オフシリーズ・閑話球題 ⑨選手紹介その3(ベテラン、日本勢編)
こんばんは。
アクセスデータを調べていたら休んでいたここ数日、固定層で毎日3000アクセスもいただいているとか…記事書いても5000の頃が懐かしいです、本当にありがとうございます。
さて今日はベテラン選手と日本勢の紹介です。
2014年はこの2つの勢力の活躍が目立ったシーズンでした。紹介しながら振り返っていきましょう。
スペイン出身 32歳
10位 最高ランク3位
グランドスラム最高…決勝(2013全仏)
2014年の主な成績
グランドスラム 全豪Q 全仏Q ウィンブルドン2R 全米3R
マスターズ シンシナティF マドリードS モンテカルロS ローマQ カナダQ 上海Q パリQ
トップ選手でありながら250も多くこなす、まさに鉄人です。
今期の出場大会は26で、これはトップ10ではトップです。
確認しますが32歳です、32歳でこのタフネスさです。
身長は錦織とあまり変わりがなく、トップ選手の中ではかなり低いほうです。
もちろん強力なサーブがあるわけではなく、武器はリターンと絶対にあきらめないプレーです。
このプレーにそれがよく表れています。
2013ローマ 対ナダル
セットポイント、2時間近い試合経過での大事なセットポイントでこの粘り強さです。ナダルの猛攻をしのぎ続け、完全にコート外に出されたところから戻ってきてのウィナーです。
このディフェンスとあきらめないプレーでトップ10を維持しています。
2013年は全仏準優勝に加え、前半戦はナダル、後半戦はフェデラーの下降で得たトップ4シードを生かし着実に加点、一時は3位に上がりました。
しかし2014年は錦織に4連敗、中終盤では珍しくイライラする場面が多く成績下降し、ファイナルを逃す結果になりました。
毎年体力との戦いが厳しくなってきます。今年こそはビッグタイトルを手にしたいでしょう。
フェリシアーノ・ロペス
スペイン出身 33歳 14位(現在自己最高位)
グランドスラム最高…ベスト8(05、08、11ウィンブルドン)
2014年の主な成績
グランドスラム 全豪3R 全仏2R ウィンブルドン4R 全米3R
マスターズ カナダS 上海S マドリードQ
500以下 イーストボルンW クイーンズF
33歳にして最高位を更新、今勢いのある選手です。
現在のテニス界で絶滅寸前のサーブ&ボレーを武器に戦う左利きの選手です。スペイン出身では珍しい速いコートが得意な攻撃的プレースタイルです。
サーブとボレーを生かして芝コートでは成績がよく、今期は芝で12勝2敗と好成績。
ちなみにテニス界の中でもイケメンと言われています。
個人的にロペスのボレータッチがすごい好きなので頑張ってほしいです。
トミー・ロブレド
スペイン出身 32歳
17位 最高ランク5位
グランドスラム最高…ベスト8(7回)
2014年の主な成績
グランドスラム 全豪4R 全仏3R ウィンブルドン4R 全米4R
マスターズ以下 シンシナティQ バレンシアF 深玔F ウマグF
30歳を超えて復活を遂げた名選手です。
ロブレドは2011年にけがでランキングを落とし、元トップ10プレイヤーがほぼゼロからの再出発となりました。2012年後半からランキングを戻し、2013年に全米でフェデラーを破り8強入り。
シングルバックハンドでしっかり回転をかけていきミスの少ないディフェンシブなプレーが特徴。イズナーとの全仏での試合では4セットでアンフォースドエラー11本とミスを最小限に抑えましたが、試合には敗れています。(これを取り上げたのは「テニスとはどうするべきなのか」というこのシリーズで後で取り上げる内容の伏線です)
イボ・カルロビッチ
クロアチア出身 35歳
27位 最高ランク14位
この選手も長くなりました。身長2m11cm、とにかく持ち味は長身を生かしたサーブ。勝つも負けるも自分のサーブで決まる、そんな選手です。
現在でも公認の最速サーブ記録(250km/h越え)の保持者で、数少ない年間1000本以上のサービスエース記録も持っています。
こちらも「テニスとはなんなのか」の話につながりますが、サーブ以外はトップ選手としては決定的にかけているにもかかわらず、1ゲームに取れないサーブを4本打てばいいと言わんばかりにサーブを決め続ける選手です。そして時にはブレークできなくともタイブレークだけで全盛期のフェデラーに勝ったりすることもありました。
さすがに最近はブレークされることも多くなってきましたが、やはり面白い選手です。
オーストラリア出身 33歳
50位 最高ランク1位
グランドスラム2勝(全豪0、全仏0、ウィンブルドン1、全米1)
サンプラス黄金時代→フェデラー王政時代の間にグランドスラム2勝、世界ランク1位も経験した名選手です。
巧みなストロークと気迫あふれるプレーが持ち味で、バブリンカが台頭するまでヨネックス使用の男子トップ選手でした。
トミー・ハース
ドイツ出身 36歳 最高ランク2位
現在現役の中でほぼ最年長、しかし昨年には11位まで上がりトップ10に入りそうな勢いがありました。
複数回の手術から何度も復帰し、不死鳥のようだと言われています。
今年中盤にけがでツアー離脱。しかし引退ではなくまた復帰するために練習を再開しているようです。
錦織のフロリダのテニスアカデミーの先輩にも当たり、ジュニア時代から一緒に練習していたそうです。
トップ選手であり、またけがからの復帰を経験しているということで錦織にとっては生きる教材のような存在だったと思います。
今年二人は初対戦しましたが、ハースの巧みな戦術に手も足も出ず錦織は完敗。先輩が意地を見せました。
ベテラン編はここまで。次からは日本人選手です。
三重県出身 26歳 93位
松岡修造さん以来のビッグサーバーで、アグレッシブなテニスを展開します。本人公認でドラゴンショットとか。
今年は後半戦で活躍し、チャレンジャーでの活躍に加え、楽天OPでバブリンカを撃破。
まだキャリアの終盤と呼ぶには早いです。すでにDAの決まった全豪もあります。今後に期待です。
神奈川県出身 30歳 100位
錦織が登場するまで長く日本の1番手、その後も今年に伊藤にかわされるまでは2番手として長く日本のテニス界を引っ張ってきました。「デ杯男」としても知られており、鈴木貴男引退後の日本チームの精神的主柱として活躍しました。
キャリア晩年にさしかかっていますが、もう一度ツアーで勝つ姿を見たいところです。
宮城県出身 26歳
三菱電機所属の選手。今年のウィンブルドンではロペス相手に3セット連続タイブレークの熱戦も惜敗。まずはトップ100を切りたいところです。
守屋宏紀
東京都出身 24歳
錦織と同世代。ストローカーで今後の活躍も期待されます。グランドスラムには予選勝ち上がりで一度出場経験があります。
西岡良仁
三重県出身 19歳
錦織2世の呼び声が高い期待の10代。2012年全米オープンジュニアでシングルス4強。10代で100位台に入ってきたことから、錦織ラオニッチらの下の世代の期待の選手として海外でも名前が挙げられています。
今シーズンはさらなるランクアップとグランドスラムの複数回本選出場が目標でしょう。
アメリカ・ニューヨーク出身 21歳
アメリカ人の父と日本人の母親のハーフ。スペインに渡ってフェレールの所属するテニスアカデミーで鍛え上げました。
その結果日本人選手として珍しいクレーコーターとして成長。ストロークには定評があります。
今年は2月のヴィナデルマール(来年はキトに変更)で8強に進出。ATPで特集記事が組まれました。
内山靖崇
北海道出身 22歳
ダブルスに定評があり、現在ダブルスランキングでは日本最上位。
今年のデ杯カナダ戦では錦織とダブルスでファイナル出場を果たしたネスターを擁するカナダペアを撃破。
意外と日本選手は書くことが少なかった…
やはりこうして書いてみると、ツアーに1年間居座れるような選手というのは厳しい世界なんですね。ほんの一握りしかいないんですから。
次回は新世代「Young Guns」です。お楽しみに。