two-set-down新章

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スポーツナビブログ「とらきちの悠々自適生活」 「two-set-down」に続く3代目のブログ。two-set-downのブログの記事の置き場も兼ねる。

ATPランキング試算(2015全仏OP後)

こんにちは。

本当は即日書こうと思ったのですが週明けから体調の異変を感じたので休みました。

慢性的な疲労がたまってますね。休みがあまりないのがよくない割に運動をしなくなったので体力と耐久性も落ちましたね。

さて錦織戦をはじめかなりの1回戦が終わってしまいましたが試算です。

先週はニースとジュネーブで大会がありました。

ジュネーブではバブリンカ、チリッチの両トップ10選手が出場とGS前週の割には濃い大会となりました。

しかし二人とも早期敗退。優勝したのは明日の錦織の対戦相手、ベルッチでツアー4勝目です。

ニースで優勝したのはティエムでツアー初優勝達成。久しぶりの20代前半の選手の優勝で明るい話題です。ランキングを31位に上げ全仏後のトップ30、GSシードも見えてきました。今後が期待できます。

今週は全仏OPで、2週間後の発表になります。

言うまでもありませんが注目なのは昨年優勝をディフェンドできるかがかなり怪しいナダルです。

まずは月曜発表のランキングです。

そして失効後のランキングです。

ご覧ください。ナダルは暫定11位に落ちました。

いつものナダルだとどうせすぐ2000p取るから意味ないと言ってしまうところですが、今回はQFでジョコビッチに負ける可能性があるため非常にスリリングです。

トップ10の条件整理です。

ジョコビッチ1位、フェデラー2位は変わりありません。

・3位ですが、錦織、ベルディヒの優勝時にはそれぞれ可能性があります。マレーは決勝進出で自力3位があります。

・4位争いは白熱していますが、錦織とベルディヒはQFで直接対決するため、ベルディヒは4強で錦織を確実に抜けます。8強でも錦織初戦敗退なら4位でしたがそれはなくなりました。逆に言えば、錦織は4強に入るかベルディヒが8強までに負ければ4位復帰です(下位の決勝進出以上は除く)。

・6位のラオニッチは加点なし。フェレールが8強、バブリンカは4強、チリッチが準優勝、ナダルとディミトロフが優勝で超えますが、現実的なのはフェレール、バブリンカ、ナダルでしょうか。

・そして問題なのはナダルです。下位選手の大躍進は一旦ないと仮定し、ディミトロフ×ナダルの10位争いを議論します。

現在180p差ですが、試合に出さえすればディミトロフに10pが入るのでナダルは16強180pでは届かず、8強360pが必要です。

ところがナダルとディミトロフは4回戦で直接対決するドローになっており、この場合4回戦を終わった地点でナダルとディミトロフは2930pで同点になります。

同点になった場合の順位付けは細かくルールで決まっていますが、ほぼ1番目に優先される次の点で決まります。

グランドスラム+MS参戦義務のある8大会の合計が多いほうから順位付け」

全仏の分も加味するとこの時ディミトロフの義務大会ポイントは2080。一方ナダルは1915で届きません。

一部報道や一般の方のコメントではナダルの方が上という記述があります。しかし「MS参戦義務のある8大会」(英語ではMandatory tounament)というのがミソで、ナダルモンテカルロ360pをこのポイントに含めることができません。

GS+MSのポイント(正確にはファイナルの分も含める)と解釈するとナダルの方が上になりますが、これに関しては私がルールブック原文を読んだうえで判断しているのでディミトロフが上で間違いないと思います。

つまりナダルの自力条件は4強となり、ジョコビッチを倒す必要が出てきます。

まとめると、ナダルがトップ10をキープするためのの条件は

①4強に入る(おそらくジョコビッチを倒す必要あり)

②8強に入ったうえで、その時の4回戦の対戦相手がディミトロフでない

このどちらかです(ただしその上で誰か下位の選手が準優勝以上の大爆発をしないという条件はある)。ドローが近くになったことで、ナダルにとっては逆に厄介なことになりました。直接対決で勝ってもランキング上で抜かれる可能性があるからです。

そういった意味ではひとつディミトロフの結果は注目です。解説でも書いた通り決して簡単なブロックではなく、16強には遠い道のりがあります。

しかし4Rまで進めば仮にナダルに負けてもトップ10復帰があります。トップハーフはこの面でも大注目です。

ディミトロフは翌週にはクイーンズ250の失効が迫っており、ナダルとしては今大会さえ乗り切ればトップ10は維持できます。正念場の週と言えるでしょう。

ちなみに錦織は「save 1500」プロジェクトを達成し、クレーシーズンですでに1000pを超える獲得をしているので、気が付けばラオニッチ以下とは結構差がついています。

もちろんこのあと彼らも猛追してきます。レースではバブリンカやフェレールと近い位置にいます。

しかし全米まではボーナスステージなので当分の間は全米以降のポイントに守られ逃げ切れるはずです。むしろ狙うべきは3位より上です。全仏でベルディヒとの直接対決に勝ち、その起点にしてほしいところです。

そして近いところではロペスが敗れました。プレビュー通りのクレー苦手が影響しました。初戦敗退はやや驚きですが。

こうなってくるとベルッチ、ベルダスコの2、3回戦がカギになってきそうです。ここをどう乗り切るか。簡単ではありません。まだ7つのうちの1つが終わっただけですが、しかし期待は高まります。

マシュー戦はベルッチ戦とまとめたいと思います。それでは。