two-set-down新章

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スポーツナビブログ「とらきちの悠々自適生活」 「two-set-down」に続く3代目のブログ。two-set-downのブログの記事の置き場も兼ねる。

【ドロー解説】2018全豪OPの展望

ナダル

 

[1]ナダル

エストレラ=ブルゴス

ジャリー

L・マイヤー

(PR)ミルマン

チョリッチ

ロレンツィ

[28]ジュムール

[24]シュワルツマン

ラジョビッチ

予選勝者

予選勝者

ドルゴポロフ

(PR)ハイダー=マウラー

エブデン

[16]イズナー

 

[10]カレノ=ブスタ

(WC)キュブラー

シモン

コピル

予選勝者

ジャズーリ

デルボニス

[23]ミュラー

[31]クエバス

ユージニー

セラ

ハリソン

予選勝者

ソウザ

ルー

[6]チリッチ

 

史上初のダブルグランドスラム(すべての大会で2回以上優勝)がかかっている昨年準優勝の[1]ナダルはいいドローを引きました。 1、2回戦はひざのけがが悪化しなければ問題なく通過できるでしょう。エキシビジョンでは元気に動いており、3回戦までしっかり体力温存することが上位進出のカギです。

3回戦には全豪シリーズ好調のミルマンと、2度敗れたことがあるチョリッチがいてややトリッキー。4回戦は順当に[16]イズナーか、好調のドルゴポロフが来ると面白いでしょうか。

 

逆のブロックは激戦。2010年ベスト4以外では全豪で8強が1度もない[6]チリッチは、今期の前哨戦もシモンに敗れていて例年通りのスロースタートが予想されます。そのシモンは2回戦で[10]カレノ=ブスタと当たる組み合わせ。カレノ=ブスタも前哨戦で初戦敗退していて、本命不在です。意外と[31]クエバスあたりがかっさらうのでは。

 

ナダルとしてはベスト4まで視界良好。自分自身に問題がなければ序盤~中盤は難なく勝ち抜けそうです。

 

 

②ディミトロフ山

 

[3]ディミトロフ

予選勝者

予選勝者

予選勝者

バグダディス

予選勝者

フェレール

[30]ルブレフ

[17]キリオス

ドゥトラ・シルバ

トロイツキ

(WC)ボルト

チチパス

シャポバロフ

予選勝者

[15]ツォンガ

 

[11]アンダーソン

エドムンド

エルベール

イストミン

G・メルツァー

バシラシビリ

予選勝者

[18]プイユ

[27]コールシュライバー

(PR)西岡良仁

セッピ

(WC)Moutet

カルロビッチ

ジェレ

杉田祐一

[8]ソック

 

 

今シーズンはランキングの維持が求められる[3]ディミトロフですが、なんと2戦連続予選勝者が確定。しっかりものにしたいところです。3回戦はタフで、ドーハ準優勝の[30]ルブレフ、前哨戦の内容がいいフェレール、全豪ではホームの声援を受けるバグダディスがいて一気にレベルが上がります。

さらに4回戦も厳しいです。ブリスベンで敗れた絶好調の[17]キリオスに[15]ツォンガ、さらにnextgen期待の新星シャポバロフとチチパスがいます。シャポバロフとチチパスのカードは1回戦屈指の好カードでしょう。

共倒れになる可能性もありますが、ここを勝ち上がってきた選手はディミトロフにとっては脅威になるでしょう。

[8]ソックはパリ優勝、最終戦4強で初のGS一桁シード。しばらくはこの恩恵を得られます。もらったチャンスを生かして次はGSでも上位進出を果たしたいところ。

初戦は難敵杉田祐一です。足のけががあったとはいえ前哨戦のホップマンカップで敗れたばかり。2回戦にはランキングを落としたとはいえカルロビッチがいます。3回戦の[26]コールシュライバーはピリッとしません。ここはATPツアー本戦の復帰戦となる(PR)西岡良仁が一泡吹かせる展開に期待です。錦織の出場はありませんが、3回戦で西岡対杉田の日本人対決が見られることを期待しましょう。

昨年全豪オープンを大きく沸かせたイストミンはこのブロック。[11]アンダーソンと2回戦で対戦します。

 

 

③ズベレフ山

[5]ティーム

ペジャ

ジョンソン

予選勝者

予選勝者

ベセリ

クライノビッチ

[26]マナリノ

[20]バウティスタ=アグー

ベルダスコ

スティーブ

Marterer

シャルディー

Sandgren

(PR)べランキス

[9]ワウリンカ

 

[14]ジョコビッチ

ヤング

モンフィス

予選勝者

(WC)スミチェク

(WC)Popyrin

ドナルドソン

[21]ラモス=ビノラス

[32]M・ズベレフ

チョン

(WC)コキナキス

メドベデフ

ククシュキン

Gojowczyk

ファビアーノ

[4]A・ズベレフ

 

GSでは初のズベレフ山ですが、その[4]A・ズベレフは非常にタフなドローになりました。

2回戦のククシュキン、Gojowczykはどちらも一発のあるタイプで、特にGojowczykは今週ソックを倒したばかり。さらに3回戦では昨年マレーに勝ってベスト8の兄の[32]ミーシャが待ち構えているだけでなく、nextgenファイナル優勝で前哨戦も調子がよさそうなチョン、地元の大会で気合の入る(WC)コキナキス、そして昨日ツアー初優勝を果たしたばかりのメドベデフがいます。

 そして4回戦はやはりこの男でしょう。ついに戻ってきた全豪優勝6回の絶対王者[14]ジョコビッチ。相変わらずけがの状態は気になりますし、100%の治癒ではないと本人からコメントが来ていますが、それでも出てくるということは自信があるということ。さらにエキシビジョンではいい結果が出ていて、対戦となれば全豪の展開を決めかねないビッグマッチになることが期待されます。

ジョコビッチのポイントとなる試合は2回戦で対戦が想定されるモンフィス。この結果である程度状態が把握できそうです。モンフィス、そして初戦のヤングは不運でしょう…

[21]ラモス=ビノラスは前哨戦でもパッとしないため厳しいか。

 

 

フェデラー

 

[7]ゴファン

予選勝者

ベネトー

ダニエル太郎

ドンスコイ

F・マイヤー

ゼバジョス

[25]フォニーニ

[19]ベルディヒ

(WC)デミナール

グラノジェルス

ペール

ハチャノフ

予選勝者

ティアフォー

[12]デルポトロ

 

[13]クエリー

ロペス

アルボット

フクソビクス

キッカー

トンプソン

ラコ

[22]ラオニッチ

[29]ガスケ

カブチッチ

予選勝者

R・ハース

(WC)クォン

シュトルフ

ベデネ

[2]フェデラー

 

なんと9年半ぶりのGS連覇を狙う[2]フェデラーは今回も優勝候補筆頭。ややタフなドローとなりました。

2回戦で当たるかもしれない(WC)クォンは伸び盛り。実は昨年の3月に慶応チャレンジャーでブレイクする前の杉田祐一と対戦しており、チャンピオンシップポイントまで行ったほどの力の持ち主。今回は以前西岡が優勝したアジア太平洋ワイルドカード大会で優勝してのWC獲得。ランキングもトップ100入りが見えてくる位置まで来ており、今後が楽しみな選手です。

3回戦は[29]ガスケとの対戦が濃厚だが、16勝2敗と大きくリードし、2敗ともクレーでの対戦とあり、昨年のホップマンカップ同様弾みをつける試合にしたい。

4回戦はパワーテニスとの対戦に。[13]クエリー、[22]ラオニッチに、F・ロペスもいます。このブロックは一発があるタイプの選手が多く、フェデラーが対ビッグサーバーに対してどのような対応をしていくかで調子が分かりそうなラウンドです。またラオニッチはブリスベンでの負けを払しょくしたいところ。正直その後の結果を見るとデミナールに敗れたのは事故みたいな感じなので、しっかり序盤戦を勝ち抜いていきたい。サーブ以上に、3球目以降のストロークがカギと見ます。

昨年大躍進を遂げた[7]ゴファンは中盤戦に苦しいカードが続きます。3回戦は調子が上向きの[25]フォニーニ、さらに4回戦ではあの[10]デルポトロが待っています。

デルポトロはオークランドでの疲労からどこまで回復できているかがポイント。8人ずつのブロックでは最も厳しいブロックに入っていて、調子が悪ければ普通に敗れる可能性もあります。初戦のティアフォーも一癖ありますが、2回戦にはnextgenのハチャノフ、さらに3回戦には前哨戦で最も名前を売った期待の新鋭(WC)デミナールがいます。ボトムハーフで火曜スタートになったため、中2日で[19]ベルディヒと対戦します。

デミナールですが、すでにリターン技術はトップ選手のそれです。今はディフェンシブで拾うテニスになっていてオフェンスは稀ですが、ベルディヒが攻略できなければミスの嵐になりデミナールがまた大金星を挙げる可能性も十分にあります。

ベルディヒ、デミナールの勝者はデミナールに敗れたペールがいます。調子は良さそうで、とにかく厳しいブロックです。

日本のダニエル太郎は初戦ベネトーと。正直初戦で当たる選手の中では楽な相手です。ベネトーは100位以下に落ちていましたが昨年のパリ4強で復活。平均的な実力では五分という見方です。

QFはフェデラーとしては一度敗れたとはいえゴファンが上がってくる方が楽か。デルポトロが上がってくると全米でのことがあるので嫌でしょう。

 

そういえば、フェデラーは昨年5敗ですが、敗れた相手のうちT・ハースは不出場、残りの4人はゴファンデルポトロドンスコイが同じクォーター、ズベレフが同じハーフなんですね…

 

 

優勝予想

 

優勝 フェデラー

準優勝 ナダル

ベスト4 キリオス ジョコビッチ

ベスト8 クエバス アンダーソン ティーム ゴファン

 

当てに行きました、はい。

チリッチは現状期待しにくく、カレノ=ブスタが収める気もしますがクエバスに賭けました。そんな感じなのでナダルベスト4は堅いです。

第2クォーターは荒れると予想してます。まず、キリオス大躍進。もともと全豪8強の経験もあり地元補正はかかるはずの選手です。ツォンガのところは激戦の結果共倒れと予想。ソックは今の状態では厳しくアンダーソンが手堅く抑えます。

QFではキリオスが場を支配して勝つものの、SFでは動じないナダルがきっちりキリオスに勝って決勝進出。でもいい試合になりそう。

ボトムハーフは迷いましたがジョコビッチが駆け上がると予想します。ワウリンカは調整状況からさすがに厳しいと判断。ティームが勝ちますが、QFではジョコビッチが勝つ予想。

SFでは完璧な状態のフェデラーと、100%とは言い難いジョコビッチの対戦でフェデラーが今までとは違った展開を見せて勝つと予想。QFは迷ったんですがデルポの疲労を考慮しゴファンに。デルポは決勝であの負け方をして疲れてるあとにタフドロー過ぎる…

決勝は2年連続同一カードですが、対ナダル攻略法を見い出し、5連勝中の勢いそのままにフェデラー前人未到のGS20勝目を達成という予想でした。

なんかGS20勝目の相手はBIG4だと思うんです、根拠のない予想ですけど。だってフェデラーだし。

 

というわけで楽しみな全豪が幕を開けます。

大会中にスポナビブログは終わってしまいますが、引き続きご愛顧いただければと思います。

錦織圭、ついに復帰大会が決まる!!!

少し記事公開が遅くなってしまいましたが、錦織圭の復帰大会が発表されました!

あえてタイトルを全豪欠場にしなかったのは、ブリスベンシドニーを欠場した地点であまり期待していなかったからです。それよりも、多くの人にとって復帰大会がほぼ確定的になったニュースのほうが喜びと、そして何より驚きをもって迎えられたと思うからです。

まずは事実を並べますが、錦織圭から全豪欠場のアナウンスがありました。また、日を別にしてマレーからも全豪欠場のアナウンスがありました。

この二人に関しては、公式戦の前哨戦に全く出なかった地点で全豪に出る可能性は薄いかなと思っていました。

マレーについては11月にフェデラーとエキシビジョンができているので一番早く戻ってこれそうな雰囲気もありましたが、1月にムバダラでアグーに大敗しており、まだ本調子とは言えないのでしょう。

実際マレーにしても錦織にしても、出れば実は初戦突破くらいはできる状態にはあるんじゃないかなと思います。ただGSは5セット。付け焼刃な状態で出る大会でもないし、目指す目標が高い位置である以上、今の状態で出るのはいたずらに回復を遅らせるだけなので、双方とも賢明な判断だと思います。

現在メルボルンで練習をしているナダル、ワウリンカ、ジョコビッチも正直ふたを開けないとわからないというのが現状で、3人ともまだエキシビジョン以上のグレードで今期試合をしていない状態です。ボールは打てても公式戦を戦うには不十分という可能性は考えられ、全豪1回戦が終わるまでは予断を許さない状況です。

 

という錦織の現状で、新たに出場大会が発表されました。 それがシーズン4週目、ニューポートビーチチャレンジャーと、シーズン5週目、ダラスチャレンジャーへの出場です。

ATP公式特集記事

私はこのニュース、以下の3点で驚きました。

 

①チャレンジャーからの復帰

ここ最近トップ10を経験した選手の復帰は、ほとんどPRやWCを使った(もしくはランク落ちてもDAできているので普通に)ATP250~500クラスの大会の出場がほとんどです。

つまり、いきなりトップ100以内の選手と立て続けに戦っても、実戦慣れ、調整が可能という判断をしているということです。

初戦負けするリスクもありますが、多くの選手はこのパターンで復帰をしています。

錦織が今回出場する4週目は全豪2週目で、中堅選手のごくわずかなエントリーがあるのみで、確認しているエントリーリストでは(1/8 12:00現在)最高は79位のティアフォー、最終DAは193位のアンドレオッシです。

正直錦織がいい時の6割くらいの状態でも難なく優勝してもおかしくない中、非常に慎重な判断をしているということです。

また5週目もデ杯ウィークということで多くの選手が世界各地に出払っている状態で、エントリーリストを確認できていませんが(今週発表?)とても厳しいフィールドになるとは思えません。

もちろん200位付近の選手でも今シーズン早速大物食いが続いていますので油断は禁物ですが、錦織はまず昨年負けが込んだことも含めて、勝つイメージをつけたいのだなと私は考えています。

2週連続優勝できればいいですが後の負担を考えても微妙なところで、どちらか一つで優勝を目指すというのが現実的かなと思います。

 

②デ杯回避

実は私は全豪を飛ばしてデ杯から出る可能性も考えていました。

年が明ける前くらいでは

ブリスベンorシドニーから復帰 40%

全豪ぶっつけ 5%

デ杯から復帰 10%

ニューヨークから復帰 45%

これくらいで見積もっていました。

デ杯は錦織が好きな大会の一つで、本人のやる気も十分です。これまでもキャリアのターニングポイントになることも多く、5セットマッチであることを除けば時期的にも条件はいいと思っていました。

今回デ杯をスキップして裏のチャレンジャーに出たのは、日本チームが錦織抜きでも勝てる可能性を十分に秘めるチームになったことと、デ杯が好きな大会だからこそそれをスキップしてでも自分の復帰を最優先に考える、この考えがあったからでしょう。

 

③復帰時期の(好意的な)前倒し

①②の要素は納得できるものですが、そもそもニューヨークから復帰すると考えていた人がほとんどではないでしょうか。実際、適用されるかどうかはルールブックをまじめに読む必要がありますが、もう少し復帰を待てばプロテクトランキングを使える可能性があったようです。

このあと錦織のランキングは大会に出なければ落ちていきますが、今のところMSのエントリーが怪しくなってくるのは5月クレーMS付近、GSのエントリーが怪しくなってくるのは完全にランキングポイントがなくなる全米になります。それまでに大会に出てポイントを稼げば問題はないわけですが、後半戦は最悪WCをうまく使って大会に出ることになるかもしれません(復帰直後のデルポトロをイメージするとわかりやすいかと思います)。

ATPの規定では、50位以上の選手のチャレンジャー出場は場を荒らしてしまうため原則禁止となっていますが、ATPに許可を得たうえでWCをもらって出場することはできます。

年間WC発行枚数は制限があり、そのうちの貴重な2枚を使い復帰スケジュールを前倒しで進めるということは、復帰に相当な自信がなければできないと私は考えています。そうでなければニューヨークからの復帰か、ニューヨークを蹴ってその週のチャレンジャーに出ればいいからです。

今回の一報を見て、錦織の状態は着実に復帰に近づいており、よほどの再発がなければおよそ2週間後には公式戦に出る錦織圭が見れそうだと思っています。

もちろん全豪ロスはありますが、それ以上に具体的な復帰のビジョン、イメージが見えた今回の一報、私は手放しで喜びたいと思っています。

【week preview】2018week1ドロー解説

あけましておめでとうございます。

本年2018年もよろしくお願いいたします。

 

新年の抱負などはさておき、まずは大きな連絡をいくつかさせていただきます。

 

まず、この三が日中にブログの引っ越し作業を行います。

基本的になくなるものはないです。

引っ越し先にtwo-set-downに書かれた記事をコピーするのみです。

画像等がどのようになるのかは、正直やってみないとわからないので、引っ越ししてみてから追加の措置を判断させていただきます。

移設先は「two-set-down新章」です。URLは http://twosetdown.hatenablog.com/ です(左の名前をクリックしても飛べます)。はてなブログへの移籍となります。

 

移籍先では引き続きテニスを中心とした執筆活動を続けていきたいと思っています。他のスポーツもあまり気にせず書いていこうかなと思います。スポーツナビ時代だと、カテゴリから見れて専門の人たちからお叱りの言葉をいただく可能性も高かったため、他競技は意図的に避けていたのですが、おそらく閲覧者も減るので解禁していこうと思います。

要するに、このブログの延長、より総合スポーツ寄りになると思っていただければ差支えないです。

 

加えて、スポーツ以外のことについて書くブログも別のブログで始動することにしましたが、そっちのブログはURLを貼らないので興味のある方は探してみてください。

 

さらに、twitterの活動は継続して続けさせていただきます。

このあとブログ移設等でバタバタする可能性も高いので、@twosetdownのtwitterの方も引き続きチェックしていただければと思います。

 

そして、スポーツナビブログ終了までは、こちらのブログとはてなブログの両方で全く同じ記事を更新いたしますので、新ブログへの誘導をスムーズにできるかと思っています。

 

 

 

最後にもう一つ、今年序盤にブログ著者twosetdownとして、一世一代の重大発表があります。

 

まだその詳細をお伝えすることはできないのですが、もしこのまま無事そのことが始まれば、これ以上の幸せはないと思っています。

続報をお待ちください。できればスポナビブログ存続中に報告したかったんですが、タイムスケジュール的に間に合うかはかなり怪しいです…

 

 

 

2018年シーズンが始まりました。今年は2017年のようなテニス離れは起こさないように、今置かれている現状で精一杯頑張ろうと思います。

それが私なりの答えです。

3年前のようにすべてを捨てて全部見るなんてことはできなくなりました。

だからこそ、私なりの見方が出てくると思います。

テニスは、最後までなくならない。

これが私の今の想いです。

他の趣味はやがてやめる時が来ると思っています。しかし、スポーツ観戦はなくなりません。

そこに新しい物語がいつまでも生まれるからです。

 

 

 

 

 

ドロー解説に移りましょう。

今週はドロー解説の前に、先週から今週にかけて開かれている2つのエキシビジョンも紹介します。

 

まずはムバダラ・テニス選手権。こちらはUAEアブダビで開かれているエキシビジョン。シーズン1週目の前に開かれるため、ドバイに出る選手を中心に有力選手6名が集まって行うトーナメント形式の大会です。

今年はジョコビッチ、ワウリンカ、ラオニッチの復帰大会になることがわかっていたためその結果が注目されましたが、結果すべての選手が欠場を発表。

すでに大会は終了しており、アンダーソンがバウティスタ=アグーを6-4、7-6(0)で破って優勝となりました。

なおティームは準決勝でアンダーソンに6(6)-7、4-6でストレート負けしており、不安な立ち上がりとなりました。

またジョコビッチが直前に棄権を発表したため、急遽マレーがバウティスタ=アグーと1セットマッチを行うことになりましたが、こちらも2-6と敗れてしまい、開幕に向けて不安要素を残しました。ただマレーは勝っても決勝に行けるわけではないルールだったので、そこまで必死に頑張る必要はないのですが…

 

 

 

そしてもう一つはホップマンカップです。男女1名ずつの2名でチームを組んで行う国別対抗戦。

今年は男子シングルス/女子シングルスが通常の3セットマッチ、ミックスダブルスはFast4ルールでの3セットマッチで行われます。

このホップマンカップに、今年はなんと18年ぶり(出場プレーオフ敗退の01年を出場と捉えるなら、17年ぶり)に日本チームが出場しています。

 

グループA

ドイツ     A・ズベレフ/ケルバー

カナダ     ポスピシル/ブシャール

ベルギー    ゴファン/メルテンス

オーストラリア コキナキス/ガブリロワ

 

グループB

スイス  フェデラー/ベンチッチ

アメリカ ソック/バンダウェイ

ロシア  ハチャノフ/ユチェンコワ

日本   杉田祐一/大坂なおみ

 

このそうそうたるメンバーに日本が入っています。エキシビジョンですが、ここに参加できることは間違いなく名誉で、公式戦の裏でありながらこれだけの選手が集まっています。

 

すでに日本チームはスイスチームと対戦、0-3と敗れてしまいましたが、杉田はフェデラー相手に非常にいいプレーを見せていました。

 

フェデラーはとても仕上がっており、正直シーズン序盤からこのプレーをされると、やはりけが以外の理由でフェデラーを止められる選手は数限られるだろうと思わせる充実した内容でした。

 

大会は1週間続き、グループ内で総当たり戦を行って1位のチーム同士が決勝戦を戦い、優勝チームを決めます。

 

 

 

 

 

ここからは通常のドロー解説です。

 

今週は全豪プレシーズン1週目、250のハードコートが3大会あります。

昨シーズンまでワウリンカの独壇場だったチェンナイが廃止になり、代わりにプネーが開催都市になりました。

プネーはインド西部、ムンバイ近郊の大都市です。

 

 

 

プネー(ATP250、ハード)

 

[1]チリッチ

bye

(WC)ラマナジャン

カルバエス=バエナ

バンブリ

(WC)KADHE

チェッキナート

[8]エルベール

 

[3]バウティスタ=アグー

bye

シモン

サンドグレン

(Q)NAGAL

(Q)IVASHKA

(Q)OJEDA LARA

[6]ベセリ

 

[5]R・ハース

カブチッチ

ジャリー

(PR)アンドゥハル

キッカー

フクソビクス

bye

[4](WC)ペール

 

[7]ククシュキン

アルボット

ジェレ

コピル

(Q)モンテイロ

べメルマンス

bye

[2]アンダーソン

 

 

 

昨シーズンさらなる飛躍を遂げた[1]チリッチが第1シード。ただ、昨年のチリッチの序盤戦は早期敗退が続きました。

ランキングをさらに上げるチャンスですが今シーズンは順調なスタートを切れるか。

ドローは恵まれています。

 

また、この大会では長期離脱していたアンドゥハルがPRで出場しています。

本職はクレーコートですが、ツアーレベルの大会は久しぶりとなります。活躍に期待です。

全体的に選手層が薄く、上位シード勢の優勝争いになりそう。ムバダラ組の[2]アンダーソンと[3]バウティスタ=アグー、そしてチリッチが有利か。

 

 

 

 

 

ドーハ(ATP250、ハード)

 

[1]ティーム

ドンスコイ

ベデネ

(WC)ジャズーリ

F・マイヤー

予選勝者

(ALT)エストレラ=ブルゴス

[5]ガスケ

 

[3]ベルディヒ

シュトルフ

ロレンツィ

(WC)モンフィス

トロイツキ

予選勝者

ゴヨブチック

[6]クライノビッチ

 

[8]ロペス

ガルシア=ロペス

(PR)ハイダー=マウラー

予選勝者

(WC)AL-MUTAWA

予選勝者

ペリャ

[4]ラモス=ビノラス

 

[7]ベルダスコ

セラ

スティーブ

ルブレフ

ファビアーノ

バシラシビリ

チョリッチ

[2]カレノ=ブスタ

 

 

 

ジョコビッチが欠場となり、マレーはブリスベンに鞍替え。かつての優勝者ナダルも引き続きブリスベンへ(ただし欠場)。主役不在のまま開幕となりました。

 

優勝本命は[1]ティームですが、昨年終盤は大失速。ムバダラも初戦敗退となっており、状態は不安です。

そもそも、2016年に出場過多だったため2017年に大失速してもおかしくないと思っていたのですが、同じようなスケジューリングで2017年も走り続けており、フィジカル的にフレッシュなのか非常に心配です。

初戦の相手はドンスコイ。2017年最大の衝撃といってもいいドバイでのフェデラー戦が記憶に新しいです。

今シーズン試されるシーズンとなった[6]クライノビッチはゴヨブチックとの初戦。こちらも一発があり不安です。

さらにこのブロックは再起を図る[3]ベルディヒ、昨シーズン大きくランキングを落としたモンフィスがWC出場と厳しいブロックになっています。

 

ボトムハーフは昨年大躍進の[2]カレノ=ブスタが初戦チョリッチと厳しい相手を引きました。昨年ドーハでジョコビッチをあと一歩まで追い詰めた[7]ベルダスコ、さらにnextgenのルブレフもいます。

 

上位シードも序盤から油断できず、厳しい戦いが続きそうです。

 

 

 

 

 

ブリスベンATP250、ハード)

 

[1]ディミトロフ

bye

予選勝者

(WC)ミルマン

シャポバロフ

エドムンド

チョン

[8]ミュラー

 

[3]キリオス

bye

ティアフォー

エブデン

予選勝者

ゼバジョス

ドルゴポロフ

[6]シュワルツマン

 

[8]M・ズベレフ

予選勝者

デルボニス

予選勝者

ジョンソン

(WC)デミナール

bye

[4]ラオニッチ

 

[7]ジュムール

イストミン

ドナルドソン

(WC)トンプソン

ハリソン

L・マイヤー

bye

[2]マレー

 

 

 

今シーズンもっとも試されるプレイヤー、[1]ディミトロフのシーズンが始まりました。

2014年は錦織・ラオニッチと並んで大きくツアーに流れを呼び込んだものの翌年から大失速。「終わった」との評価を受けるまでになりました。

2017年はこのブリスベンで優勝し、地元ソフィアまで驚異的な成績で勝ち続けました。今年はそれを繰り返せるか。注目の1年になります。

QFはタフです。[8]ミュラー以外にも、nextgenファイナル優勝のチョン、期待の若手シャポバロフがいます。

さらにSFではマスターズ決勝を戦った[3]キリオス、昨年躍進の[6]シュワルツマンが待ち構えています。

厳しい戦いが続きますが、今年も昨年同様の活躍をするなら何とか勝ち上がりたいところです。

また、ディミトロフの初戦は昨年終盤から復帰している(WC)ミルマンになるかもしれません。こちらも楽しみです。

 

ボトムハーフはこの男、約半年の沈黙を破って復帰する[2]アンディー・マレーでしょう。栄光の2016年から大きく転落した2017年、再起を誓うマレーは最高の形で復帰できるでしょうか。ドロー運は恵まれている印象です。まずはSFまできっちり進出したい。

 

そして楽天OP以来の復帰となる[4]ラオニッチにも注目。ラオニッチは昨シーズン後半戦、試合こそできていたものの内容は全くかんばしくない状態が続いていました。試合に出るだけでなく、その内容が問われます。

健康な体であれば、16年序盤戦の大活躍の再現は十分に可能。すぐにトップ10に戻れると思います。復帰勢の中では経過報告が良好なため、楽しみです。

 

最近は全豪プレで早くオーストラリアに入りたい志向が強いのか非常にメンバーが濃く、以前に比べてドローが厳しくなっています。

ナダル、錦織が欠場してもなお今年最も厳しいフィールドですが、ブリスベン優勝者は全豪で優勝できていないという状況が継続しています。

果たして今年はどうなるのか。注目です。

 

 

 

 

 

またチャレンジャーではプレイフォードCHで西岡良仁が待望の復帰戦。ドローは恵まれている印象で、QFで第1シードのメドベデフ(nextgenファイナル出場)までは行ってほしいです。

 

 

 

 

 

いよいよ2018年が始まりました。今年こそ精力的に活動していこうと思います。

スポナビブログから飛んできた皆様へ

おそらく今これを読まれてる方はスポナビブログから飛んできたと思います。

 

改めまして、スポナビブログ閉鎖、大変残念に思っております。と同時に、このはてなブログへのお引越しを決め、ここを新たなフィールドとします。

本当はテニスブログ著者同士うまいこと連携するとかできたらよかったんですが、最近誰が書いているかもよく知らない状況なので…w

 

さて、新たなブログに移行しますが、いくつか変更点があります。

 

①図表の載せ方などの変更

私はスポナビブログで、色々とうまく資料が載るように画像を作ったりとか色々と工夫をしていました。

その時の技術は大変役に立っているのですが、記事更新の観点から言うと非常に面倒な作業が多くなっていたのが真実です。

例えばですが、ランキング試算を途中から画像で見せるようにしていたのですが、あれも実はスポナビブログにエクセルのシートをコピペすると、謎の文字ずれが発生する(省略しますが、視認性を上げるためには半角スペースを決まった形で打ち込むなどとても面倒な作業がありました)というのが原因です。

 

私のランキング試算チャートの売りは計算結果の2列だけをコピペすればきれいに見やすく貼れるはずだったのに、スポナビブログがそれに追いついていないという皮肉…

 

参考までに、2016年ごろのとあるのランキング試算の表を画像で貼ります。(という名のはてなブログに画像を貼る練習です)

f:id:twosetdown:20171029132010p:plain

B列からK列を選択してコピペするだけの簡単なお仕事だったのです(本当ならば)

 

さて、はてなブログでやるとどうかな?

1 0 ジョコビッチ 14040 1200 800 ワウリンカ 0 14840
2 0 マレー 9485 × 360 0   0 9485
3 0 ワウリンカ 6260 2000 0 ジョコビッチ 45 6260
4 1 ナダル 4940 × 180 0   90 4940
5 2 錦織圭 4875 × 720 0   45 4875
6 0 ラオニッチ 4760 × 45 0   0 4760
7 -3 フェデラー 3745 0 0   0 3745
8 4 モンフィス 3545 × 720 0   0 3545
9 -1 ベルディヒ 3390 0 0   10 3390
10 0 ティエム 3295 × 180 0   180 3295
11 -2 チリッチ 2885 × 90 0   90 2885
12 -1 ツォンガ 2875 × 360 0   0 2875

 なんやて工藤!表もいじれるんかい!!!

 

失礼しました、服部平次が出てしまいました←

私は今上の表が行けることが分かったのでほっとしています。

ブログ移行する最大の悩みは、この数字情報を画像で橋渡しするのが非常に面倒なことです。文字ならコピペ一発なのに…

 文字右揃えにしたりとかやることはあるけど、まあ何せ表がうまく行ったので書きながら満面の笑み…

 

 

②小ネタが増えます

オタク関係の話題は分けましたが、単純な時事ネタや小ネタなどは増えます。スポナビブログだとかなりその辺びくびくしながら書かないといけなかったのでやめていたのですが(一応内規に「スポーツのことだけしか書けません」と書いてありました、どこまで遵守すべきなのかは難しい)、ここだと書く内容に制限がないのでそうします。

 

さっきの服部平次とかもろそれですね

せやかて工藤読みやすさも大事

 

③コメント制度について

スポナビはID制度になって以降、かなりコメント数が減ったと思っています。荒らし対策だったのは理解できますが、双方向発信ツールと思っている私にとっては結構痛い改変でした。

おそらくはてなのコメントはもう少し書きやすくなると思っています(まだ使ってないけど)

当ブログはコメント至上主義と銘打っています、以前時々やっていた議論記事などもやっていきたいので、これを機に今までROMされていた方も参加してもらえるようにしていきたいと思います。

ルールですが

・個人が識別できるハンドルネームを持つこと(「名無し」「通りすがり」などは不可、またテニス選手の名前のみも不可)

これだけです。あとは皆さんの良識に委ねています。

テニス同様フェアプレーの精神を忘れずにお願いいたします。

 

④趣味ブログは別です

一度7月に趣味用裏ブログを立ち上げましたが、そっちははてな日記で続いていきます。ある意味本気を出したいと思っています。

ツイッターのフォロワーが減ることも覚悟して宣伝してきましたが、それだけ重要なものという認識で、こちらも不定期にやっていきます。

このブログ http://twosetdown.hatenablog.com/

趣味用ブログ http://twosetdown.hatenadiary.jp/

一応メインをblog、趣味をdiary(日記)というURLにしたので、あとタイトルも変えてるので間違えて見る人は減るはず…

 

とりあえずこんなところです。思いついたら追記するかもしれません。

ここが私の墓場(スポナビブログ終了に際して一言) その1

先ほど、ブログ終了のお知らせを耳にして、慌ててこの更新画面を久しぶりに開けました。

正直、まだ気持ちが整理できていません。

ここ2年ほどは自分の力のなさのため、そして事情により更新頻度が大きく落ちていました。

前身のブログから通算して4年以上、私の人生の転換点になった存在がここでの活動でした。

私というよりはここ4年でテニスを取り巻く環境が大きく変わり、その中で偶然にもあの錦織フィーバーの前からやっていたブログだったということが、私をここまで押し上げてきたと思っています。

私は何もしていません。たまたま運がよかっただけです。

ここでの活動では多くのことを学ぶことができました。

不特定多数に文章を伝えることの難しさや、対人関係をどうしていくかなど、インターネット社会の怖さとも向き合いました。

その結果いいことばかりでもなく、もしかしたらブログを書いていたことがここ数年の体調不良に影響しているのでは?と疑う時期もありました(現在のところ、結果的には違ったのかなと判断しています。病状などについてはまた別所でアナウンスします)。

私のやりたかったことは、たぶんほとんどできたと思っています。

4年前、スポーツナビのネットニュースを見ていた時、ふと飛び込んできた「無料でスポーツナビ+ブログをはじめよう!」という文字。

あそこでクリックしていなかったら、今の私はなかった。

あの時なぜクリックしたのか?その答えはtwo-set-downとして戻ってきた最初にちゃんと書いていました。

≪「と同時にツイッターを始めとした様々な反応を通じて、今まで自分がやってきたことの大きな影響を再確認し、ブログをやってきてよかったと思いました。

伝えられることは伝えられた、私のブログによってテニスのおもしろさに気づけた方もいらっしゃったかと思います。

間違った報道をここで訂正することもでき、正しい認識に繋げられたかと思います。」≫

私がやりたかったことは、

①面白いことを「面白い!」と伝えること

②その仲間を増やすこと

③昨今の報道姿勢に鋭いメスを入れ、様々な謎や疑問を徹底的に究明すること←分かる人は笑うところです

この3つでした。

幼少期、私はそこそこ学校にも友人がいましたが、学校で会っても話す話題は前日のバラエティ番組。スポーツの話題なんてなかった。

阪神ファンはいたけれども、ほかのスポーツとなると誰とも話せない。

家に帰ってもスポーツ中継があればスポーツ中継を見ていた私にとって、それはとても残念なことでした。

自己完結していた趣味だったのが、ここの活動を通じて、多くのテニスファンと出会うことができました。

つうといえばかあ、間違えたラインジャッジにはコレクションが返ってくる、そんな空間に自分の身を置けることが何よりも嬉しかった。

そして、2015年後半以降、自分がそれに応えられなくなり、同時にこのころからスポナビブログ全体も少しずつしぼんでいったように感じていました。

私がスポナビブログのトップを飾るようになった時期に、「プロ野球死亡遊戯」の中溝さんがプロライターになり更新頻度が大きく落ち、その後私がスポナビブログ全体を盛り上げていくんだ!みたいなことを思っている時期もありました。そういえばこの頃にTENNIS LOVERSさんもいなくなってしまったんですよね…

孤独に引っ張っていく覚悟を決めつつ、自分の人生とも向き合わなければいけない中で私もいろいろと考えました。詳細は長くなるので次の記事に回します。

その結果、私は自分の人生を優先することにしました。私生活を大事にして、ブログの更新頻度を大幅に落としました。そしてもう一つ。

一度は物書きで一生食ってもいいかなって、そう思ったんですけど、諦めてしまったんです。

時々このことは頭にふつふつと沸いてきます。先々週も全く別の理由で思い返しました。そして今日も。

育ててもらったこの場所がなくなってしまうこと。

悔しい。もっとできたんじゃないか。そう思います。

だから私は残り3か月、まずここで、恩返しがしたい。

ツイッターで思いっきり年内休止を宣言したばかりですが撤回します。

自分の人生を変えてくれたこの場所で、もう一度、「好きなこと」を「好きだ」と伝えます。

ここではあと少しばかりになってしまいますが、引き続きお付き合いください。

ジョコビッチ、今シーズン残りすべての大会を欠場

こんばんは。

後ろ向きな記事を書いたところ多数のコメントをいただきました。

少し書き損ねてしまったことがあったのでコメントで補足しました。

あと、これは認めないといけないのですが、私の文章力はたぶん以前に比べて落ちていると思います。

テニスを見てすぐに文章にアウトプットするということを続けていた日常が消えてしまったことは、思った以上に自分に影響を与えているなと感じます。

多方面で言っていますが、しばらくはリハビリ期間になると思います。

エンジンがかかるまで、少し時間をください。

昨日夜に大きなニュースが飛び込んできました。

ここのところの状態を見て、さらに公式発表を大掛かりに行うことからこの発表を予想されていた人は多かったと思いますが、ジョコビッチが今シーズンの残り大会をすべて欠場し、ひじの治療に充てることを発表しました。

ジョコビッチ公式サイト

ATP公式

ジョコビッチのコメントによれば、ひじの痛みにより十分にいいプレーをすることができず、医師の間での見解は、特に手術はせずにひじを休めることが有効な回復手段で、そのために休養に入るとのことです。

非常にショッキングなニュースですが、2016年以降のジョコビッチを振り返ってみるとこの決定は妥当な結果と言えると思います。

また、ツイッターからの拾い物ですが、このような判断に至った理由として、けがが悪化した初期の頃(16年WB直後)は五輪が控えていたため、休む決断ができなかったという趣旨の発言をしたそうです。

Novak: "When I rewind the film, maybe I should have paused last year after Wimbledon, but I couldn't make that decision in an Olympic year."— Ana Mitrić (@ana_mitric) 2017年7月26日

ナダルも全仏途中棄権後五輪に間に合わせるために復帰しましたが、その時の試合過多がのちに与えた影響は少なからずあったと思います。

もし2016年が五輪イヤーでなかったら?たらればはよくないことは承知ですが、ふとそんなことを考えてしまいます。

8年ぶりのトップ3陥落、そして来週10年ぶりにトップ4陥落となるジョコビッチですが、昨年のフェデラー同様このあとランキングは大きく落ち込み、トップ10からも陥落、13~15位付近でシーズンを終え、全豪(もしくはその前哨戦)あたりから復帰になる見通しです。

来シーズン明けからの復活劇を期待する声は大きいですし、十分その可能性はあると思います。

ただ、現状ひじを休めることでしか回復できない状況なので、復帰後どんな感じになるのかが想像できないというのも本音です。

こればかりは、来年になるまでわからないというところでしょう。

ランキングのほうでは、レースランキングに大きな影響が出そうです。暫定7位のジョコビッチが実質的にロンドン争いから脱落したことで、現在暫定9位のディミトロフまでがロンドン圏内になりました。

残りGS1つ、マスターズ4つ残っており、ポイント数から見ても誰かが異様に抜け出さない限りは、おそらくパリまで5~6人で競る形になるのではと予想されます。

我々テニスファンは信じるしかありません。

大けがから何度もカムバックしてきたBIG4。今回のジョコビッチもそうあってほしいものです。

伝説の瞬間と、差し掛かる焦燥感(その2)

珍しく内容を分割しました。

色々と試みているうちの一環です。

今シーズンはフェデラーナダルの2強状態というのがトレンドになっています。

主要大会は唯一ズベレフがローマで優勝しただけで、これも様々な要素が絡んでの優勝。この理由については後述します。

ではなぜこうなってしまったか?それを考えてみましょう。

この手の議論で最近よく聞く意見として、「長期的に休むことによって蓄積疲労が取れる」があります。

そして錦織に限らず多くの選手に対して休んだらどうだろうという意見を聞きます。

私はこの類の意見には一部賛同しますが、本質的な部分では同意できないというのが正直なところです。

少しフェデラーナダルの復帰前、復帰後の状況を見てみましょう。

まず、フェデラーは16年全豪後にひざを痛めて2月シリーズを欠場。その後何度か大会に出たもののフットワークはとてもいい状態とは言えず、ウィンブルドン準決勝で転倒してしまい、その後のプレーは痛々しいものでした。

そして半年間じっくりとひざや体の治療に充て、17年1月のホップマンカップで復帰。相性のいいガスケに圧倒したかと思えば、その後はベルディヒ→錦織→ズベレフ(兄)→ワウリンカ→ナダルに5連勝しての圧巻の全豪優勝。そして今シーズン未だ2敗、圧倒的な成績で勝っています。

そして、全豪後にけがをする前、フェデラーのランキングは3位でした。

次にナダルですが、ナダルは15年終盤戦を盲腸の手術で欠場。復帰後は悪くない成績で進行していたものの、クレーシーズンで手首痛に苦しみ、一番大切な大会である全仏を途中棄権。五輪で復帰するものの試合過多がたたり、シーズン終盤戦を治療に充てるために欠場。

そして、16年全仏前(ローマ後)、ナダルのランキングは5位、レースランキングは3位でした。(ランキングが低いのは、15年終盤に欠場あったためというのが理由の一つでしょう)

3位という数字がポイントで、これらのランキングの時に常に上にいたのがジョコビッチ、マレーでした。

フェデラーナダルが復帰した17年、この二人は信じられない失速状態に陥ってしまい、代わりにフェデラーナダルが2強状態。

もしジョコビッチ、マレーが去年の状態であれば今年はBIG4が単純に4強状態だったかもしれません。

何が言いたいかと言えば、フェデラーナダルもけがからの復帰をしたに過ぎず、その結果、けがをする前のBIG4の状態に戻っただけなのです。

休んだから「元の状態よりもはるかによくなる」ということではないのです。

過去のBIG4の復帰事例を見ても、基本的にはBIG4がほかの選手より優れたテニスをするために驚異的なランキング上昇が起きているだけで、構造としては同じものが続いています。

つまり、これはほかの選手にも言えることで、状態が普通以上のBIG4と互角のテニスをできる選手がいない以上、あくまでその選手のキャリアハイ状態までは戻ることはできても、その上に到達することは全く別の問題なのです。

伝説の時代と言えるBIG4時代、しかしその時代に引導を渡せる選手は今のところ見当たらないというのが現状です。

そして、今後このまま行くと男子プロテニスはどうなるのか。

今のままでは、強いテニスでツアーを席捲できる選手がいない冬の時代が来てもおかしくありません。

新時代を統べる者としてズベレフを挙げる声は増えてきていますが、まだ彼はGSのQFにも進めていません。

私はやはり現行のATPのツアーシステム、さらに5セットマッチ7試合の特殊性からやはりGSで勝てない選手は厳しいという意見を持っています。

まだ20歳のズベレフですのでもちろんこの先はもっと勝ち上がるとは思いますが、現状ではまだ大きな期待ができないというのは本音です。

そのほか本来であればキャリアのピークを迎えているべき「YOUNG GUNS」世代もピリッとしません。

14年に大きな波を起こしてから3年、彼らはいまだ30代に突入したBIG4のレベルに到達していません。

2年前にTENNIS LOVERSさんも似たようなことを言っていました。

あの当時はフェデラージョコビッチが決勝でした。しかし今年はジョコビッチ、マレーが未だGSの決勝なし。二人合わせて準決勝1回という状況で、全仏ではワウリンカ、ウィンブルドンではチリッチが決勝に行きました。

二人ともGS優勝経験者、そしてそれぞれのサーフェスに合った選手。

そこまでの前哨戦を見ても、最もBIG4以外で対抗できる選手の一人でしたが結果はどちらも圧倒的大差をつけられての完敗。

あの当時よりもBIG4の支配力は落ちていると感じます。

4人いつもツアーにいて、たまに1人がけがなどの理由で離脱していた時代から、2人しかいないような時代に向かいつつある今でも、その最後の一太刀が出ない。

2年前よりも、状況は悪化していると感じます。

誰が立ち向かっても越えられない。

そしてBIG4自身のプレーレベルの低下によって混沌としたとき…

その時のATPツアーは、果たして面白いのでしょうか?

ウィンブルドンを終わって今のテニス界に思うのは、まさに激闘を終え芝が禿げた後の荒れ地。

まさにそんな感じです。

これから新しい芝が生え、新しい物語は生まれるのか。

生まれるはずなんですが、不安でなりません。