two-set-down新章

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スポーツナビブログ「とらきちの悠々自適生活」 「two-set-down」に続く3代目のブログ。two-set-downのブログの記事の置き場も兼ねる。

【week review】2019week9回顧

こんばんは。

花粉きつい…
しばらく雨が降るらしいので全部落としてくれるといいのですが…

3/8だけは晴れてほしいあとは雨で(そんな都合よくいくわけない)

 

 

さて本題です。2月4週目はどこも印象深い優勝となりました。

ドバイ(ATP500、ハード)

第1シードで出た錦織は2回戦敗退。昨年後半戦から驚異的な安定感を発揮し、ベスト8を逃すのは昨年のシンシナティ以来となるだけにショックな敗戦となりました。
錦織の欧州遠征初年度はベスト4+ベスト16となり、なんとも評価しにくい結果になりました。

大会はその他にも波乱。ラオニッチ、メドベデフ、チリッチが初戦敗退。特に錦織と同様に驚異的な安定感を誇っていたメドベデフの敗戦には驚きました。

トップハーフでは好調なチチパス、モンフィスが躍動。モンフィスはあと一歩で決勝進出のところから惜しくも敗戦。チチパスが決勝進出となり、20歳でトップ10に入りました。

チチパス、以前のズベレフ同様、活躍してからは一気でした。
バルセロナ以降大型ディフェンドが続いていきます。トップ選手としての真価が発揮されるのはここからです。
今2月シリーズでは4週すべてに出場。2週目終了までは心配されましたがその後はきっちり合わせてきました。
やはりこの後の彼の目標は個人で宣言している通りMS優勝、NAF出場になってきます。このペースなら大丈夫そうですが、年間通さないとたどり着けないのがロンドン。まだまだ戦いは続いていきます。

優勝はこの人、ロジャー・フェデラーです。
2018年10月にバーゼルで優勝して99勝となっていた記録を更新し、100勝に到達しました。コナーズに続いて、史上二人目です。 

さすがドバイ、ちゃんと用意してありました。
コナーズの時代と違って、マスターズが全員参加の大会になり、上位選手同士の潰しあい、しかもBIG4時代というハイレベルな時期にありながらの到達は見事です。コナーズ当時の109勝とは全く違った価値のある100勝です。

 

こうなると史上最多109勝という欲も出てきます。フェデラーのモチベーションも最近のインタビューでは「優勝すること」に重きを置かれていることが分かります。さすがにすべての大会の最右翼とはいかなくなりましたが、優勝候補に挙げられない大会はありません。そうなれば、フェデラーとしてもまだモチベーションが続くでしょう。クレーシーズンの出場で引退の示唆という予想も出ていましたが、来年のドバイには出場するとスピーチで語っています。まだまだ元気な37歳です。

試合の方はスタッツ以上にフェデラーが圧倒した印象で、サービスゲームではBPを迎えたものの基本盤石の内容。一方リターンでは数少ないチャンスをものにしてストレート勝ち。勢いに乗るチチパスの挑戦を退け、全豪のリベンジに成功しました。

 

またダブルスではマクラクラン/シュトルフが準優勝。毎週ペアを組むのは難しい条件で今年もペアを継続していく中、見事に結果を出しました。 

 

 

アカプルコ(ATP500、ハード)

これだからこの人への期待はやめられないという大会になりました。

ノーシードで出たキリオスがセッピ、ナダル、ワウリンカ、イズナー、ズベレフに5連勝してタイトルを手にしました。

なぜそんなに調子がいいのか?というインタビュアーの質問に「ドローでナダルをみたから」とコメントしていたキリオス。大会プレビューの通りとなりました。

キリオスは他のATP選手への好き嫌いが激しく、これまでの発言からどうもナダル、ワウリンカは嫌いなようです(ワウリンカと言えばあのコキナキス絡みの大失言が思い出されます)。やる気が出れば実力は言うことがないキリオス、変にスイッチが入った可能性があります。

ナダル戦ではファイナルタイブレーク3-6からの生還。6-6でのナダルのDFはショッキングなものでしたナダルはDFが少ない、1st確率も高め)。

 

さらにワウリンカ戦でもタイトなゲームを勝利し、空気が完全アウェーになっていきます。

何とイズナー戦では、ビッグサーバーで敬遠されることが多いイズナーが大声援を受け、チャントが発生する異様な空気になります。
そんな試合でもキリオスは動じず、またもファイナルセットタイブレークを制して決勝へ。

決勝のズベレフはボトムハーフを快調に勝ち上がりましたが、サーブのいいキリオスが崩れず、ストレート勝ちで優勝しました。

大会中もヒール役になるなど、相変わらずのお騒がせっぷりですが、セッピ、ナダル、ワウリンカ、イズナー、ズベレフに5連勝して優勝できる選手は今のATPにほとんどいません。ポテンシャルの高さを改めて実感させる優勝となりました。
キリオスの場合はこれを続けられるか。IW以降の成績がポイントになってきます。あとはいいタイミングでデ杯があるといいんですけどね。こんな時に限って11月までないのが残念…

ランキングは33位まで回復し、IWのシード入りが確定しました。上位8シードとの3回戦が注目カードになりそうです。

その他の話題ですが、トップハーフの強豪をなぎ倒していったキリオスの影響で世界2位のナダルが序盤で敗退した事実がかすんでしまいます。ただナダルも総ポイントでは圧倒的にキリオスを上回っていたので、テニスに勝って試合に負けたというところでしょうか。ハードでは足回りの問題が付きまといますが、今のところ問題なくいけそうで安心です。
ナダルの場合はやはりクレーシーズンを万全にしておくことが重要です。IWマイアミも大事ですが、余計な故障は絶対に避けたいところです。

ミルマンがひっそりとシードキープしました。イズナーに勝ってればこのキリオスと当たってたのか…

ボトムハーフではフェレールがズベレフに敗れ、優勝経験のあるアカプルコを去りました。初戦勝てて本当に良かったです。

 

ダブルスではズベレフ兄弟が優勝。シングルスと合わせて9試合あったサーシャ、本当にフィジカルが強い。IWに向けてピッチを上げてきています。

 

 

サンパウロ(ATP250、クレー)

最上位が40位のソウザと、ツアーとしてはかなり過疎気味の大会になりました。

優勝はペリャ。5度目のツアー決勝で悲願の初優勝。最後はウィナーで決め、コートに倒れこみました。

2016年のデ杯では有効ラバーで2勝。チーム優勝に大きく貢献しました。度重なるツアー準優勝もあり、安定してトップ50近辺に居座り、いつ初優勝してもおかしくない中、3年以上足踏みが続きました。

これまで4度の挑戦ではクエバス、ズベレフ、チェッキナートと実力者に敗戦。
4度目となる先月のコルドバ決勝は最大のチャンスでしたが、予選上がりのロンデロに足元をすくわれ、優勝に縁がない選手としてそろそろ話題に上がってきそうな状況でした。 

準優勝のガリンにも今後注目。22歳、着実に力をつけてきています。

 

 

今週はチャレンジャーの話題も少し。

横浜チャレンジャー(慶応チャレンジャー)で杉田がベスト4.全豪後休養を挟みましたが、いい気分転換になったか。

優勝は準決勝で2017年の決勝カード、杉田を破ってそのまま優勝のクォン。この2年前の大会でブレイクしてからやや伸び悩んでいます。この優勝がきっかけになるといいのですが。

 

IWでのチャレンジャーはびっくり。28位のエドムンドが出場して優勝。しかもこの勝ち上がりがすごい。
ロブレド→ロソル→マデ→アリス→ルブレフです。
ルブレフも準決勝でエバンズを破ってきており、ものすごくタフなトーナメントだったことがうかがえます。

エドムンド、昨年全豪4強以降も悪くなかったのですがけがに悩まされています。IWでは躍進なるか。

 

 

というわけで長い振り返りになりました。今週からはいよいよIW、テニスシーズンも本格的に始まってきました。楽しみが尽きません。