2019全豪OPドロー解説&4回戦まで振り返り その2
昨日の記事の続きです。
③フェデラー山
[6]チリッチ
ルブレフ
マクドナルド
モー
アルボット
(Q)ケマノビッチ
[26]ベルダスコ
[22]バウティスタ=アグー
マレー
デルボニス
ミルマン
西岡良仁
サングレン
ゴヨブチック
[10]ハチャノフ
[14]チチパス
ベレッティーニ
(Q)トロイツキ
カルバエス=バエナ
(Q)Travaglia
アンドレオッシ
(Q)Eubanks
[19]バシラシビリ
[30]モンフィス
ジュムール
ノーリー
フリッツ
(Q)伊藤竜馬
(Q)エバンズ
イストミン
[3]フェデラー
昨年の決勝カード、[3]フェデラーと[6]チリッチがQFで激突するブロックになりました。
フェデラーは4Rまでは[14]チチパスに注意か。
ホップマンカップでは退けたフェデラーですが、公式戦では未対戦で、一発あるかもしれません。
チリッチのブロックは注目カードが目白押し。
引退を発表した(いったん白紙に戻した?)マレーが初戦で[22]バウティスタ=アグーと対戦します。
最後の全豪となる可能性が高いマレーですが、どんな試合を見せるか。復帰後もシードダウンを演出して、健康であれば強さは健在です。
2回戦ではミルマンとの対戦か。全米でベスト8に入り、全豪シリーズも好調。こちらもいい試合になりそうです。
西岡良仁はサングレンと。西岡は2017年前半戦で達成しているはずだった、松岡修造さんの46位越えに向けて一戦必勝の大会が続きます。現在69位。キャリアハイの更新も目前です。サングレンは全豪ベスト8。これと前哨戦のオークランドの優勝でランキングは高いですが、どちらかと言えばそれ以外はぱっとしない成績の方が目立ちます。その日の調子次第で十分に勝てる相手だと思います。
チリッチは厳しい相手が続きます。初戦が地元トミッチ、2回戦がルブレフかマクドナルド、3回戦にはかつてこの大会でナダルを破った[26]ベルダスコがいます。4回戦の[10]ハチャノフも一発あります。
チリッチはこの大会に1200pのディフェンドがかかっています。今後のツアーを考えても8シードはキープしておきたいところ。負けられない戦いが続きます。
3年ぶりのGS本戦となった伊藤竜馬はエバンズと。予選勝者の対戦相手の中では比較的楽なほう。4年半ぶりのGS初戦突破もありそうです。
大荒れのブロックになりました。
チリッチは微妙な結果でした。3回戦のベルダスコ戦もほぼ負けでした。
ただ、MPでベルダスコがDFすると私も思っていたし、多くのテニスファンも思っていたでしょう。2年前にドーハでジョコビッチに勝ち損ねたこともありました。まだまだやれることは分かっていますがあと一歩が遠い。あのシーンももう少し差のあるカウントであれば決まっていたでしょうが…
チリッチはこのピンチを潜り抜けてチャンスありかと思いましたが、結局アグーに敗戦。なかなか調子が上がってきません。
昨シーズンは全豪準優勝の後はピリッとしないものの、確実に勝ち残ってポイントを積みました。開幕ダッシュが切れずトップ10落ちもありうるこの状況から、どこまで巻き返せるでしょうか。
そしてこの試合を振り返りましょう。マレーとバウティスタ=アグーの一戦です。
マレー、本当にすごかった。一部しか試合は見ていませんが、2セットダウンからの粘り。持ち味となる粘り腰を痛みに耐えながらやってのけました。そして結果論になりますが、その後のバウティスタ=アグーの勝ち上がりを考えると、まだまだトップでやれるということを証明してくれました。
マレーは片手落ち、いや両手落ちの状態です。日常生活にも支障が出るほどの痛みというのがどれほど厳しいかは、想像に難くありません。それでも最後まであきらめなかった姿は、多くのテニスファンに感動を与えたと思います。
全豪では最後になると発言したマレー、その後のプレカンの内容から実質引退宣言という風潮が高まりましたが、試合後訂正がかかりました。昨シーズンツアーを離脱したボブ・ブライアンの症例を参考に、手術などに踏み切る可能性も出てきました。
引退がうやむやになった以上、まずは動向を見守るほかありません。そして健康であれば、おそらくまたトップに戻ってくると思います。良い結果を祈りながら待ちたいと思います。
アグーもやりづらかったと思います。陣営以外はマレー応援一色の中、TSD負けの恐怖から脱出しました。
2回戦のミルマン戦でも同じ状況に陥ったアグー。タイブレークで6-2の4MPを落としてファイナルセットへ。またしても地元ミルマンへの声援になりアグーは完全アウェー。しかし地力で何とか振り切りました。
前哨戦を勝ち、体力切れも不安視される中でそこからハチャノフ、チリッチまで破ったのは見事でした。ベスト8までのドローとして大会史上屈指の厳しさだったと思います。
これでアグーは初のGSベスト8。大きく一皮むけました。堅実性が売りのプレースタイルですが、今年はまだまだ活躍しそうです。
ミルマンもこのアグー相手にフルセットであれば不満なしでしょう。
今シーズンは悲願のツアー初優勝をぜひ達成してほしいです。4月のクレー250、9月のアジア250とかチャンスだと思います。
西岡はよく初戦を突破しました。サングレンは簡単な相手ではありませんでしたが、しっかりと勝ち切りました。シードに敗れてしまうのは仕方ないので、まずはトップ50以下からきっちり勝ちを拾っていく。それができれば、9月までに相当ランキングを上げれると思います。楽しみです。プロジェクト45、3人目の突破者が現れることを期待しています。
そしてこの話題です。フェデラーとチチパスの一戦。
2セット目から見始めたのですが、フェデラーのフォアハンドが伸びない。対して、チチパスのプレーは完成されつつありました。若さを感じさせない総合的なプレーで対抗します。
そして転機は2セット目。再三のBPを取り切れなかったフェデラーの歯車が狂います。その後も幾度となくチャンスを逃し、追いつかれたところで実は勝負は決まっていたのかもしれません。
ここのところのフェデラーの敗戦ですが、もつれて敗れるよりも、このように先行しながら潮目が変わって追いつかれて負けるパターンです。
全米ミルマン、ウィンブルドンアンダーソン、マイアミコキナキスなど、1セット目(および2セット目)を取って先行し、もつれたところから立ち直れず敗戦。
もちろん37歳を迎えるフェデラーが体力切れに近いような形で負けるのは仕方ないのですが、相手やその内容など、ショッキングな出来事が続いています。
実際、18年全豪は準決勝で途中棄権勝ちというラッキーがあったことが、決勝フルセットを勝ち切れた理由ではないかと思います。
つまり、7試合をきっちり戦って体力を残しながら勝ち上がっていくのは、もうこれからは相当難しいのではないかと思います。
そんなフェデラーはクレーシーズンへの出場を表明しました。ポイント稼ぎではなく、調子を維持するためとのことですが…
多くしのぎを削ってきたBIG4のマレーの引退(に近い)宣言なども影響するでしょう。私はあまり口にしたくないですが、フェデラーの最後の試合も、そう遠くないところに来ている気がします。
チチパスは見事でした。自分のアイドルと語り、片手バックハンド打ちでも尊敬するべき相手に対し見事なプレーを披露しました。そういえばnextgenファイナルの優勝者が全豪で勝ち上がってますね(QFの結果も含めると、2年連続ベスト4)。いやー恐るべきというか、大会通じても思いますがnextgenがとにかく来てますね。
といっても、今回はyoung guns世代の逆襲(錦織、ラオニッチ、プイユ)も目立ちます。世代間抗争という意味でもこの大会は面白い。
④ナダル山
[5]アンダーソン
マナリノ
ティアフォー
(Q)Gunneswaran
ロペス
トンプソン
セッピ
[31]ジョンソン
[20]ディミトロフ
ティプサレビッチ
クエバス
ラジョビッチ
(WC)キュブラー
オペルカ
[9]イズナー
[13]エドムンド
ガルシア=ロペス
ハース
(WC)Polmans
クドラ
(Q)Molleker
[18]シュワルツマン
[27]デミノー
ペドロ・ソウザ
バシッチ
(Q)ラクソネン
エブデン
シュトルフ
(WC)ダックワース
[2]ナダル
史上初のオープン化以降ダブルグランドスラム(全てのGSで2勝以上、オープン化前も含めるとレーバーが達成済み)がかかる[2]ナダルが最右翼です。
ナダルはけがとの闘いです。足回りなどのけがの状況が問題なければまず間違いなく上位進出でしょう。実際健康にプレーできたカナダでは優勝できているわけですし、ハードでも大丈夫だと思います。
初戦はダックワース。ダックワースは、全豪公式の大会開幕前の注目カードのツイートに自分の試合を自薦するユーモアを見せました。はたしてどこまで食い下がれるか。2回戦もエブデンシュトルフと骨がありそう。さらに3回戦は昨年全豪シリーズで一躍時の人となった[27]デミノー。タフなマッチアップが続きます。
4回戦は相手次第という感じです。昨年ベスト4の[13]エドムンドは微妙な状態で、ここは[18]シュワルツマンの方が怖い。ナダルは過去にシュワルツマンと対戦した次戦で棄権負け+次戦負けとなりました。シュワルツマンとのマッチアップは非常にタフで、2018全米で錦織も相当やられましたが、ナダルもフィジカルに不安がある状態で突っ込めば相当危険です。
このブロックには復調気味のベルディヒがいます。昨年ベスト8の失効もあり、エドムンドとの初戦が注目されます。
昨シーズン大旋風を巻き起こした[5]アンダーソンは前哨戦プネーで優勝。今年も上位争いに絡んできそうです。
ただアンダーソンはやや全豪が苦手。特にここ3年は初戦敗退(1年欠場あり)。試金石の大会となります。
注目はセッピでしょうか。全豪と相性がいいセッピ、過去にフェデラーも破っています。このブロックでは台風の目になりそう。
昨シーズン悲願となったファイナル進出を決めた[9]イズナーもこのブロック。初戦は面白いゲームになりました。ATP屈指のビッグサーバーで、おそらくイズナーの後釜になっていくであろうオペルカです。新旧アメリカビッグサーバー対決、面白くなりそうです。もしかしたら、全セットタイブレークで、今大会初導入されるファイナルセット10ポイントタイブレークの試合になるかも?
[20]ディミトロフはいいドローです。かつて全豪4強。ブリスベンも決して悪くありませんでした。イズナーがこけるようであれば上位進出はこの人か。
うん、読みは外してなかったですね。まずはイズナー。全セットタイブレークという完璧な予想だったものの、結果はオペルカの勝利…
これでオークランドから通算して2連敗。タイブレ1勝5敗です。
運がなかったと言えばそれまでですが、イズナーはタイブレ勝率も高く、気になります。
また好調時はストロークもよく、ブレークでセットを決めることもあっただけに、1ブレークアップ以上してセットを取れていないのも気がかり。
昨シーズンのイズナーもスタートに失敗していますが、その後のマイアミ1000pの失効も近いです。この失効が来ると一気に落ち、しばらくトップ10に戻ってこれない可能性が高いです。
今年トップ10の入れ替わりは必至ですが、じゃあ誰が落ちるのかと考えるとどうしてもイズナーの名前が挙がってしまいます。奮起に期待です。
ディミトロフは正直チャンスを活かしたかった。もったいない敗戦と言えるでしょう。
アンダーソンは相手がティアフォーなら仕方なかったか。昨シーズンも初戦がベスト4のエドムンド。少しドローに恵まれていません。そのティアフォーはアンダーソン→セッピ→ディミトロフの3タテです。見事というほかありません。
このツイートが光ります。
それにしてもティアフォー×チチパスを無料で観れた楽天予選決勝が神だったという結論にしかならなかった
— twosetdown/今田望未 (@twosetdown) 2018年4月14日
あの時見てた人、どんどん価値上がってますよ。
ナダルが充実しています。なかなか骨のあるドローのはずだったのですが相手を全く寄せ付けていません。
現状ベスト8の8人の中では最もいい状態であり、優勝に近いと思います。
象徴的だったのが4Rベルディヒ戦。エドムンド、シュワルツマンを破って上がってきたかつてのトップ選手相手。しかも過去に全豪でやられている相手です。普段の相性はいいとはいえ、ダブルベーグルもあり得たほどの圧倒劇で快勝。驚きを隠せません。
ジョコビッチの状態が悪く、クレー以外でも勝てるようだとこの人の年間1位も十分にあると思います。そんなここまでの勝ち上がりです。
そしてベスト16に入ったベルディヒはもう完全復活でしょう。結果が連続して出ています。今シーズン上位争いに食い込んでくる可能性が十分にあります。
開幕前優勝予想
一応ジョコビッチにしておきますが、かなり混戦です。フェデラー、ナダルの状態がどこまでか、不気味な第2クォーター、調子のいい錦織、やはり怖いアンダーソンなど、ふたを開けるまで分かりません。
優勝 ジョコビッチ
準優勝 フェデラー
ベスト4 ティーム アンダーソン
ベスト8 錦織 ズベレフ ハチャノフ ナダル
ナダルはシュワルツマンと対戦して次戦でパフォーマンスを落とす予想です。
ベスト8出そろった段階の今後の予想
優勝 錦織
準優勝 ナダル
ベスト4 ラオニッチ チチパス
ベスト8 ジョコビッチ プイユ アグー ティアフォー
完全なる妄想
たまにはいいじゃないですか。それほど今回の錦織の勝ち上がりはドラマチック。
それならアグーとのドラマチックファイナルを予想すればより面白いんでしょうが、さすがに今のナダルなら決勝までは電車道でしょう。
え?どうやってジョコビッチに勝つかって?
え?どうやってラオニッチに勝つかって?
え?どうやってナダルに勝つかって?
知らない
いや今回ばかりはね、理論派の私ですら奇跡を期待しますよ。
逆に考えて、錦織の最初のグランドスラム獲得がこれなら納得がいきませんか?彼らしいというかなんというか。そういう意味では今回は最高の環境です。
まあそうはいっても、現実的に優勝するなら決勝はナダル以外じゃないときつい。BIG4を2人倒して優勝なんて厳しい。優勝のためには、ある程度の運はさらに必要でしょう。もうジョコビッチとやることが決まった以上、余計に。
それにしても今大会は各所でドラマが起きています。また選手それぞれのいいところ、課題、それがたくさん見えてきているGSではないでしょうか。要するに神大会です。面白い。
14日間休みならずっと見てたんじゃないですかね。現実無理だけど。
明日に備えて今日はこの辺で。
ここまで自己ベスト!!おめでとう!!!(2019全豪オープン1R~QF)
タイトル通りです。
全豪オープン自己最高成績です
全豪シリーズの合計獲得ポイントでも自己最高成績です
開幕から8連勝も自己最高成績です
…ということでこの記事を終わりに…できませんね
そりゃあね、悔しいかで言ったら悔しいですよ。
今回こそ勝てるのではという夢はたくさん見ました。
実際、次にupする記事では珍しく錦織を優勝予想にしています。
ただまあ、普通に考えて、別に錦織だからではなく今回は誰があのドローをやっても 「GSを勝てる運がなかった」と言えるほど厳しい戦いでした。
あれを乗り越えてそのまま勝てるのは全盛期のBIG4くらいだと思います。今のBIG4でも確実にフィジカルを削られ、後半戦に響くと思います。
むしろ重要なのは、「これくらいまでロングマッチが何度も続いて、やっと錦織の体に故障が出てくる」というポイントが分かったことだと思います。
今回を見て思ったのは、少なくともマスターズを勝つ体力は備わっているのでは?ということです。
GSの残り回数は限られています。Numberで書いたように、一般的に考えた「残りチャンス」というものは相当少なくなってきています。
しかしマスターズは倍あります。すでにBIG4の牙城も崩れています。
今の戦国状態であれば、必ず取れるチャンスが来ると思います。
その時に持ちこたえられる体は出来ているなと思いました。
じゃあGSを勝つためには何が必要か?ということですが、これは「ある程度多めの運」が必要になってきます。
今回私の実況でも、錦織の体力面は議論に上がりました。正直、2試合くらいもつれると優勝は厳しいと思います。
今回の錦織のドローに2014年全豪のワウリンカを重ねる人が結構いました。QFに連敗しているジョコビッチ。逆山にフェデラーとナダル。
しかし決定的に違うことがありました。それが棄権勝ちの存在です。
ワウリンカのケースでは、1回戦で2セット目途中棄権勝ち。3回戦は試合前棄権で勝っています。
QFのジョコビッチ戦までに2試合半しかしていないのはアドバンテージでした。
さらに振り返ると、2014年の全米オープンでは錦織も試合途中棄権勝ちを経験しています。また1Rは正直メインドローの力がなかったオデスニク。3Rはいまだに相性のいいマイヤーでした。
こういう風向きは必ず必要になってきます。QFまでにどこまで体力を温存できるかは特に錦織に限っては重要だと思います。
2014年全米の事例がそうですが、かなり持って3試合が限界と思っています。
私が提唱しているGS取るときのパフォーマンス理論で言うと、QFギア入れ始め、SFトップギア、決勝惰性です。
結局、QFでギアを入れ始める余裕が出るためには、4Rまでに波乱がないことが前提になります。それか圧倒的な基礎力の違いで圧倒する。BIG4がそれですね。
以上のことから言っても、期待をすべて排除すればやはり今回は厳しかったと思います。
しかし、この結果が次回以降錦織がGSを取れない理由にはならないし、テニスのレベルは依然として高いです。
高くなければそもそもこの激戦を通り抜けてベスト8になってないです。
引き続き戦いは続きます。
今日の敗戦を受けてもなお、クレーシーズン中の4~5位到達は現実的な目標です。
本当かよと言われそうですが、本当です。全豪終了後に解説していく予定です。
しばらく失うものはありません。
ロッテルダムはけが次第ですが、厳しくてもドバイがあり、ドバイは上位シードです。
最後にこの言葉を残して終わりにします。
高い壁に上る者のみが、批判を受ける
おそらく今回の敗戦でいろいろな声が出ると思いますが、すべてはQFに来てしまったから。1Rや2Rで終わる選手に、GS取れないという話は(トップ選手でもない限り)基本出ません。
きっとこの記事を読む人は大のテニスファンでしょう。皆さんは真実を知っています。学校や職場でいろいろ言われるでしょうが、そこで返すみなさんの一言一言が大事になってきます。
最近気づいてきたのですが、影響力のある人の発信力は確かに大きい。
私も長らくこの場所でやってきたから、今日もこうしてブログを書いてます。炭鉱のカナリアにならないといけない。危険地帯でもキーボードを手に立ち向かわないといけない。
しかし、最後に勝てるのは数、口コミだと実感しています。
皆さんが真実を語っていくことが、メディアの薄い報道に負けない何よりの力になると思っています。
ベスト8、本当におめでとう。そして、お疲れさま。
2019全豪OPドロー解説&4回戦まで振り返り その1
こんにちは。
珍しく昼の更新です。
12日から14日まで大阪にいて、へばってしまいました。疲れが全く取れず、かといって見る試合も多いまま気が付けば1週間…本当にすいません。11日に書ききれなかった段階でもう消化できる時間がありませんでした。
今日はちまちまと書き溜めていたドロー解説を公開しそびれたので、4回戦までを振り返りながらついでに公開するというものです。したがって、ドロー表と解説と感想とになってものすごく長くなってしまったので、2つに記事分けしました。内容は完全に地続きになっていますので、こっちから読んでください。
昨日及びここまでの錦織戦については、夜に頑張りますが、長くなりすぎて間に合うかは不明…幸いもうQFで試合に張り付く必要性が減ってきたのでじっくり書けるはず…
①ジョコビッチ山
[1]ジョコビッチ
(Q)クルーガー
(WC)ツォンガ
クリザン
(Q)コキナキス
[25]シャポバロフ
[21]ゴファン
ガリン
グラノジェルス
コピル
ベセリ
ハリソン
(Q)Harris
[15]メドベデフ
[12]フォニーニ
ムナー
ジャリー
マイヤー
イバシュカ
ジャズーリ
(Q)バンニ
[23]カレノ=ブスタ
[32]コールシュライバー
(WC)リー
ペリャ
ジョアオ・ソウザ
カルロビッチ
Hurkacz
(Q)マイクシャク
[8]錦織圭
GS3連勝を狙う[1]ジョコビッチは難しいドローになりました。2回戦にはツォンガの可能性。けがでランキングを落としていましたが、ブリスベンではデミノーを破ってベスト4と復調してきています。本来であれば2回戦までに当たらないような相手、ジョコビッチも油断なりません。
さらに3Rは大舞台に強い[25]シャポバロフ。これも嫌な相手です。未対戦というのもシャポバロフには追い風でしょう。
そして4Rには昨シーズン終盤に大きく躍進し、今期もブリスベン準優勝でスタートした[15]メドベデフがいます。[21]ゴファンを倒し、順調に上がってくるようなら危険です。
正直、だれが来ても特に影響ないと言えるほど、今のジョコビッチが信頼できるかが微妙なのがここまでの見立てに表れています。
確かに18年後半は勝ちっぱなしでしたが、カナダでチチパス、NAF決勝でズベレフに負けています。一枚岩ではないと思います。
さらに心配なのがドーハ。アグーに負けただけでなく他2試合でフルセット。ぴりっとしません。
2015年はドーハで敗れた後とんでもないシーズンを過ごしましたが、この時は大当たりのカルロビッチに負けただけなので、今回のような大会通じてよくない状態で、一発というよりは安定感のあるタイプのアグーに負けていることがとても引っ掛かります。
今回の錦織から見たドロー見立てでは「よりにもよってQFで対戦」という声が出ていますが、私はあまりそう思っていません。早期敗退の可能性もあるし、そもそも本当に状態がいいならQFで当たっても決勝で当たってもあまり変わりありません。
それよりは、微妙な状態で勝ち上がってきてなんとかQFで当たる方が、フェデラーや元気な(と仮定した)ナダルよりもやりやすい可能性もあります。
初めて前哨戦を優勝して入ってきた[8]錦織圭に注目が高まっています。
初戦のマイクシャクは未知数です。チャレンジャークラスの選手ですが全く知らないので解説のしようがありません。出たとこ勝負でしょうか。しかし難なく片づけてほしいです。
2回戦ですが、正直ベスト8まではここが最大の山場だと思っています。
カルロビッチは私がブリスベン優勝後の放送枠で、引きたくないノーシード選手として挙げた数少ない選手の一人です。他にはマレー、ワウリンカ、キリオスなどです。
現状錦織の高いプレーレベルがある以上、これを破るには上限の高さが必要で、それができるのは元トップ選手か、ビッグサーバーしかいません。
カルロビッチはプネーで準優勝。かなり匂います。16全米では3セットで退けましたが、今回はどうでしょうか。
3回戦は[32]コールシュライバーか。過去3戦すべて相手を圧倒して勝っており、GSでの2度の対戦経験と、やりやすさを感じます。ソウザ、ペリャの可能性もありそうです。
4回戦は[12]フォニーニか[23]カレノ=ブスタでしょう。このブロックはクレーコーターが揃っており、他のノーシード選手が来てもきっちり相手にできそうです。
順当にいけばジョコビッチと錦織のQFは、ジョコビッチにとって楽な試合となるでしょうか。全豪、連敗中、QF。14年全豪のような匂いも少し感じます。(ちなみに、逆山の上位シードがフェデラーとナダルなのも5年前と全く同じです、ひえー)
ダニエルはコキナキスとの初戦。なかなかけがで上がってこれないコキナキスですが、5セットマッチでダニエルの粘り腰が出せるか。
錦織については別記事で。
ジョコビッチの勝ち上がりは普通くらいでしょうか。メドベデフの猛攻やシャポバロフの一発もありましたが4セットに留めています。しかし言い換えればもう2セットも落としているとも言えます。
2015年のような、あのどうにもならない強さではないのではというのが私の見解です。試合1秒も見てないですが。
ただツォンガ→シャポバロフ→メドベデフの3タテは見事です。
ダニエルはラッキーでした。年明けからLLで拾われるなどかなりついています。一方心配なのはコキナキス。サーブの球速もかなり落ち込み、最後は1セットアップからのリタイア。
上位に行ける素質を持つ5セットを勝ち切れる力を10代のころから発揮していたコキナキスですが、ここまでけがが付きまとうと今後厳しいと言わざるを得ません。オーストラリア勢ではキリオス以上に、私はがっかりしています。
ゴファンは相手が悪かったか。再起をかけるシーズンになりますが、大きくまずかったというわけではないと思います。
マイクシャク、今後確実に上がってくると思います。
錦織を負かしたり接戦まで持ち込んだりした若手は軒並み上がってきています。
歴史的に辿ってみても、メドベデフ、シャポバロフ、ズベレフは言うまでもありませんが、接戦だったマクドナルドやフリッツ、チョンも当時より確実に上がってきています。ここに挙げない選手でもたくさんいます。
よく「錦織は相手のレベルも引き上げてしまう」なんて言われますが、そもそも相手についてこれるレベルがなければ勝負になりません。つまりマイクシャクにもポテンシャルがあることは間違いありません。今後チャレンジャーは要チェックです。
カルロビッチはもう復活と言っていいでしょう。もはやカルロビッチの場合、ローズウォールが持っている数々の年長記録への挑戦が期待されます。2回戦はその一端を見たような気がします。
フォニーニは少し心配でしょうか。昨シーズンは静かに活躍し、夏場にも崩れず上位進出ですが、今の入れ替わりの激しいATPでは気を抜くとすぐ落ちます。厳しいです。
②ズベレフ山
[4]ズベレフ
ベデネ
シャルディー
アンベール
(WC)ボルト
(WC)ソック
(Q)フラタンジェロ
[29]シモン
[24]チョン
クラーン
クエリー
エルベール
ワウリンカ
グルビス
キリオス
[16]ラオニッチ
[11]チョリッチ
ダルシス
ラモス=ビノラス
フチョビッチ
ジェレ
ドンスコイ
クライノビッチ
[17]チェッキナート
[28]プイユ
ククシュキン
マーテラー
(Q)Sakharov
(WC)ポプリン
M・ズベレフ
ペール
[7]ティーム
初のGSベスト4以上へ。NAFタイトルを獲得し、もう残すはGSの結果だけとなった[4]ズベレフの今期初陣です。3回戦までは比較的いいドローではないでしょうか。
4Rは注目です。まず昨年全豪でメンタルゲームの末敗れた[24]チョンがいます。
チョンはけがの影響でなかなかポイントを伸ばせず、気が付けば今回早期敗退すると大幅にランキングを落とします(トップ50陥落の見通し)。
そしてこのブロックの注目は[16]ラオニッチです。なんと2回戦までにラオニッチ×キリオス、ワウリンカ×グルビスの勝者との対戦が決まっています。
これらの勝者と対戦する4Rがズベレフの最初のポイントです。ここから2つ勝てば初のベスト4、しかも自分より下位ランクとの選手の対戦だけで達成できるのですが…
反対のブロックは上位シード優勢か。
[7]ティームも最近ハードのGSで勝てるようになってきました。昨年サングレンに負けたのは衝撃的でしたが、今年もちょっとトリッキーなドローになっています。初戦がペール、2回戦がサーブ&ボレーヤーのミーシャ、3回戦にも小技の利く[28]プイユや一発のあるククシュキンがいます。
昨シーズンMSベスト8を3回以上と力をつけてきた[11]チョリッチもいいドローです。順当にいけばこの二人でベスト8を争いそうです。
マスターズ優勝に続いてNAF優勝と、もう未来のナンバー1としてくっきりと視界が開けてきているズベレフ。しかし、GSで上位に行けなければナンバー1はあり得ません。機はいよいよ熟したのではないでしょうか。
うーん、やはりというべきかズベレフ4回戦敗退でした。
ラオニッチがずいぶんよかったようですが、世界4位として見せ場のない敗退というのはどうだったのでしょうか。
今回機は熟したと書きました。昨年のディミトロフと違って、ズベレフは若手ながら確固たる地位を築き、上がっていく一方でのあのビッグタイトル獲得。かつてデ杯優勝がその役目を負ったように、昨年のズベレフのNAFタイトルは今後彼のキャリアの転換点になると思っていました。それだけに、結構ショックが大きいです。
あと気になるのがズベレフの敗戦パターン。アーリーラウンドで下位選手に躓きフルセット。そして3R~QFで強い選手に普通に負ける。パターン化されているのが気になります。
昨年ついにトップ50の選手にGSで勝ったとはいえ、今回のラオニッチに象徴されるように、本質は変わっていません。全米でも下位シードのコールシュライバーにやられています。
もう偶然では済まされない領域に入ってきました。このままだと、GSで突き抜ける若手に追い越される可能性もあると思います。
チョンは出直しになりました。けがの影響が大きいので、普通に勝っていけばランキングは戻ると思いますが、ランキング上はアジアのチャレンジャー番長だった時代に逆戻り。同世代は来ています。彼もまた勢いにのまれないことを願います。
注目だったブロックを勝ち上がったラオニッチは充実しています。スタッツを見ても完璧。ワウリンカ戦はかなりレベルの高い試合のように見えました。逆にワウリンカも心配することはないでしょう。2月シーズンどこかで優勝もあるんじゃないでしょうか。
キリオスはちょっと難しいですね。とにかく彼の場合はけがなくムラなくやること。それに尽きます。新デ杯とかきっかけになってくれればいいんですが…助けてヒューイット(ドラえもんを呼ぶ声で)
ショックだったのはティーム。負け方もそうですが、何か病気のような症状でオーストリアに戻ることを検討と書いていました。続報待ちですが、かなり心配です。
そしてこちらも心配なのはチョリッチ。4回戦敗退ではあるものの、ジャーナリストのモルガドさんが「彼のテニスではない、けがが関連していないといい」とコメントするなど、本調子とは程遠そうです。
確かにチョリッチは以前からnextgenの中でけがが多い選手でした。ズベレフが丈夫であるように、かなりタフなプレイヤーも出てきている中、チョリッチの場合はそこが心配な点です。今シーズントップ10狙えると私は思っているので、気がかりです
※もっとも、今シーズンに限って言えばトップ10狙えると思われている若手、中堅はいったい何人いるんでしょうかというくらい多い。相当熾烈な戦いになると思います。
そして壁を越えたプイユを絶賛したいと思います。ご存知の方も多いと思いますが、プイユはMS以上のグレードの成績が最近さっぱり。
全米でナダルを破った印象が強いですが、もはや最近のテニスファンには「年に数回250や500のタイトルに確実に絡んでくるが、MSやGSではそこそこのラウンドで敗退」という認識の方が強いのではないでしょうか。成績のタイプで言うと少し前のコールシュライバーやシモンに近い感じ。
それだけにこの結果は驚きです。QFのラオニッチは過去1セットも取れていない相手ですが、かつての「爆発力のプイユ」炸裂なるか。
後半は夜に仕上げます。
今週のテニスニュース(2019/1/10)
昨日は普通にへばってしまいました。情けない…
最近の私ですが、週末に何かしらの予定がある影響で、平日にタスク消化に追われる日々が続いています。
今週末も3連休なのに全部大阪遠征…はい、初日outです。
ドロー解説等やるべきことはやって、残り時間を楽しみたいと思います。
3月8日(金)はさいたまスーパーアリーナWUG解散ライブ!
時々宣伝入れていきます、はい。
初見でも一切問題ないです。伝わります。仕事終わりにふらっと行くの推奨。
さて今日は今週貯まっているテニスニュースについてコメントを入れていきます。
This is very nice. pic.twitter.com/JXBWq8aolu
— José Morgado (@josemorgado) 2019年1月9日
残念です。初戦やホップマンカップの結果を見る限り、まだまだできそうな気もしますがやはり足回りのトラブルとは背中合わせであることを痛感しました。
最後の大会の最後の1ポイントだけは、健康な状態で終わってほしいと切に願っています。
デルポトロ、デルレイビーチから復帰
Thanks @delraybeachopen for having me once again! Such a nice atmosphere and lovely tournament. Looking forward to playing there 😉#dbopen
— Juan M. del Potro (@delpotrojuan) 2019年1月9日
長引いていたデルポトロの怪我ですがようやくめどが立ったようです。デルレイビーチからの復帰となりました。大会公式、本人公式が発信しています。間違いないでしょう。
250から、かつ翌週以降が500、1000とステップアップしていく時期で、復帰しやすい時期でした(昨年の錦織を想像してもらえれば分かりやすいでしょう)。
デルポトロは今シーズン序盤にアカプルコ→IWの連続優勝で1500p、さらにマイアミSFも加えれば1860pの失効があります。
全てをディフェンドすることは復帰直後で難しいでしょうが、残りのシーズンのシードを考えてもある程度はカバーしておきたいところです。
俺のミルマン、大忙し
Hilarious moment of confusion between Millman and Kyrgios 😂
— Wide World of Sports (@wwos) 2019年1月7日
WATCH LIVE: https://t.co/sMTJXTksMI#Fast4Tennis #9WWOS #Tennis pic.twitter.com/GDgdlhV6oN
ミルマンが大忙しです。開幕戦のブリスベン(地元大会)では、地元WCとして早期から参戦が発表。本戦DAでの出場は史上初となりました。
地元の期待も大きく、初戦に勝った時は大歓声。2回戦ではディミトロフに敗れたものの、ダブルスではマクラクラン/シュトルフを破ってベスト4。大いに盛り上げました。
そのままシドニー直行となりましたが、なんとfast4のエキシビジョンに参加。キリオスとチーム・オーストラリアでナダル・ラオニッチと対決しました。
さらにシドニーではベスト8(執筆現在)。暴れまくっています。
全豪オープンのドローが先ほど出ました。興味深いドローです。ドロー解説は明日やります。毎日更新ペースで頑張ります。
2019年の方針 その1
こんばんは。
毎日更新したいな…
今日は昨年に書き溜めていた今年の方針についてです。
2018年は「天空へ!」と銘打ってのスタートとなりました。
これは自他ともに、公私含めてのテーマで、それぞれの説明は省略しますが、今年の結果いかんで今後の展開が決まるという正念場の一年でした。
結果としては、私にとって大きな飛躍の一年になりました。
(スローガン発表段階で既に進行中の話だったとはいえ)numberweb著者デビュー、さらに11月には初の紙面投稿となったマガジンハウス社「anan」での活動も決まり、これ以上ないほどのいい経験をさせていただきました。
だが一方で、失うものも多かったと感じる一年にもなりました。
まずは前身のスポーツナビブログから移行したはてなブログでの活動。
これは力足らずでした。
結果的に、マスターズチャレンジの運営状況を報告するだけの目的になってしまい、肝心の記事投稿がほとんどできませんでした。
こうなってしまった原因は色々あります。ライフスタイルの変化もありました。まとまって時間を作って書くということが難しくなったのもあります。
ただ、ブログ移行時にお話した、numberwebとブログとの棲み分け。これがうまくいかなくなってしまったことが最も本質的な原因です。
結局、記事を書こうと思ってもnumberwebに出すことを考えなければいけなかったり、定期的な締め切り(厳密に言うとないんですが)のことを考えるとネタを貯めてしまう傾向にあったり…
いつしかブログに関しては筆不精になっていました。
他のタスクを貯めすぎたのもあり、後回しにしてしまいましたが、そもそもタスクを貯めなければいいだけ。時間なんてもう少しうまく捻出することもできたはずです。言い訳にしか過ぎないのかもしれません。
そうして書くことを減らしていった結果、さらに悪いことが起きました。
昨年は、多くの人との別れの一年になってしまったと思っています。
私がインターネット上で活動を始めてはや五年。古くからの方を中心に、多くの人が離れて行ったこと、信用を失ったことを痛感しています。
何が発端なのかはわかりませんが、私の中での「思考のバランス」みたいなものが崩れてきたという自覚がありました。
ここでいう「思考のバランス」とは、決して中立を貫くことを意味するのではなく、むしろ相手の言っていることを深くまで理解して、その本質を見て自分の動き方を見極める、いわば客観的思考とか俯瞰、立ち回りのことを指します。
2018年が始まったころはまだ割とうまくやっていました。
しかし、後半に差し掛かってから、ここ半年くらいはかなり悪くなってしまったと思っています。
それで具体的に何が起きたかというと、Twitter上でのトラブルです。
以前なら収められていた指摘事項、批判、その他質問などに対するやり取りがうまくいかなくなってしまい、軽く炎上することもありました。
こうなると何が起きるか。
自分の発言自体に信用ができなくなり、さらなる炎上を防ぐべく、発言を「置きに行く」ことが多発することです。
これ自体は炎上を防いでいる行動なのだから、TSDそれは間違ってないのでは?と言われそうです。事実私も当時はそう思っていました。
しかし、こんなケースを考えてみてください。
フォアハンドに少し癖のある強い選手が、さらなるレベルアップを図るためにフォアハンドを普通のフォームに改造、結果成績を落とし、並の選手になってしまう。
具体的に誰の話とかではなく、実際にありそうじゃないですか?
今の私も、そんな感じだと思っています。
炎上を恐れるあまり、気が付けば私の「フォーム」とでも呼べるべきものはなくなり、縮こまったボールしか打てなくなっているのではないだろうか。
そしてそれに気づかされる出来事が、先日あったばかりです。
これが具体的に何を指すかは書きませんが、なんとなく分かった方もいるかもしれません。
私は、私としてのアイデンティティを喪失し、他の人の模倣になってないだろうか?
私に向けられた言葉かどうかは定かではありません。
しかし、状況から言って私に向けられた可能性は極めて高く、また仮にそうでなかったとしても、今の自分にそっくりそのまま当てはまることです。
この事実を重く受け止めなければいけません。また、言われた内容に偽りはありません。
色々と考えてみました。
その結果、以下の判断を下すことにしました。
今後Twitterのアカウント@twosetdownは、テニス情報(公式など)のRT、ブログの更新通知、音声試合実況の通知などの情報拡散・事務的な用途のみに限定し、私個人の意見はそこから一切発しない
ということです。
私の意見を見るのを楽しみにされている方がたくさんいることも存じ上げています。
しかしそれ以上に、不特定多数に静かに嫌われる可能性を私は避けたい。
正直私のことを知らない人は、テニス観戦をされる方ではかなり減ってきています。
もう認知されるという意味での広報活動も、その役目を十分に果たしました。
そして、私の意見を見るだけなら、それがSNSである必要はどこにもない。
わざわざSNSをやる必要性は、もうなくなりました。
そしてもう一つの方針です。
個人の意見、様々なデータ処理、試合プレビューなど、numberwebなどの外部投稿活動以外の面は、すべてこのブログに集約する
ということです。私の意見は、私のブログでやればいい。
無用な争いを避け、炎上を避け、私をここまで押し上げてきた場所でもう一度やり直す。
その方がやりやすいと感じました。
突然の発表になり申し訳ありません。
また、twitter上で質問されてももうお返事はできないため、コンタクトを取りたい場合ははてなブログのアカウントを持ち、コメント欄で会話することになります。よろしくお願いいたします。
いきなりのどでかいお年玉!今年は何かが違う!!(2019ブリスベン優勝)
ものすごい決勝戦でした。
今年最初の記事がこれで本当によかったです。
実は私はブリスベンは「年間の中で一番負けが痛くない」大会だと思っています。
年初のスタートダッシュを切ることは非常に重要ですが
・もはや250ではないタフドロー
・4シード以内だともっとやばい
・新年になると強さ関係がリセットされるため、あとあと振り返るとものすごいタフドローだったということがある
・少しでも調整不足だと負ける
・以上の不確定要素があるのに、最大250p
と、かなり特殊な環境にあることが分かります。
むしろ重要になってくるのは「内容」です。
仮に敗れても内容があれば問題なし。そう思って2013年以降のブリスベンを振り返ってみると
2013→マレーに棄権負け、痛むまでは割とよかった
2014→ヒューイットに敗れたが、そのヒューイットはフェデラーに勝って優勝、相手が悪かった
2015→ラオニッチと大接戦、被ブレーク0なので特に心配なし
2016→全豪シリーズ大得意のトミッチが確変状態
2017→ディミトロフが強かった、その2週間後ディミトロフ全豪ベスト4
と、そんなにひどい負け方はしていないことが分かります。
事実私は(記録を残している記憶の限りでは)ブリスベン終了後ネガティブなことは書いていないと思います。
2~3試合で、割と内容が出ていて、今年は大丈夫そうという感触につながっていました。
それが今年はお釣りがくるくらい調子が良かったので、今年の期待度は言うまでもないです。
先に全豪の展望を話しますが、ドロー運次第ではベスト4、いやその上も狙いたいほどいい状態にあるのではと考えています。
私の予想は基本置きに行くことが多いのは皆さんよく知っていると思いますが、その私がここまで具体的に期待感をあらわにしているということで、どれほど今が期待できる状態かが明らかだと思います。
さてそんなブリスベンですが、ディミトロフに勝った段階で話が変わりました。
この試合は実はこっそりフルマッチ見ていましたが、この段階でも今期行けるという例年通りの仕上がりを感じました。しかもディミトロフもよかったのにストレート勝ち。これで当初の目標の90%が達成されました。
あとの10%は何か?もちろん優勝しかありません。
この段階で残っていたのは
・ジュニア時代からの対戦相手、シャルディーに敗れる
・決勝で敗れて準優勝
・優勝
の3択しかないわけですから、もう優勝しかありません。
事実(これは楽天の時からそうでしたが)優勝できるテニスをしているわけですから、自然と期待が高まります。
決勝を振り返っていきましょう。
立ち上がりは堅さが出たように思います。リターンは返しているのに、簡単にストロークを力なくネットにかけました。最初のゲームで2本ネットミスをしたときにおやっと思いましたが、不安は的中しました。
2ゲーム目は0-40ではどうしようもありませんでした。ブレークされ、0-3となります。
しかし大きく離れているとは感じませんでした。次のゲームも厳しかったですが何とかキープすると、5ゲーム目でした。
ここまでの4ゲームを見て思ったのは、メドベデフが全くミスをしなかったことです。
特にバックハンド。錦織もいいボールを送っていますが、普通に互角で打ち合い、さらにあの勢いのあるフラットなボールです。これに錦織が手を焼きました。
バックハンドの打ち合いに利がないと見た錦織は動きました。5ゲーム目の最初のポイントでフォアに集め、ポイントを引き出します。
もう少し相手の出方をうかがうこともできたと思うのですが、やはり楽天の影がよぎったのだと思いました。一気にやられるよりは早めに動いていく。そんな狙いがうまくはまったような気がします。ストロークの主導権を奪い返すと、すぐさまブレークバック。
そして頼もしかったのは第7ゲームのBPでのシーンでした。
この試合、錦織のセカンドサーブリターンは確実にメドベデフのプレッシャーになっていました。リターンエースが何度も決まり、それはアドサイドでバックハンドストレートに決めるいわゆる「ワールドツアーファイナルズリターン」と私が呼んでいるものでした。
それを警戒する空気が出始めた中、フォアに回り込んで逆クロス。これが1年前の今頃、「もうフォアは打たないで」とみんなで実況していた選手のフォアハンドでしょうか。
1stセットはそのままサービスの安定感に乗って先取。ついに前回優勝したメンフィス以来の決勝第1セット先取となりました。
第2セットも押せ押せムードでしたが、あと1本が足りませんでした。
メドベデフが踏ん張りましたが、錦織にも2,3本もったいないミスがあったのでやはり取っておきたかった。この時間帯、メドベデフはかなりいらついていたので、取っていれば決まっていたのではないでしょうか。
メドベデフにも少しばらつきが出てきた中盤戦でしたが、それがぴたっとはまったのがブレークしたゲームでした。セットを取り返し、ファイナルセットに行きます。
しかし、これまでと違い先にセットを取ってから落としてのファイナルイン、内容も錦織の方がわずかですが上回っているように見えたので、あまり心配はありませんでした。
ファイナルセットも序盤はメドベデフの猛攻が続きました。やや錦織のサーブが効果的でなかったのも影響して、3ゲーム目には0-30とメドベデフがチャンスを掴みます。しかし錦織には今週絶好調のサーブがありました。難なくかわすと、次のゲームをブレーク。これで勝負ありでした。
最後に劇場もありましたが終わってみればBPを15回も握り5ブレーク。1st確率、1st2ndのpoints wonの3要素全てで上回るというスタッツで3年ぶりのツアー優勝を飾りました。
最後にも触れましたがサーブの内容がいい。エース本数は多くないですが、その分サービスポイントの確率は飛躍的に上昇。球種の織り交ぜもあり、相手に的を絞らせていないのが伝わってきました。
さらにフットワークも全開、シャルディーやメドベデフのサーブもリターンから崩壊させ、言うことなしです。
昨年の全米以降(NAFは残念でしたが)コンスタントにいいプレーが続いています。しばらく大きな失効もありません。稼げるだけ稼いで序盤戦リードを作りたいところです。
ブリスベン優勝者は全豪優勝できないというジンクスもありますが、今年の錦織は未知数。先ほども言いましたが何かやってくれそうな感じはかなりしています。匂いすぎるくらいです。それほど、テニスの状態はいいです。
メドベデフも強かったです。
昨シーズン大躍進を遂げた選手の中にメドベデフは挙がってきますが、2018年のディミトロフなどがそうであったように、なかなか2年続けることが難しい。この1年は彼らにとって簡単ではない1年になります。
若手なので、彼らは最終的にはもっと上に行くと思いますが、足踏みする選手も出てくると思っています。メドベデフもその一人では?と予想していました(私はチョリッチのほうが安定して結果を出すかなと思っています)。
今日は試合中盤からイラつくシーンも多かったですが、この辺は慣れでしょう。トップ選手に揉まれ続ければ、自然と対処法も身についてくると思います。
今週のパフォーマンスを見る限り、今シーズン中にトップ10に入っても何ら驚きはないです。
彼の場合、課題はクレーです。そこで躍進するようなら見えてくるでしょう。
さて開幕1週目はベルディヒ、ツォンガ、カルロビッチの復活、内山の大躍進、 フェデラー無双、そして錦織の優勝と話題の多かった1週間でした。今年は2週目にも上位選手がたくさん出てきますので目が離せません。
私も今年は本気出します。前半は(諸般の事情により)かなりきついですが、何かが起きそうな2019年、しっかりと追ってきたいと思います。
2019年のマスターズチャレンジについて
こんにちは。
今日から急ピッチでブログ更新を続けたいと思います。
長期にわたるリフレッシュ期間をいただきまして(といっても昨日のNumberwebの原稿は書いていましたが)2019年シーズンの幕が開けました。
さて昨年1年間にわたってお届けしてきたマスターズチャレンジの企画ですが鋭意集計中です。結果発表は別枠でやりますが、来シーズンが始まってしまうので2019年のレギュレーションについて発表します。
まず、2019年ですが開催します!!!
昨年大好評でしたのでやらないという選択肢はないです。
次にルールですが、色々考えたものの、該当ウェブサイトのルールに準拠することにしました。
本当は1週間に予想できる大会は1つにしたかったんですが(戦略性とか出て、面白いかなと思った)、グループ200人以上の管理を私ができないのでやめました。
なので、サイトが提供するすべての大会について予想可能です。
そして、2019年の表彰対象は次の6部門とします。
ATP250賞…ATP250全大会の合計ポイントが最も高かった人
ATP500賞…ATP500全大会の合計ポイントが最も高かった人
マスターズ賞…マスターズ1000全9大会の合計ポイントが最も高かった人(モンテカルロはこちらに含む)
グランドスラム賞…グランドスラム全4大会の合計ポイントが最も高かった人
爆発力賞…全グレードでの大会で最も1位になった合計回数の多い人(2回以上取った人がいない場合は該当者なし)
グランドチャンピオン…全ての大会の合計ポイントが最も高かった人
1位に2回以上なる人は現れるんでしょうか…(大会数的にはいても全く不思議ではない)
経過報告については時々行います。毎週やりますので、2018年のように個別の告知記事は立てなくなりますので、土曜から日曜にかけて予想する。この習慣をつけるようにしてください。
グランドチャンピオン取りたすぎるけど、そう簡単には取れないんだろうなあ…
真のテニス観戦廃人を決める戦いが今幕を開けました。
私ももちろん本気で優勝を狙いに行きます。11月までこちらも楽しんでいきましょう。
今年から参加したい方は、
http://www.tennisdrawchallenge.com/
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