two-set-down新章

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スポーツナビブログ「とらきちの悠々自適生活」 「two-set-down」に続く3代目のブログ。two-set-downのブログの記事の置き場も兼ねる。

ATPランキング試算(2015全豪OP後)⑤4回戦終了時

こんにちは。

昨日の興奮が覚めやらないですが、全豪は今日も試合があります。残すところあと7試合となりました。

今年のQFのメンバーは非常に豪華と言えるでしょう。

[1]ジョコビッチ×[8]ラオニッチ

[4]バブリンカ×[5]錦織圭

[7]ベルディヒ×[3]ナダル

[6]マレー×キリオス

指の影響があったのか敗戦してしまったフェデラー以外は全員シードキープで、8人中7人が勝ち残ってきました。

一応失セット順に並べると

0…ジョコビッチベルディヒ

1…バブリンカ、マレー

2…ラオニッチ、錦織、ナダル

5…キリオス

ご覧のとおりです。ジョコビッチベルディヒはさすがです。イージードローも影響していますが。

バブリンカ、マレーは4回戦でタフなゲームを戦い1セット落としています。

ラオニッチ、ナダルはフルセットを勝ちきっています。

キリオスはフルセット2回を戦い、地元の声援を受けて勝ち上がってきています。

これらは指標には簡単にできませんが、体力の浪費具合としては参考になるかもしれません。

さすがにキリオスは今日マレーに負ける…と思うのですが、何があるのかわからないのがグランドスラムです。

QFカードのプレビューです。

このあとすぐ

[7]ベルディヒ×[3]ナダル

ベルディヒナダルにそろそろ勝ちたいところ。

現在対戦成績は3勝18敗。そして現在17連敗中。お互いトップ10が続く中でのこの成績は残念ながら「カモ」の関係と言えるでしょう。

ちなみに今日負けると同一カード18連敗(連勝)は史上初のようです。18回も対戦するような有力選手同士のカードでここまで大差がつくことはまあないですからね。

よく対戦成績の議論がなされます。他のスポーツなら確かに有力な指標だと思いますが、テニスは年3回も戦えば多いほう。錦織がフェレールと同一カード10度目の対戦がキャリア初めてと昨日したように、普通は試行回数がたまらないことが多く、よほどの理由がないと指標にはしたくないというのが本音です。

ただフェデラー×ナダルが30回以上戦ってダブルスコアになっている、この辺りまで来ると明確な理由を考えたくなりますし、実際いろいろな理由があると思います。

さて話を戻して、この試合も4回戦でアンダーソンを一蹴したナダルにとってはメンタル的に楽に入れる試合です。

しかし、今大会のベルディヒはイージードローにも助けられて失セット0で8強に進んでいます。アウェーで戦った4Rのトミッチ戦は圧巻でした。

今回はしかもベルディヒが大会中に結婚を発表。勢いに乗っているともいえますし全豪は昨年4強と苦にしていない大会です。

今度こそ、今度こそナダルに勝てるのか。ベルディヒに注目してみたいところです。

予想…ナダル4セット勝ち←おい

ナイトセッション

[6]マレー×キリオス

ようやく10代のテニス選手が活躍できる時代が戻りつつあると感じる2015年です。

キリオスはなんとあのフェデラー以来の10代で複数のグランドスラムで8強に入った選手となり、今後が期待されるとここにきてテニスファンの注目を集めています。

しかしまだその8強2回以外の目立った活躍はなく、ツアー優勝もなし。錦織が10代で優勝してスター街道を上がっていったように、キリオスにも他のカテゴリーでの大活躍を見たいところですが、その前に今日マレーに勝ち4強に進めば非常に評価が上がると思われます。

8強の勝ち上がりは決して安定したものとは言えません。今大会はカルロビッチのみにしか勝っていないし、失セットも5と2敗しているに近い数字です。

実力が本物なのか、偶然だったのかを証明するためにもここが正念場です。

マレーは勝ち上がりに安定感があります。ディミトロフとのハイクオリティマッチも超えて、ナダルの状態次第では、あの優勝した2013年ウィンブルドン以来のGS決勝進出も視界に捉えてきます。

ここで躓くわけにはいかないでしょうし、4強スタートで今年こそ復活の1年にしたいはずです。

マレー優位は変わらないでしょうが、そろそろ大番狂わせがあるかもしれません。

予想…マレー3セット勝ち

明日

[1]ジョコビッチ×[8]ラオニッチ

ジョコビッチミュラーも退け、しっかりとストレート勝ちを続けています。

ミュラーとの対戦は左利きとはいえ、ラオニッチ戦のいい予行演習になったのではないでしょうか。

ただ今大会は4回戦のロペス戦で手こずったとはいえ、ラオニッチの安定した勝ち上がりは評価できます。

正直今回、ジョコビッチへの初勝利があってもなんの不思議さもありません。

特にサービスキープ、これをジョコビッチに対してしっかりやっていくことがラオニッチが勝つための最低条件です。

ブレークされる場面が増えるようだと相当厳しいという見方で、タイブレークをしっかり取り切れるかどうか、対カルロビッチ戦のようなプレーでジョコビッチにプレッシャーをかけられるかどうかがカギです。

予想…ジョコビッチ4セット勝ち(タイブレーク2回)

バブリンカ×錦織戦の展望は別記事で。

さてランキング試算です。キリオス以外上位シードがキープし、きれいな表になりました。

赤と青に分けてトップハーフとボトムハーフを、次戦の対戦カード同士を同じ色で分けました。かっこはシードではなくて暫定ランキングです。

上位が勝ち残っているため、ここからポイントが倍になっていくシステムのATPランキングシステムなので、実は錦織の上位キープのためには結局自分で勝ち上がっていくしか道はないと思います。

というのもフェデラー敗退によってオープンになったボトムハーフでは、ナダル、マレー、ベルディヒがいます。

特にマレーに決勝進出の可能性があり、そうなると錦織を超えてきます。

しかしこれは錦織4強で防ぐことができます。あとで条件を説明しますが、まあめんどうな仮定だらけでとにかく難しい議論となります。

仮にナダルに決勝に行かれると、ナダルとのポイントを大きく離されます。今度は3位が遠ざかってしまい、これもよくないです。

結局誰かに1200pが入ってしまうので、それに負けない程度には稼ぎたいところです。

またラオニッチとの得点差が360pと、次戦獲得ポイントと全く同じであることに注目しましょう。

もしラオニッチが4強、錦織が8強なら?この場合は参戦義務大会の12大会の合計+ファイナルの得点が高いほうから順位を決めます。

実は錦織は欠場などが多く、マスターズでこつこつ稼いでいたラオニッチに対して13大会の得点では劣っており、これではラオニッチに上に行かれてしまいます。

ですので結局バブリンカ戦に勝つしか道はありません。アカプルコに参戦するとはいえ、メンフィス優勝のポイントディフェンスもあり、ここで4位に入っていないとインディアンウェルズ、マイアミの第4シード確保が難しくなってきます。

以前も言いましたが9~12シードと13~16シードは現状雲泥の差です。今回実際に勝ち上がった人数でもわかる通り、4シードに入ることは本当に大きな意味を持ちます。

ちなみにキリオスは暫定35位で、次勝つと23位まで来ます。さすがグランドスラムのおいしい加点です。

トップ10の情報の整理です。

ジョコビッチフェデラーの1位2位は確定です。

熾烈な3位争いは実は単純な構造になっています。

現状可能性があるのはナダル、錦織、ラオニッチ、マレー、ベルディヒです。

しかしナダルは今日勝つことで、錦織、ラオニッチ、マレーの優勝さえなければ3位キープを決めます。

ただしマレーが上がってくる確率は高いので、そうなった場合自分で準決勝でマレーに勝つことになるのかもしれません。

一方ナダルが決勝まで上がった場合でも、錦織が優勝すれば錦織は3位で、自力3位の可能性を残しています。

ラオニッチは優勝してもナダル準優勝だとわずかに届きません。

したがって相当ナダルが有利ですが、錦織にもまだ可能性はある程度(と言っても少ないですが)残っています。

一方4位付近の争いも熾烈です。

マレーが決勝に進んだ場合錦織を抜きますが、それは結構な確率で起こりうることだと思います(少なくとも4分の1よりは)。

それを錦織が防ぐためには4強が必要です。

またラオニッチ×錦織のSFになった場合、ラオニッチが決勝に行くと抜かれます。

すべてのカードが順位変動に絡んでいるためもういろんな説明が必要で厄介です。

必要そうな情報は示しましたが、現状すべての勝ち上がりは2^7=128通りあり、全部議論とかできないわけです。

今日の2試合が終わったら明日も特別にランキング試算(というより先の議論)をやります。そうすれば2^5=32通りまで議論を減らせるので幾分楽です。

一応もし今日マレー、ベルディヒが負けるとかなり錦織の順位キープかキャリアハイが見えてきますが、ベルディヒはもとい、まあマレーは負けないでしょう。

いま議論してもしょうがないので明日を待ちましょう。

それにしても今大会は上位シードが勝ってくれたおかげでここからがものすごく楽しみです。いい終盤戦になることを期待したいです。それでは。