two-set-down新章

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スポーツナビブログ「とらきちの悠々自適生活」 「two-set-down」に続く3代目のブログ。two-set-downのブログの記事の置き場も兼ねる。

2020デビスカップ予選ラウンド、日本はエクアドルとホームで決定

日曜日夜にデ杯2020予選ラウンドの抽選があり、日本はエクアドルとホームで対戦することが決まりました。

その他の対戦カードはこちらです。

旧制度からの移行年だった昨年とは異なり、今年はシード国が比較的有利かなと思われます。

この辺はまた3月にも解説したいと思いますので省略。

 

日本はエクアドルとの対戦が決まりました。
対戦国については12チームの可能性がありましたが、その中では比較的というか、かなりやりやすい相手になった印象です。
今回の抽選対象の国は

・アジアが全てアウェー確定

・チリとコロンビアがホームだが強そう

・欧州も、粒揃いの選手が集まっていて油断ならない

と、日本優勢ではあるものの、デ杯の魔物が作用すれば危険という国が多かったです。

そして11番目に抽選される日本の対戦相手。残っていたのはチリとエクアドルで、8割方チリだと思っていました*1

しかし引かれたのはエクアドル。ライブで見ていた私も変な声が出ました。

 

エクアドルはゾーン1でベネズエラに勝って予選ラウンドへ上がってきました。エクアドルの近年はゾーン1で安定。ブラジルには敗れるも、他の国にはそこそこの勝率を維持しながら位置をキープしています。

過去にはラペンティが全盛期の頃に、WGにいた時期もありました。 

 

メンバーは150位付近にいるゴメスがエース。250位付近のキロスが2番手。トップ1000に5人しかいない少数精鋭のチームです。
760位付近にいるマーチという選手が19歳なので注意か。今年はデッドラバーに出ていますし、日本戦では意表をついて使ってくるかもしれません。

しかし、この5人を合わせてもチャレンジャータイトルの合計は1。これといったダブルスのスペシャリストも不在で、今回ばかりは格の差があると正直に申し上げたいと思います*2

 

日本戦の場所はこれからJTAが決定しますが、エクアドルという中米相手かつ日本の伝統的なコート選定の傾向から、間違いなくハードコートでしょう。そして、出場するであろう錦織に五輪前に経験を積んでもらうためという目的もあって、改修した有明でやるのが本命とみています。

ただし、有明はまだ五輪仕様に完成したわけではないので(ショーコート2の建設中)、何らかの支障が出るようであれば、その場合のみ地方へ行くことになりそうです。靭か北九州になるのでは。

 

日本チームはまず錦織が出場するでしょう。これは五輪出場要件の「五輪から直近2年のどちらかの年にデ杯に出場する」を満たすためです。厳密には絶対条件ではないですが、要件を満たさない裏ルートを食いつぶす形にはしないと思います(フェデラーがその裏ルートを使う可能性が高いため)。この辺はまた別の記事で解説します。

その他は西岡、ダニエル、杉田のうち調子のいい2人と内山、マクラクランになりそうです。ベストメンバーです。

 

方式は2019年予選ラウンドと同じで、2日間に分けてシングルス4試合、ダブルス1試合の5試合を行います。旧デ杯と同じリバースシングルス形式です(2人ずつ総当たりで4試合)。ただし3セットマッチになっているため、波乱には要注意。

 

会場誘致、チケット販売とスムーズに行う必要がありますが、とにかく多くの人に集まってほしい。

楽天OPも五輪も当たらない!プロのテニスを見ることが困難になってきている今、デ杯は比較的取りやすいと思われます。

いや錦織出るから違うでしょと言われるかもしれませんが、たぶん今回はあまり気付いていない人が多いと思われます。錦織自体の報道もけがで過小気味。売り切れ必至になるとはあまり思っていません。そもそもデ杯だと行かない人もいるくらいだし…

世界最高峰のテニスを数十倍/数百倍の倍率で戦わなくても簡単に見れるチャンスです。*3

最近感覚がマヒしてきてるんですけど、1万人+グラウンドパスを平日でも平気で毎日埋めてる楽天OPすごいんですよ。デ杯だとこうはいかないもん(経験則)。特に初日の最初の抽選は、席種によっては全当もあるのかなと。認識甘いですかね?

 

デ杯は応援が一番大事です。ホームだからおもてなし、ホスト国だから相手をリスペクトというのは必要ですが、最低限必要な範囲でいいです。

というか、相手をリスペクトするからこそ全力で応援しなければいけないのではないでしょうか。相手をリスペクトするがゆえに、手を抜かない。強さを認めるからこそ応援で全力対抗する。そういうものだと思うんです。

 

ただこの考えは浸透していない。昨年の盛岡でも痛感しました。初見の人に分かってもらうことは本当に難しい。

私からのお願いは、既存のテニスファンの懸命の努力です。立ち上がり、声を出し、大きくリアクションをして応援している人が増えれば、あるタイミングからそれが常識に変わる。日本人の習性である「誰かがやっているから自分もやる」思考になってもらうためには、ある程度の人がそれをやっている必要があります。今のところ、私が現地で見たりテレビで見たりしたデ杯では、そこに至っていません。応援団と一部のファンのみに収束してしまっています。

 

会場とチケットは近いうちに発表になると思います。私は一度見てみたい。有明が満員になり、うねりを帯びながら日本に声援が届く光景を。

それをWGでできなくなったことは本当に残念でなりませんが、やることは変わりません。日本チームがこれまで受けてきた他国での洗礼。受けっぱなしでいいのでしょうか。

特にタイの展開と応援の空気の流れを決める初日は来年も金曜日と、出足が悪くなることが想定されています。

 

チケットも取りやすいだろうし日本人、休もう。そして会場へ。

よろしくお願いいたします。

*1:日本のデ杯ドローの悪さは本当に異常だと思います…ホーム運をもう少し対戦相手運に回して…

*2:私の発信を見られている方はもう言わなくてもわかっているとは思いますが、格上格下という表現はできる限り私としては使いたくない。しかしこの差はさすがに力の差があると書かないと、おかしな表現になってしまいます

*3:そこがデ杯のいいところだと個人的には思っています。必ずホームでやる権利が年1回平均で回ってくるのは値打ちがある。ピケさん、聞こえてますか?