two-set-down新章

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スポーツナビブログ「とらきちの悠々自適生活」 「two-set-down」に続く3代目のブログ。two-set-downのブログの記事の置き場も兼ねる。

水曜日試合開始前のデ杯降格/残留条件について

こんばんは。

19時から運命の一戦、デ杯日本×セルビアが始まります。

Twitterでは軽く紹介しましたが、日本は早くも予選最終戦。結果次第ではまだ総合17位18位になり、降格の可能性も残っています。昨日の激闘と粘りでかなり条件は軽くなりましたが、前日の疲労と、特にダブルス陣の精神的なショックからの回復が求められます。簡単ではないです。

今回のデ杯は短期決戦、カード頭で想定以上の結果を出したわけですから、この調子で行ってほしい。実際頭で勢いに乗れなかったイタリアやクロアチアは大変なことになっています。

 

フランス戦に負けた今、日本チームは基本

①A組2位→総合7位8位通過の決勝トーナメント進出

②A組2位か3位→総合16位以上で終了、2月の次年度予選へ回る

③A組3位→総合17位18位になり、2020年度はアジアゾーン落ち(2020年11月大会に出れない)

の3つの選択肢があります。

なお、セルビアがフランスに勝った場合チーム成績1勝1敗で3チームが並び、日本が3すくみでA組1位になる可能性もありますが、可能性が出たときに再度議論します。確率は低いと思ってください(おそらくジョコビッチに勝たないと無理…)

 

まあそもそも、この記事を書いている段階では予選全18タイ中9タイしか終わってないんだから、色々分からなくても仕方ないんですが、そんなこと言っていると明日の朝には15/18が終わっているので、ある程度この段階で正確に議論しておく必要があります。

 

上の成績にも下の成績にも左右される7位8位なんて机上の空論もいいところなので、ここでは17位と18位の可能性についてのみ議論します。

 

まず、前提として、早朝の試合でコロンビアのタイ0勝2敗が確定しました。さらに、0勝1敗同士のイタリアとアメリカの試合が組まれているため、必ず2敗のチームは2つ以上存在することが確定しています。したがって、この段階で1勝しているチームは全て残留が確定しています。

この論法で行くと、残っているのはまだ試合を消化していない3チームも含めて計10チームです。

デ杯の順位付けは

①タイの勝敗
②ラバーの勝率=ラバーの勝敗
③セット率
④ゲーム率

の順番で決まります(これまでの記事参照)。

①は2敗で決まりましたから、次に争点になるのは②です。

以下、該当10チームの①~④についてまとめた表を示します。(国名は五輪コード3文字で表記)

 

f:id:twosetdown:20191120191353p:plain

 

表は負け数が多い順、ラバー率が悪い順、セット率が悪い順と、表の上の方が危険水域にあることを表しています。

表でもわかる通り、先に2敗が確定したコロンビアは厳しい。私の見立てでは、これから2敗になる国がいくつも出てきますが、それでも助かったかどうかは本当に微妙と言わざるを得ません。早朝のダブルスで4MPありながら落として、ラバー勝敗1-5になった影響がここで出てきています。

私の大会前推測でも、これくらいの成績がちょうどボーダーで、16位か17位の成績になりそうだと見積もっていました。勝っていれば14位くらいになっている計算なので、相当違う。

他国も、現実的にこのコロンビアの成績がターゲットになります。では検証していきましょう。

 

現在のところ、18位になりそうな最も悪い成績を叩くケースがあるのは、ラバー0-6になる可能性があるチリ、クロアチアセルビア、ドイツ、イギリスです。ただすでに1つタイを終えているチリとクロアチアが特に可能性高い。

特にチリは全試合ストレート負けだったため、セット率でも後手を踏む可能性が高いです。その相手はドイツです(後述)。

クロアチアは1セットこそ取っているものの、次の相手がロシアに勝ったスペイン

スペインは3すくみになると敗退する可能性も残っているため、第1ラバーから全力できます。現実的には1位通過が欲しいので、ラバー2-0になるまでは少なくともガチです。ナダルが一切手を抜いてくれません。

そのため、ここからタイを取るのは正直至難の業。よくてラバー1-5、悪いと0-6になります。0-6になれば、95%以上の確率で降格です。

ではチリはどうなのか?というと、意外と未知数です。挽回チャンスあり。
というのも、相手のドイツはシュトルフとコールシュライバー。名前だけ聞くと怖いですが、紙面上のランキングで言えばチリがシングルスで2連勝できるのです。

このチリとドイツを巻き込んだC組の展開のキャスティングボードを握っているのは、なんとアルゼンチンです。

具体的に書くと、今日行われるアルゼンチン×ドイツでアルゼンチンが再び3タテすると(可能性そこそこあり)、ラバー0-3同士のドイツとチリが明日潰しあいになります。
こうなると、どちらかは負けるわけですからラバー1-5より悪くなる国が必ず1つできます。

ドイツはシングルスランクの紙面上ではシングルス2敗が決定的。試合巧者のコールシュライバーも今年は精彩を欠いていて、ここで2つ落とすと一気に降格ラインへ。ダブルスは今期大躍進のクラビーツとミースなのですが、デ杯デビュー戦でこれは荷が重すぎる。NAFでも予選敗退してますし、かなり心配です。

逆にドイツがここで勝つようだとチリは絶体絶命。チリは自身が完敗したアルゼンチンに勝ったドイツを迎え撃ち、できればタイで勝たないとラバー1-5+セット率悪いので降格の可能性が極めて高くなります。

降格争いはC組に注目せよ

今日のキーワードです。覚えて帰りましょう。

 

次に現在ラバー1-2のチームについてですが、日本に大きく関係するのは今日試合があるオランダ
オランダはラバー1-2の中で、最もセット率が悪いです。
このオランダが、もし今日の試合でラバー0-3をやってしまうと、ラバー1-5+セット率悪いで最終成績が確定。他のラバー1-2の国にとっては、自分が3タテされてもオランダが絶対に下に行くので、大きな安心材料になります。

 

というわけで、日本の残留に絞った今日の対戦カードとその見通しについてTwitterより詳細にまとめます。

セルビアに勝利の場合

タイ1勝で残留です。条件次第で7位8位あり。それは他の試合の結果待ち。

セルビアにラバー1-2の場合

日本の成績はラバー2-4+セット率いい。
・コロンビアより上が確定。
A.オランダがイギリスに敗れた場合、良くてもラバー2-4で、セット率ではほぼ確実に勝てるのでオランダの上が確定。
B.アルゼンチンがドイツを3タテした場合、ドイツかチリがラバー1-5になる(先述)ので、その国より上になるのが確定。

AかBが1つ起きると、2ヶ国下になるので、日本の残留が確定。

セルビアにラバー0-3+1セット取った場合

現在コロンビアはセット数4-11。日本の試合前は3-4。3連敗ということは6セット落とすので3-10がまず確定。したがって、コロンビアをセット率で上回るためにはどこかで1セット必要で、4-10、5-10になればOK。ここがコロンビアとの順位決めのボーダー。

S2とダブルスでどっちもストレート負けは考えにくいが、最悪を回避するボーダーは観戦者側も知っておきたい。できればS2(第1試合)で17位以上を確定させたいのが本音。

そのあとは、

・オランダがイギリスに3連敗

・アルゼンチンがドイツに3連勝し、ドイツのセット率次第

のどちらかが起きればこの段階で残留確定。決まらなければ午後のセッション以降に持ち越し。

 

まあ、勝てばこういう話は全部なくなるわけですが。

実況では他の会場の試合もフォローしながら、日本残留/7位8位に向けた状況を展望していきます。それでは。