大丈夫だ、前を向いていこう(2019ロッテルダム総括)
2019 ABN AMRO WORLD TENNIS TOUNAMENT
1R
[1]Kei Nishkori 3-6 6-1 6-4 (SE)Pierre-Hugues Herbert
2R
[1]Kei Nishikori 6-1 6-4 (LL)Ernests Gulbis
QF
[1]Kei Nishikori 6-3 6-2 Marton Fucsovics
SF
[1]Kei Nishikori 2-6 6-4 4-6 Stan Wawrinka
準決勝の敗戦については細かく分析したいので、QFまでと大会まとめを先にアップします。
初戦のエルベール戦ですが、思ったほどエルベールがよくなかったです。
これは初戦が火曜日になってしまったからで、日曜に決勝を戦い月曜に移動、火曜日に試合と、回復面も含めて十分な調整ができなかった感じに見えました。
普通はこういうケースだと水曜スタートのことが多いですが、5連戦を避けたかった第1シード錦織陣営の意向が通った形だと思います。
エルベールにとっては不運でしたが、これは錦織に限らず上位選手になるとよく起きることです。驚いたのは、マネージャー(オリバーさん)の出身国とはいえ、かなり優遇されていたように見えたことです。上位選手に積極的に出場を呼び掛けているようですし、トーナメントディレクターのクライチェクを中心に仕事ができているなあと思いました。
試合は錦織が押していましたが、再三のBPを取り切れずもつれさせてしまいました。初戦でアジャストできていなかったためですが、もったいなく感じました。逆にワンチャンスを生かされセットダウンしますが、その後もきっちり押し切った錦織が逆転。初戦を突破します。
2回戦はグルビス。昨年のウィンブルドンの死闘が頭をよぎりますが、今回はLL同士の勝者ということもあり、昨年の勢いはなくプレーに精彩を欠きました。
2セット目序盤から急に錦織のエラーが増えてもつれましたが、勝負どころの第2セット4-4から突き抜け、問題なくストレート勝ちとなりました。
QFはフチョビッチ。トップ50に安定して残っているツアーレベルのプレイヤーです。
今回フルマッチを始めて見ましたが、基本に忠実でいいプレイヤーです(私が好きなタイプの一つ)。セッピ、コールシュライバーのような安定感を感じさせます。
試合はもつれました。
そつなくこなせるだけあって、錦織が隙を作るとすぐに取り返してくる展開となりました。フチョビッチ、前週準優勝ということもあって粘り強く充実していました。
しかし2ndサーブになるとラリー戦で錦織に展開が向き、最後は錦織が突き放す形で好プレーを連発。6ゲーム連取で試合を決め、終わってみれば圧勝となりました。
結果を見てから試合を見たのであまり思いませんでしたが、セカンドセット0-2の段階なんかだと結構厳しい試合のようにも見えたんですが、うまく試合をまとめました。
準決勝はタイトなゲームになりましたが、錦織お得意のQMKパターンをワウリンカがやりました。リターンを打ち抜き試合を決めました。
ATP500の第1シードの役割はしっかり果たしました。ATP500で第1シードがベスト4、いたって普通です。何も悪く言う必要がありません。それはここ2週間の上位シードの思わぬ早期敗退の連続からも分かることです。
もちろん優勝できればそれに勝るものはないですが、ベスト4以上がランキングポイントを積み増しできる条件でよく3つ勝ちました。これでフェデラーを抜いて6位、レースランキングではなんと4位につけました。
NAF争いや今後の展開を考えると、やはりマイアミまでにレース1000pは越えておきたいですが、もう射程圏内に入る790pです。500のドバイと3月MS2大会あればさすがに届くと思います。欲を言えばもう1大会爆発して1300くらいには乗せておきたいか。
現実的には第4シードを安定してキープするために、さらなる結果が求められます。
WBでもベスト8に入っていますし、展開次第で全仏ウィンブルドンと第4シードが見えてきます。※わざわざWBの成績を言っているのは芝ポイントの存在があるから
あと欧州遠征の是非についてですが、まだドバイの結果が出てないので保留ですが、とりあえずしばらく欧州でいいんじゃないかなと思います。かなり大会の方からも暖かく出迎えてもらっていますし、環境も悪くないと思います。
次はドバイですね。こちらも初めての出場となりますが、どんな結果になるでしょうか。決勝で想定第2シードのフェデラーと対戦出来たら最高ですね。
次の記事ではワウリンカ戦の不可解なネットプレー多用について検証していきます。