two-set-down新章

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スポーツナビブログ「とらきちの悠々自適生活」 「two-set-down」に続く3代目のブログ。two-set-downのブログの記事の置き場も兼ねる。

【week preview】2019モンテカルロMSドロー解説

こんばんは。あっという間に平成も終わりそうですね。ついこないだ年明けしたような感覚だったのですが…

 

さて今週はモンテカルロMSです。
春クレーシーズンもいよいよ本格化、個人的に注目はnextgenです。

そこはYoung Guns勢の巻き返しを~とか言ってよという気持ちは分かるのですが、普通にnextgen世代に気になる点がありまして。

それは今のところクレーコーター、クレー職人っぽい選手が出てきていないというところにあります。

テニスの多様性ということを重視する私にとって、2月にオペルカが優勝したことでビッグサーバー枠の選手が出てきたことは喜ばしいのですが、クレーコーター枠の選手って誰?となります。

クレーの結果で言うとズベレフがMS優勝していますが、これは単純な地力の高さによるもので、クレーコーターとは別の話です。

クレーコートの守備という面ではデミノーにも期待しているのですが、まだ全仏未勝利であり、適正は高くないとみています。守備だけでは勝てないのがクレー。オフェンスがまだ足りてないかなと思います。

 

そういう意味で気になるのは2月クレーシリーズで大躍進、3月も大暴れしたFAA、アリアシムです。他にも南米勢や地中海勢などどんどん出てきてほしい。
もう世代交代の流れ自体は止まらないと思っています。新たなクレーで活躍できるスター選手の台頭を待ちたいと思います。

 

それではドロー解説です。参加義務はありませんがほぼ上位勢が揃うことが恒例となっています。上位勢で出ていない選手ですが、フェデラーはクレーシーズン出場を絞るため欠場。アンダーソン、デルポトロがけがで、イズナーは例年ヒューストン(今年は出ていない)なので既定路線の欠場となっています。
またモンフィスは練習中のけがにより急遽欠場。エドムンドが繰り上がりシードとなっています。

www.atptour.com

 

[1]ジョコビッチ
[17]エドムンド
[10]メドベデフ
[6]チチパス

[4]ティー
[16]ゴファン
[12]バシラシビリ
[8]ハチャノフ

[5]錦織圭
[9]チョリッチ
[13]フォニーニ
[3]ズベレフ

[7]チリッチ
[11]チェッキナート
[15]シャポバロフ
[2]ナダル

 

ジョコビッチ

昨年はティームに敗れてベスト16の[1]ジョコビッチ。シード番号も落ち、まだ復活の兆しが見えていなかった時期で、これはもはや参考記録と言っていいでしょう。初戦はWCのコキナキス 予選勝者(この情報は先ほど日本時間夕方に入ってきたものです)かコールシュライバー。先日コールシュライバーに敗れたばかりのジョコビッチ、二度目は避けたいところです。クレー初戦となるだけに序盤から嫌な相手となります。[17]エドムンドのところは今期好調でクレーも苦にしないツォンガ、そしてクレーコーターのシュワルツマンが控えています。

全豪優勝以降ぴりっとしないジョコビッチ、本人の出来次第ではクレー初戦、またしてもという気がします。

バルセロナ準優勝から本格的なディフェンドが始まる[6]チチパス、最後のボーナスステージ枠になる大会です。クレーコーターはあまりいないので、ここはいいドロー。ジョコビッチ次第では上位進出を狙いたい。

[10]メドベデフはクレー苦手。ツアー通算2勝11敗(試行回数が少ないし、勝率もかなり悪いです)。プレースタイルからもクレーは苦手そうなのが伺えますが、トップ10入りのためにはここが正念場。まずはクレー初戦、どんなプレーを見せるか注目です。

 

 

ティーム山

まさかのIW優勝でMS優勝の壁を乗り越えた[4]ティーム。ここからは庭のクレーコートです。失効が続きますが、今の彼なら大丈夫でしょう。初戦のクリザンは要注意。一発があります。[16]ゴファンは調子を取り戻してくれば危険な相手。

[8]ハチャノフのブロックは混戦。これといった決め手がない感じです。

順当に行けば、ティームが難なく勝ち上がりそうなブロック。ジョコビッチ目線で言えば、勝ち上がった場合相手がティームかどうかは大きく大会を左右しそうです。

 

 

③ズベレフ山

上位シード2名がともに心配な状況です。事故の敗戦のように見えた2月シリーズからリズムを一気に失い、自分のテニスを見失っている[5]錦織圭。初戦のベルダスコとエルベールはタフですが、それ以前に自分のテニスが戻っているかどうか。ここ1ヶ月で分かるように、相手よりもまずは自分です。去年水準のテニスが戻っていれば問題ないですが、調子の崩れ方が2017年の同時期と同じなので本当に心配。正直期待値は相当低いです。

さらに次戦も厳しい。[9]チョリッチはモンテカルロ通算1勝4敗で、ここはWCのムナー、そしてフルカシュの可能性もあります。

フルカシュ、プレースタイル的にクレーができるかどうかは未知数です。あのカウンターができるならクレーも、とも思うのですが、一方で止まった打点で打つのが難しいクレーに対応できない可能性もあるので、実際にプレーを見てみるしかなさそうです。

 

そして錦織よりも個人的に心配なのは[3]ズベレフ。これまでMS以下のグレードでは最も安定した成績を出していましたが、今期に入ってからそれもなく、現在レースランキング22位です。

元々ズベレフはこの4月以降成績が伸びてくるタイプですが、勢いをつけるため臨んだ今週の大会でもあっさり敗退。モンテカルロでは厳しいドローを引きました。何と初戦は今最も勢いのある一人、アリアシムの可能性大。ズベレフにとってもここからはしばらく失効地獄。何とかきっかけを掴みたい今大会です。

[13]フォニーニはクレー巧者ですがここ最近クレーでの初戦負けが続いています。シード総崩れの可能性も高いです。錦織、ここを踏ん張ればなんとか失効を最小限に抑えられるかもしれません。

 

ナダル

マイアミを欠場したものの、やはり今大会の優勝最有力はこの人、[2]ナダルでしょう。マイアミの欠場は大事をとったものと思いたい。クレーでは足回りのけがは悪化することがこれまでほとんどなかったですし、順当に出て順当にプレーすれば優勝に一番近い。初戦のアグーが少し気になるか。

[7]チリッチは出遅れています。夏男ですが、このままだと出遅れがシードなどに影響して後手後手に回りそうです。ジェレ、ワウリンカ、[11]チェッキナートなどいて厳しいブロック。QFの失効カバーも現状至難の業です。

ここはナダルに各選手が挑戦していく構図。まさかがあれば、大会全体に影響しそうです。

 

 

優勝予想

優勝 ナダル
準優勝 ティー
ベスト4 チチパス チョリッチ
ベスト8 ジョコビッチ ノーリー アリアシム ワウリンカ

かなり散らした予想に。不調のシード勢は軒並み厳しい評価にしています。

しかしクレーのナダルだけはこの荒れたシーズンの流れに飲まれないでほしいと思っています。ナダルが負けていくようだと、もう何も信じられなくなってしまいます…