two-set-down新章

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スポーツナビブログ「とらきちの悠々自適生活」 「two-set-down」に続く3代目のブログ。two-set-downのブログの記事の置き場も兼ねる。

最低限という最高の勝利&フェレール戦展望

こんばんは。

錦織ファンになってメンタルが鍛えられました!というのは何度かお話ししたと思いますが、他にも強引に睡眠リズムをずらす技術が上昇した気がします。何せ今日の試合も日本時間で3時からの2試合目。4時半開始と見込んでいます。

前者はいいとして後者は何の役に立つんですかね?ジェットラグの解消???

5/7 現地20:00~(日本時間翌日3:00~)

Masters1000 Madrid Mutua Madrid Open

3R

[4]Kei Nishikori 6-3 6-3 [14]Roberto Bautista Agut

バウティスタ=アグトは全体的にそこまでいいプレーではなかったと思います。ゴフィンの方が何倍も怖かったです。

錦織の振り回しに対し真っ向から立ち向かった結果錦織の思うつぼになり先にミスしたりウィナーを決められる展開が多く、錦織としては楽だったと思います。

錦織もミスが多かったのですが、それだけで試合を悪くするわけもなく、サーブ、リターン、ストローク、ディフェンス、様々な面で錦織が一枚上手でした。

またそのためか基本的に錦織はやるべきプレーを淡々とこなしていたように思いました。

そのプレーを見てけがを心配する声も見られますが単に省エネ試合なだけだったと思います。

本人も試合終了後のインタビューで「二日酔いのような感覚」とコメントしており前夜の激しい試合からのコンディション調整が難しかったことを話しています。

昨日に関しては100%のプレーではなかったとは思いますが、16位の、16位という高いランキングのバウティスタ=アグトに対してしっかりと試合をコントロールして勝つことができました。

急がば回れという言葉があるように愚直にプレーを続けオールキープ+欲しいところでブレークしての1時間10分ゲームはフェレール戦に向けて最低限の仕事をやったように見えて最高の勝ち上がりだったと思います。

常に100%で勝つ必要なんてないのです。ここから3試合に向けて最高の下準備を終わらせた今期待はむしろ高まるばかりです。

特に第2セットの4-3、そろそろブレークが欲しい場面でのブレークにはしびれました。一旦追いつかれてキープされかかりましたがよく取り切りました。あそこを落とすと逆に第2セットを落としかねなかったので省エネ試合のキーポイントになるゲームでした。

リターンに関してはまたいい時の状態に戻りつつあると思いました。フェレールはそこまでいいサーブは打ってこないのでこのクオリティさえ保てていればOKでしょう。

まあ最終ゲームに小さな劇場など相変わらずな内容でしたが、そこまでBPなしというのは素晴らしいですね。

さてフェレール戦です。確認しますがこの試合に勝つと「save 1500」プロジェクト達成です。

        2014     2015

アカプルコ     欠場      300

デ杯       不出場       80

IW        45       90

マイアミ     360      180

バルセロナ    500      500

マドリード    600      180

総計      1505     1330

          (次戦勝つと)1510

マイアミ→バルセロナマドリード。わずか3大会で1500p近くを獲得したものの、裏を返せばその前後のデルレイアカプルコ、ローマ~全仏をふいにしているので、分散すれば取れるだろうという気持ちから始まったこのプロジェクト。本当に達成寸前まで来るとは思ってませんでした。

昨年勝ったフェレールに今年も勝つ。一大プロジェクト達成のかかった試合にふさわしいマッチアップです。

さてフェレールですがシーズン序盤はTSDレーティング2位~3位付近を突っ走り、IWでトミッチに負けるまで負けたのは錦織のみという信じられない勝ちっぷりでしたが、3月以降はIW3R(トミッチに敗戦)、マイアミQ(ジョコビッチに敗戦)、モンテカルロQ(ナダルに敗戦)、バルセロナS(アンドゥハルに敗戦)という並びでもちろんトップ10選手としては申し分ない成績ですが一時の勢いからは落ち気味です。

フェレールでクレーはもう嫌だ!それは重々承知です。

ですが結局第5~8シードはバブリンカ以外全員勝ち残っています。正直誰が来ても嫌な相手です。ベルディヒも今シーズンは当たりたくないですね。普通に強い。

フェレール悲観論を私ですら唱えたくなりますが、TSDレーティングの例を示している通り今のフェレールは普通のフェレールです。

そして驚きのデータを示します。10-2-7。何の数字かというと2014~2015年の錦織のクレー勝敗を表す数字です。

10連勝(バルセロナ5、マドリード5)したあと2敗(マドリード決勝、全仏1R)、そのあと7連勝中(バルセロナ5、マドリード2)です。

この2敗は誰もが錦織の体のせいだと断言できると思います。**つまりこの2年間、錦織はクレーの「テニス」で負けていません。

**

不安な気持ちはわかります。私だって不安です。

ですが落ち着きましょう。やってくれるはず。難敵であることは間違いありませんがやってくれるはずです。

実はオッズでも大差がついています。錦織1.6-フェレール2.2くらいかなあと思っていたのですが、平均すると錦織1.4-フェレール3。勝率70%近くあるという数字です。

私たちが思っている以上にこのマッチアップはフェレールが錦織に挑戦という形で見られているようです。

一応対策を考えてみました。もう12回目の対戦なのでやるべきことは分かっていますが、1ブレークされても2ブレーク。とにかくストロークで振り回しリターンゲームでチャンスを作る。

フェレールは昨日のバウティスタ=アグトのようにリターンミスで助けてはくれません。今シーズンの89%近い錦織の高いキープ率をもってしてもブレークされることは間違いないと思います(ノー被ブレークで勝ってくれてもいいんですが)。

ツアー屈指のリターナー同士の対決である以上とにかくリターンからのストローク戦です。そこでどこまで勝って行けるか。

幸い昨日のフェレールは2時間20分ゲームをやっています。1時間10分で終えた錦織とは対照的です。

フェレールも100%ではないと思います。ベルダスコ戦では1stセットを落とすなど微妙な状態で、海外の意見ではプレーレベルを上げないと錦織に対しては厳しいという見方もあります。錦織のミスが多かったので錦織ファンの中ではプレーレベルを上げないとなんて言ってますが逆の立場で全く同じことが言われています。それもそのはず5位と8位のマッチアップです。自分の状態が悪ければ負ける。そういう高いレベルの世界だということです。

やってくれるはず。期待しています。こういう期待論ばっかりはいけないと思いますが、フェレール×ベルダスコ戦の試合も見れていないしほんとのところはふたを開けて見ないとわかりません。

マレー×ラオニッチも楽しみですね。マレーはグラノジェルスのお疲れモードに助けられ、堅実なプレーで勝ちをものにしました。移動疲れも少し解消されたかと思います。疲れてる感じは表情に出てましたが。

ラオニッチは足の状態がどうなのかわからないですね。屈指のリターン力があるマレー相手にラリーに持ち込まれるパターンが増えた時に同じプレーができるか。2R3Rはサーブで押し切れただけに戦い方を考える必要があります。

といっても実はラオニッチの3勝2敗とこのカードは対BIG4でラオニッチが唯一勝ち越しているカード。可能性は十分です。

ナダル×ディミトロフはまあナダルだろうし、ベルディヒ×イズナーもまあベルディヒでしょう。そこは外さないと思います。

そういえばフェデラー以外私のベスト8予想は当たったんですね。ディミトロフも当たって満足です。

この調子でQF以降の予想も当たってくれ…