two-set-down新章

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スポーツナビブログ「とらきちの悠々自適生活」 「two-set-down」に続く3代目のブログ。two-set-downのブログの記事の置き場も兼ねる。

【week preview】2018week47ドロー解説(デ杯決勝プレビュー)

こんにちは。

デ杯終了後にお知らせがあります。そんなに悪い話ではありませんのでご安心ください(なんとなくお気づきの方や、すでに実況で聞いた方は知っていると思いますが)

 

さてテニスシーズンも残すところ最大5試合、デ杯決勝を残すのみとなりました。
今年のデ杯決勝はフランスとクロアチアの顔合わせ。フランスのリールでインドアクレーというコート選択になりました。

リールはフランステニス協会に好かれているのか、これで直近では2014、2017に次ぐ3回目の決勝誘致となりました。

なおこの会場ではハードにした2017年はベルギーに勝っていますが、クレーにした2014年はスイスに敗れています…

 

[1]フランス×[4]クロアチア(リール、インドアクレー)

フランス
プイユ
シャルディー
エルベール
マウー
ツォンガ

クロアチア
チリッチ
チョリッチ
スクゴール
パビッチ
ドディグ

R1シャルディー×チョリッチ
R2ツォンガ×チリッチ
R3エルベール/マウー×ドディグ/パビッチ
R4シャルディー×チリッチ
R5ツォンガ×チョリッチ

 

フランスチームはガスケがけがで欠場。さらにモンフィス、シモンがメンバーから外れています。

彼らはデ杯の成績が悪い選手ではあるのですが、一方今回シングルスに出てくるチリッチ、チョリッチとの通算対戦成績の合計が
モンフィス…5-0
シモン…8-1

シャルディーの4-4、ツォンガの3-5も悪いわけではありませんが、メンバー選択に自由度が高いはずのフランスは、以前から???と思わされる采配が多いです。この決定が凶と出なければいいですが…

(ちなみに、プイユは通算0-3なので、この論法では控えに回す選択は合っています。しかし理由はそれだけではないような…)

 

一方のクロアチア。05年に優勝がありますが当時のメンバーはゼロ。まだイワニセビッチがメンバーにいた頃の話。今のメンバーは全員初優勝がかかっています。

クロアチアはベストメンバー。正直有利だと思いますが、カギはチリッチでしょう。

記憶に新しい2016年の決勝では2-1で迎えた第4ラバー、デルポトロ相手に2セットアップとリードしたチリッチ。誰もがクロアチアの優勝を確信したところからの大崩れ。結局優勝はアルゼンチンになり、チリッチはその影響か翌年のクレーシーズンまで大きく調子を落としてしまいました。

そのリベンジを果たす時。しかしこのような極限状況はチリッチにとってプラスにもマイナスにも働く可能性があります。

フランスとしては、付け入る隙はそこでしょう。

その意味でも第2ラバーは大きい試合になりそうです。フランスがツォンガを持ってきたのは、そんな意図が見え隠れします。

 

現行ルール最後のデ杯。優勝カップを掲げるのはどちらの国になるのか。
どちらが勝っても歴史的な勝利になります。

2020年から新設されるATPカップの影響もあり(別記事でやります)、今後デ杯がATP選手に与える影響は小さくなっていく可能性が高いです。
5セットフォーマットはこれが最後です。究極の精神戦になる最後の舞台、そして今年最後のテニス、酔いしれましょう。

マスターズチャレンジリターンズ2018・パリ運営用記事

こんにちは。

マスターズチャレンジリターンズ2018、最終戦のパリの予想投票がオープンしています(1日以上前です、すいません)

OOPが出ていませんが、月曜日昼頃に試合が始まるということで、締め切り時間は日本時間10/29(月)夕方ごろと推定されます。

 

いよいよ今年の最終戦となります。
大会としても、途中棄権者が多く出そうな雰囲気があり、予想は相当困難を極めると思います。
かといって、総合優勝を狙っている方はなかなか攻めた予想もできないはず。

私の総合優勝は上海の段階で諦めたのでw今回は攻めて1大会優勝を狙っていきます。

 

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グループ順位表

http://www.tennisdrawchallenge.com/group/standings/292/atp/bracket/2018-1000

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マスターズチャレンジリターンズ2018・上海運営用記事

こんにちは。

マスターズチャレンジリターンズ2018、第8戦の上海の予想投票がオープンしています。

OOPが出て、日曜日に試合が始まるということで締め切り時間は日本時間10/7(月)午後1:00です。記事投稿段階(AM1時半)でもう11時間半しかありません。

 

総合優勝を狙っている方は、絶対に忘れないようにしましょう。

 

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【week preview】2018week37ドロー解説(デ杯SF・入れ替え戦プレビュー)

おはようございます。
week preview、デ杯ばっかりじゃないですか?

 

はい、早速行きます。
今週はデ杯準決勝と入れ替え戦です。
今年は入れ替え戦(world group play-off)と銘打ちながら、2019年に新制度に移行するため、勝ったら即WG昇格・残留とはなりません。
来年以降、実質的に2月のタイが予選ラウンド(Davis Cup Finals Qualifing)、11月(または9月)が決勝ラウンドとなります。
2月の予選ラウンドへの進出条件は国によって異なります。予選ラウンドへの条件についてはデ杯ランキング試算で詳細に解説します。(金曜夜~土曜朝を想定)

全てに慣れるまでには数年かかりそうですね。

 

それではドロー(およびオーダー)の解説です。

左がホーム、数字はシード番号です。

WG準決勝

[1]フランス×スペイン(リール、インドアハード)

フランス
プイユ
ガスケ
ペール
ベネトー
マウー

スペイン
カレノ=ブスタ
バウティスタ=アグー
ラモス=ビノラス
F・ロペス
グラノジェルス

R1 ペール×カレノ=ブスタ
R2 プイユ×バウティスタ=アグー
R3 ベネトー/マウー×グラノジェルス/ロペス
R4 プイユ×カレノ=ブスタ
R5 ペール×バウティスタ=アグー

 

2014年決勝と同じ会場、リールにスペインを迎えるフランス。4年前はフェデラー対策でクレーを選択しましたが、今回はナダル(およびクレーコーター)対策でインドアハードを選択。
そのナダルは欠場し、決定的に2勝できる選手は両軍不在。総力戦の様相です。
注目はフランスのベネトー。全米オープンで引退することが発表されていたものの、緊急招集。キャリアが2週間延長されることになりました。最後の試合を勝利で飾れるか。マウーとのベテランコンビという素晴らしい組み合わせになりました。
また、スペインのポイントはアグー。デ杯と相性が悪く、ランキングが下の選手にも何度も取りこぼしています。全米では力なく敗れており、彼のプレーが大きくタイの勝敗に影響してきそうです。

 

 

[4]クロアチア×アメリカ(ザダル、クレー)

クロアチア
チリッチ
チョリッチ
スクゴール
パビッチ
ドディグ

アメリ
ソック→ハリソン
ジョンソン
ティアフォー
クエリー
マイク・ブライアン

R1 チョリッチ×ジョンソン
R2 チリッチ×ティアフォー
R3 ドディグ/パビッチ×ブライアン/ハリソン
R4 チリッチ×ジョンソン
R5 チョリッチ×ティアフォー

意外にもクロアチアの4戦全勝というカード。今回もクロアチアが有利です。
全米ベスト8のチリッチ、ベスト16のチョリッチがシングルスを務め、GS優勝経験のあるパビッチとドディグのダブルス。死角なしです。
対戦相手のアメリカ対策でクレーコート選択にしているのもプラス。
アメリカはGS2連勝中のブライアン/ソックに活路を見出すしかなかったのですが、そのソックがけがで欠場。ソック大復活でシングルスも取る目も消えてしまい、厳しいマッチアップです。

 

 

入れ替え戦

[1]アルゼンチン×コロンビア(サンファン、インドアクレー)

アルゼンチン
シュワルツマン
ペリャ
ゼバジョス
ゴンザレス

コロンビア
ガラン
ヒラルド
ロドリゲス
ゴメス
メヒア

R1 シュワルツマン×ヒラルド
R2 ペリャ×ガラン
R3 ゴンザレス/ゼバジョス×ゴメス/ロドリゲス
R4 シュワルツマン×ガラン
R5 ペリャ×ヒラルド

南米対決となったカード。意外だったのはコロンビアのメンバーにカバル/ファラーがいなかったこと。シュワルツマン擁するアルゼンチン相手にほぼ勝利は絶望的か。

 

 

[2]イギリス×ウズベキスタングラスゴー、インドアハード)

イギリス
ノリー
クラーク
エバンズ
ジェイミー・マレー
イングロット

ウズベキスタン
イストミン
カリモフ
FAYZIEV
SULTANOV
DUSTOV

R1 エバンズ×イストミン
R2 ノリー×カリモフ
R3 イングロット/マレー×FAYZIEV/イストミン
R4 ノリー×イストミン
R5 エバンズ×カリモフ

2016年優勝のイギリスは厳しい戦いを強いられます。
復帰途中のマレーが当面の5セットマッチの出場を断念。デ杯に出れないことを表明する声明には心動かされるものがありました。
会場のグラスゴースコットランド。協会側もマレーの出場を心待ちにしていたはずです。
さらにマレーに代わってイギリストップに立ったエドムンドもけがで欠場。シングルス1番手はスペイン戦で彗星のようにデビューしたノリーと、やや不安が残ります。
一方のウズベキスタンもゾーングループからイストミンが一人で頑張ってきているチーム。決定力に欠きます。
力通りならばわずかにイギリス有利ですが、デ杯の魔物が顔を出しそうな予感がします。最終ラバーまでもつれれば全く分かりません。

 

 

オーストリア×[3]オーストラリア(グラーツ、クレー)

オーストリア
ティーム
ノバーク
ジェラール・メルツァー
ユルゲン・メルツァー
マラック

オーストラリア
ミルマン
デミノー
トンプソン
ピアース
ヒューイット

R1 ティーム×トンプソン
R2 ノバーク×デミノー
R3 マラック/ユルゲン・メルツァー×ピアース/トンプソン
R4 ティーム×デミノー
R5 ノバーク×トンプソン

入れ替え戦屈指の好カード、オーストリアとオーストラリアのカードです。
今回ゾーングループから勝ち上がった国の中で最も入れ替え戦を勝てるポテンシャルを持っているオーストリア。エースのティームがホームのクレーコートで躍動すれば、2勝は堅いでしょう。
ここから3勝目を巡る攻防が熱い。オーストラリアはキリオスを欠いたものの、全米ベスト8に入ったミルマン、ベスト16のデミノーと強力な2名を揃えました。ただ、そのミルマンは現在リストになし。
これは、疲労による温存策と思われます。トンプソンを第1ラバーに当ててこのラバーを捨てて、第5ラバーでメンバーチェンジして確実に取りに来るのではと思います。そして、ダブルスでは恒例の代打俺があるか。レジェンド、レイトン・ヒューイットに出場可能性あり。
オーストリアの2番手ノバークはオーストラリアのシングルスには対抗できそうもないです。ダブルスが実質的な天王山になりそうです。

 

 

[4]スイス×スウェーデン(ビエール、インドアハード)

スイス
ラクソネン
ハスラー
ポール
BELLIER
MARGAROLI

スウェーデン
エリクソン
BERGEVI
MRIDHA
GORANSSON
リンドステッド

R1 HUESLER×エリクソン
R2 ラクソネン×MRIDHA
R3 BELLIER/MARGAROLI×エリクソン/リンドステッド
R4 ラクソネン×エリクソン
R5 HUESLER×MRIDHA

スイスは例年通りフェデラーとワウリンカが不在。さらにスウェーデン入れ替え戦に上がるまで大活躍だったイメール兄弟を欠きます。
正直に言って、どうなっても全く不思議ではないです。全くの五分です。
ここ数年、WGから落ちてもおかしくないメンバーでありながら対戦相手に恵まれてきたスイスですが、来年は2014年優勝のポイントが完全に失効します。今回残留できないと今後の活躍は相当厳しいです。

 

 

[5]セルビア×インド(クラリェヴォ、インドアクレー)

セルビア
ラジョビッチ
ジェレ
KRSTIN
ミロジェビッチ
ペトロビッチ

インド
ラマナジャン
GUNNESWARAN
MYNENI
BALAJI
ボパンナ

R1 ジェレ×ラマナジャン
R2 ラジョビッチ×GUNNESWARAN
R3 ミロジェビッチ/ペトロビッチ×BALAJI/ボパンナ
R4 ラジョビッチ×ラマナジャン
R5 ジェレ×GUNNESWARAN

セルビアジョコビッチ、トロイツキらを欠きますが、ハード文化の強いアジアのインド相手にホームのクレー選択ということで、ある程度勝ちが計算できそうです。インドはラマナジャンが2勝し、ダブルスで取るしか方法がないか。

 

 

[6]カナダ×オランダ(トロント、インドアハード)

カナダ
ラオニッチ
シャポバロフ
ポスピシル
オージェアリアシム
ネスタ

オランダ
ハース
GRIEKSPOOR
デバッカー
ロジェ
ミドルクープ

R1 ラオニッチ×デバッカー
R2 シャポバロフ×ハース
R3 ネスター/ポスピシル×ロジェ/ミドルクープ
R4 ラオニッチ×ハース
R5 シャポバロフ×デバッカー

WG国同士の入れ替え戦。厳しいマッチアップが続きます。
カナダはデ杯上位進出も狙えるメンバーを揃えてきました。一方オランダもこのメンバーであれば(普通の対戦国なら)入れ替え戦に勝てるメンバーです。
注目はカナダのネスター。ダブルスの名手として長らく活躍してきました(46歳!!!)が、このデ杯で引退することを発表しています。最後の試合を勝利で飾ることができるか。パートナーのポスピシルは責任重大です。わずかにカナダ有利か。

 

 

ハンガリー×[7]チェコブダペスト、クレー)

ハンガリー
BALAZS
VALKUSZ
PIROS
NAGY
BORSOS

チェコ
ベセリ
ロソル
パブラセク
JEBAVY

R1 PIROS×ベセリ
R2 VALKUSZ×ロソル
R3 BORSOS/NAGY×JEBAVY/パブラセク
R4 VALKUSZ×ベセリ
R5 PIROS×ロソル

ハンガリーはホームでゾーン勝ち上がり国のチェコを迎えますが、大黒柱のFucsovicsが不在。非常に厳しい戦いを強いられます。
チェコベルディヒがデ杯引退を発表してから初めての入れ替え戦。ステパネクも引退し、優勝メンバーがいなくなりましたが、先輩の力を借りずに新世代でWGに向かえるか。

 

 

[8]日本×ボスニア・ヘルツェゴビナ(大阪、靭テニスセンター、ハード)

日本
ダニエル太郎
西岡良仁
内山靖崇
綿貫陽介
マクラクラン勉

ボスニア・ヘルツェゴビナ
バシッチ
ブルキッチ
ファティッチ
ボジャノビッチ

R1 ダニエル太郎×ブルキッチ
R2 西岡良仁×バシッチ
R3 内山/マクラクラン×バシッチ/ブルキッチ
R4 ダニエル太郎×バシッチ
R5 西岡良仁×ブルキッチ

組み合わせ発表時は日本にとって苦しい対戦になることが予想されたが、ボスニア・ヘルツェゴビナにとっては直前にショッキングなニュースが流れてきました。ウィンストン=セーラムの大会中にエースのジュムールが負傷。全米初戦で力なく敗れると、けがの影響でこのデ杯も欠場が決まりました。
これで展開は大きく変わり、日本が大きく有利となりました。
選手権監督であるブルキッチはチャレンジャーレベルの選手。また、バシッチもソフィア優勝が際立ちますが、それ以外のツアー成績はパッとせず、特に現在ツアーレベル7連敗中。USハードコートシーズンでは精彩を欠いています。
また、層の厚さでも日本が上。3連投が必須条件になっているボスニアに対し日本はきっちりそれぞれのメンバーが仕事を果たす形に。体力面でも有利に立ちます。
第1ラバーをきっちり取り、理想的には次の第2ラバーで西岡がバシッチに勝てば相当楽に進められます。
今回の日本チームは全員がキーマンです。初めてエースとなったダニエルが仕事を果たせるか。2月の盛岡で不在だったムードメーカー、西岡の試合内外での役割。ダブルス2名は今回は固定です。確実にデ杯初勝利を(相手が強すぎて、実は0勝2敗だった)。初召集の綿貫も有効ラバーでの出番はないでしょうが、将来の日本のために選出された逸材。献身的なサポートに期待したいです。

日本は敗れると最悪2月の予選ラウンドに進めなくなります。確実に勝利を。盛岡での借りを返しましょう。

 

会場に行かれる方、何度も繰り返しになりますが声出しお願いいたします。
応援で流れは作れます。最後にプレーするのは選手ですが、お膳立ては出来ます。
雨で空気もよどんでいることでしょうし、度重なる中断も予想されます。お客さんも含めてすべての関係者が気力・集中力でこの入れ替え戦を乗り切ってくれることを願っています。

 

私は明日から参戦です。この記事を書いたら仕事に出ます。それでは。

銀世界に落とした、大粒の涙(2018デビスカップ1R)その1

勝てるという、確信があった。

 

2018年、国別対抗戦デビスカップ(以下デ杯)。日本の優勝の足掛かりとなる一戦、ワールドグループ1回戦、イタリア戦を前にした私は自信のさらに向こう、確信に満ちていた。

 

錦織圭のキャリアを語るにあたって、全米オープンやワールドツアーファイナルズ(現・日東ATPファイナルズ)、オリンピックでの実績はもちろんだが、デ杯での成績も同列に語られてほしいというのが私の願いだった。

事実、BIG4は時間こそかかったものの、全員がデ杯の優勝を経験した。また、ベルディヒ、ツォンガ、デルポトロといったトップ10在位の長い選手もほとんどが優勝を経験し、28歳以降の選手で優勝経験がないトップ選手は錦織とチリッチくらいだ。しかも、チリッチは準優勝を経験し、今年は優勝に手が届くかもしれない。片や錦織はベスト8が1回だけ。奇妙なほどにこの成績は低い。

 

そうなってしまった原因ははっきりしている。ここで改めてデ杯での勝ち方を考えてみよう。

デ杯のルールはシングルス4試合、ダブルス1試合。先に3勝したほうが勝利となる。

対戦方法は

第1ラバー A国シングルス1番手×B国シングルス2番手

第2ラバー A国シングルス2番手×B国シングルス1番手

第3ラバー A国ダブルス×B国ダブルス

第4ラバー A国シングルス1番手×B国シングルス1番手

第5ラバー A国シングルス2番手×B国シングルス2番手

※第1ラバーと第2ラバーの順番は抽選

 

さて、このようなルールで片方の国が勝つ方法は何があるだろうか?

基本となる考え方として、シングルス1番手のエースが2勝することを軸とするものがある。この2勝を確実に取って、他で残り1つを取る。残り1つの取り方は2通り。ダブルスで取るか、シングルス2番手対決に勝つ。

ダブルスにシングルスで出場した選手が出ても構わないので、エース錦織を軸とした日本チームの勝ち方は次の3通り

①錦織がダブルスにも出場して、3連勝する

②明確なダブルス専門のペアが誕生し、ダブルスで勝つ

③2番手シングルス選手が成長する

 

2017年前半までは、このどれも難しかった。

デ杯は5セットマッチ。グランドスラムであれば中1日で進行するところを、シングルスーダブルスーシングルスと3日連続で試合をするのは酷だ。①のパターンで勝ったこともあるが、毎回これを錦織にやらせるには無理がある。そして長らく日本デ杯のウィークポイントであった、ダブルス専門、2番手シングルスの不在。2勝まではできてもあと1勝が遠い、そんな状況が続いた。

 

この試合の結果と、ここまでに至る6年間のもう少し詳細な背景、言うなれば「表の要素」については、以前私がNumberに寄稿したこちらの記事を参考にされたい。https://number.bunshun.jp/articles/-/829851

 

2017年後半、事態は一変した。シングルス2番手候補としての杉田、ダニエル、西岡の成長。救世主として現れたダブルスの名手マクラクラン。一気に日本は勝てるチームへと成熟した。3勝目がどこからでも狙えるチームになった。

 

ここからはNumberに書いてないことである。

私は、デ杯を優勝するために必要なことが3点あると思っている。

 

1つ目が、シードの確保。

16チームで行われるワールドグループのトーナメント。シードは8本ある。これは、16ドローなら4シードが普通な他のテニスのトーナメントとは違う。ノーシードならば初戦は必ず格上。逆に言えば、シードになれば初戦は必ず格下相手になる。

シード国にはフランス、スペイン、アメリカといったテニス強豪国が名を連ねる。ベストメンバーで日本が戦っても、完敗するような相手国もいる。

そして、現行制度ではワールドグループの勝利ポイントは大きく、1度勝てば翌年は高確率でシード、ベスト4以上に行けば、それだけで2~3年シードが取れることもある。

まずこのシードを獲得することが、日本の優勝確率を大きく上げることにつながる。

 

2つ目が、戦力の厚み。

先ほど3勝するために、という話をしたが、現実的には毎回きわどく3勝を狙うようなチームは負ける。相手は同じように勝ち方を考えているし、自国の選手が常にベストな状態であるとは限らないからだ。

目安として、ベストメンバーでない状態でワールドグループ1回戦を戦い、フルメンバーの国相手に勝ち上がれるレベルというのが一つの基準になってくると私は考えている。

今回のイタリア戦は、まさにそんな状況だった。日本は復帰途中の錦織、西岡を欠いた。一方イタリアはベストメンバー。ただ相手を眺めると、勝つことは決して不可能ではないと思っていた。今回日本のエースとなった杉田はトップ50(当時)。1番手で50位以内の選手を揃えられる国も限られている中、日本には錦織だけじゃない、2人目がいる。チャンスはあった。

 

3つ目が、運。

最後に運かよ、というツッコミを食らいそうだが、デ杯には運の要素は確実にある。

そもそもホーム&アウェー方式なんて不平等もいいところだし、サーフェス選択、相手国選手を自国の僻地へ移動させることもできる。また、ケガでトップ選手が欠場することも多く、せっかく快進撃を続けても一人欠けたら一気にチームが弱体化することもあり、そんな相手に当たれば楽に勝てることもある。

今回の日本には、運も向いていたと思う。シード国の中では比較的力の落ちるイタリア、さらに暑い国の選手と2月の雪国での対戦、インドアハード。日本のホームを生かした条件作りもできていた。

 

そしてもう一つ、優勝とは関係ないファクターがあった。それは私がデ杯を現地で見たタイ(1つの対戦カードのこと)では3戦全勝だったこと。

勝つことは簡単ではないタイばかりだった。

2013年9月は直前に錦織が全米初戦敗退。エースの不調という最悪の状態だったが添田の奮闘、エース錦織貫禄の復活で辛くも3-2でコロンビアを下した。

2016年9月は直前の全米で相手国のマルチェンコがベスト16。さらに五輪全米と蓄積疲労のたまっていた錦織がシングルスを回避。条件は厳しかったが酷暑の大阪で粘り勝ちを見せた日本が初日で流れを作り、ウクライナの初めてのワールドグループ入りを阻んだ。

2017年9月は、入れ替え戦で最も当たりたくない強豪国ブラジルとの対戦。シングルストップ100複数、ダブルスはグランドスラム優勝経験のあるメンバー。厳しい戦況だったが、杉田の奮起で結果を掴んだ。

 

しかも今回は初めてとなる3日連続、タイすべての日程に参戦。

勝つために、盛岡まで行く。その強い気持ちと、勝てるという、確信があった。

2月2日。思い出の詰まった東北へと向かった。

マスターズチャレンジリターンズ2018・シンシナティ運営用記事

こんにちは。

マスターズチャレンジリターンズ2018、第7戦のシンシナティの予想投票がオープンしています。

OOPが出て、締め切り時間は日本時間8/13(月)午前3:00です。実質的に今日中に予想を済ませるということになります。


予選勝者は締め切り後にドローに配置されるので、早め早めに予想を済ませましょう。

 

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マスターズチャレンジリターンズ2018・カナダ運営用記事

こんにちは。

マスターズチャレンジリターンズ2018、第6戦のカナダの予想投票がオープンしています。

OOPが出れば確定しますが、大会公式の予定から推測される締め切り時間は日本時間8/7(火)午前0:00です。月曜の間に予想を済ませるということになります。

今回はフェデラー不在、ジョコビッチ復活、連戦組が多いがズベレフは昨年ワシントンから連勝経験ありと非常に読みづらいです。また1Rに注目カードが多く、ここからロングランが始まると大きな差がつく可能性もあります。

シンシナティではフェデラーも復帰することもあり、この2週間で大きく成績変動がありそうです。中盤戦ですが、上位勢は踏ん張りどころ、追う勢力は一発逆転に期待です。

 

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今回から分析は適当にやります。時間がない…