two-set-down新章

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スポーツナビブログ「とらきちの悠々自適生活」 「two-set-down」に続く3代目のブログ。two-set-downのブログの記事の置き場も兼ねる。

珍しい快勝で好成績に向けて好発進(2015マイアミ2R)

3/28 現地11:00~(日本時間翌日0:00~)

Masters1000 Miami Miami Open presented by Itau

2R

[4]Kei Nishikori 6-2 6-1 Mikhail Youzhny

ただただ実力差が出た、そんな印象です。

もちろんユージニーは元世界8位。力は持っていますし、安定したストロークが持ち味です。

ですが現在のランキング64位が示す通りプレーレベルは全盛期からは落ちています。結局そのことが試合を決めてしまいました。

ユージニーは序盤10本以上連続で1stサーブを入れ続けるという内容でしたが、特に速いサーブではなく、ストローク戦になると錦織の方が一段か二段は上のレベルのストロークを打ち続け、明らかに押しました。

一方サービスゲームでは平易なミスが減り、しっかりとユージニーを揺さぶることに成功しほとんどポイントを失いません。第1セットではなんとDFを除けば21ポイント中17ポイントを取っての圧倒です。

第2セットに入るとユージニーは強打を増やしリスクを取るプレーに出ました。特にバックハンドのDTLは決まると厄介な存在でしたし、錦織のサービスゲームでも粘られる場面はありました。

ただ結局リスクを取っても錦織が簡単に崩れないのでデュースまで入ってもBPが取れず、結果は第1セットよりも多い3ブレークを許してあっさり試合が終わりました。

リスクを取るプレーというのはこういう側面もあります。もちろんデュースにもつれたのはユージニーが作戦を変えて強打を増やしたからですが、その分ミスも増えるということです。

終わってみればユージニーのウィナー9本に対してUEは40本。マイアミは比較的UEをFEに比べて強く取る印象を感じましたがそれにしても多すぎです。結局錦織がいいディフェンスを見せるので、リスクを取ったことに対しての対価が得られずに結果は変わらなかったという総評です。

ユージニーのミスも早く自滅感もあったのでこれで錦織良しとすぐ判断するのはいけないですが、1時間程度での快勝。決して悪くはないでしょう。

特にバックハンドの安定感が光りました。随所でユージニーのバックハンドに厳しいクロスボールを集めました。

これでDTLの精度も上がってくるとさらに生きてくると思います。昨日はそんなに無理をしなくてもよかったので使ってる場面はほとんどなかったように思いますが。

課題を挙げるとすればBPを取り切れずもたついたことと、1stサーブの確率です。

2ndからでもしっかり取れていたのですが、明日以降相手が変わればそうなるかはわからないですし1stが入れば昨日も要所で助けてくれたフリーポイントが増えてキープが楽になります。

BP0が昨日のかなりいい収穫だったので、上位ラウンドに行くまでは楽にキープできるといいですね。

そういった意味でも次戦は注目です。32シードのトロイツキ。

トロイツキはドーピング明けでランキングを戻し中、ランキング以上の勢いがあります。事実レースランキングは13位です。

※2013年モンテカルロMS後に行われたドーピング検査で、トロイツキは体調不良を訴え血液検体の提出を先送りにしてもらうように頼み、一旦検査官は受け入れたようですがその後その検体不提出がドーピング規定違反として出場停止処分が下されました。これについては規定があるならその通りに検査を行わなかった検査官が悪いという意見もあり、一方であらゆる場面だとしても検体不提出は許されるものではないという意見も存在し選手間でも意見が割れており、こういった問題に厳しいマレー(オデスニクの件でも以前紹介しました)は完全に批判した一方で、親友であるジョコビッチは練習に付き合うなどしていて、あらためてドーピング問題の難しさを露呈する事例となりました。

深夜の試合だったので見ていませんがあのボレリを相手に接戦を制しています。危険でしょう。

高速サーブもあり、総合力もあります。力で押し込んでくる選手なので錦織のディフェンスがどう光るかが注目でしょう。

このトロイツキ相手にいいテニスができればマイアミ、かなり上が見れると言っていいのではと思います。

IWと明らかにプレーが違ったので、かなり安心している自分がいます。

他の結果などについてはランキング試算でまとめていきます。それでは。あと前の記事とその前の記事にコメント返しました。