two-set-down新章

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スポーツナビブログ「とらきちの悠々自適生活」 「two-set-down」に続く3代目のブログ。two-set-downのブログの記事の置き場も兼ねる。

添田が続いた!もう一人のフルセッターが見せた意地

やってくれました。錦織に続いて添田が2回戦進出を決めました!!

添田の対戦相手は予選勝者のイメール。若手の有望株で、逆に世界のテニスファンからは本戦カットラインぎりぎりで入った添田相手に勝つのでは?という見方も多かったカードでしたが、添田の意地を見た好ゲームでした。

試合は終盤しか見れていませんが、第1セットを1-6で落とし、第2セットは取り返すものの要の第3セットを奪われ、セットカウント1-2に追い込まれます。

しかしここからが違いました。

添田は錦織が出てくるまで日本1番手、錦織が出てきてからも日本2番手をキープしており(現在は3番手)、その位置からデビスカップへの出場がたくさんあり、デ杯男の異名もあります。

デ杯はご存じの通り5セットマッチ、今やグランドスラムとデ杯しか5セットマッチがなくなったテニス界において、デ杯を経験するということは5セット特有の長期戦に慣れる大きな経験にもなります。

実は添田はこのデ杯で5セットのフルセットを5回経験し、3-2と勝ち越しています。その中には当時トップ50に入っていたあのドディグに競り勝った2012年1回戦のクロアチア戦も含まれており、錦織に隠れるもののこのランクとしては意外なフルセットに強い選手です(ほぼ100位前後を行ったり来たりしていて、ツアー成績は普通大きく負け越しているカテゴリーの選手という前提があります)。

第4セット、第5セットはしっかり堅実なテニスを実行し、5セットの経験がほとんどなかった若手のイメールを少しずつ突き放します。

若手選手はグランドスラムを戦い抜く体力が不足する選手がよくいます。もちろん経験が浅いので仕方ないのですが、ここを添田はうまくつきました。ベテランならではの逆転勝ちをもぎ取り、実に2013ウィンブルドン以来の1回戦突破を決めました。

もう30歳となった添田に残されているチャンスは正直少ないです、次戦には初の3回戦進出がかかっています。相手はベルダスコです。

昨日行われた試合では伊藤竜馬がクリザンに敗戦。

1セット目のタイブレークを取り切れず、そこからは一方的な自滅。残念な結果になりました。

2度目のGSとなった守屋はヤノヴィッツに1セットを取るものの1-3で敗戦。

第1セットはリードする時間帯もあっただけに、あそこを取り切れていればチャンスはあったように思います。

サービスキープ力がツアーレベルには遠いので、そこを改善していきたい感じでした。

さてほぼ1回戦が終わります。女子では奈良とクルム伊達が敗戦し、シニアの日本人選手は添田と錦織だけになりました。

これが世界です。錦織フィーバーで浮かれがちですがこれが世界という壁なんです、しかもこれで出場者の人数などのレベルは(特に男子で)オープン化以降最高水準です。

あらためて1勝の遠い場所なんだなと思います。

錦織の次戦はドディグに決まりました。

試合は見てませんが、スコアラインを見る限りだとかなりタイトな3セットでのストレート勝ちといった感じで、ストレート勝ちとは思えないほど詰まっている感じがしました。2時間52分を要していることからも分かります。

特に第2セットはドディグから見て0-4となったところから7-5の大まくり。0-4となったところから見ても1枚岩ではない印象を受けます。

ドディグはダブルスがメインという意見が各所で見られていますがそれは違います、ドディグがメロとのダブルスで大きな結果を出し始めたのはここ数年、基本的にはシングルスプレイヤーです。

サーブを主体に押していく選手で、クロアチア出身と言えばチリッチを思い出すでしょうがそんな選手です。

チリッチというともはやアレルギーのようにやばいやばいと言ってしまいそうですが、もしドディグがチリッチレベルなら1年間シングルスにフル参戦して86位という数字はありえません。

24大会に出場して86位という成績は半年をけがで棒に振って60位台のアルマグロと比較しても全く違うレベルのプレイヤーであることは明らかです。正直初戦をストレート勝ちした錦織に2回戦での負けは全くイメージできません。

ストレートで勝って当たり前、さらに内容が問われるゲームだと思います。

内容というのは完膚なきまでに大差で勝つことではありません。上位ラウンドに向けて何をつかむか、ここです。

試合時間も重要なファクターです。3-1の1時間50分(実際スピード展開ならあり得ます)と3-0の2時間40分なら、前者で終わってほしいくらいです。

そのためにはさくっと落としてしまうリターンゲームがあってもよし、とにかく2週目に向けての「溜め」が必要な2回戦だということです。

ドディグに負けたのが体がぼろぼろだった2013年バーゼルの時のみで、他は3勝しているという対戦成績も有利に働くでしょう。

あと明後日はサッカーもないので、ぼちぼちナイトセッションが欲しいですね。

てっきり今日はナイトセッションだろうと他のカードとの兼ね合いを見て思っていたのですが、もしかするとサッカー観戦のためにあえて朝試合を申し込んだのかもしれませんね(上位選手は、反映されるかはどうにしてどの時間帯で試合をしたいか運営に言うことができる、という話があります、本当かどうかはわかりませんが)。

1回戦のまとめとランキング試算は明日で。まあ大きな変動はまだありません。それでは。