two-set-down新章

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スポーツナビブログ「とらきちの悠々自適生活」 「two-set-down」に続く3代目のブログ。two-set-downのブログの記事の置き場も兼ねる。

お祭りを楽しもう!2015ATPワールドツアー・ファイナルズプレビュー

こんにちは。

いよいよ今日からテニスのお祭り、2015バークレイズ・ATPワールドツアーファイナルズが開幕です。

以前にも少しお話したような気がしますが、ウィンブルドンが歴史と伝統を重んじた年に一度のテニスのお祭りなのに対し、ファイナルは近代テニスの商業面、エンターテイメントを最大限に追求した年に一度のテニスのお祭りです。

幸いにも今年は変に肩の力を入れずに見れそうです。

正直、錦織が0勝3敗でも何も驚きませんし悲観もしません。

改めて思いますが1勝するだけでも厳しい舞台です。全敗したから期待外れということは一切ありません。

正直去年は実質9枠、補欠からの出場も入れれば10枠でした。その結果BIG4+いつもの2人+ワウリンカに加えて錦織、ラオニッチ、チリッチという新顔を迎えました。

しかし今年は本当に8枠です。そのラオニッチ、チリッチが退いてただ一人残ったのが錦織圭です。

信じられない舞台にいるのは変わりないのです。

さてフランスのテロの件でテニス界にも大きな波及が出ています。

テロ行為が起こることだけでも残念ですが、それがサッカースタジアムで起きてしまったことはスポーツファンとして大変残念です。

スポーツに国境はない、そのはずです。

ファイナル開催は今のところ予定通りやるようですが、まさかの事態に至らないことを願います。

この件でのテニス界の動きなどオフコートでの話題は次の記事でまとめます。

それでは大会に移りましょう。

今年はグループをそれぞれシングルス・ダブルスで活躍した往年の選手の名前を冠して戦うようです。

ジョコビッチの所属するグループ、スタン・スミスは第1回ツアーファイナルズ(正式名称ザ・マスターズ)東京大会の優勝者。スポーツブランドの創始者としても知られています。

マレーの所属するグループ、イリ・ナスターゼはファイナル優勝4回、初めてコンピューターに基づく世界ランキングが施行された時の最初の世界ランキング1位の選手でした。

グループ分けです。

スタン・スミス

[1]ジョコビッチ

[3]フェデラー

[6]ベルディヒ

[8]錦織圭

イリ・ナスターゼ

[2]マレー

[4]ワウリンカ

[5]ナダル

[7]フェレール

まずはスタン・スミスグループの展望です。

ここは2人で通算ファイナル10勝、[1]ジョコビッチと[3]フェデラーの2人が通過濃厚です。

ジョコビッチの強さは言うまでもないでしょう。全米―北京―上海―パリと現在22連勝中。何もなければ5連勝で優勝だと思います。

しかしトップ8の集う最終戦、それでは面白くありません。

[8]錦織は少なくともジョコビッチとテニスが噛みあいます。体の調子が悪くなかった場合負けてもゲームを大きく壊さない試合をしています。

[6]ベルディヒはパリでジョコビッチタイブレーク2本での惜敗。サービスゲームでしっかりと押していけばチャンスは出てくるでしょう。

[3]フェデラーは今期ジョコビッチに唯一2度土をつけている男です。間違いなくジョコビッチを倒す最有力はこの人です。

少なくとも、ここ最近全く勝負になっていないフェレール、3セットマッチではいまだジョコビッチに勝っていないワウリンカ、復調中とはいえ連続で負けているナダルよりはいい試合になりそうなマッチアップで、ジョコビッチとしては実は一番悪い組み合わせを引いたような気がします。

ただ、それはフェデラーにも言えることです。

マレーであれば実は最近の勝ち星などを見ると結構有利予想が出てもおかしくないのですがジョコビッチ

そしてベルディヒは地味に何度も勝ちを献上している相手です。

インドアで最近勝ったナダルには以前ほどの危機感は感じていません。

そして対フェレールは14連勝中だったのに錦織を引いています。

フェデラーにとっても最悪の組み合わせです。

しかしそれはあくまでその通過可能性が限りなく100%だったのが少し減っただけ。ベルディヒ錦織は苦しいドローなのは変わりありません。

イリ・ナスターゼグループは3人が横一線。[2]マレーのテニスの出来が気になります。

マレーはパリ終了後なんとクレーで調整。もちろん来週のデ杯決勝を見越してです。

ファイナルは遅めのサーフェスなので対応はしやすそうですが、昨年のフェデラー同様苦しいサーフェスチェンジを強いられます。

マレーのこの状況を踏まえると最終戦に強い[4]ワウリンカ、そしてついに戻ってきた[5]ナダルが黙っていません。

特にマレーはこの二人に対する対戦成績が悪いので(マレーの実力からすると)、状態がよくなければ普通に2敗します。

[8]フェレールはやや厳しいか。復帰中のひじの状態も気になりますがワウリンカの調子が悪いなど基本的に通過は他力に依存しそうです。

しかし全員に通過・敗退のチャンスがしっかりあります。単純にラウンドロビンが面白そうなのはこっちという印象です。

さて今回はしっかりとダブルスも展望します。

ダブルスは視聴環境も厳しく観戦ファンも少ないですがぜひ見ましょう。

今年はなんと4組に年間1位ペアの可能性が残っています。

パリで優勝したことで、メロの個人での年末1位は確定しました。

ブライアン兄弟以外が個人年間1位に輝くのは08年のジモニッチ以来7年ぶりです。

そしてそのジモニッチとネスターのペア以来7年ぶりにブライアン兄弟以外のペアが1位でシーズンを終えるのか?というのが今年の最大の目玉です。

現状のランキングです。

1 ブライアン/ブライアン 6465

2 ロジャー/テカウ    6400

3 ドディグ/メロ     6140

4 マレー/ピアース    5635

ファイナルでのポイント獲得はシングルスと同じ形式です。

ダブルスの場合、普通に5~8位のペアでも優勝しますが、ポイント差から考えると実質優勝か最低でも準優勝が条件になりそうです。

ポイント差が詰まっているので、1戦ずつ終えたあたりで整理する予定です。

組み分けです。

アッシュ/スミス

[1]ブライアン/ブライアン

[4]マレー/ピアース

[5]ボレリ/フォニーニ

[8]ボパンナ/メルゲア

レミング/マッケンロー

[2]ロジャー/テカウ

[3]ドディグ/メロ

[6]エルベール/マユ

[7]ジモニッチ/マトコウスキー

アッシュはアメリカのテニス選手。全米OPのアーサーアッシュスタジアムの名前にもなっているのでなじみ深いでしょうか。

レミングはマッケンローと長きにわたってダブルスを組んだ選手でファイナルでも優勝しています。

アッシュ/スミスグループではGS優勝こそなかったものの安定した強さを見せた[1]ブライアン兄弟と[4]マレー/ピアースが有力です。

特に弟のアンディーと兄弟出場を始めて実現させたジェイミー・マレーは気合十分です。

マレーはデ杯決勝も控えておりモチベーションも高いです。年間1位ペアの可能性もわずかに残っています。

初出場、「シングルス・ダブルス」で鮮烈な全豪優勝を果たした[5]ボレリ/フォニーニは勢いに乗ると面白いです。

フォニーニはシングルスではなくダブルスでファイナル初出場となりました。いずれはシングルスで出るためにも経験を積みたいところ。

最後の1枠に滑り込んだ[8]ボパンナ/メルゲアはやや厳しいか。激戦のブロックでまずは1勝から番狂わせを起こしたいところ。

レミング/マッケンローグループには3組のGS覇者が出揃いました。

[2]ロジャー/テカウは初GSをウィンブルドンで獲得。終盤戦は失速気味ですが年間1位の可能性を高く残しています。

[3]ドディグ/メロはメロが絶好調。ここ5週間で4度の優勝、うちマスターズが2つというものすごい成績で来ており、プレーも非常によいです。

初の世界1位となったばかりのメロが年間1位ペアもかっさらうのか。注目です。

[6]エルベール/マユは今大会唯一のフランス人ペア。悲惨な事件があったばかり。母国に勇姿を見せたいところです。エルベールは単複合わせて最年少出場となります。

こちらも黙ってはいません、ファイナルの常連[7]ジモニッチ/マトコウスキーはこの場所を知っています。GS覇者相手に強気のテニスができるか。

ファイナルのダブルスもいわゆる促進ルール、ノーアドバンテージマッチタイブレーク制で行われます。

緊迫した場面が続きます。見る方としてはとても面白いです。

さて今日の予定です。

21:00~

ダブルス・アッシュ/スミスグループ Game1

[4]マレー/ピアース×[5]ボレリ/フォニーニ

全員が初出場となるフレッシュな顔合わせ。初戦から注目のカードです。

地元の大声援を受けるマレーはネットプレーに注目。一方のイタリア人ペアは先輩ボレリが荒くれ者フォニーニをどうリードしていくかに注目です。

23:00~

シングルス・スタン・スミスグループ Game1

[1]ジョコビッチ×[8]錦織圭

22連勝中のジョコビッチが相手です。負けて当たり前、大差で負けても仕方ありません。

しかし錦織にとってはチャンスです。

あのカナダマレー戦以来3か月ぶりの上位との対戦。失うものは何もない環境で昨シーズンのような奇跡を起こせるかもしれません。

まずはケガなく終えることを願っています。

その上で、何が世界1位ジョコビッチとの差なのかというのをじっくり知れる試合です。必ず来年以降の参考になる試合です。

3:00~

ダブルス・アッシュ/スミスグループ Game2

[1]ブライアン/ブライアン×[8]ボパンナ/メルゲア

ファイナル優勝にはその実力からするとあまり縁のないブライアン兄弟。初戦はボパンナ/メルゲアとこのメンバーの中では比較的組みやすい印象。

1位死守のためには絶対に落とせない初戦になりました。

5:00~

シングルス・スタン・スミスグループ Game2

[3]フェデラー×[6]ベルディヒ

番狂わせが起きるとすればこのカードでしょう。

ベルディヒはBIG4の中ではフェデラーと比較的相性がよく、大舞台でも何度も打ち負かしています。

またベルディヒはパリジョコビッチ戦でも見えたように終盤戦に入って250で2勝と復調気味です。

対するフェデラーはファイナルにめっぽう強いとはいえ、インドアシリーズに入ってからはやや振るわない成績。

このグループが乱戦模様になるかはこの試合で決まりそうです。

全ての試合がおそらく予定時刻ちょうどからの開始です。

こんだけ書いておいてあれですが明日朝早いので錦織戦すら流します…

あと神戸チャレンジャー行こうと思ってたんです…行けませんでした…

ミルマンいるから絶対行こうと思ってたのに…(詳しくは京都チャレンジャー観戦記で)

大会レポートだけはなんとかまとめていこうと思っていますのでよろしくお願いします。それでは。