two-set-down新章

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スポーツナビブログ「とらきちの悠々自適生活」 「two-set-down」に続く3代目のブログ。two-set-downのブログの記事の置き場も兼ねる。

東京五輪テニスの出場条件について②基本フォーマットを抑えよう

この記事は東京五輪テニス競技の大枠を事前に理解しようというシリーズの2番目の記事です。

先にこちらの記事を読むことを推奨いたします。 

twosetdown.hatenablog.com

 

 

続いては「Fact Sheet」です。
https://event.itftennis.com/media/313013/313013.pdf
ここでは大会の枠組みが規定されています。

まず大原則から行きましょう。五輪のドローは
シングルス…64
ダブルス…32
混合ダブルス…16
です。

ここから分かる通り、各カテゴリーにおいてbyeはありません。全ての選手がシングルスなら6回、ダブルスなら5回、ミックスなら4回勝つことが金メダルへの条件となります。
また、3位決定戦は全てのカテゴリーで存在します。正直もうベスト4ならメダル確定ってやった方が選手のためですよね…*1

テニス競技は7/25(土)から8/2(日)までの9日間、有明テニスの森で行われます。
ドローは7/23(木)11時予定だそうです。祝日ですね(平日だと思ってたw)

試合は全て3セットマッチです。今回から男子決勝も3セットマッチです。
さらに、ダブルスはすべての試合で3セット目がマッチタイブレークです。波乱の予感…
コートはデコターフ、ボールはダンロップです。


そして意外なことが定義されています。
最大参加者数172(男86、女86)
枠は64+64+64+64+32で288なのですが、単複兼任、複複兼任が前提で最大参加人数が定義されています。ミックスダブルスはオンサイト(その場にいる人たちで組む、エントリーはその時に行う)です。

各国ごとの最多出場可能人数は男6人、女6人です。また、シングルスで最大4人、ダブルスで最大2組となっています。
これは五輪のみの特殊ルールです。柔道とかでもそうですが、メダル寡占を防ぐ目的です。テニス強国のフランスやスペインなどがこの影響を受けます。後の記事で紹介しますが、実際のランキングを見ると分かりやすい。
ちなみに、ドロー抽選でも同じクォーターに入らないように操作がなされます。五輪ドロー抽選時にメンバーが確定していれば、その時解説できるかと思います。

 

続いて気になるエントリーのシステムです。
fact sheetには、こちらを参照するようにと書いてあります。

https://www.itftennis.com/media/2619/qualification-system.pdf

シングルスについては複雑なので、次の記事にして、先にダブルスをやります。

まず男子ダブルス/女子ダブルスについてです。


32チームの通過方法は次の3通りです。
・開催国枠1
ダブルストップ10枠
・ランキングによるDA

まず開催国枠は、エントリーした開催国のペアの中で最上位が合計ランキング300位以内であれば、自動的に1枠もらえます。
今のところ、錦織/マクラクランで組むようなので、男子はこのペアが開催国枠の予定です。
ダブルストップ10は、相方がシングルスorダブルスで300位以内であれば(資格を満たしていれば)無条件に出場できます。もちろんトップ10同士で組むのもOKです。

残りはシングルスとダブルスでいいランキングの方を合算した、ペアごとの合計ランキングで優れた方からDAしていきます。このへんはATPツアーと同じです。ただし、ラスト8枠については選手総計86枠以内に収める都合上、シングルス選手に優先権があります(細かいので省略)。

 

ミックスは、シングルスかダブルスで出場した選手の中から組みます。ミックスのみのエントリーはだめそうです。

開催国枠は1で、これは男女ダブルスと同じルールです。
日本は錦織/大坂を出すのでしょうか。ルール上意思さえあれば確実にエントリーできますが、3種目全部こなすと負担になるのでどう考えていくか。何らかの種目で早期敗退した時の保険くらいがちょうどいいのでしょうか。GSのミックスでも経験があるマクラクランを使って本気でメダル取りに行くのも面白いと思いますし、この辺選手とJTAでしっかり考えてほしいですね。

残りの15枠は合計ランキング順で、各国6人2チームの制限を超えないように埋めていきます。オンサイトなので動向も分からないし、出たものを受け入れるしかなさそうですね。誰が出そうみたいな情報があれば教えてください(他力本願)

次の記事では複雑なシングルスのシステムを解説していきます。

*1:実際、他競技だとやってるところありますよね。なんでそうしないんだろうか…