two-set-down新章

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スポーツナビブログ「とらきちの悠々自適生活」 「two-set-down」に続く3代目のブログ。two-set-downのブログの記事の置き場も兼ねる。

ここからの2か月間の錦織「save 1500」プロジェクトについて(ATPランキング予測)

こんにちは。

1つ前の議論記事、まだまだコメントお待ちしています。初めてコメントされる方も多く、大成功と言っていいのではないでしょうか。今週いっぱいは募集して、アカプルコ~デ杯までの4日間の間にまとめたいと思います。

さて、今日はそろそろ気になってくる来週以降の3位~6位争いの話です。

そこで今回は少し趣向を変えて、これから2か月間の間の錦織にとって試練の時期について少しまとめていこうと思います。

突然ですが2014年の錦織の快進撃、「数字上は」どこから始まったかご存知でしょうか?

この正解はマイアミです。

昨年の成績を並べてみると

ブリスベン→4強、ヒューイットに敗戦(第2シードで臨む、やや不満)

全豪→16強、ナダルに敗戦(ランキング上では順当、シードキープ)

メンフィス→優勝(第1シードのため「一応」順当)

インディアンウェルズ→3回戦負け、ハースに敗戦(ハースの方が当時はランキングは上、順当)

マイアミ→4強(ラッキードローではなく上位のフェレールフェデラーを倒している、すごい)

バルセロナ→優勝(自分より上位の対戦はないとはいえ、第4シードで臨んだ大会、すごい)

…となっていきます。

もちろんすべての起点は全豪ナダル戦だと私も思いますが、ことランキングポイントを考えるうえで重要な起点になってくるのがこのマイアミ以降です。

実際に来週以降の失効点を並べてみると

インディアンウェルズ…45p

マイアミ…360p

バルセロナ…500p

マドリード…600p

となり、4大会で実に1505p失効することになります。

ローマ、全仏はほぼポイントを加算できず、芝シーズンは大きな加点はないので焦る必要はなく、錦織は3~5月のこの時期のポイントをどう引き継いでいくかが重要な局面になっています。そこでここからこの期間のポイントを守るプロジェクトを当ブログで勝手に「save 1500」プロジェクトと題することにします。1505だときりが悪いのでその辺はご愛嬌で。

この間のポイント失効について言えば

ナダル→1915p(クレー+マイアミの好成績)

マレー→540p

ラオニッチ→675p

となっており、それ以下の選手と比較しても分かる通りこのポイントは相当大きく、この期間に守るポイントとしてはツアー全体で

4番目に大きい(もちろんその上はマレーを除くビッグ3です)数字となっています。

特にバルセロナは昨年に関してはフェレールナダルとの対戦を避けての優勝。錦織のクレーでの強さはもう多くの人が認めるところですが、メンフィスほど簡単なタイトルディフェンスにはならないことは明らかです。

しかも500なので優勝できないだけで-200pになってしまうようなものです。マドリードも似たような議論ができます。非常に難しい局面に立たされているのが現状です。

しかしこれを唯一打開する方法があります。それが錦織本人も言っている「よく考えてみればディフェンドするとかしないとかどうでもいいことで、テニスの場合は今年1年の成績で最後のランキングが決まるので去年の成績に固執することはないんだっていうのにやっと最近気づきました。」(公式ブログ原文ママ)という考えです。

そう、4大会を4大会で「ディフェンドする」必要はないのです。今年には5大会目が存在します、そうアカプルコです。

昨年はメンフィス後に故障。デルレイを途中棄権し、インディアンウェルズ前まで休むことになりました。

つまりこの期間は実質ノーポイント。インディアンウェルズも普通の成績だったので、今の錦織の力があればこの2大会で500p程度(アカプルコの優勝は期待されますが、ここで強制する意味はないので)稼げるはずです。

私がプロジェクトタイトルをdefendではなくsaveにしたのもその意味があります。defendだとその大会、その場所でそれぞれポイントを守っていく必要がある文脈に取れてしまい、マドリードで4強に入ったのに期待外れとなってしまいかねません。そうではなく広い目で1500pをセーブすること。そこを狙いとしていきたいところです(saveという英単語には難局を乗り越えるといったニュアンスも含まれているようです)。

また本人やチームサイドは言及はしていませんが私はモンテカルロへの出場も視野に入れてほしいと思っています。

閑話休題シリーズでもお話ししたように、今シーズンはマスターズが1週ずれてポイント計算が歯抜けになる週が存在するという話をしました(当時の記事)。

実はATP500以下(モンテカルロはポイント計算では1000pまで加算できるATP500扱い)の大会は今年に限って言えばいくら積んでおいても問題ないのです。

6大会もあれば錦織の力であれば1500pはなんとかsaveできるのではと思っています。5大会でも内容次第では1500pか、1300pくらいには抑えることができると思います。

当時と違って普通にやるだけで今や主要大会で8強、500以下であればそれ以上稼げるわけですから、順当に行ったって平均でも200p程度は1大会稼げる計算になります。アカプルコはもっと稼いでもおかしくないですし、1個爆発。あとはしっかり稼げばなんとかなるはずです。

さて、アカプルコではチリッチが欠場か、デルポトロにWCの噂やアンダーソンがWCを受ける話など様々な話題が上がってきています。とりあえず今のところのエントリーリストでは

1.錦織

2.フェレール

3.チリッチ

4.ディミトロフ

5.ドルゴポロフ

6.カルロビッチ

7.ベッカー

8.マナリノ

ノーシード選手特筆 トロイツキ※一応まだDAできていない、(デルポトロ)

※アンダーソンが入ってくる場合現在第5シード相当

となります。ドルゴポロフはまだ復調の兆しをつかめず、ベッカーは少し嫌なもののマナリノはむしろラッキードロー。カルロビッチが勝ち上がってきて当たると不気味(前回のメンフィスのようなこともあるので)という感じで割とはっきりしています。

しかし快勝とはいえアンダーソンは少し嫌です。チリッチが欠場すれば入っても4シードになるのでSFまで対戦を避けられます。

まあしかし錦織が優勝候補本命なのは間違いないと思います。ディミトロフはディフェンディングチャンピオンという意味では不気味ですが、現状のテニスの内容で言えばよっぽどチリッチの方が爆発すれば怖いというくらいで、SFor決勝まで錦織と当たるまでに敗戦しそうという見立てです。いや期待してるんですけどね若手の一人として。

フェレールはリオで勝ち上がる/負けるでずいぶんと話が変わってくるので結果を待ちましょう。さすがに優勝した場合でも欠場はないと思うんですが…

正直に言ってしまうとアカプルコはリオと並んでかなり500として選手層の薄い大会で、ここはできるだけ勝ってほしいと思っています。いわゆるボーナスステージですね。ここで500稼げれば北米MS2大会のシード、save 1500プロジェクトなどうまみがたくさんでてきます。正直私はメンフィス負けてもアカプルコで優勝すればチャラくらいに思ってました最初は。

最後に短信ですがナダルはベルッチに快勝。といっても1stの確率が悪すぎるなどベルッチは相手になっていなかった模様。次戦のカレノ=ブスタ戦は注目です。

全豪ダブルスを制し一皮むけたボレリがここのところ活躍しています。相方のフォニーニもそろそろ得意のクレーで復調したいところですが、今回ナダルを倒せるのか。ロブレドが倒れた今、フォニーニとフェレールくらいにしかチャンスがなさそうです。一応アルマグロに快勝した好調クエバスにも期待していますが。

ナダルのリオの結果がかなり大きく反映されてしまうので、もう少し様子を見たいところ。一方錦織は(私が勝手にですが)「save 1500」プロジェクト始動。この2か月間が本当に勝負どころになります。それでは。