます。

とにかく軽く振った程度では崩れないジョコビッチ、継続して一貫した攻めが必要です。

そのうえでサーブです。錦織はフェレール戦第3セットのレベルまで上げてきたいところです。

逆にこのサーブ、ストロークの力が安定し、本人が「完璧」と称するプレーができれば、ジョコビッチを追い込むことができます。

ただ、忘れないでください。初の全国ネットでの中継、ぜひ勝ってほしいですが勝率は10パーセントとします。

それほどジョコビッチは強い。間違いありません。勝つには相当なものが必要です。

たぶんテレビをはじめ、下手をするとファンもですが「フェデラーよりジョコビッチのほうが行けるイメージがある」と思っていそうですが、残念ながらここはファイナル3連覇のかかるインドア30連勝中のジョコビッチです。

何度も言いますがマドリードナダル戦、全米でのいくつかの試合、ファイナルの3試合、どれもすごかったですがもし勝てばこれらを上回るキャリア最高の勝利になることは間違いありません。それだけの価値のある相手、試合です。

ですから最後に言えることは失うものはないということです。

まあ本人もチャレンジャーと思って戦うでしょうからいまさら言うこともないのですが、どちらかというと今日テレビを見られる方に対してのメッセージです。

勝ったら大喝采、負けてもこれまでの大健闘を称える。

それでいいんです。もう私がブログを書き始めたころには想像もしなかった位置に来てますから。

でもそれが分かってるからこそぜひ勝ってほしいんですけどね。

というわけで今日も実況する予定です。

最後にランキングです。ご覧ください。

1 ジョコビッチ    10610 A 3-0 1位 次錦織圭 

2 フェデラー       9300 B 3-0 1位 次バブリンカ

3 ナダル       6835

4 バブリンカ       5295 A 2-1 2位 次フェデラー

5 錦織圭       5025 B 2-1 2位 次ジョコビッチ

6 マレー       4675 B 1-2

7 ベルディヒ       4665 A 1-2

8 ラオニッチ       4440 B 0-2

9 チリッチ       4150 A 0-3

10 フェレール       4045 alt 0-1

やりました。下位者の勝ち残りはゼロ。錦織圭、年末最低でも5位フィニッシュが確定しました!!!

とんでもないです。今年の3月に20位台に落ちこんだところから奇跡の猛チャージです。

今日錦織が勝つと+400p、バブリンカが負けた場合4位の可能性があります。

バブリンカはデ杯決勝が残っており、年末ランキングはこれが終わった後なので一応ポイントで上回っても年末4位確定ではありません(もちろん来週の4位は決定します)。

準決勝の結果記事は上げますが、決勝については錦織が出なかった場合申し訳ありませんが週の半ばまで更新しない予定です。私用なのですいません。それでは。