two-set-down新章

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スポーツナビブログ「とらきちの悠々自適生活」 「two-set-down」に続く3代目のブログ。two-set-downのブログの記事の置き場も兼ねる。

ATP race to Tokyo(3月9日付)※デ杯出場回数更新


こんばんは。

デ杯ウィークが終わりました。心底疲れました…

しかもIW中止で慌ててます…果たしてツアーは続けられるのか…

「我々はテニスを見ていくことと予防しかできません。 やれることをやっていきましょう。」
なんて前書きを下書きに残していたのですが、テニス見れなくなるとは思わなかった…

 

 

3月9日付のrace to Tokyoを見る前に、この話題に触れておきます。

デビスカップ3月の試合が終わりました。これが五輪までの最後の出場機会となります。そのエントリー状況を反映した結果、olympic qualificationの記号が一部選手に対して変更となりました。

 

×→△の選手

ダックワース、コプファー、ロンデロ、ポール、ワイルド

さすがにデ杯招集回数0回では、パネル申請も通らないだろうということで、これまでrace to Tokyoでは黄色表示、また記号では×と表記していました。

対象の選手は現在ボーダー付近を争っており、出場しておいたほうがITFに顔が立つので、大きな1回出場です。

これで国別4番手以内かつ出場可能性のある選手で×はディミトロフ、アルボット、アンベール、ケツマノビッチ、サングレンだけになりました。ディミトロフ、アルボットは常に国別ナンバーワンでありながら0回なので間違いなくアウト。アンベールはフランスなので様々な考慮がなされるでしょうが、仮にアンベールが出なくても、他の5番手以下の選手がボーダーよりはるかに上で、結局その選手に割り当てられるだけなので、ボーダーの位置には影響は出ません。
ケツマノビッチは今回WCのため試合のないセルビアなので、最大限の配慮をすれば出れないことはないのでしょうが、11月にも出ていないので心象は悪いか。同様にアメリカも今回サングレンを招集できたのに招集しなかったのでこれも厳しい。一応ボーダーを高く見積もるために出れる前提で話を進めますが、現実的には難しいでしょう。

また、国別5番手以下の×で注目の選手はシナー。ボーダーすれすれかつイタリア5番手で、今後の状況次第では出れそうですが、今回出なかったので五輪は厳しいか。イタリアはフォニーニ、ベレッティーニ、ソネゴ、セッピ、トラバグリアと△以上の選手は揃っています。

 

  

△→△(回数増加)
錦織、フリッツ、オペルカ、ソネゴ

錦織は名前だけ貸す形で近4年で2回目の出場、これで2019年11月に出るはずだったという主張でほぼパネルは通りそうです。が、IWを早々にアウトしながらチームには帯同し、ノルマだけこなすというなんとも印象の悪い結末に…

アメリカ勢は回数を積み重ねて、3回には足りないもののほぼ間違いなくパネル通りそうです。こちらもUSTAが配慮した感じのメンバー構成でした。

ソネゴもここ1年で2回の出場。ランキング推移の経緯から言っても間違いなくパネル通りそうです。

 

△→〇(条件クリア)

チチパス、ブブリク、バシラシビリ、チリッチ、コバリク

チチパスはフィリピンに遠征。きっちり勝ち切ってWG2昇格を決めました。
試合もデ杯の緊張感はありつつも、オフコートではフィリピンのファンからサイン攻めに。すべてを完璧にこなして五輪条件(2回出場)*1もクリアです。 

ブブリクも近2年で3回の出場。ニューカマー申請に頼ることなく、回数できっちりクリアしました。

バシラシビリは普通にデ杯に出ていますが、2019年のタイに出ていなかったためここで近2年1回の条件クリア。チリッチは19年ファイナルをけがで欠場していたため、これで近2年の条件クリア。コバリクもクリアしました。  

 

それでは以上のことを踏まえて、3/9付のrace to Tokyoを見ていきましょう。


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80位以下で小さな動きがありましたが、ほぼ変わりありません。
デ杯ウィークということで、デ杯の試合がなかった6ヶ国の選手+代表漏れした選手が試合していて、ジョンソンがIWチャレンジャー、マナリノがモンテレーCHでそれぞれ優勝して、ポイントを伸ばしました。

これでジョンソンは五輪に選ばれる可能性も出てきましたね…サングレンがパネル申請だめな場合のパターンもあるのでかなり確率高いんですが、どうするのでしょうか。本人は前回メダルを獲得したため今回は消極的だそうです。 

次回はIW終わりなので2週間後ですが、0ポインターが加算されるだけになるかもしれないですね。そのあたり、race to Tokyoの計算に関わる話も少ししようと思っています。それでは。

*1:ギリシャはゾーン3時代が長かったため規定により2回に減免されている

ATP race to Tokyo(3月2日付)


こんばんは。

昨日に引き続いて3/2付けのrace to Tokyoです。

3/2はドバイ、アカプルコサンティアゴの3大会などの結果が追加されました。
早速表を見ていきましょう。
なお、読者の方からの指摘により、フチョビッチとバラズスの国別ランクを逆にしていたことに気づきました。大変申し訳なかったです。今回から修正されています。

 

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ドバイでジョコビッチアカプルコナダルがそれぞれ優勝し、上位勢安泰の結果。あまり大きな変動は起きていません。

気になるのは2位争いで、race to Tokyoは実質全仏後のランキングを示唆している表。つまり、メドベデフに2位挑戦のチャンスが来ているということです

ただ4月からはご存知の通りクレーシーズン。ターゲットになるナダルの独壇場です。メドベデフはIW、マイアミの2大会で一旦2位に躍り出て、クレーで粘りながら僅差に持ち込んで、WBの失効でとらえるというイメージになりそうです。

そういった意味でもアカプルコナダル優勝は大きい。BIG4が15年間守り続けている2位の聖域。果たして今年中に破られるのか、守り切るのか、注目です。

 

アカプルコ優勝のフリッツはこれで当確ラインへ。さらに表の上ではアメリカナンバー1になりました。
2016年に錦織との決勝を戦ってから色々とありましたが、ようやくアメリカを代表するテニス選手になったというのは嬉しいですね。

その他、ポールが躍進。デ杯の出場もあって五輪が見えてきました。

サンティアゴではワイルドが優勝し、初めてリスト入り。今後の結果次第では五輪もあるかも。デ杯にも名を連ねています。
準優勝のルードはボーダー想定の800pを突破。ちなみに、お父さんは1996年アトランタ五輪に出場していて、親子二代出場が見えてきました!

 

また、ボーダー争いでは嬉しいニュース。内山がドバイ予選を勝ち上がり、本戦でも1勝。貴重な65ポイントを手にしました!

65ポイントはチャレンジャーではなかなか稼げないポイント。本戦でPRのルーに当たったのは正直ラッキーでしたが、きっちり活かしました。
600ポイント台に到達し、当面のトップ100以上は確定。チャレンジャーで稼ぐか、ツアーにチャレンジしていくか難しいランキング。加えてコロナウイルス関連で遠征への制限がかかりそうで、内山の動向には注目です。

 

 

3/9付けは月曜日に更新です。チャレンジャーの結果が一部更新されるだけですので、3/2と大差ないと思います。どちらかというと、オリンピック出場のためのデ杯出場回数の表のアップデートの方が重要になりますね。それでは。

2020デビスカップ予選ラウンドプレビュー

こんばんは。

いよいよ長い2日間、デビスカップ予選ラウンドウィークが開幕です。
制度移行年だった2019年は予選ラウンドの開催のみでしたが、今年からWG1プレーオフとWG2プレーオフも開催され、世界各地で全36試合が行われます。

予選ラウンドを中心に展望していこうと思います。

なお、日本戦の需要が高いため、一部試合についてメンバーがまだ出ていませんが先に公開します。メンバーが発表され次第、追記していきます。 

 

 

[1]クロアチア×インド(ザグレブ、インドアハード)

クロアチア
チリッチ
Gojo
Serdarusic
ドディグ
パビッチ

インド
ナガル
ギネスワラン
ラマナサン
ボパンナ
エス

R1 Gojo×ギネスワラン
R2 チリッチ×ラマナサン
R3 パビッチ/スクゴール×ボパンナ/パエス
R4 チリッチ×ギネスワラン
R5 Gojo×ラマナサン 


クロアチアは2019年ファイナルラウンドでは事故的な敗戦。のちにベスト4以上の成績となったスペイン、ロシアと対戦。チリッチを欠いては勝負になりませんでした。
2020年はリスタートの1年。ホームでインドを迎えます。会場は以前ATP250のザグレブ大会が行われていたコートです。この大会ではチリッチが4回の優勝。これは心強いですね。そのチリッチがエースです。
一方、チョリッチは欠場。五輪資格を満たしているのですが、少し欠場理由が心配です。2番手はファイナルでも戦ったGojoですがインド相手に勝利を収められるか。

インドは久しぶりのWGグレードへの進出に挑みます。なんと今大会には今シーズン引退を表明しているパエスが出場。クロアチアの強豪相手にどんなテニスをするか、注目です。
試合はチリッチ以外でクロアチアが1勝できるかが焦点。もしインドがお家芸のダブルスを取るようだと、まさかもあるかもしれません。

 

 

ハンガリー×[2]ベルギー(デブレツェン、インドアクレー)

ハンガリー
フチョビッチ
バラズス
ピロス
Marozsan
Nagy

ベルギー
コペヤンス
ベメルマンス
デグリーフ
フリーゲン
ジル

R1 バラズス×ベメルマンス
R2 フチョビッチ×コペヤンス
R3 バラズス/フチョビッチ×ジル/フリーゲン
R4 バラズス×コペヤンス
R5 フチョビッチ×ベメルマンス


ハンガリー第二の都市で行われます。
ダルシスが引退したベルギーは、エースのゴファンが欠場。五輪出場回数には足りていて問題はないのですが少し心配。
錦織不在時の日本と同じように、総合力が問われます。
ダブルスはATPカップでも活躍したジル/フリーゲン。コペヤンス、ベメルマンスも代表経験が豊富。十分に勝てるチームです。

しかしハンガリーも黙ってはいない。近年では最も強い代表メンバーになっています。フチョビッチに続いて、バラズスもトップ100に食い込んできました。ホームの力もあり、十分にアップセットを起こせる環境が出来上がっています。

 

 

コロンビア×[3]アルゼンチン(ボゴタ、インドアクレー)

コロンビア
ガラン
ヒラルド
ゴンザレス
カバル
ファラー

アルゼンチン
ペリャ
ロンデロ
マイヤー
ゼバジョス
ゴンザレス

R1 ガラン×マイヤー
R2 ヒラルド×ロンデロ
R3 カバル/ファラー×ゴンザレス/ゼバジョス
R4 ガラン×ロンデロ
R5 ヒラルド×マイヤー

 

南米対決です。どちらもちゃっかりハードがこなせる選手が揃っていますが、コロンビアはクレー選択としました。
カバル/ファラーの強さは言わずもがな。デ杯での勝率の低さが気になりますが、そこ以外の2勝をどうとっていくかというところになりそうです。

アルゼンチンはシュワルツマンが不在。さらにペリャもけがのため既にIWを欠場することが発表されており、緊急登板も難しいか。もちろんデルポトロも不在で、一気に厳しい状況になっています。ここは押し出されたエースとなったロンデロが重要な立場に。何勝かが勝敗の分かれ目。力のある優勝経験チームですが、この難しいタイを乗り切れるか。
そして、南米同士の一戦。デ杯ならではの過激すぎる応援合戦にも注目です。

 

 

[4]アメリカ×ウズベキスタン(ホノルル、インドアハード)

アメリ
フリッツ
オペル
ポール
B・ブライアン
M・ブライアン

ウズベキスタン
イストミン
スルタノフ
Fayziev
Nabiev

R1 オペルカ×イストミン
R2 フリッツ×Fayziev
R3 ブライアン/ブライアン×Fayziev/イストミン
R4 フリッツ×イストミン
R5 オペルカ×Fayziev


リゾート気分になれるか。ハワイ開催です。
アメリカのデ杯開催地って癖ありますよね。かつては野球場でやったこともありましたし。
デ杯公式によると、スポンサー契約が決まっていて、予選ラウンドは2022年までハワイで開催されることが決まっているようです。

アメリカは若手メンバーで構成。五輪資格に向けて出場回数の足りていないフリッツ、オペルカ、ポールが代表入り。一方デ杯出場のないサングレンはノミネートせず。そしておそらくキャリア最後のデ杯となるブライアン兄弟が登場します。チーム勝利は濃厚で、その場合次のタイは引退後の11月ですので、最後の試合になると思いますし、そのつもりで臨むでしょう。花道を飾れるか。監督はマーディ・フィッシュです。

ウズベキスタンは大黒柱のイストミンがランキングを落とし、苦しいチーム状況。アメリカの勝利は盤石か。

 


[5]オーストラリア×ブラジル(アデレード、ハード)

オーストラリア
ミルマン
トンプソン
ダックワース
ボルト
ピアース

ブラジル
モンテイロ
メネセス
ワイルド
RODRIGUES ALVES
デモリナー

R1 トンプソン×モンテイロ
R2 ミルマン×ワイルド
R3 ダックワース/ピアース×RODRIGUES ALVES/デモリナー
R4 ミルマン×モンテイロ
R5 トンプソン×ワイルド


オーストラリアは一旦ベストメンバーに近い構成を組みました。ダックワースはデ杯初招集。東京五輪代表入りを見越しての招集です。
しかしキリオス、デミノーがけがのため欠場を発表。出場予定のなかったピアースを緊急招集。
ミルマンを中心としたチームとなります。1番手で臨むのは初めてとなるミルマン。全豪以降ドローに恵まれず、復帰戦勝利がない中での重圧に打ち勝てるか。

ブラジルはメネセスがITF枠での出場を見越して召集されました。これで東京五輪シングルスに出場することになると思うので、是非チェックしておきましょう。
そして注目は初代表のワイルド。ダビドビッチを3時間半の激闘で倒し、さらにサンティアゴでツアー初優勝と期待の若手です。今回はハードですが、どんなテニスをするのか。戦前の予想と異なり、かなりブラジルにもチャンスが出てきました。

オーストラリアはホームで地元の声援に応えられるか。今回も闘将ヒューイットが監督です。今シリーズ最大のアップセットを防ぐことができるか。

 

 

[6]イタリア×韓国(カリアリ、クレー)

イタリア
フォニーニ
ソネゴ
Mager
トラバグリア
ボレリ

韓国
イ・ダクヒ
ナム
Y・チョン
ソン
H・チョン(あのヒョン・チョンではない)

R1 フォニーニ×イ・ダクヒ
R2 Mager×ナム
R3 ソネゴ/トラバグリア×ナム/ソン
R4 フォニーニ×ナム
R5 Mager×イ・ダクヒ


イタリアでもコロナウイルスが猛威を振るっていて、直前ですが無観客試合が決定しました。

イタリアはベレッティーニをけがで欠くことにはなりましたが、それ以外はメンバーが揃いました。またリオで準優勝のMagerが初代表。トラバグリアも出場となります。
ダブルスには安心のボレリも控えて、盤石の布陣です。

韓国は2008年以来のWGグレードへの挑戦となりますが、アジア勢苦手のクレー+エースのクォンが不在ということで厳しい。ここはホームのイタリアの電車道でしょう。

 


[7]ドイツ×ベラルーシデュッセルドルフ、インドアハード)

ドイツ
シュトルフ
コールシュライバー
コプファー
クラビーツ
ミース

ベラルーシ
ゲラシモフ
イバシュカ
Zgirovsky
Borisiouk
Vasilevski

R1 シュトルフ×イバシュカ
R2 コールシュライバー×ゲラシモフ
R3 クラビーツ/ミース×ゲラシモフ/Vasilevski
R4 シュトルフ×ゲラシモフ
R5 コールシュライバー×イバシュカ


ドイツはズべレフを欠くものの、それでも勝利へは問題なしか。シュトルフ、コールシュライバーがいます。またコプファーは初代表で五輪出場を見越しての招集。
ダブルスにはスペシャリストのクラビーツ/ミースと鉄壁。ATPカップではズべレフの不調で敗退したドイツですが、ここは問題なく勝ち上がるでしょう。

ベラルーシもゲラシモフがプネーで活躍、イバシュカも力があり、何とか一泡吹かせたいところ。初日に1勝できるかがまず最初の分岐点になりそうです。

 

 

[8]カザフスタン×オランダ(ヌルスルタン、インドアハード)

カザフスタン
ブブリク
ククシュキン
ポプコ
ネドベジョフ
ゴルベフ

オランダ
ハース
Van De Zandschulp
グリークスプール
クールホフ
ロジェ

R1 ククシュキン×ハース
R2 ブブリク×グリークスプール
R3 ゴルベフ/ネドベジョフ×クールホフ/ロジェ
R4 ブブリク×ハース
R5 ククシュキン×グリークスプール


デ杯巧者というワードがあるかは分かりませんが、シングルスランク以上に力のあるチーム同士の地戦となりました。
カザフスタンのエースはブブリク。「テニスは仕事としてやっている、テニスは嫌い」など、感情を真っ正直にコメントすることから最近話題になっている選手。
しかし、カザフスタンにとってデ杯は重たい存在。これまでも数々のアップセットを起こしてきた、重要かつ普段よりも力を発揮できる大会です。ブブリクもここは仕事と割り切って、先輩に倣って普段以上に集中してプレーできるか。
メンバーは揃っていて、カザフスタンやや優勢ですがオランダも侮れません。

オランダはハースがかなりランキングを落とし、トップ100不在。しかしグリークスプールは昨年11月のデ杯でマレー相手にあと一歩まで追い詰めました。クールホフ/ロジェの鉄壁ダブルスも構えて、勝機は十分にあります。

 

 

[9]スロバキア×チェコブラチスラバ、インドアクレー)

スロバキア
マーティン
ゴンボス
コバリク
ポラセク

チェコ
ベセリ
ロソル
KOLAR
KOPRIVA
FOREJTEK

R1 コバリク×ベセリ
R2 マーティン×ロソル
R3 ポラセク/Zelenay×Forejtek/Kolar
R4 マーティン×ベセリ
R5 コバリク×ロソル


スロバキアは4人チームながら強いです。マーティン、ゴンボス、コバリクは100位台前半より上の選手ばかり。さらにポラセクはここ1年で2回のGSベスト4。ドディグと組んで最終戦にも出ました。監督は元トップ15、ドミニク・ハーバティ。懐かしい名前です。いいチームですし、勝ち上がれば本戦でも台風の目になる予感。

一方かつて時代を作ったチェコベルディヒ、ステパネクの引退以降ぱっとしません。
今回もベセリが直前にツアー優勝してなんとか体裁を保っていますが、かつての勢いはまるでなし。ここは地の利も活かしてスロバキアが優勢ではないでしょうか。

 

 
[10]オーストリア×ウルグアイグラーツ、インドアハード)

オーストリア
ノバク
オフナー
ロディオノフ
メルツァー
マラック

ウルグアイ
P・クエバ
M・クエバ
ロンカデリ
Behar
Llanes

R1 ノバク×M・クエバ
R2 ロディオノフ×P・クエバ
R3 マラック/メルツァー×Behar/P・クエバ
R4 ノバク×P・クエバ
R5 ロディオノフ×M・クエバ


オーストリアはクレーではなくインドアハードを選択。これはクレー巧者が揃うウルグアイの弱体化を狙っての選択でしょう。
絶対的エースのティームは欠場。五輪に出場しないため今回の出場は意味がないことが影響したでしょうか。すでにIWに入っています。

メンバーはきっちり揃っているオーストリアですが、P・クエバスが大当たりすればウルグアイにもチャンスありか。そのクエバス以外の3試合をきっちり取ることが、オーストリアには求められます。

 

 

[11]日本×エクアドル(三木、インドアハード)

日本
錦織圭
内山靖崇
添田豪
マクラクラン勉
綿貫陽介

エクアドル
ゴメス
キロス
ヒダルゴ
エスコバー
マーチ

R1 添田×ゴメス
R2 内山×キロス
R3 マクラクラン/内山×エスコバー/ヒダルゴ
R4 内山×ゴメス
R5 添田×キロス


コロナウイルスの影響で無観客試合となります。2018年9月入れ替え戦以来のホームでしたが、無念の観客なし。地の利を生かせないことは残念です。
ただ環境は日本向きです。アジアCHを戦ってきた内山、添田には慣れ親しんだコート。さらに開催時期はまだ肌寒いことが想定され、ホームアドバンテージは確実に存在します。*1

日本は錦織がエントリーしていますが、これは五輪出場を見据えてのエントリー。現実的にはリプレースも含めて試合に出なさそうです。実質名前だけ貸している状況で、チーム内の空気感が悪くならないかが心配です。

そして更なる暗雲が。西岡が渡航制限のかかる前にアメリカに向かうため、日本滞在を断念。欠場することになりました。

この選択は誰も責められません。西岡はIW、マイアミをDAしていて、政治に振り回されて強制欠場して0ポインターを受け入れるのはやってません。プロとしての決断、支持します

そして一方、そのIWとマイアミの予選がありながら国内に残って戦う選択をした内山、添田の選択も支持します。ならば残るものは何か。全力応援です


内山はツアーで戦い、ドバイ予選突破してベスト16。添田も昨年秋から調子を上げていて、絶対に活躍してくれるという期待感があります。
マクラクランもバンブリッジとのダブルスでは着実に結果を残しており、貴重なダブルス専としての強い戦力になります。
サポートメンバーの綿貫に出番があるかは分かりませんが、昨年の神戸CH優勝者。そう、このコートを得意としています。急なピンチに、考えられる限りで最強の助っ人がやってきました

 

一方のエクアドルは、意外とハードコートがこなせるメンバー。キトのクレーの印象が強いですが、こてこてのクレーコーターはいません。

しかし力の差は歴然としています。出場メンバー5人の合計でチャレンジャー優勝1回、チャレンジャー準優勝4回。対トップ100成績は6勝41敗。最高でも70位台の選手にしか勝ったことがありません。
デ杯日本チームとの対戦は、ヒダルゴが添田と一度対戦したのみで、その時は添田が勝利。ほぼノーデータで、出てきたものに対して対応していく形になりそうです。

19年中国戦の苦い記憶が新しいですが、あの時はアウェー。今回は地球の反対からの遠征+ハードコートですし、紛れが起きる確率は低くなっているはずです。いやもう政治やらなんやらで紛れは起きすぎてるので、もう本番では起きないと思いたいです。油断は禁物ですが、今の日本チームなら大丈夫だと思います。

しかし!!!!
ファンの応援は必要不可欠です。
現地でなくとも、応援は確実に選手たちに届きます。
テレビの前で赤い服を着てみんなで応援しましょう。

幸いWOWOWが無料中継をやってくれるようです。ありがたい。BSアンテナがある方なら誰でも見れます。
また、開催期間中は有志の方の企画で、プロ選手を招いた配信(ビデオ会議ルーム)が行われます

RemoteCheer - Tennis Tribe.JP


私もここにいる予定です。
松井俊英選手など、多くの選手ゲストも来るなど、当日は相当賑わうことが予想されます。ぜひ一丸となって、日本チームを応援しましょう!

 

 

[12]スウェーデン×チリ(ストックホルム、インドアハード)

スウェーデン
M・イメール
E・イメール
エリクソン
Soderland
リンドステッド

チリ
タビロー
バリオスベラ
Malla
ソト

R1 M・イメール×バリオスベラ
R2 E・イメール×タビロー
R3 エリクソン/リンドステッド×バリオスベラ/タビロー
R4 M・イメール×タビロー
R5 E・イメール×バリオスベラ


スウェーデンはソダーリンが監督就任。難敵チリを迎え入れます。
インドアハードを選択し、南米チリの力を落とす作戦に。
チリのエースガリンは、2月シリーズのMVPと言えそうなほどの素晴らしい活躍。しかし地元チリのサンティアゴの大会でけがのため途中棄権。今回メンバーから外れることになりました。
チリは昨シーズンガリンとジャリーの2枚看板でファイナルまで進みましたが、今年は厳しい状況。かなり厳しい。
また、バリオスベラは五輪ITF枠有資格者。こちらもプレーする可能性があり注目です。

スウェーデンはイメール兄弟がチームの中心。ボルグ、エドバーグらを輩出したかつてのテニス王国が、8年ぶりにデ杯WGグレードに戻ってこれるでしょうか。

 

 

 

その他の国の話題です。
今回からWG1プレーオフ、WG2プレーオフが開かれる開催週になりました。
それぞれ24ヶ国がホームアンドアウェーで対戦し、勝者と敗者を決定します。
詳しい制度については以前説明した記事があるのでそちらをどうぞ。

 

twosetdown.hatenablog.com


すべてやってるときりがないので、有力選手の情報を中心にまとめました。

WG1プレーオフ

ボスニアヘルツェゴビナ南アフリカの好カード。しかしアンダーソンがけがで欠場し、これで4年間の出場0となり五輪の可能性がほぼ絶たれる。

フィンランドの監督にニエミネン!しかも選手兼監督!!!出る気なのか

・スイスはワウリンカが出場せず。五輪へ向けてアピールをしなかったが、五輪には出れるのだろうか…
ノルウェーATPカップとほぼ同じ布陣。来年の予選ラウンドに上がってきそうなチーム。チェックしておきたい。

 

WG2プレーオフ

ブルガリアではディミトロフがメンバー入りせず。これで五輪は絶望視。ATPカップで活躍したクズマノフらがチームを引っ張る。

ポーランドはフルカシュをエントリーせず。ジュクがエース。これでも香港には勝てそうだが…
そしてあのヤノヴィッツがデ杯エントリー!!チャレンジャーでも準優勝と調子は上向き。
監督はダブルスの名手フィルステンベルグ!!!

ギリシャがチチパス、ジョージアがバシラシビリを招集。これで二人ともあと1回足りていなかったデ杯出場をクリアし、五輪出場権を正式に獲得。

 

さあ、長い2日間の始まりです。倒れないように頑張ります。

*1:ただしエクアドルの主要地域は高地なので、思っているよりは暑くないそうです

ATP race to Tokyo(2月24日付)

こんばんは。

 

色々と更新する記事が溜まっていますが、順に行きたいと思います。

 

さて今週からはrace to Tokyoの概況をアップデートしていきます。

改めてrace to Tokyoについて説明すると、東京五輪出場を決定する6/8付けATPランキングに採用されるポイントを並べて、6月8日までの仮想的なレースランキングを作って、五輪出場のボーダー読みをしていこうというものです。

詳しくは前回のブログで説明されています。

twosetdown.hatenablog.com

 

基本的には月曜~火曜付近での更新を目指します。
ランキングだけでなく、東京五輪へ対する各選手の動きなども紹介していく予定です。

Twitterでも同じように更新する予定です。

 

それでは2/24付のrace to Tokyoを見ていきましょう。2/24はデルレイビーチ、マルセイユリオデジャネイロの3大会などの結果が追加されました。

なお、選手名に赤字がついている選手については、計算ミスを発見して2/17のランキングから修正をかけた選手です。具体的な原因は、大会の予選などのポイントの計算漏れです。

 

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デルレイビーチ勢ではオペルカがほぼ当確ラインまで到達。アメリカ他選手の状況+3月デ杯出場から、五輪出場が確実視されます。

準優勝の西岡も800ポイント台に到達。仮想ボーダーに到達し、アカプルコの1回戦で勝てば安全圏ラインも見えてきます。実質、ほぼ決まりと言っていいでしょう。

ベスト4のアンベールは当確ラインへ。フランス勢は4番手以内に入ることの方が条件厳しいですが、アンベールはこのままいけば行けそう。ガスケがなかなかポイントを積めず、ツォンガも復帰が遅れています。

リオでは大荒れの結果、動きがありました。優勝のガリンは一気に当確ラインへ。チリはマスーが金メダルを獲得したことがあり、ゴンザレスも複数メダル持ちと、五輪が得意な国です。楽しみです。また準優勝のMagerがリスト入り。今後次第では争いに絡んできそうです。ベスト4のチョリッチ、バラズスも伸ばしました。

マルセイユではポイントを上位勢が独占したため、目立った変動なし。

 

3/2付けは明日更新します。3/9は週明けに。3/9の記事では、3月デ杯タイの出場状況を確認して、オリンピック出場のためのデ杯出場回数の表(以前の③の記事で紹介したもの)のアップデートを行います。それでは。

2020デ杯ルールブックの新ルール対応改定について

こんばんは。

2月シリーズも終わっていよいよ3月、デビスカップウィークです。

2019年からルール変更により、3月のタイを予選ラウンド/入れ替え戦タイ、夏~秋にそれぞれ本番のタイとすることになりました。

2019年は移行年だったため、行われなかったイベントなどがありましたが、今年2020年からは定常的な動きになります。

2019年はそのルール変更の動きに対応できていなかったのか、ルールががばがばだったり、そもそもルールブックが公式HPで更新されなかったりと混乱を招きました。私もその影響を受けて間違った情報を流してしまいました。改めて申し訳なかったです(回避のしようはほぼなかったですが)。

 

というわけで、2020年デ杯が始まる前にはちゃんとルールブックを読み込もうということで待ち構えていたのですが、つい先日2020年ルールブックの英語版が公開されました。

https://www.daviscup.com/media/314796/314796.pdf

気になる方は現物をすべて読んでほしいのですが、この記事では制度変更点である、WG1/WG2プレーオフの開催や、ドローに関する情報、その他気になった点を抜粋してまとめました。

なお、補足として、私は一応飛ばし読みも含めて最後まで全部読んで意訳しました。翻訳ミスもゼロではないので、一部原文を載せるようにしました。

 

A.COMPETITION(競技)

ここでは大筋が書かれていますが、1.2で構成要素として何が行われるかを記載する部分で、WG1/WG2プレーオフが初めて言及されています(1.2.2)。

 

B.MANAGEMENT OF THE COMPETITION
C.PERSONNEL

運営関係の話なので割愛します。

 

D.ENTERING COMPETITION(競技への参加)

ここでは出場資格に関する話が書かれています。目立った変更点は見られませんでした。

 

E.WITHDRAWING FROM THE COMPETITION(競技からの撤退)

今回、中国がルーマニア戦を棄権しましたがそれとは関係ないルールです

ここでうたわれているwithdrawは、デビスカップ競技からの半永久的な離脱、撤退のことで、それに対する措置が書かれています。そのタイだけを行えるかどうかの判断は、もう少し後の項で定義されているようです。

 

F.COMPETITION DATES AND FORMAT (競技日程とフォーマット)

20.Qualifiersでは、予選ラウンドについての記述が書かれています。ブログで紹介していなかったけど重要なルールについて紹介します。

まず20.1.1では予選ラウンド資格国が定義されていて、20.1.2と合わせて「前年ファイナル5~18位国+前年WG1勝ち上がり国」の26か国が対象、そのうち2ヶ国がWCであることが読み取れます。

20.1.1 Subject always to Regulation 2.4, the Nations participating in the Qualifiers will be 24 Nations from the following 26 Nations: 
20.1.1.1 the 14 Nations from the 2019 Finals Week that did not progress to the semi-finals; and
20.1.1.2 the 12 Nations that won their Group I Ties in the 2019 Davis Cup competition. 
20.1.2 Two Wild Card Nations will be selected from these 26 Nations to participate in the Finals Week for the 2020 Davis Cup Competition, and they will not take part in the Qualifiers.

 

20.2.1では、原則デ杯ウィークの金土の2日間で開催されることが言及されています。土日の方が集客は見込めるんでしょうが、次のツアーへのトランジットや、雨天順延への対応から仕方ないですね。

20.2.2では、基本ルールが定義されていますが、2019年と同様です。シングルス4ダブルス1の3本先取。すべて3セットマッチ。タイブレークありで、ダブルスはアドバンテージあり。

20.2.2 Each Tie will consist of four singles matches and one doubles match. Each match (singles and doubles) will be played to the best of three tiebreak sets, and doubles matches will be played with regular ad scoring.

 

そして注目点は20.4.2です。ホームアンドアウェー方式のタイで直近2年連続対戦があった場合、その国同士は対戦しないというものです。つまり、予選ラウンドで同じ国と3年連続対戦することはないと規定されています。

この規定はWG1、WG1プレーオフ、WG2、WG2プレーオフの項でも同様の記載が確認されています(22.6の中)。このゾーンにいる国は年間2回しか試合がないため、同じ国とばかり当たると昇降格において有利不利が出やすいための配慮だと思われます。

 

続いて21.Finals Weekではファイナルについての記載。

基本的ルールは変更なし。つまり、また今年も4時まで試合する可能性が高いです…

順位決定方法についてもcount back calculationを用いるとあり、これも同じです。

21.3 のWC選出方法ですが、国別トップ50か、その国にシングルストップ10の選手がいる場合が対象になります。正直予選ラウンドに出てくる国で50位以下になることはほとんどないと思うんですよね。

21.4 ファイナルのシードは1,2が前年決勝進出チーム。2020年ファイナルでいうとスペインとカナダです。3~6はデ杯ランキングに基づくシードです。

21.4.1 Six Nations will be seeded for the Finals Week. Seeds 1 and 2 will be the finalists of the previous edition of the Davis Cup competition and seeds 3-6 will be determined by the Davis Cup Committee in accordance with the most recent Davis Cup Nations Ranking at the time of the World Group I and II Draw.

 

21.5ではドローの振り分け方が説明されていて、私が「ポット1」「ポット2」「ポット3」と勝手に呼んでいる、1~6番目のグループ、7~12番目のグループ、13~18番目のグループから1チームずつ入ります。

21.5.2 The round robin groups will be drawn as follows: 
21.5.2.1 Seeds 1-6 will be placed in round robin groups A-F, respectively;
21.5.2.2 The remaining Nations will be ranked from 7 to 18 in accordance with the most recent Davis Cup Nations Ranking;
21.5.2.3 Nations ranked from 7 to 12 will be drawn randomly into round robin groups A-F, taking position 2 in such group; and
21.5.2.4 Nations ranked from 13 to 18 will be drawn randomly into round robin groups A-F, taking position 3 in such group.

 

続いて22.World Groups I and II (including Play-offs) – general で、WG1/WG2グレードのルールです。ここが新設されました。

だいたいのルールについては予選ラウンドと同じルールなので割愛します。3セットマッチ5試合3本先取の形式です。

 

さて、重要なのが昇降格に伴うドロー抽選の扱いについてです。

22.6がその項になっています。

そこによると

22.6.3.1 WG1プレーオフは2019WG1敗戦国と2019WG2勝利国がそれぞれ対戦する
22.6.3.2 WG2プレーオフは2019WG2敗戦国と2019WG3勝利国がそれぞれ対戦する

とあるのに対し、

22.6.6 WG1とWG2のシード国は以下のように決定され、抽選される

22.6.6.1 最新のデ杯ランクに基づいて12ヶ国をシードとする
22.6.6.3 12~24番目の国(おそらく誤植、13~24が正しい)がランダムに(シード国に対して)割り当てられる

 

22.6.3 Nations shall be drawn as follows:
22.6.3.1 World Group I Play-offs: The 12 Nations that lost their Group I Ties in the 2019 Davis Cup Competition shall be drawn to play the 12 Nations that won their 2019 Group II Ties;
22.6.3.2 World Group II Play-offs: the 12 Nations that lost their 2019 Group II Ties shall be drawn to play the 12 Nations that won their 2019 Group III Ties.

 

22.6.6 Nations shall be seeded and drawn for each of World Group I and World Group II as follows:
22.6.6.1 12 Nations shall be seeded based on the most recent Davis Cup Nations Rankings at the time of the Draw;
22.6.6.2  Seed 1 will be placed on line 1; seed 2 on line 3; seed 3 on line 5; seed 4 on line 7; seed 5 on line 9; seed 6 on line 11 and so on in the same order;
22.6.6.3 Nations ranked 12 to 24 will be drawn randomly.

 

ということで、シードのつけ方が本戦とプレーオフで違います。WG1プレーオフ/WG2プレーオフについては、サッカーJ1J2の入れ替え戦のように、必ず上のグレードの国を倒さないと上に行けません
一方、WG1/WG2については、対戦相手国が同じタイミングで昇格した国同士/降格した国同士での対戦も原理上あり得ます。2013年入れ替え戦でゾーン勝ち上がり同士の日本とコロンビアが対戦したようなことが起こりうるということです。

以前デ杯公式が「もうデ杯ランキングはこのグレードでは使わない」と言っていたのに、あっさり嘘つかれてますね。もう信じられない!!!

 

23のゾーン3/4の説明でちょっとびっくりしたのは、ゾーン3ではヨーロッパとアフリカの国が別々のゾーンに分かれるのに、ゾーン4では1つの枠組みになっているということです。

グローバルフォーマットになったことで、特定の大陸のゾーン3以下の国の数は、年月が経てば結構増減する可能性があります。その緩衝材となるのがゾーン3のようです。

 

そして今回のルールブック翻訳で一番笑ったのが24です。

24. Davis Cup Nations Ranking

ここではデ杯チームランキングについての解説がある!これでデ杯ランキングの計算方法も分かって最高のルールブックだ!と思って読みました。すると…

24.1 Nations will start the Competition with their 2020 Davis Cup Nations Ranking. The ranking points attributable to each year of the Davis Cup competition will be determined by the Davis Cup Committee. The process for determining Nations' rankings is set out on the ITF Davis Cup website at https://www.daviscup.com/en/rankings/rankings-explained.aspx

 

 

はい?

なんと「あとはこのページ(下線部)に書いてるから見といてね」(意訳)と書いてありました。ルールブックとしていいのかよそれで…そういうところだぞITF

 

 

少し飛ばしてG.ORGANISATION OF TIES/EVENTS に移ります。

デビスカップタイの運営についてですが、ここは今回のビーンズドーム開催にも関わる話なので少し紹介しておきます。

無観客試合の有無までは読めなかったのですが、開催権の行使(いわゆるchoice of ground)については、28.2で定義されています。

かなり長いので省略しますが、緊急事態の開催地変更については、Twitterで紹介した28.2.2よりも、28.2.5の方に詳しく書いています。

28.2.5 A Nation with Choice of Ground may lose its choice at any time if the Davis Cup Committee considers that it is not possible or practicable for the opposing Nation to reach or play at the venue chosen for the Tie, due to (for example) an incident such as war, political unrest, terrorism or natural disaster. In such cases(以下略)

 

具体例として戦争、テロ、自然災害などが挙げられていますね。非常事態だったらITFが介入してchoice of groundの権利を失う(はく奪される)よってことです。

 

今回はJTAITFで話し合って無観客試合となりましたが、もっと状況がひどければあらゆる可能性があったということですね。

 

あとは個人的にメモ代わりに残しておく重要ポイントです。

H.TEAM NOMINATIONS
36.1 ファイナルの出場メンバー〆切は28日前、予選ラウンドは10日前

2/25に立て続けに各国の出場メンバーが発表されたのは、この〆切間際だったからのようです。

 

J. PRE-TIE EVENTS
47. Tie/Event Draw 47.1 予選ラウンドは24時間前までに実際に試合に出すオーダーを発表する(意訳)

ということで、今回だと木曜日までにはメンバーが出ます。

 

L.HOW A TIE/EVENT IS DECIDED

55.3 Dead match policy

いわゆるデッドラバーポリシーですが、2日制になったので以前と変わっています。

55.3.1 3戦目で決着→4戦目はやる、5戦目はやらない
55.3.2 4戦目で決着→5戦目はやらない
55.3.3 4戦目がけがなどで試合完結しなかった場合→5戦目はやる
55.3.4 いずれのデッドラバーも、3セットマッチ、3セット目は10ポイントタイブレークで行う

日本×中国戦が該当しなかったので、知らないルールたちでした…

 

あとしょうもないですが、17位18位の特別な意味付けはなくなったのに、count back calculationのところの説明である57.2.4でその説明を消し忘れてますね。書かれてるけど意味のないルールになっています。

 

 

以上、2020年版ルールブックを読んで気になったところの解説です。

 コメント、Twitterなどで質問も受け付けています。

東京五輪テニスの出場条件について④race to Tokyoを運用します

この記事は東京五輪テニス競技の大枠を事前に理解しようというシリーズの4番目の記事です。 先にこちらの記事を読むことを推奨いたします。 

twosetdown.hatenablog.com

twosetdown.hatenablog.com

twosetdown.hatenablog.com

 

というわけで、ここまで3回やってきてやっとこの議論ができるということで、今回が最終回です。
過去3回は、今回のランキング予測の意味と細かなルールの前提を知ってもらうための回でした。ここまでが半分、今回が残り半分というくらい重要な最終回です。
大変長らくお待たせいたしました。思った以上に表を作成し、きれいに成型するのに時間がかかってしまいました。


本題に入りましょう。
五輪エントリーの基準となる日付である2020年6月8日は、全仏終了後の月曜日です。
つまり最後の全仏で一発逆転可能。16強で180pですから(ATPの話)、800~1000p付近がボーダーである以上なんとでもなります。NAFボーダーに対してのパリと同じ感じですね。

結局、その全仏後のランキングを予測することが五輪出場ボーダー読みに繋がってきます。ではその特定の週のランキングを予測しているところはあるのか?結論から言うと私は一つしか知りません。最近LIVE ATPよりも信頼度が高いのでは?と思っているopen era rankingsです。

ATP Open Era & Live Rankings

ここでは昔のランキングも計算されていて、順次アップデートされていくそうです。そのうちATPよりも正確になるかも?*1
しかしここのランキングでさえも、既に不出場を表明しているティームなどの分を飛ばしてボーダーを読んでいるわけではなく、厳密には不正確な状況となっています。

そこで、それらの出場可否まで込みでの完璧なボーダー読みをここのブログでやっていこうという大きな取り組みを行います。
ランキング試算は基本しないと言っていましたが、今週から不定期にこの試算をやっていきます。題して「race to Tokyo」です。

 

もうお分かりかと思いますが、そこで重要になってくるのが③で紹介したあの表です。あの表によって、上位選手でもデ杯出場回数のため出場できない選手を弾き、さらに各選手のキッツビュール/アトランタのエントリー状況(五輪の裏の週)を加味して、正確なボーダーを読んでいくのがrace to Tokyoです。

 

2/24現在、出場しない/裏の大会に出る意思を示している選手の一覧です。

ティーム…裏のキッツビュールに出場
クエリー…出ない意向
Sam Querrey to skip Tokyo Olympic tennis tournament
エバンズ…個人の考えにより、出ない意向
Dan Evans says he is unlikely to play at Tokyo 2020 Olympics | Sport | The Guardian
イズナー…USハードコートシーズン優先のため、出ない意向
John Isner reveals the reason for skipping the Tokyo Olympics

以上4名となっております。

それでは実際に、ロッテルダム/ブエノスアイレス/ニューヨークまでの結果を加味した2/17付のランキングを見てみましょう。*2拡大して見たい人も多いと思うので、4枚に分けました。

なお2/17ランキングなので、西岡の準優勝のポイントなどは入っていません。間違えないように注意してください。

 

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表の見方について説明します。

rankはrace to Tokyo上のランキングです。actualは欠場を表明している選手+資格を満たさない選手を省いたランキング(エントリーリスト想定)です。2/17のボーダーはククシュキンで、531ポイントです。

moveは前週とのrankの変動です。actualの変動ではありません、ご注意ください。

国別ランキングの国名は五輪コードで書いています(間違ってたらごめんなさい)。だいたい雰囲気で分かるとは思いますが、スロバキアSVKスロベニアがSLOです。間違いやすいのはこの辺かなと。補足しておきます。

表の枠を囲っている色についての解説です。

薄い青で囲った選手は条件を満たしていて、かつこのままならクリアしている選手です。
薄い緑で囲った選手は、1回以上のデ杯出場経験があり、パネル申請が必要な選手です。
薄い黄色で囲った選手は、キャリア中のデ杯出場経験がないため、パネル申請が通りにくそうな選手です。
薄いオレンジで囲った選手は、デ杯出場条件を確実に満たせない選手です。今のところDA圏内はディミトロフのみですが、アルボットも該当しますし、今後報道ではっきりする可能性もあるので一応分類しておきます。
薄い赤で囲った選手は、デ杯出場状況のいかんにかかわらず、国別にDAできそうな選手の中で5番手以下の選手です。
薄いグレーで囲った選手は、オリンピック欠場意向の選手です。

また、「EU」はITF枠のヨーロッパ枠で、56番以内に入らない選手の中で、他に誰も同じ国の選手がエントリーしていない国の1番手に与えられます。この段階ではイメールです。


解説しなければいけないポイントが多いので、順に説明していきます。

・黄色選手の動向について
現在DA圏内で黄色の表示になっているのは、アンベール、サングレン、ケツマノビッチ、コプファー、ダックワースです。

アンベールについてはご存知の通り最近ランキングが上がってきて、しかもフランス人選手。フランスの層の厚さは言うまでもないので、なんとでも申請できそうではありますが、果たしてどうなるか。本人が五輪出場の意向があるかもわからないので、FFT(フランステニス協会)がどういうイメージで考えているのか次第だと思います。ガスケ、ツォンガが逆転できるかも注目です。

サングレンはこの4年間100位付近をうろついていて、アメリカ人選手なのでデ杯招集も普通にしていたらかかりません。
今回3月の予選ラウンドでは、アメリカは回数の足りていないオペルカ、フリッツ、ポールをパネルへのアピールのため(?)招集したものの、サングレンは呼ばれず。これをITFとUSTAの間でどう説明するのかが焦点です。本人の意向次第では、外れる可能性もそこそこあるのかなと思います。そもそもUSTAがどこまでメダル意識してるかですね…衰退の一途をたどっているアメリカテニス界。出たい人に出てもらう方向にシフトしてそう。

ケツマノビッチは年齢的にニューカマーなど使えそう。セルビアも層が厚いのでここは問題なさそうか。

コプファーはドイツの層の厚さから考えると意思があれば出れそう。ただしこの選手の場合ボーダーを守り切れるかの方が焦点。ここからが正念場です。

ダックワースはオーストラリアの層の厚さを考えると行けそうではありますが、主戦がチャレンジャーなのでここからどうポイントを積み上げていくか。

今のところ、ボーダーを高めに見積もる必要があるのでこれらの選手は全てDAできるものと処理しています。有識者の方と議論した結果結論が出るようであれば、順次色を変えて対応していきます。


・オレンジ色のディミトロフですが、③でも紹介したように厳しいので外しました。海外メディアも出場は厳しいという論調で、本人も諦めている?意向だと紹介していました。

・赤色についてですが、5人目以降で弾かれる該当国はフランス、スペイン、アメリカ、イタリアです。
かつてに比べてトップ選手の出身国もバラエティ豊かになり、かなり少なくなった印象です。
なおアメリカはイズナー、クエリーが不出場のため、6番手までを通常色、7番手以降を赤にしています。

フェデラー、ワウリンカは出場できるものとしました。ただし色付けのルールにのっとり、パネル申請が必要であることから緑色表記にしました。

 

DA圏外の有力選手についての取り扱い

錦織アカプルコの週までテニスをしないため、これ以降のエントリーではしばらくPRが使えるようです。
これが事実だとすると、五輪DAをランキングで弾かれることはなくなります(五輪でPRは使用可能)。

再度ここでも書きますが、錦織はパネル申請は必須、その際デ杯出場が1回か2回かは申請の通りやすさに影響するため、エクアドル戦での出場は望ましいというのが私の見解です

ITFがどこまでパネル申請をきっちりやっているかは不透明です。五輪開催国日本のスターにはそれなりの便宜が図られることは想定されますが、それでも謙虚な姿勢は見せておくべきというのは皆さん共通の認識だと思います。

デルポトロは復帰が夏となるため、ポイントを稼げないためDAでの参加は不可。デ杯要件は満たしているので、本人の意思次第でPR使用で出場となります。
本来ボーダーはこのデルポトロも加味するべきだとは思っているので、次回以降動向を見て追加するかもしれません。

アンダーソンはPRが使えるかもしれませんが、南アフリカのナンバー1を維持しながらデ杯に一度も出ていないので、ほぼ確実にパネル申請を通りません。なので今後は議論から除外します

マレーはDAラインから遠くないところにいるので、DAもまだ可能です。いつ復帰するかによりますが、マレーが貢献枠になるのか、DAになるのか、はたまた出ないのか。64人の枠のうち最後の1枠のキャスティングボードを握ることは間違いないと思います。動向から目が離せません。

 

ということで、ここまで長い説明になりましたが五輪出場要件と現状の整理を行ってきました。

race to Tokyoは随時アップデートしていきます。ブログとTwitterでそれぞれ公開していく形になると思います。

ここまで真剣にやってるのは私だけだと思います。オリンピックは私にとってもこれまでの活動の集大成。しっかり追っていきたいと思いますし、色々準備はしています。あとお仕事ください

 

*1:ATPは昔のランキングについては結構とびとびになっています。おい公式

*2:2/10付のものをTwitterに上げています

東京五輪テニスの出場条件について③シングルスの出場条件を理解しよう

この記事は東京五輪テニス競技の大枠を事前に理解しようというシリーズの3番目の記事です。

先にこちらの記事を読むことを推奨いたします。

twosetdown.hatenablog.com

twosetdown.hatenablog.com

 

続いてはオリンピックシングルスのエントリーについて解説していきます。
まず大原則として、男女とも2つの枠があります。
ドロー64に対して、ランキングからの直接DAが56、ITF枠が8です。

直接DAは、①で紹介した五輪出場要件(主にデ杯/フェド杯出場要件)を満たし、各国最大4人を満たすような範囲でシングルスランキングの上から順にリストを埋めていきます。マスターズなどと違い、ペナルティはないので自動エントリーではありません。各選手(協会)が自分でエントリーする必要があります。
なおプロテクトランキングは使用可能です。使用しそうなのは、デルポトロや錦織(3月以降まで復帰がずれ込んだ場合)です。

上位56人ですから、仮に国籍がバラバラでみんな条件も満たしていたとしても56位以上に入っていれば絶対クリアです。西岡、内山あたりはこの数字が一つのターゲットになります。

WTAのランキング推移は詳しくないので割愛しますが、ATPで56位というと、1000pあれば堅いかなと思います。昔は1000pだと45位くらいだったんですが、現在ランキングが大幅にシャッフルされているため、上位が寡占しているポイントがランキング中位に分散されている現象が見られています。そのため、五輪ボーダーとしては吊り上がっています。
今の56位は950pくらいですが、余裕を見て1000pを当確ラインとしておきましょう。
実際は、4人ルールにより弾かれる選手が出る+ティームのようにすでに出ないことを表明している選手がいるので、ボーダーは70位くらいまで下がってくるのかな、と思っています。*1正直800pもあれば大丈夫だとは思います。

ちなみにリオ五輪の時は最終的にボーダーが101位まで下がりましたが、これは例外的。ジカ熱や厳しい環境の南米遠征を避ける目的などがあり、不出場表明の選手が多かったからです。ロンドン五輪では72位でしたし、こっちがより正しい数字かなと。*2

ということで、1000pを当確ライン、900pを安定ライン、800pを仮想ボーダーと設定したいと思います。
全豪開始前のランキングで800pは70位のムテなので、まさにボーダーライン。選手たちはまずこの800pを目指す形となります。実際にどの選手がどのあたりを争っているのかは④で詳しく紹介します。

 

 

さて、残りの8枠はどうなっているのか?これを一旦まとめて「ITF枠」としたいと思います。ITF枠には3つの枠があり、大陸枠、実績枠、開催国枠です。
大陸枠は各大陸ごとに与えられている枠です。

南北アメリカはパンアメリカゲームのシングルス決勝進出者2名に与えられます。該当者はブラジルのメネセスとチリのバリオスですが、バリオスは記事投稿現在300位を下回っており、シングルス300位以内という条件を満たせない場合は権利を失います。
この場合、3位アンドレオッシと4位バグニスに権利が回ってくるようです。*3

アジアは2018年(!)のアジア大会優勝者です。これはイストミンが取っています。イストミンは170位までランキングが落ちていたんですね…300位まで落ちることはなさそうなので、確定的です。

アフリカは2019年のアフリカ大会優勝者です。これはエジプトのサフワットです。サフワットのランキングは150位付近で推移しているので、確定的です。

ヨーロッパ、オセアニアについては、出場選手がいない国の中で最上位の選手が選ばれます。これは誰が56位以内に入るかの見通しが立たないと決まらない、複雑な条件なので、もう少し先に予測したいと思っています。

 


続いて実績枠です。
実績枠はオリンピックシングルス金メダルか、グランドスラムシングルス優勝経験があり、56番目以内のDAができなかった場合に適用される枠で、最大1です。なお該当選手の国がDAで4つ埋めきっていた場合は適用外です。
オリンピックシングルス金メダルorグランドスラムシングルス優勝経験がある男子選手は現役で7人(BIG4+ワウリンカ+チリッチ+デルポトロ)しかいません。
デルポトロは出場する場合PRを使う可能性が高く、ここから出る可能性があるのはマレーのみです。マレーは56番以内になるためには、大きな大会での好成績が必須ですが、復帰が遅れているため不透明な状況です。300位以下に落ちることはなさそうなので、本人が出る意思があればこの枠から出れると思います。*4


最後に開催国枠です。
開催国日本の選手が、ランキングによるDAおよび上の2つのITF枠で一人もエントリーできなかった場合に、最上位の選手一人に与えられます。
現状西岡が通過濃厚になってきたので、この枠は使われずクリアされそうです。その場合は57番目の選手が代わりにDAします。

改めてまとめると、ITF8枠は
大陸枠6
 南北アメリカ2
 アジア1
 アフリカ1
 ヨーロッパ1
 オセアニア1
実績枠1(マレー?)
開催国枠1(クリア?)
となります。

 

 

さて、通常DA、ITF枠どちらのプロセスを通るにしても、デ杯/フェド杯出場条件をクリアすることは必須となります。逆に言えば、どれだけ素晴らしいテニス選手で実績があっても、その条件をクリアできなければ五輪に出れません。ということで、ボーダーがどこまで下がるかの焦点はこのデ杯出場状況によるわけですが、はっきり言ってこんな複数年のデ杯の出場状況を確認しているサイトなんてありません(私が知る限り)。じゃあ私がやりましょうということでまとめました。全豪開始前1位から100位までの各選手について、デ杯の出場状況をまとめた表がこちらになります。

長いので、画像で保存/拡大して眺めやすいように4分割してみました。

 

f:id:twosetdown:20200130141544p:plain

f:id:twosetdown:20200130141552p:plain f:id:twosetdown:20200130141559p:plainf:id:twosetdown:20200130141607p:plain

 

※画像の無断使用、転載を禁じます。引用元を付けたうえでの利用、個人で楽しんでいただく分には問題ありません。
※私個人で一つ一つ確認したため、ミスがある可能性があります。もし発見した場合は遠慮なくご指摘ください。
※出場条件をクリアしている選手については、ノミネートされながら試合に出なかったケース(出場回数にカウントされる)を数え漏らしている可能性があります。しかし五輪に出れるか/出れないかの観点には影響がなく、出場回数がすれすれの選手についてはそこも含めて丹念に調べあげたので、表の機能としては問題ないと考えています。

 

表の見方ですが、五輪出場に必要なデ杯出場状況をすべてまとめています。
左から、4年間の出場回数(2か3必要)、2年間の出場回数(1必要)、通算出場回数(20以上で減免措置)、ゾーン3以下に落ちていた年数(3以上で減免措置)、必要回数(2か3)、出場の可否です。

出場可否の〇は条件クリア、△はデ杯出場経験があり、少し数が足りないのでパネル申請で通りそうな選手、×は4年間一度の出場もない選手で、原則パネル申請は無理そうな選手です。ただしフェデラーワウリンカは特例で△にしています。

ご覧の通り、数字だけで見るなら結構な数の選手がクリアしていません。

△、×が多いのはテニス強豪国です。デ杯代表の枠は各国一緒なのに、選手層が厚いことでパイを分け合うので、回数クリアが難しくなります。一方自身がエースや2番手で長らくやっているような国の選手はほとんど問題なくクリアしています。

強豪国の中位下位選手に関しては、どっちみちその国最大4人しか出れないので、そもそも機会が回ってこないとは思いますが、一応真面目に評価しました。

 

表にいない選手では、マレー、デルポトロが〇、アンダーソンが×(普段からデ杯に出ていない)です。

 

それでは上位から順に見ていきましょう。

まずトップ20でクリアできていないのは、フェデラー、チチパス、モンフィス、ワウリンカ、錦織、イズナー、ディミトロフです。

フェデラーについては貢献枠が使われるでしょう。まあユニクロのエキシビで大きく宣言したのに、結局出れませんでしたみたいなことは間違ってもないと思います。

ワウリンカも貢献枠が使える立場です。14デ杯優勝+五輪ダブルス金という実績を基にいけそうですが、同一国から2名出せるのかどうかは不明です(ルールブックには否定するような文言はない)。貢献枠の乱れ打ちになると批判も出そうなので、本人の意思とかいろいろ絡みそうでよくわからないですね。
関連ニュースも探ってみたのですが、スイス協会はITFに働きかけるべきだ、という記事しか見つからず、核心にはたどり着けず。その記事には、ワウリンカは3月のWG1プレーオフには出ない予定とは書いてました。

意外だったのがモンフィス。モンフィスに限らず、フランス選手は多くの選手がクリアできていません。先ほど説明した、代表が固定化されないことで3回を満たしていないケースが多いです。
モンフィスの場合、ランキングを落としていた時期やけがなどの理由で何とでも申請できそうですが、2回分通るのでしょうか。前回大会ベスト8の選手に厳しい裁定が下るとは考えにくいですが、ちょっと心配です。おフランスはデ杯シードのため、2020年3月に試合を積み増すことができません

チチパスはデ杯デビューが遅く、ゾーン3減免措置を使ってもまだクリアできていません。2020年3月のタイに出れば条件クリアです。2017、18年に出れてそうなのに出てなくてパネル申請が通りにくそうなので、ここはちゃんと出ておきたいですね。

錦織については①で書いた通り、最大限の配慮がなされるものとして△としました。

イズナーは19-20年の1回がまだありません。19年のアメリカはシードで、出るなら19年ファイナルに出るしかなかったのですが出ていません。直前にけがをしたわけではないので、20年3月のタイに出ておく必要がありそうか。ごねたらなんとかなりそうでもあるのですが、基準があいまいでよくわからない…
そもそも裏のアトランタがホーム大会なので、五輪に出れるのに蹴る可能性もありそう。

そして×が唯一ついているのがディミトロフ。メディアなどの報道を見ても厳しいという見方で、0回出場をひっくり返せる状況になさそうです。以降のボーダー予想でもディミトロフは出ないものとして扱うことにしました

 

21~50位の選手については軽くまとめます。

・フランス、スペイン勢が強豪国による出場機会減少でトラブル。

・アルボットが一度も出ていないため出場絶望的。

・チリッチ、ラオニッチはけが考慮でなんとか。

・バシラシビリは2020年3月出場が必須。

 

その他、日本勢3名は条件クリア。各国4番手以内で危なそうなのは、ロンデロ、トラバグリア、コプファー(以上×、ニューカマーでごり押せるのか?)、ソネゴ、ブブリク、ノーリー、デルボニス(以上△)です。

 

次の記事では、全仏終了後のランキングを予測し、ボーダー付近の選手が誰なのかを探っていきます。

*1:open era rankingsが示している仮想ボーダーは、1国4人ルールを反映して今65位にあります

*2:英語版wikipedia参照、エントリーリスト公開後2名のwithdrawが出たが、オリジナルエントリーリストの数字を引用しました

*3:この辺りの議論は、ハモさん(twitter:@Vestige_du_jour)の多大な貢献があって詳細に解説できています。この場を借りてお礼申し上げます

*4:出場可否について話題になるフェデラーとワウリンカがこの枠から出ることはありません。五輪出場にはまずデ杯出場条件をクリアする必要があり、クリアした場合はランキングDAで出れるので、56番目以下300位以内にのみ適用される特例的なITF枠に入ることがないからです。