two-set-down新章

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スポーツナビブログ「とらきちの悠々自適生活」 「two-set-down」に続く3代目のブログ。two-set-downのブログの記事の置き場も兼ねる。

水曜日試合開始前のデ杯降格/残留条件について

こんばんは。

19時から運命の一戦、デ杯日本×セルビアが始まります。

Twitterでは軽く紹介しましたが、日本は早くも予選最終戦。結果次第ではまだ総合17位18位になり、降格の可能性も残っています。昨日の激闘と粘りでかなり条件は軽くなりましたが、前日の疲労と、特にダブルス陣の精神的なショックからの回復が求められます。簡単ではないです。

今回のデ杯は短期決戦、カード頭で想定以上の結果を出したわけですから、この調子で行ってほしい。実際頭で勢いに乗れなかったイタリアやクロアチアは大変なことになっています。

 

フランス戦に負けた今、日本チームは基本

①A組2位→総合7位8位通過の決勝トーナメント進出

②A組2位か3位→総合16位以上で終了、2月の次年度予選へ回る

③A組3位→総合17位18位になり、2020年度はアジアゾーン落ち(2020年11月大会に出れない)

の3つの選択肢があります。

なお、セルビアがフランスに勝った場合チーム成績1勝1敗で3チームが並び、日本が3すくみでA組1位になる可能性もありますが、可能性が出たときに再度議論します。確率は低いと思ってください(おそらくジョコビッチに勝たないと無理…)

 

まあそもそも、この記事を書いている段階では予選全18タイ中9タイしか終わってないんだから、色々分からなくても仕方ないんですが、そんなこと言っていると明日の朝には15/18が終わっているので、ある程度この段階で正確に議論しておく必要があります。

 

上の成績にも下の成績にも左右される7位8位なんて机上の空論もいいところなので、ここでは17位と18位の可能性についてのみ議論します。

 

まず、前提として、早朝の試合でコロンビアのタイ0勝2敗が確定しました。さらに、0勝1敗同士のイタリアとアメリカの試合が組まれているため、必ず2敗のチームは2つ以上存在することが確定しています。したがって、この段階で1勝しているチームは全て残留が確定しています。

この論法で行くと、残っているのはまだ試合を消化していない3チームも含めて計10チームです。

デ杯の順位付けは

①タイの勝敗
②ラバーの勝率=ラバーの勝敗
③セット率
④ゲーム率

の順番で決まります(これまでの記事参照)。

①は2敗で決まりましたから、次に争点になるのは②です。

以下、該当10チームの①~④についてまとめた表を示します。(国名は五輪コード3文字で表記)

 

f:id:twosetdown:20191120191353p:plain

 

表は負け数が多い順、ラバー率が悪い順、セット率が悪い順と、表の上の方が危険水域にあることを表しています。

表でもわかる通り、先に2敗が確定したコロンビアは厳しい。私の見立てでは、これから2敗になる国がいくつも出てきますが、それでも助かったかどうかは本当に微妙と言わざるを得ません。早朝のダブルスで4MPありながら落として、ラバー勝敗1-5になった影響がここで出てきています。

私の大会前推測でも、これくらいの成績がちょうどボーダーで、16位か17位の成績になりそうだと見積もっていました。勝っていれば14位くらいになっている計算なので、相当違う。

他国も、現実的にこのコロンビアの成績がターゲットになります。では検証していきましょう。

 

現在のところ、18位になりそうな最も悪い成績を叩くケースがあるのは、ラバー0-6になる可能性があるチリ、クロアチアセルビア、ドイツ、イギリスです。ただすでに1つタイを終えているチリとクロアチアが特に可能性高い。

特にチリは全試合ストレート負けだったため、セット率でも後手を踏む可能性が高いです。その相手はドイツです(後述)。

クロアチアは1セットこそ取っているものの、次の相手がロシアに勝ったスペイン

スペインは3すくみになると敗退する可能性も残っているため、第1ラバーから全力できます。現実的には1位通過が欲しいので、ラバー2-0になるまでは少なくともガチです。ナダルが一切手を抜いてくれません。

そのため、ここからタイを取るのは正直至難の業。よくてラバー1-5、悪いと0-6になります。0-6になれば、95%以上の確率で降格です。

ではチリはどうなのか?というと、意外と未知数です。挽回チャンスあり。
というのも、相手のドイツはシュトルフとコールシュライバー。名前だけ聞くと怖いですが、紙面上のランキングで言えばチリがシングルスで2連勝できるのです。

このチリとドイツを巻き込んだC組の展開のキャスティングボードを握っているのは、なんとアルゼンチンです。

具体的に書くと、今日行われるアルゼンチン×ドイツでアルゼンチンが再び3タテすると(可能性そこそこあり)、ラバー0-3同士のドイツとチリが明日潰しあいになります。
こうなると、どちらかは負けるわけですからラバー1-5より悪くなる国が必ず1つできます。

ドイツはシングルスランクの紙面上ではシングルス2敗が決定的。試合巧者のコールシュライバーも今年は精彩を欠いていて、ここで2つ落とすと一気に降格ラインへ。ダブルスは今期大躍進のクラビーツとミースなのですが、デ杯デビュー戦でこれは荷が重すぎる。NAFでも予選敗退してますし、かなり心配です。

逆にドイツがここで勝つようだとチリは絶体絶命。チリは自身が完敗したアルゼンチンに勝ったドイツを迎え撃ち、できればタイで勝たないとラバー1-5+セット率悪いので降格の可能性が極めて高くなります。

降格争いはC組に注目せよ

今日のキーワードです。覚えて帰りましょう。

 

次に現在ラバー1-2のチームについてですが、日本に大きく関係するのは今日試合があるオランダ
オランダはラバー1-2の中で、最もセット率が悪いです。
このオランダが、もし今日の試合でラバー0-3をやってしまうと、ラバー1-5+セット率悪いで最終成績が確定。他のラバー1-2の国にとっては、自分が3タテされてもオランダが絶対に下に行くので、大きな安心材料になります。

 

というわけで、日本の残留に絞った今日の対戦カードとその見通しについてTwitterより詳細にまとめます。

セルビアに勝利の場合

タイ1勝で残留です。条件次第で7位8位あり。それは他の試合の結果待ち。

セルビアにラバー1-2の場合

日本の成績はラバー2-4+セット率いい。
・コロンビアより上が確定。
A.オランダがイギリスに敗れた場合、良くてもラバー2-4で、セット率ではほぼ確実に勝てるのでオランダの上が確定。
B.アルゼンチンがドイツを3タテした場合、ドイツかチリがラバー1-5になる(先述)ので、その国より上になるのが確定。

AかBが1つ起きると、2ヶ国下になるので、日本の残留が確定。

セルビアにラバー0-3+1セット取った場合

現在コロンビアはセット数4-11。日本の試合前は3-4。3連敗ということは6セット落とすので3-10がまず確定。したがって、コロンビアをセット率で上回るためにはどこかで1セット必要で、4-10、5-10になればOK。ここがコロンビアとの順位決めのボーダー。

S2とダブルスでどっちもストレート負けは考えにくいが、最悪を回避するボーダーは観戦者側も知っておきたい。できればS2(第1試合)で17位以上を確定させたいのが本音。

そのあとは、

・オランダがイギリスに3連敗

・アルゼンチンがドイツに3連勝し、ドイツのセット率次第

のどちらかが起きればこの段階で残留確定。決まらなければ午後のセッション以降に持ち越し。

 

まあ、勝てばこういう話は全部なくなるわけですが。

実況では他の会場の試合もフォローしながら、日本残留/7位8位に向けた状況を展望していきます。それでは。

2019 デ杯決勝ラウンド解説

こんばんは。

大興奮だった今年の最終戦の余韻も冷めやらないところですが、早くも今日からデ杯決勝ラウンドがスタートです
TSDといえばデ杯(自称)、今回もきっちり追っていきたいと思います。

今年から新ルールでのデ杯ということで、思わぬ波乱も起きそうです。またホーム&アウェー方式ではなくなったことによる会場の空気の変化はどうか?選手側のやる気はどうか?など未知数の要素がたくさんあります。

宗教上WOWOWに入っていないので、観戦どうしようか悩んでいますが、どこかで実況もしたいと思っています。

 

さてみなさんが気になっているのがその新ルールと細かい展開予想だと思います。

ルールについては2月の抽選時にもまとめてありますので、そちらの記事も併せてご覧ください。

twosetdown.hatenablog.com

 

とはいえ読み返すのも面倒だと思うので、要点をかいつまんでこちらでも紹介します。

23ページ  21. Finals Week 、57ページ 59. Finals Weekからが今週1週間にまつわる各種ルールです。

 

・3ヶ国ずつ6つのグループに分けて、グループ内総当たりで、単2複1の3試合2本先取のタイを行う

・試合はシングルス1→シングルス2→ダブルスの順で行い、原則全ての試合を完結させる(後述するラバー勝率で有利不利が出ないようにするため

・試合は3セットマッチ、ダブルスはアドバンテージあり

・1チームは3~5人、またはプレイングマネージャー+2~4人(ルールブック38.2)

今回は4人のチームの中にプレイングマネージャーと特に明記された監督はいないので、「代打オレ」はなさそうです。

・単複の連闘はあり

1チーム5人になってどこの国もダブルス専門選手を入れてきているので、連闘しなくても特に問題はないです。一昔前のチェコならベルディヒ・ステパネク方式だったのでしょうか*1

・シングルスの組み合わせは、選ばれた2名のうちランキングの高い方同士、低い方同士が対戦

2番手にプレッシャーがかかりやすいのは従来通りです。

・QF進出チームは各組1位+残ったチームの中で比較し、成績の良かった2チーム、この8チームでトーナメント(組み合わせは決まっている)

・成績順に並べて、QF敗退国も含めた5~16位が2020年2月の予選ラウンドに回り、17位と18位は2020年ゾーングループに降格(2月の予選ラウンドを戦えない)

・順位を決める条件は上から順に

①タイの勝利数
②ラバーの勝率
③セットの勝率
④ゲームの勝率
⑤それでも並んだ場合、チームランキングが上の国

というものです。

では総合7位、8位と17位、18位になりそうなチームはどんな成績なのか?を検討していきます。(前回の記事と同じ内容です)

デ杯グループステージは3チームでの争いとなるため

①2勝0敗、1勝1敗、0勝2敗の3チーム
②1勝1敗で3チーム並ぶ

この2つしかありません。

まず総合7位8位を考えると、2勝0敗のチームがグループで2つ以上発生しないため、2勝すればグループ1位(当たり前ですね)、1勝した場合7位8位で拾われる可能性が出てきます。つまり、1勝1敗のグループ2位のチームが総合7位8位の可能性を残します

タイの勝利数は同じですから、ラバーの勝率が7位8位の条件決めになりそうで、ラバー3-0でタイを勝ち、ラバー1-2で負けるような国がこれにあてはまりそうです

 

次に17位18位を考えると、グループ3位のチームは①のケースで0勝、②のケースで1勝です。②のケースはいわゆる3すくみですが、これが6組中5組以上で起きるとは考えにくく、現実的には①の0勝の国の中で成績の悪い2ヶ国が落ちるというのが結果になりそうです。

したがって、タイを1つ取ることができれば自動降格は逃れられる公算が高くなります。

仮にタイ0勝でも、そのような国が3ヶ国以上いればともにラバー1-2で負けるような比較的「粘った」国は助かる可能性があります。

 

つまり結論としては、見えているタイの勝敗は大事だけど、ラバー、セット、こういったところ一つ一つを粘る必要があり、勝つなら大差で勝つ。どちらのスタンスでも1ポイントたりとも油断できるポイントはないということが言えます。

 

というわけで、メンバーが確定したので確定版のドロー解説です。

 

A組

フランス(モンフィス、ペール、ツォンガ、エルベール、マウー、監督グロージャン

セルビアジョコビッチ、ラジョビッチ、クライノビッチ、トロイツキ、ティプサレビッチ、監督ジモニッチ)

日本(西岡、内山、杉田、ダニエル、マクラクラン、監督岩渕)

 

大変厳しいブロックと言えるでしょう。

日本は錦織を欠き、それ以外はベストメンバーです。西岡のyoutubeによると、内山の単複連闘が示唆されているようですが、それだとかなりプレッシャーが大きく、2日で4試合することからどこかでダニエル杉田を使うほうがいいと個人的には思います。

とはいえ、西岡を除けば今一番シングルスで調子いいのは内山なのは間違いないので、悩ましいところです…

特に日本残留の肝はダブルス。内山/マクラクランの2017東京優勝ペアは強い。しかし、NAF優勝のエルベール/マウーペアという最悪の相手との激突。対フランスはかなりの高確率でタイ敗戦が予想される中、どこかで1勝をもぎ取れるか。このラバースコアを1-2にできれば、セルビアにストレート負けしない限り残留ではないかと個人的には思っています。

最初から残留狙いで行くのは精神上よくないとは思いますが、それほど厳しい相手です。降格すると2020年11月大会に出れなくなるので、初年度から正念場です。

セルビアジョコビッチ頼み。まずそこで1勝をもぎ取り、どこかでもう1勝が必要。フランス相手には相手の自滅待ちになってしまうか。日本戦はシングルス2かダブルスでもう1勝狙いで、確率は半分以上あると思いますが絶対優位ではない印象です。

フランスの1位抜けが堅そう。ここが紛れるようだと、とんでもないことが起きそうです。

 

 

B組

クロアチア(チョリッチ、パビッチ、メクティッチ、ドディグ、監督Krajan)

スペイン(ナダル、アグー、カレノブスタ、Fロペス、グラノジェルス、監督ブルゲラ)

ロシア(メドベデフ、ハチャノフ、ルブレフ、ドンスコイ、監督Tarpishev)

 

今大会の死の組です。

ただし、戦前予想からクロアチアのチリッチ、ロシアのメドベデフが欠場となり、後退する形になりました。

スペインはNAFで優勝したチチパスに勝ったナダルがそのまま出場予定。地の利もあり、ダブルスも揃ってる。しいて言うならデ杯苦手なアグーが不安なくらいで盤石です。1位抜け候補、さらに優勝候補筆頭でしょう。

ロシアはメドベデフ欠場ですが、ハチャノフ、ルブレフがいる。十分でしょう。ダブルスをどうするか。ハチャノフ/ルブレフはダブルスをよく組んでいて、MS準優勝の経験もあるのですが、連闘になってしまうのが少しマイナスか。対クロアチア戦をきっちり勝ち切ることが必要になります。

クロアチアは厳しい。シングルス2番手が一切期待できない状況なので、チョリッチが相手のナンバー1、トップ10相手に孤軍奮闘するか、スペシャリストを揃えたダブルスがスペイン、ロシアから勝つか。一歩間違えると昨年覇者が降格です

 

 

C組

アルゼンチン(シュワルツマン、ペリャ、Lマイヤー、ゼバジョス、監督ガウディオ)

ドイツ(シュトルフ、コールシュライバー、コプファー、クラビーツ、ミース、監督コールマン)

チリ(ガリン、ジャリー、Tabilo、Tomas Barrios Vera、Podlipnik-Castillo、監督マスー)

 

ここは意外な展開になりそうな予感。アルゼンチンがやや優勢ですが、絶対的ではない印象。今期好調のシュワルツマン、ペリャ、そしてダブルスにもマイヤーとゼバジョスを揃えていますが、会場はハードコート

ドイツはズベレフが不出場を決めており、今期精彩を欠いているコールシュライバーが2番手見通し。全仏OP優勝、今年のダブルス界に現れた新星、クラビーツとミースはデ杯デビューですが、いきなりタフなシチュエーションで結果を出せるか。デ杯適性が分からない選手にゆだねるドイツは結構危ないか?

チリはチーム力では他の2ヶ国に劣りますが、メンバー自体がデ杯大好きそうなうえに、監督がチリの英雄マスーティームを今シーズンの躍進につなげた立役者が心強くバックアップしてくれます。あと相手が隣国アルゼンチンで、否が応にも盛り上がるのもプラスですね。アップセットを起こしてなんら不思議ではないです。この組が一番3すくみになりそうな気がしています。

 

D組

ベルギー(ゴファン、コペヤンス、ダルシス、Vilegen、Gille、監督Van Herck)

オーストラリア(デミノー、キリオス、ミルマン、トンプソン、ピアース、監督ヒューイット)

コロンビア(ガラン、ヒラルド、Aゴンザレス、カバル、ファラー、監督Pゴンザレス)

 

ベルギーのミスターデ杯、ダルシスはこれが引退大会。出場するかは微妙ですが、2015年2017年準優勝時にも大活躍したベテランがチームを引き締めます。

オーストラリアは新制度には反対姿勢のものの、デ杯に対しては高いモチベーションで入ってきます。パフォーマンス次第では優勝候補の一角でしょう。キリオスがきっちり仕事を果たせるか。新ルールは1勝の重みがより大きくなり、気持ちを切らして負けることは許されません。

WG相当のグレードに初登場となったコロンビアですが、やはり相手関係が厳しいか。ヒラルドもかつての力はなくなり、シングルスでの勝利は期待しにくい。今期ダブルス世界1位のカバル/ファラー組に残留を託す形になるか。日本との残留争いになる可能性も高く、注目されます。

 

 

E組

イギリス(エバンズ、Aマレー、Jマレー、Nスクプスキ、監督スミス)

カザフスタン(ブブリク、ククシュキン、ポプコ、ネドベジョフ、ゴルベフ、監督Doskarayev)

オランダ(ハース、Griekspoor、Van de Zandschulp、クールホフ、ロジェ、監督Haarhuis)

 

本命不在で混沌としたグループです。

イギリスは2015年優勝の立役者、アンディー・マレーがここに間に合いました。アントワープを優勝し、更なる復活劇へ向けての足掛かりにしたい大会です。

兄弟ダブルスはあるのでしょうか。ただジェイミーのほかにスクプスキ兄弟の片方、ニールがいます(なぜケンは呼ばれなかったのか…)。コンビネーションが悪いと怪しそうです。

エドムンドも不在で、1位抜けどころか2敗もありうるだけに難しい戦いになりそうです。

カザフスタンはいつもデ杯補正がかかりますが、中立地開催の今回はどうか。メンバーも手薄で内容次第では降格が待っています。

オランダもメンバーが微妙。ハースのランキングが落ちていて実質ダブルス頼みですが、即席ペアのクールホフとロジェが結果を出せるか。

 

 

F組

アメリカ(フリッツ、オペルカ、クエリー、ティアフォー、ソック、監督フィッシュ)

イタリア(ベレッティーニ、フォニーニ、ソネゴ、セッピ、ボレリ、監督Barazzutti)

カナダ(シャポバロフ、アリアシム、ポスピシル、シュナー(ラオニッチのリプレース)、監督ダンセビッチ)

 

こちらも死の組。近年ベスト8に名を連ねることが多い3ヶ国の潰しあいになりました。

アメリカはイズナー不在。若手のフリッツとオペルカに託します。
ダブルスではブライアン兄弟が不在となり、かなり手落ちの状態。クエリー、ソックあたりがダブルスに出場か。わずかですが組3位になる確率が高いか。 踏ん張りどころです。

イタリアはベストメンバー。今期大躍進のベレッティーニとフォニーニの2枚看板。さらにダブルスにはフォニーニもいけますし、セッピ、ボレリが構えて盤石。ただ気になるのはベレッティーニのデ杯経験の少なさ。適性が見えないだけにエースとして責務を果たせるか。簡単ではないでしょう。

カナダはラオニッチ欠場となりましたが、シャポバロフとけがから復帰したアリアシム。活きのいい二人が出ていきます。また長らくデ杯でネスターとダブルスを組んできたポスピシルもいます。どこからでも勝てるチーム、控えのシュナーも若く、勢いに乗れば面白いチームです。

 



繰り返しになりますが、日本はかなり降格圏に近い位置にいます。ラバー1勝すら重たく、チャンスは単複合わせて6試合しかありません。また水曜日に試合が終わるので、あとから終わる降格圏チームにボーダー目標とされてしまうため、その点でも厳しいです。

現地に応援に行かれる方は残念ながら少ないと思いますが、できる限りの声援をテレビからでも送り、何とか残留することを願いたいです。

*1:ベルディヒさん、本当にお疲れさまでした!!!

閑話球題2019 ②あの頃のネクストジェネレーションファイナル 後編

さていよいよ後編です。

この記事は前編からそのまま続いているので、まだ読んでない人は前編から読むことを推奨します。

2009年、メンバーがいきなり一変します。 

 

2009

2009   pts year age
5 デルポトロ 6050 1988 21
13 チリッチ 2400 1988 21
52 コロレフ 852 1988 21
92 グルビス 555 1988 21
98 デバッカー 541 1988 21
127 リバ 435 1988 21
136 ドルゴポロフ 419 1988 21
142 マナリノ 391 1988 21
165 (ブラジル)ソウザ 312 1988 21

 

若手トピックス・デルポトロが全米OP優勝、チリッチが250を2勝してトップ20入り

いきなりGS優勝出てきちゃったよ

この年の21歳世代は1988年。デルポトロ、チリッチと、のちのGSウィナーを2人輩出していて、現在のところ最も若いGSタイトル保持者がいる世代です。

そしてこの年はリザーブまで込みですべて21歳世代。89~91世代は何をしているんだ…
なお錦織は故障で離脱。このけががなければ確実に食い込んでいたでしょう。というかこの年にproject45を達成していた?

 

 

2008

2008   pts year age
3 ジョコビッチ 4575 1987 21
4 マレー 3420 1987 21
9 デルポトロ 1875 1988 20
25 チリッチ 1125 1988 20
41 クエリー 855 1987 21
54 グルビス 719 1988 20
65 錦織 643 1989 19
66 M・ズベレフ 624 1987 21
76 フォニーニ 566 1987 21

 

※この年からランキングシステムが違うのでポイントは参考程度に見てください

若手トピックス・ジョコビッチが全豪OP優勝を含む4勝(ツアー全体3位タイ)マレーがMS2勝を含む5勝で躍進(ツアー全体2位)、デルポトロが4大会連続優勝錦織が18歳2ヶ月でツアー初優勝

なにこれ。

ここで前回の記事の2010~14年付近とメンバー、ランキングを比較してみてください。言うまでもないでしょう。
この年は1987年組が21歳世代。ジョコビッチ、マレーが若手の頃です。

とか言いながらジョコビッチとマレーでMS4勝しているうえに、ジョコビッチがGS優勝。BIG4時代の下地ができています。
さらに言うと、この年の年間1位の「あの人」は1つ上の22歳世代です。

この頃までは、21歳までの選手が当たり前のようにGS優勝争い、最終戦メンバーに名を連ねるのが常識でした。

このそうそうたるメンバーの中に19歳になっていない錦織が食い込んできているのだから、期待が集まるのは当然ですね。私も当時はすごさを認識できていなかった…

 

2007

2007   pts year age
2 ナダル 5385 1986 21
3 ジョコビッチ 4470 1987 20
12 マレー 1705 1987 20
13 ガスケ 1680 1986 21
37 モンフィス 747 1986 21
51 デルポトロ 654 1988 19
53 グルビス 648 1988 19
62 クエリー 605 1987 20
74 チリッチ 533 1988 19

 

若手トピックス・ナダルが全仏3連覇を含む6勝ジョコビッチがMS2勝で大躍進、マレーがトップ10入り

もうこの8人とリザーブのチリッチがGSQFのメンバーだよ(フェデラーが欠場として)と言われても何の驚きもないメンバー。 そして21歳世代のナダルはこの時点で全仏3連覇。なんなんだ本当…

注目したいのはやはり世代2番手、3番手付近に位置する選手たちもこの後順調に上がってくること。世代全体としての層の厚さと、この頃のテニス界の雰囲気を感じ取ることができます。なお秋のナルバンディアンが最強
↑知らない人は調べてみてください

 

 

2006

2006   pts year age
2 ナダル 4270 1986 20
10 ベルディヒ 2080 1985 21
12 バグダディス 1896 1985 21
16 ジョコビッチ 1465 1987 19
19 マレー 1310 1987 19
20 ガスケ 1290 1986 20
29 ワウリンカ 958 1985 21
36 アルマグロ 895 1985 21
46 モンフィス 790 1986 20

 

若手トピックス・ナダルが全仏連覇、ジョコビッチ、マレー、バグダディス、ワウリンカ、アルマグロがツアー初優勝

公式が紹介した年。メンバー、そのランキング、若さ、どれをとっても完璧な構成。のちのテニス界を引っ張っていく名手たちです。
この年はまだジョコマレがツアー初優勝というような年です。意外に思われたかもしれませんがそれもそのはず、この年はフェデラー無双。12タイトル、4準優勝とやりたい放題。出れば優勝という感じで、92勝5敗はテニスの歴史に燦然と輝くとんでもない数字です。このフェデラーに対抗できたのはクレーのナダルのみ。モンテカルロ、ローマ、全仏で3度土をつけました。

なお、この時のナダルは全仏で20歳になったばかり。 19歳のうちに全盛期フェデラーを何度も決勝で倒しているのです…

書いてて訳が分からなくなってきました。普通に10代優勝しているジョコマレすごいんですよ。順調に成長してます(それは上の表を見ても明らかでしょう)。ただナダルが異次元なだけです。

 

 

2005

2005   pts year age
2 ナダル 4940 1986 19
16 ガスケ 1530 1986 19
22 アンチッチ 1360 1984 21
31 モンフィス 1029 1986 19
50 ベルディヒ 725 1985 20
55 バグダディス 672 1985 20
58 ワウリンカ 636 1985 20
62 ソダーリン 625 1984 21
67 マレー 587 1987 18

 

若手トピックス・ナダルが全仏初出場で初優勝。19歳0ヶ月。ガスケがMS準優勝、ツアー初優勝

ナダルが際立ちますが、ガスケもすごい。ハンブルグMSで決勝に進み、フェデラーに敗れています。まだ19歳になる前です。ガスケはジュニア時代ナダルより評価高かったというのも頷けます。

この年にマレーとジョコビッチが本格的にツアー参戦。1年であっさりトップ100に入ってきています。まだ17→18のシーズンですからね… これができる今の若手いますかね?

 

  

2004

2004   pts year age
30 アンチッチ 1065 1984 20
34 マイヤー 957 1983 21
35 ベルダスコ 953 1983 21
39 ベルディヒ 898 1985 19
42 ソダーリン 860 1984 20
47 アンドレーエフ 781 1983 21
48 ナダル 775 1986 18
70 ミュラー 580 1983 21
73 モナコ 543 1984 20

 

若手トピックス・ナダルが18歳2ヶ月でツアー初優勝、ベルディヒ、ソダーリンがツアー初優勝

最年長が83年生まれ。ナダルから世代が離れてきて、少しずつニューボールズ世代の匂いがしてきました。

若干世代移行年の傾向があり谷間になっています。

 

  

2003

2003   pts year age
2 ロディック 4235 1982 21
4 コリア 3175 1982 21
9 ナルバンディアン 1995 1982 21
21 ロブレド 1255 1982 21
29 ジネプリ 1100 1982 21
44 ユージニー 875 1982 21
49 ナダル 781 1986 17
61 ソダーリン 586 1984 19
63 アンチッチ 570 1984 19

 

若手トピックス・ロディックが全米OP優勝・世界1位に、コリアがハンブルグMS優勝

New Balls, Please 

ニューボールズ世代の覇権争いの時代に入ってきました。
この年フェデラーが最初のGSを取ります。一方前年1位のヒューイットは一気にランキングを落とし、代わって上がったのが全米OPを優勝したロディック。今のところアメリカ人選手最後の男子シングルス1位です。 アメリカテニスの凋落が始まる寸前の頃ですね…

一応21歳以下で区切るとこんな感じですが、フェデラーがいたりフェレーロがいたりとほとんど似た年齢のメンバーで上位が占められていて、33歳アガシが一人孤独に気を吐いているような構成になっています。

 

ところでこの「ナダル」って人はいつまでいるんですか…5年連続で名前を連ねているのはナダルとズベレフだけです。ズベレフは上の世代が不甲斐ないのもありますが、ナダルはニューボールズ世代に割って入って普通にトップ50にいるんですよね。訳が分からない…

 

 

2002

2002   pts year age
1 ヒューイット 4240 1981 21
8 フェデラー 2170 1981 21
12 ロディック 1925 1982 20
13 ナルバンディアン 1817 1982 20
31 ロブレド 1020 1982 20
34 ユージニー 995 1982 20
36 マシュー 952 1982 20
39 アカスソ 868 1982 20
42 ニエミネン 821 1981 21

 

若手トピックス・ヒューイットがWB優勝、最終戦優勝、世界1位を1年間キープ、フェデラーハンブルグMS優勝

この年は解説が難しく、早熟の天才ヒューイットが1位こそ守ったものの、GSは1勝。ヨハンソン、コスタ、さらに引退大会のサンプラスに全米を取られるなど、まだまだ混迷を極めていた時期です。
ヒューイットは16歳10ヶ月でツアー初優勝(!)すると、この前年に1位に到達。 

当時のランキングを見ると、2600~2100pの間に3~10位がひしめく大混戦。そんな中、要所を取ったヒューイットが一つ抜けている、そんな感じでした。

 

 

2001

2001   pts year age
3 ヒューイット 3985 1981 20
5 フェレーロ 2990 1980 21
7 サフィン 2670 1980 21
13 フェデラー 1745 1981 20
16 ロディック 1662 1982 19
32 ロブレド 1090 1982 19
37 マリッセ 992 1980 21
39 コリア 980 1982 19
46 ビンチグエラ 855 1981 20

 

若手トピックス・サフィンが1位を経験、ヒューイットが最終戦優勝、世界1位に、コリア、フェデラー、ロブレドがツアー初優勝、フェデラーがWBでサンプラスを破る

ニューボールズ世代の若いころの実績が並んでいます。もう当たり前のように最終戦に進んでいますね。 

サフィンのこういう成績を見るたびに、本気でやっていたらどうだったのかなと思います(当時「本気を出せば世界一強い」とよく言われていた)

あと、フェデラーの年齢とその成績を見ていくと、決して世代先頭ではなく、どちらかというと遅咲きな感じですよね。そこからGS20回勝つとはこの時誰が思ったのだろうか… ※当時はサンプラスの14勝を超えるのは不可能、不滅の記録とか言われていました

 

 

2000

2000   pts year age
2 サフィン 3530 1980 20
6 ヒューイット 2635 1981 19
13 フェレーロ 1655 1980 20
24 フェデラー 1135 1981 19
56 ビンチグエラ 730 1981 19
60 パスカル 665 1979 21
61 チェラ 647 1979 21
66 ロクス 596 1981 19
75 マスー 536 1979 21

 

若手トピックス・サフィンが全米OP優勝、ツアー最多勝(7勝)、1位経験(2週間)

この頃はランキングも低く、ニューボールズ世代が今のNextgenの立ち位置に近い時期です。

一応78年生まれからがニューボールズ世代っぽいです。

78 ハース、ステパネク(遅咲き)、グロージャン
79 ルビチッチ、ブレーク、チェラ、マスー
80 フェレーロ、サフィン 、ゴンザレス
81 フェデラー、ヒューイット、ダビデンコ(遅咲き)
82 ロディックフェレール(遅咲き)、ナルバンディアン、コリア、ユージニー、ロブレド

書いてて懐かしい…
私がテニスを始めて見たのが03年のウィンブルドンなので、NB世代全盛期なんですよね。いやー懐かしい。

2000年当時は30歳に差し掛かるアガシサンプラスが依然トップを走るも少し陰りが見え、その下のグループも25歳前後のヘンマン、クエルテン、ノーマン、カフェルニコフらがいる感じで世代交代が待たれる構図でした。

まあ今のテニス界は30~35歳に思いっきり牛耳られてますけどね!!!
そういう意味では結構今の構図に似ているのかも。ちょっと年齢差ありすぎるけど。

 

~統計分析~

 

年別最上位ランキングの推移

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いや、2010年が図を見づらくしてる…

2010年を省きました。

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この絵に描いたような谷間感

はい、2010年代前半はトップ10に割って入る若手が不在だったのがよくわかりますね。

 

次は層の厚さを見ていきましょう。ボーダーに相当する8番手選手のランキングです。これを見れば、その年代の選手全体の層の厚さが分かるはずです。

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いやさっきよりはっきりしてるし!ナダルのような天才をファクターに乗せないようにした結果、むしろ偽りようのない世代間の差がくっきり出るという皮肉…

ニューボールズ時代から、ボーダーは40~70位くらいで安定していました。40位まで釣り上がっている年はニューボールズ若手大躍進の時期と、先述のTTV公式が紹介した06年です(BIG4のうち3人そろい踏み)。その後は大きく凹んでいます。

しかしです、グラフの最後まで見るとここ数年のボーダーは飛躍的に回復。2019年はあの2006年以来で最も高いランクがボーダーになりました。ニューボールズ時代の平均水準まで戻ってきているのです。

こうなっている原因は現nextgen世代のタレント性だけではなく上の世代の不甲斐なさによるものもあるとは思いますが、それでも現nextgen世代には今度こそBIG4時代に引導を渡す世代になってくれそうだという期待感が出てきました。

 

ここで紹介した解析はほんの一部の手法です。他にも国籍とか生まれ年ごとの比較とか、たくさんできるのですが、それは読者自身の発想や考えに任せたいと思います。これはいくらでも咀嚼して料理できるいい素材です。このシリーズでは、誤解を与えないように私もいろんな意見やデータの切り取り方を提示しますが、それだけがすべてではないと思っています。

何か思いついたらコメント欄やツイッターで気軽に聞いてください。管理人のやる気があったら解析します(管理人はデータをまとめていたら休日が終わって、もう疲れたらしいです。グラフの図が全然見栄え良くないのもそれでです、そんなことにこだわってる気力がない)

 

いや、Young Guns世代、確かに時代こそ作れなかったけど、最後に一発でかいの上げとこうよ!!!

終わりです。

閑話球題2019 ①あの頃のネクストジェネレーションファイナル 前編

こんにちは。

2019年も色々ありましたがテニスシーズンもあと少し。
錦織はシーズン終了を発表し、あまり観戦に身が入っていない人もいるかもしれません。

 

錦織ファン達は不安よな。

TSD 動きます。

 

という(ちょい古めの)時事ネタを使いたかっただけなのですが、TSD、本当に動いています。

 

最近ananに投稿しましたが、他にも本当はWB後にNumberwebに1本出せるように進めていました。が、十分にデータを集めて自分の中で議論し、ゴーサインを出してから出そうと思っていたら、時間が取れずに先延ばしにしてしまい、機を逸して自分でボツにしました。

全米も上げれるはずだったのが、台風15号の停電によって電子機器にアクセスできなくなり、こちらも機を逃す結果に…

年末のどこかで違うネタで一本上げようと思っていますが、それだけでは私も納得いかないし、もっと私の発信をブログでと思われている方もいらっしゃると思います。

 

6月にはマニアックなデータを公開していく、というお知らせをしたばかりですが、どこまでをブログに、どこからをNumberwebに出すかの線引きが結構難しく、かえって筆不精になってしまいました。

 

それだけでなく、これまでのNumberの記事でもそうだったのですが、「ここのデータ、有用なことが書いてあるのに記事紹介ではわずか2行で終わっている…」といったこと、多かったと思います。

例えばこんな記事。

 

number.bunshun.jp

 

「実は錦織のキャリアを振り返ると、初期の頃はサービスから始めることが多く、10試合以上連続でサービスゲームから始まることもあった。 だがトップ選手になってからはリターン選択の割合が大幅に上昇。通常はコイントスに勝った選手はサーブを選ぶことが多いため、2014年以降、錦織の試合開始1ゲーム目がリターンゲームになる試合の割合はなんと73%にのぼっている。」

 

10試合連続でサービスから初めていた頃はいつなのか?73%は多い数字なのか?考え出すときりがないでしょう。

 

 

Numberwebには暗黙の「字数制限」があります。当たり前ですが、あそこに1万字の記事を書いても、ページ更新だけで何回クリックしなければいけないか…読者視点だと読む気失せますよね。

私はだいたい2000字くらいを平均値として原稿を出しています。そうすると、マニアックなデータをいくらでも載せたいのですが、それではあっという間に字数オーバー。大衆の求めていることともかけ離れてしまいます。

ではそれをどこで公開するのか?定例記事の更新をやめたこのブログの出番がここでやってきました。

ここには字数制限もないし、読む人はマニアばかりです。一部の人がついてこれなくても構わない。そんなスタンスでデータを公開していきます。

Numberに載せなかった(載せられなかった)細かいデータから、様々なことに踏み込んでいくということ、さらに、一旦Numberwebに出すことを一切考えずに、ひたすらマニアックなテーマについて集中的に研究してみて、それを公開する。こういうことをやっていきたいと思います。

 

幸い、11月から年始まではテニス観戦が落ち着くので、じっくり時間をかけて取り組めます。試合があるとそっち見ちゃうのはファンの悪い癖。

というわけで、2014年に大好評だったあのシリーズの名前を使って、長期連載シリーズを始めます。

題して、閑話休題2019」

繰り返しになりますが、今回は少々マニア向けです。まだテニス観戦を始めたばかりの人(もうあまりいないでしょうね…)は2014年シリーズを先に読むことをお勧めします。今でも結構有用なことが書いてあるんですよね、あの当時の記事。

 

 

記念すべき第1回は、公式の発表にヒントを得た内容です。
tennistvから、もし2006年にネクストジェネレーションファイナル(以下NGF)があったらこんなメンバーでしたというツイートがありました。

 

今見ても豪華です。ここからGSウィナーが4人、GS決勝経験者が6人。全員がトップ10を経験しました。
これがいいとこ取りなのはなんとなくわかるのですが、ではこの公式のように、過去20年間NGFが開催されていたらどんなラインアップだったのか?
そのメンバーを並べてみると、何か見えてくるのでは?と思いました。

実際、なかなか面白かったです。書きながら笑顔になりました。

 

各年のNGF出場メンバーの抽出方法ですが

①パリ開幕日のATPランキングポイントを基準とする
これは厳密に考えると、違いを生みます。race to Milanでは、1月1週~パリ前週までのポイントで計算するのに対して、ATPランキングは前年パリ~11月チャレンジャー~パリ前週までを加算するので、ポイントを過大評価する可能性があり、これがずれを生みますが、いちいち計算するとそれはそれは大変な時間を要するので、誤差を認めてこうしました。
2017~19年はrace to Milanで、データのない2016年以前はATPランキングポイントで計算しました。

②有資格者は(開催年 - 21)年より後に生まれた選手
今のルール通りです。例えば、錦織は1989年12月29日生まれなので、2010年まで資格がありました。

③けがや明らかに欠場してそうな場合も含める
例えば、2006年のナダルはマスターズカップ(当時の最終戦の名称)に出場しているため、今年のチチパスみたいに欠場していることが想定されますが、こういったケースも無視して、とにかく有資格者で上から順に8人を出場者として抽出しました。1人欠場した際の8番目ということで、わかりやすいように次点も載せました。

④WCは無視
Tennistv公式に倣って、単純に上から8人を出しました。今のルールでは8人目はイタリア人WCですが、開催地がミランで固定になっている今だけなので、この改変は許してほしい。

 

そのため、確定している現実である2017年、2018年にズベレフが、2019年にチチパス、シャポバロフ、アリアシムが出場したことになっていますが、現実はそうなっていないので、その点はご了承ください。

 

で、色々データを漁ったらおもしろすぎたので、初回から早くも前編後編に分けることにしました。今回は直近10年、2010~2019年について振り返っていきます。後編で2000~2009年の振り返りと、この20年間の傾向相関について議論していきます。

それではまず2010~2019年を見ていきましょう。参考として、その年の21歳以下の選手の成績をトピックス形式で紹介しています。

一番左の数字はその時のATPランキング、ptsはランキングポイントか、レースポイント、yearは生まれた年、ageは年齢です。ただし、08年以前はランキングポイントの計算方法が今と違うので参考程度にしてください。また、生まれた年ごとの世代区分で議論するため、大会施行日の年齢とここで書いている「age」の数字は違います。例えば2010年に錦織は出場していて、それは20歳11ヶ月での出場となりますが、「21歳世代」として扱っています。11月後半~12月生まれの選手がこれに影響します。

 

2019

2019   pts year age
7 チチパス 3910 1998 21
18 デミノー 1730 1999 20
19 アリアシム 1681 2000 19
28 シャポバロフ 1495 1999 20
46 ティアフォー 1060 1998 21
56 アンベール 932 1998 21
63 ルード 931 1998 21
55 ケマノビッチ 901 1999 20
73 M・イメール 763 1998 21

 

※ATPランキングとrace to Milanのポイントがずれているため、 この数字で合ってます。ミスではありません

若手トピックス・チチパスが全豪ベスト4、シャポバロフがパリ準優勝、アリアシムが大躍進

今年はチチパスがNAF出場。アリアシム、シャポバロフ、デミノーがトップ20を経験し、数年前までの有資格者が次々とトップ10、トップ20入り。一気に若返った印象がある1年でした。

欠場があったので、仮想のボーダーはケマノビッチ。イメールとダビドビッチ、そしてWCのシナーは落ちていますから相当熾烈でした。

しかし後編で示しますが、それでも普通くらいの印象。近年が若手不作の時代だっただけです。その記録をこれから辿っていきます…

 

2018

2018   pts year age
5 ズベレフ 4950 1997 21
16 チチパス 2175 1998 20
29 シャポバロフ 1450 1999 19
33 デミノー 1308 1999 19
44 ティアフォー 1055 1998 20
49 フリッツ 974 1997 21
76 ルブレフ 760 1997 21
80 ムナー 661 1997 21
79 フルカシュ 636 1997 21

 

※ATPランキングとrace to Milanのポイントがずれているため、 この数字で合ってます。ミスではありません 

若手トピックス・ズベレフが2年連続MS優勝、チチパスMS準優勝、デミノー台頭

昨年はズベレフがNAFのため、シャポバロフがけがのためそれぞれ欠場。仮想ボーダーはムナーです。次点がフルカシュですから、この年もタフだった。大会が2年目になり、若手台頭の機運も出たことで厳しい戦いになっています。

上では触れていませんが、22歳となり出場資格を失ったNGF初代王者のチョンが全豪ベスト4に入っています。正しい出世コースですね(なおその後けがで苦しむことに…)ハチャノフもパリMS優勝しています。

 

2017

2017   pts year age
4 ズベレフ 4490 1997 20
35 ルブレフ 1219 1997 20
44 ハチャノフ 1045 1996 21
49 シャポバロフ 971 1999 18
51 チョリッチ 931 1996 21
54 ドナルドソン 890 1996 21
55 チョン 805 1996 21
63 メドベデフ 772 1996 21
78 ティアフォー 662 1998 19

 

若手トピックス・ズベレフが1990年代生まれで初のMS優勝、この年齢の選手が本家最終戦に出るのは8年ぶり

NGF開催初年度。ズベレフが出ていれば優勝だったか。

ボーダーはメドベデフ。大会でも3位に入っています。この頃はまだ普通のフラット打ちの若手って感じだったんですけどね…(当時実況していた)

次点はティアフォーで、2番手がチチパス。この年楽天予選決勝で当たった二人で、チチパスが日本で知名度を上げるきっかけになった大会でした。

そしてここからが、本当の若手冬の時代です。NGF創設は、こうした停滞が続いていたことへのカンフル剤の意味もあったのだと痛感するほどの数字ですので、皆さんも驚愕してください。

 

 

2016

2016   pts year age
14 キリオス 2460 1995 21
21 ズベレフ 1745 1997 19
40 エドムンド 1075 1995 21
47 チョリッチ 980 1996 20
54 ハチャノフ 873 1996 20
73 フリッツ 729 1997 19
97 西岡 620 1995 21
102 ティアフォー 590 1998 18
108 メドベデフ 573 1996 20

 

若手トピックス・キリオスが20歳でツアー優勝、フリッツが18歳でツアー準優勝、ズベレフが8年ぶりとなる10代優勝

さて、ここからが妄想の時間。この年にNGFがあったらという想定の元見ていきましょう。

トピックスを見てわかる通り、一気に達成事項が小さい話題になりました。
ズベレフが8年ぶりに10代優勝。その前はチリッチですから、相当な時間が経っていることが分かります。
ボーダーもトップ100を割りました。再びトップ100になるのは2008年までさかのぼります。本当に空白の時間です…

西岡は資格最終年の21歳でNGFに出場できていました。1年前から大会があれば…
キリオスも同じで、割を食った印象です。

ただ、メンバーを見てわかる通り、この8人+メドベデフは全員が3年以内にツアー優勝を達成しています。結構豪華なメンバーで、これを知ると西岡への期待値がかなり上がります。

錦織は数十年~百年に一度の選手なので除外するとして、日本人選手がある程度若い頃から世代の中心としてツアーでやっていけるかどうかは、この西岡の上昇曲線が一つの指標になりそうです。

 

 

2015

2015   pts year age
30 キリオス 1260 1995 20
46 チョリッチ 916 1996 19
51 チョン 830 1996 19
79 コキナキス 661 1996 19
82 ズベレフ 647 1997 18
84 プイユ 645 1994 21
107 エドムンド 533 1995 20
123 コペヤンス 459 1994 21
132 E・イメール 441 1996 19

 

若手トピックス・キリオスが2度目のGSベスト8、チョンがアジアCHで無双、チョリッチがマレーに勝利

 

あれ???

ここである事実に気づきます。
本来であれば中心にいるはずの21歳世代、1994年生まれが全然いません。

現在よくATP世代議論で語られる「ロストジェネレーション」の幅は様々ですが、一番きついのがこの世代です。プイユが筆頭ですが、そこから先の名前が他の年と比べると弱い。

今全盛期を迎えているはずの94年生まれ、25歳の選手は今日現在、トップ50にたった一人しかいません。2番手のトンプソンは60位付近。

この頃からすでに傾向は出ていて、数年下のチョリッチやズベレフに先を越されているのです。

 

 

2014

2014   pts year age
37 ティー 1024 1993 21
53 キリオス 830 1995 19
70 ベセリ 743 1993 21
93 チョリッチ 592 1996 18
137 ズベレフ 397 1997 17
151 キュブラー 356 1993 21
158 コキナキス 330 1996 18
160 デリッチ 328 1993 21
164 ダニエル 326 1993 21

 

若手トピックス・キリオスがナダルを破ってWBベスト8、ティームがワウリンカに勝利、ズベレフがハンブルグベスト4

お気づきの通り、この時期はもう優勝とかの話題がないので、アップセットの話題ばかりになります…

この年は93年生まれが21歳で、世代トップのティームがいますが、こちらも2番手以降はさっぱり…現在トップ50に入っているのはティームと50位付近のロンデロのみ。ティームいなかったら94年世代より悲惨です…

ちょうどこの年は「Young Guns」キャンペーン最盛期。これより少し上の錦織、ラオニッチ、ディミトロフらが活躍した年で、一応ティームとかキリオスも若手ひとくくりで含まれていましたが、やっぱり91/92付近に明確に線引きがあるんですよね正直…92~95年までの世代に明確な名前を付けられないんですよ。代表選手が少なすぎて。

 

 

2013

2013   pts year age
55 トミッチ 890 1992 21
87 ベセリ 608 1993 20
90 クドラ 600 1992 21
94 ソック 585 1992 21
105 ハリソン 542 1992 21
119 シュワルツマン 461 1992 21
137 アルグエロ 405 1992 21
138 ダックワース 398 1992 21
142 ティー 384 1993 20

 

若手トピックス・トミッチシドニー優勝

ここで92年世代が登場してきます。MS優勝者のソック、翌年にチャレンジャーファイナルを制したシュワルツマン、そして2011年から3年連続出場しているトミッチが出てきます。

93,94年世代よりはややネームバリューがありますが、こちらも結局27歳になってもトップ10経験者はソックのみ、現在トップ50には3人(シュワルツマン、バシラシビリ、クライノビッチ)しかいませんから、決していい世代とは言えないですね…

こうした世代が19~21歳にいる結果、ついに最上位選手のATPランキングは50以下となりました。

 

 

2012

2012   pts year age
49 トミッチ 825 1992 20
55 ディミトロフ 796 1991 21
66 ハリソン 710 1992 20
72 クズネツォフ 660 1991 21
164 クドラ 323 1992 20
166 ソック 319 1992 20
173 アンドレオッシ 297 1991 21
178 ベロッティ 284 1992 20
179 シュワルツマン 284 1992 20

 

若手トピックス・特になし

91年世代が入ってきたこの年、やはり注目はディミトロフです。

ディミトロフは2010年から3年連続出場となっており、この時ナンバー1争いをしていたジョコビッチやマレーから4歳下。ベビー・フェデラーという人気先行も考えると、次世代ナンバー1として推されるのは当然だったなということが分かります。

ただこの世代も、現在のトップ50はディミトロフとカレノブスタのみということで、厳しい世代です。

一つ一つを並べるとふーんで終わりますが、現25~28歳世代、4年分の選手が集まってもトップ50に7人しかいないわけですから、これはロストジェネレーションと言われても仕方ないですね…

ついに若手トピックスもなしになりました。調べたけど見た限りでは本当になかったんだもん…

なおこの年の2月から、ATPはYoung Guns」キャンペーンを始めました。当時選出されたのは錦織、ラオニッチ、ディミトロフ、ハリソン、ドルゴポロフ、トミッチ、ヤングです。この辺の世代のメンバーとしては、悪くないチョイスだったと思います。

 

 

2011

2011   pts year age
29 ラオニッチ 1290 1990 21
41 トミッチ 985 1992 19
71 ディミトロフ 691 1991 20
75 ハリソン 672 1992 19
102 ティー 548 1990 21
114 ベランキス 505 1990 21
120 ポスピシル 474 1990 21
133 カレノブスタ 392 1991 20
136 ギアネッシ 384 1990 21

 

若手トピックス・ラオニッチがツアー初優勝

90年生まれの世代が入ってきました。
やはりこの世代の筆頭はラオニッチサンノゼを優勝してその後3連覇。翌週のメンフィスも準優勝すると、数多くの大会で好成績を収めてATPの「ニューカマー・オブザイヤー」を受賞。一気に若手世代の先頭を行きます。

この世代で今頑張っているゴファンはまだブレークする前なので、実はNGFには一度も選出されていなかったことになります。ちなみに90年生まれには、ヤノヴィッツ、ペリャ、シュトルフ、エバンズなどがいます。

そして2010年、事件が起きます。

 

 

2010

2010   pts year age
115 ディミトロフ 491 1991 19
119 ベランキス 484 1990 20
120 錦織 467 1989 21
128 ヤング 441 1989 21
152 ペール 366 1989 21
157 ラオニッチ 345 1990 20
159 デルボニス 335 1990 20
165 スクレル 319 1989 21
177 ハリソン 295 1992 18

 

若手トピックス・特になし

信じられないことに、トップ100から若手の名前が消えました。

89年生まれの選手が最年長。もちろん世代筆頭格の錦織も名を連ねています。

錦織について詳しい方はこれ本当にあってるの?と思われるでしょう。なぜならこの年錦織は年末トップ100だったから。しかしこのランキングの元になったのは2010年11月8日のランキング。錦織は11月22日にトップ100に入りますので、これで合ってます。

参考にした日の前後ではトップ100に入っている選手もいるので、やや恣意的であることは触れておくとはいえ、この低レベル化は異常です。今年はNGF参加者8人ともトップ100だったわけですから、これだけでも全然違うことが分かりますよね。 

 

 

前編はちょうどいい区切りなのでここで切ります。では00年代はどうだったのか?なんとなく想像できるとは思いますが、GSQFかな?と言い始めること間違いなしなので、こうご期待を。

2019天皇賞・秋 予想

春競馬の反省に引き続いての記事です。

というわけで続いて秋競馬の反省からです。

 

スプリンターズステークスはこっそりやってましたが荒れ予想でした。どの上位馬もローテと結果が好走条件からすると???だったので思い切って見たのですがまさかの上位ワンツースリー。荒れる短距離戦とはなんだったのか。きれいに負けました。

 

秋華賞は自信の◎クロノジェネシスが炸裂。なんでこういう時に買ってないんですかね…

※秋競馬はここまで買わずに予想だけしてます

根拠はリーディングなのに今期G1未勝利の川田、G1の津村、シュタルケ日本のG1いまだ馬券内なしというジョッキー予想でした。

今年の3歳路線は春からのクラシックを戦っている路線の方が強い。これは牡馬牝馬問わずで、9月の前哨戦を見ても明らか。その中で春から好成績を維持しながらも、他の有力馬に人気を吸われ盲点になっているクロノジェネシスから行きました。この馬、距離はオークスで問題ないことが示されているし、かなり予想としてはすんなりいきました。結局2着3着も春路線から。これは3連複、うまくいけば3連単取れてた可能性ありましたね…

 

でぶれぶれなんですが、菊花賞はその事実を分かったうえで「長距離は騎手で買え」の格言を基にスミヨン騎乗の◎ヒシゲッコウで行ったんですが、やはり3着まで春クラシックを目指していた馬が占めましたね…

しかも今年は菊花賞伝統のオール関西馬。上位人気の関東馬をたくさん切れたので、ボックス買ってれば超大当たりだったのに…これは予想ファクターから含めて下手だったのですごく反省しています。

 

 

というわけで1勝2敗で迎えた第4戦、天皇賞・秋です。

 

古馬クラシックG1ということで、私としては予想しやすいレースです。全てにおいて王道かどうかが予想ファクターになるので。

さらにこのレースには奇妙な法則があります。もうTwitterには書きましたが。

昨年はこの法則と自分の読みを入れて三連複10点で6420円をいただきました。

 

 

というわけで予想に入ります。

まずその法則とは何か?ですが「偶数番」です。

内枠/外枠の有利不利は競馬というレースの性質上確実に存在するし、これで人気が上下するのは頷けます。

しかし外内に一切関係ない「奇数/偶数」が作用するのが天皇賞・秋です。

統計がとりやすいように過去30年とデータを広く取ったところ

奇数馬番 10-13-8 31頭

偶数馬番 20-17-22 59頭

 

とダブルスコアついています。

直感的な理解ですが(厳密に違うのは許して)3連複の「出目」は

偶偶偶:偶偶奇:偶奇奇:奇奇奇=1:3:3:1

になるはずです。ところがここ30年の結果を見ると 8-13-9-0です。

 

特に近10年の6番人気以下の穴馬の馬券回数は奇数0-偶数9。つまり超思考停止的に「上位人気馬+穴馬は偶数番から」で取れます。30年に広げても奇数4-偶数22ですので、とんでもない強調ファクターです。

 

これを踏まえて昨年の馬券を見てみましょう。

今から思っても3が余計…傾向から外れてて念のため抑えたんですが、完全に意味なかったです…

この馬券のポイントは前走傾向などもあるのではしょりますが、ミッキーロケットとアルアインを消せたのが大きかった(馬券購入時はアルアインは6番人気だった、最終5番人気)

偶数番の人気薄も走れる雰囲気がなく、チャンスがありそうだったのは実際3着のキセキのみと判断しました。

ここまで絞ったことで2頭軸にする必要がなくなったので、当時大崩れがなかったレイデオロを軸にして的中。去年のベスト予想の一つでした。

 

 

さて、今年のレースに移りましょう。

というわけで今年はまず出走馬の奇数番で6番人気以下の馬は消します。

1,3,7,11,13,15

今年の香港G1ウィナーであるウィンブライトを消します。中山巧者ですし、また狙うレースはあると思いますが、ここは違う。

さらに、5番のアエロリットも疑問としました。

アエロリットは春G1を盛り上げた逃げ馬ですが、差し馬の目標にされやすく1着は取り逃しています。

それでも地力と府中の高速馬場もあって着には逃げ切れましたが、有力差し馬が多数いるうえに当日の馬場が渋る可能性があり、ここは消しに限りなく近い状態です。当日の他のレースを見て判断します。

というわけで、あっさり9頭立てのレースに一変しました。

 

さらに絞れるファクターです。

前走10人気以下 30年間馬券内なし

これで消すのは12ドレッドノータスです。大荒れの京都大賞典を制したのですが、さすがにここは消します。万一来たら仕方なかったということで。

前走10着以下 原則消し

これで消すのは8マカヒキ

なお安田記念からのローテでは2016年リアルスティールが11着から巻き返していますが、マカヒキの近走成績を考えると一変は考えにくく消し。こちらも来たら仕方ないということで。

 

というわけであっという間に7頭立て、2アーモンドアイ、4スワーヴリチャード、6ユーキャンスマイル、9ダノンプレミアム、10サートゥルナーリア、14ワグネリアン、16アルアインが絞られました。

 

なんかそれっぽいですね。ここからは各頭の見解です。

 

TSD渾身の◎はワグネリアンです。

いや2強はおろかダノンプレミアムでもないのかと言われそうですが、今回も根拠があります。

 

まず前走ですが、これはどう見ても落鉄の影響です。

4コーナー入るまでの手ごたえと競馬内容は正直勝ったと思わせる内容でした。

しかし直線伸びを欠き4着。凱旋門賞出走2頭と、地味に札幌強いサングレーザーに敗れました。

この敗北はやはり今走の人気を落とす原因になっていますし、迷走ローテの印象も受けるのでマイナスと思っている方が多いでしょう。あとダービー馬なので過剰人気になりやすいのでそこも。

しかし、ワグネリアン札幌記念を使わなければいけなかった。その理由が2つあります。

 

1つ目に札幌記念の格上げに貢献。

G1昇格の話が出ている札幌記念。実際夏競馬はここのG2のみで、あとは全てG3。スプリントや2000シリーズ、WASJなどありますが話題に欠けます。

今回前年のダービー馬、菊花賞馬、有馬記念馬の4歳馬が共演。ホープフルステークス同様にレースレーティングを上げてG1入りするために、馬主の金子さんが配慮した可能性を考えたい。

 

そして2つ目が、天皇賞で勝つなら適正レースがここしかなかったという点。

3歳春路線は弥生賞から順調にこなしていたワグネリアンでしたが、神戸新聞杯後「あまり使い詰めできない」という陣営コメントがありました。

本来であれば去年出ていたはずの天皇賞・秋を回避。そのまま2018年終了となりました。

神戸新聞杯はラストまで気の抜けないレースで、しっかり追って1着を取りました。その影響があったのか、中4週の天皇賞をやめました。

結局、翌年春は大阪杯のみ。本来いいレースを探して1~2月に1走しておくべきなんでしょうが、馬体の成長を阻害しかねないのと、中山が苦手なのであまりいいレースがなかったです。しいて言うなら京都記念だったんでしょうけど。

逆に大阪杯以降は、安田記念では距離が短すぎるうえにメンバーがきつい。宝塚記念はタフな阪神2200で秋以降に影響が出かねないので、ここも行きづらかったんだと思います。

 

そのため、大阪杯直後から陣営は「札幌記念天皇賞を目標」と宣言していました。

つまり、予定通りローテをこなしているのです。

でも1走叩くならオールカマー毎日王冠の方がいいのでは?と思われそうですが、それでは間隔が詰まりすぎる。特に毎日王冠だと中2週でこれは絶望的。オールカマーはやや空きますが、中山22がタフなのであまりこの馬の叩きとしては向かないと思います。

そうなると、サマーシリーズしか選択肢がありません。そしてダービー馬。まさかローカルG3に出るわけにもいかないので、この馬にとって最もいいレースは中2ヶ月になる同じ2000mの札幌記念になるのです。

その札幌記念では、豪華メンバーを相手に、右回り、小回りコースと不向きな環境で、さらに落鉄ありながら4着。

どうでしょうか。大箱、左回り、直線長い得意の府中で一変、あるんじゃないでしょうか。

大阪杯予想時にも、私はこの馬に最も適する古馬G1は天皇賞・秋であると言っています。

ですから狙います。人気が他に行くからこそ狙える。3連系で外す馬券は1円も買いません。

 

 

○はアーモンドアイです。ワグネリアンいなかったら当然の◎でした。

安田記念では大幅な不利あり。忙しいマイル戦で、高速馬場のため前残りしやすい展開で、アエロリットと好位につけて差したインディチャンプに届きませんでした。

実際あの不利は本来他の有力馬なら飛んでいて当然と言えるほどの不利なので、あそこから3着だったことでむしろこの馬の怪物っぷりは強くなりました。馬券を外すイメージは湧きません。

 

さて、▲以下は悩ましい。

前走大敗から好走はこの天皇賞・秋ではめったに起きません。その点ではダノンプレミアムは疑問です。

またサートゥルナーリアは、もちろん怪物っぷりは認めますが、やはりダービーで勝てなかった点、気性面、上りを使ってよーいどんの競馬以外に対応できるか、古馬と初対戦と疑問は残ります。

神戸新聞杯をあの勝ち方で勝っても1番人気になれないのは、そういう疑う面と怪物さが同居しているからだと思います。穴党なら消したいところだと思います。

 

というわけで、▲は記事投稿段階でも「なし」にしました。

抑えとしてこの2頭を入れるとは思いますが、トリガミを覚悟しようと思います。

 

さて、残りですが

スワーヴリチャード宝塚記念3着で再評価。このレースは宝塚からのローテが来やすいので、昨年の1番人気は切れません。抑えです。海外帰りで崩れなかったのもプラス評価。

アルアインはG1を2勝してもなお私の競馬観では強いと思えないのですが、なんかしれっと来そうな気もするので、残しました。

 

さて、今回私が紹介する穴馬は自信ありです。

穴 ユーキャンスマイル

この馬の最大のポイントは左回りです。

3歳時は上がり馬で、新潟の阿賀野川特別を完勝。さらに菊花賞から長距離路線を走って、東京のダイヤモンドステークスでは馬群をさばいて圧倒的1番人気に応えました。

そして前走の新潟記念。2000m重賞でも勝ち、中距離もいけることを証明。

なんと東京新潟の左回り競馬場で3戦3勝。特に同距離の新潟G3を制したのは大きい。充実する4歳馬の中で堅実な結果を出しつつ、左回り適正あり。この馬はジャパンカップでも馬券になる可能性があります。覚えておきましょう。今回も鞍上岩田が復活すればあります。去年キセキがピンときたのと同じ匂いを感じます。猛プッシュしておきます。

 

細かい買い目はオッズと相談ですが、紹介した馬だけで馬券を組む予定です。

当日は現地です。

アーモンドアイもサートゥルナーリアも見るの初めてなので純粋に楽しみです。
令和最初の天皇賞、盛り上がるレースになることを期待します。

 

 

 

~今週のサイン馬券~

令和最初の天皇賞ということで、サイン馬券だらけです。

しかし、関連する数字が多すぎてあとからなんとでもこじつけられるので、今回はやめます。

それよりも、シンプルでわかりやすいサイン馬券を発見しました!

現在ラグビーWC開催中。そして日曜日の新潟4Rの障害戦にこんな馬が出ていました。

スプリングボックス

馬名由来も「ラグビー南アフリカ代表チームの名前より」という、これほどわかりやすいサイン馬券はないですね。

しかもレース当日(10/27)はそのスプリングボクスが試合日。大事な準決勝を戦います。

単勝を買ってのんびり見るレースになりそうですね。

 

→記事投稿前にレース終わりましたが残念でした

 

 

 

 

11/1追記

 

惜しかった…馬券をとらえられていた可能性もありました
少なくとも、ワグネリアン複勝2.4の倍率考えると、踏み込んでいい勝負でしたね…

 

予想としてはやや消し気味のアエロリットとダノンプレミアムが入ってしまったのでそこはマイナスです。

ただ本来◎ワグネリアンが出走していなければ文句なく◎を打っていたアーモンドアイが着差以上の完勝だったので、そこは合っていました。あの安田の3着で単勝が1.3になったと思えばおいしかったのかもしれません。

上位人気中心に振り返っていくと、枠を活かして前にとりついて、そのまま逃げ先行勢を一蹴して突き放したアーモンドアイは見事でした。年度代表馬おめでとうございます(早すぎ)

この怪物に対抗できるのはグランプリと海外G1を勝ったリスグラシューくらいでしょう。あとはサートゥルが本格化すればですが、府中では最後まで無理かな…

 

2着から5着までは「負けて強し」の競馬だったと思います。実際、怪物を除けば1~4着全て首差ですから、ちょっとしたことで変わっていた結果。つまり今後普通のG1なら勝ち負けできると思います。

2着のダノンプレミアムは復権をアピールしました。馬柱をどう見るかで評価が分かれるところですが、まだダービーと安田でしか負けたことがないというだけの実力を示しました。

 

3着のアエロリットは強かった。前半59秒ときっちりペースを作ってから、直線ではダノンプレミアムを差し返す場面も。この馬の力は十分に出し切りました。安田2着は伊達ではなかった。ある意味締まったレースを作った立役者ともいえるでしょう。

勝ち切るとなると差し馬の目標にされるためやはり難しいですが、馬券からは今後も外しにくいですね。

 

4着のユーキャンスマイルは穴予想に違わぬ素晴らしい豪脚でした。

後ろで溜めて直線から勝負。アーモンドアイより早い上がりで最速でした。もうちょっと距離があれば届いていました。

 

5着のワグネリアンは枠に泣いた格好。あの直線勝負をもう3頭くらい前でできていれば届いていました。

トロールを見ると分かりますが、外からウインブライトにかぶされて、さらに前に10頭くらい殺到して固まってしまったため行き場所がなくなり、主張せずに下げたのですがこの騎乗は責められない。

ここで無理に前に出そうとするとかかってしまう可能性もあり、また実際そこまで押した割に位置取りは7頭目付近が精一杯。そうなるくらいなら直線まで溜めた方がよかったと思うので、もう少しロスなくスムーズに前に出れていれば馬券内だったのかなと思います。

当然、この5頭で次走JC出走馬に関しては印を回す必要がありますが、みんなそう思ってるからたぶん単勝二桁なんて絶対ないんだろうなあ…配当だけ考えるなら今回来てほしかった…

 

スワーヴリチャードが次点。ただこの差は結構大きいと思うので、変わり身がないと次以降もしんどい。

サートゥルナーリアは怪物級ではなかったということでしょうか。少なくとも府中ならダノンキングリーの方が上のように感じます。中山や小回りだと操縦性と位置取りのうまさからこっちだと思うので、有馬出るなら去年のブラストワンピースの再来ありそうです。

 

あと、もともと国内G1でさっぱりで歯切れも悪かったウインブライトが結構好走したので、中山なら狙っていきたい。アルアインはちょっと拍子抜けでしたね…あんまり評価してないんですがそれにしてもさっぱりだった。次走も消しでいいのかなあ

 

◎にしても穴にしても悪くなかったのですが、わずかなかみ合わせが違った。ペース次第じゃアーモンドアイ→ワグネリアン、ユーキャンスマイルもありましたからね…その場合の配当よ

外したけど納得はしてるし反省もしっかりできたし、やっぱり普段からこれくらいまじめに検討しないとだめですね。

何より、たぶん今後語り継がれるようなレースを見れたので満足しています。

春競馬の反省

こんにちは。

久しぶりのブログ更新がテニスではなくてすいません…w

明日はいよいよ天皇賞・秋です!

その前に途中で止まってしまった予想の総括です。
Twitterで書く回が多かったので、まとめて反省を書いておこうと思いました。

 

 

NHKマイルカップはやっとレース単体プラス収支で終えました。

in 複勝 400円×5
out 400×7.5=3000円

 

グランアレグリアは揉まれ弱いという弱点が明らかになりましたね。朝日杯とは違った形での敗因となりました。今後他の陣営もここを突いてきそうです。

そしてこの結果よれて斜行したという判定で、ルメールがダービーまで騎乗停止になりました。

これに振り回された1ヶ月間でした。
ルメール前提で組まれていた今後の予想だったので変えざるを得ません。

 

 

ヴィクトリアマイルは大振りしすぎましたね。とはいえ勝ち馬予想もしていたのにそれも当たってないので、たぶん何やっても取れてなかっただろうなと思いました。

G1実績のない馬がいきなり勝つパターンは2年前のアドマイヤリードくらいで、ほとんどが3歳クラシック実績か、エリ女かリピーターなんですよね。

紫苑S勝ち、秋華賞も期待されながら回避したノームコアは買えないです…あれ?ノームコアの主戦はルメール

 

ということでオークスはグランアレグリアが回避して、主戦ルメールの使い分けっぽいことが行われたコントラチェックに逆らわず突っ込んだんですが、まさかの距離でアウトというオチでした。どっちみち2着のカレンブーケドールも無理だったし、重賞実績のないラヴズオンリーユーは余裕の消しだったので何しても当たってなかったですね…

 

というわけで、切り替えてダービーです。

 

ダービーの見解は書きかけて残っていたものがあったので載せます。 

 

さて、今回の世間全体の見方は、皐月賞1~3着の「3強」、サートゥルナーリア、ヴェロックス、ダノンキングリーの3頭がまず出てくると思います。

特に皐月賞単勝1倍台で勝ったサートゥルナーリアに勝てるのか?ここがテーマになってきます。競馬観によっては1強とみる人も多いでしょうし、実際投稿時間現在のオッズはそういう風にも見えます。

 

というわけで、私もまずその3頭の評価から考えていきたいのですが、早速発表します。

◎サートゥルナーリア
〇ダノンキングリー
△ヴェロックス

えっ、▲は?ということですが、順に解説していきます。

まず、ダービーは3歳馬の頂点を決めるレースです。皐月賞を捨ててくる馬や叩きに使う馬、はなからトライアル直行する馬(陣営)もいるくらいですから、やはり勝ち馬にははっきりとした条件が出てきます。

1997年に逃げ先行脚質のサニーブライアンが優勝して以降、過去21年間、ローテが桜花賞からだった牝馬ウォッカを除き、ダービー馬はある条件を全て満たした馬しか来ていません。

出走までに

①重賞勝ち鞍あり
②3歳重賞で上がり3位以内経験あり
③OP以上で上がり最速経験あり
④500万以上1800m以上で勝ち鞍あり

ダービーは府中。長い直線で上がりが使える競馬ができないと勝てません。ダービーで勝つためには、キャリアが浅い中しっかりと上がりを使った競馬を高いレベルのレースで行う必要がある、ということをこのデータは意味しています。

これくらい、上位人気馬なら難なく達成できているのでは?と思われそうです。私もデータをきっちり調べるまでは知りませんでしたが、2018年でこの条件を満たしたのは、ワグネリアン、ダノンプレミアム、グレイル、ゴーフォザサミット、ステルヴィオしかいませんでした。たぶんこれで合成オッズは2倍くらいになる?
ブラストワンピースは、唯一のOP以上のレースだった毎日杯で上がり2位なので③を満たせませんでした。

さて、今年の出走馬でこの条件を満たしている馬を並べてみましょう。

サートゥルナーリア
ダノンキングリー
エメラルファイト
クラージュゲリエ
ニシノデイジー
レッドジェニアル

簡単な話、ここの単勝だけ買っていれば利確です。今年はサートゥルのオッズが低いからあまりいい買い方ではないかな…

ヴェロックスは?というと、重賞勝ち未達成です。11月の東京スポーツ2歳Sでニシノデイジーの4着です。あと皐月賞の2着。

思い切って、ヴェロックスを頭から消します。というか、連からも消します。

根拠はデータです。ここ10年の重賞勝ち経験馬は10.10.6となっており、連まで遡っても20年以上にわたって重賞未勝利馬が連に絡んだことがありません。

これほどの強烈なデータに逆らうわけにはいきません。

また競馬の面でも、4角先頭抜け出しで短い直線を逃げ切る中山や小回り向きの競馬をしていることからも、直線の長い大箱の府中で押し切れるかというと疑問符です。まさに皐月賞を勝つような馬。先行から二の足を出せるエポカドーロに似ているなと思います。サートゥルさえいなければ間違いなく皐月で勝っていたと思いますしね。

 

次に、ではサートゥルは確勝級なのか?ということですが、私としては「確勝級ではあるが、ある面だけがものすごく心配」という見解です。

サートゥルナーリアに関しては、確勝というデータと、必ず勝てないというデータが2つ混在しています。

まず確勝のデータですが、「皐月賞単勝1倍台を背負った馬は、次走ダービーですべて1着」というデータがあります。

ソースは「本田未央に競馬をやめさせる人」でおなじみのダイワさん(twitterID:daiwa510)です。

皐月賞で大敗したロジユニヴァースもダービー1着。かなり強調されるデータのようです。

一方で、必ず勝てないデータは有名ですが、「乗り替わりでダービーは勝てない」というものです。最後に乗り替わりで勝ったのは1985年のシリウスシンボリで、これは馬主や調教師のドロドロの諸々があって起きた乗り替わり。そもそも皐月賞で圧勝した馬が出走回避ということもあり、参考にしづらいデータです。このデータを重たく見る人も多いでしょうし、逆張りしたい人はここを根拠にしますよね。

ただ今回私は乗り替わりで「一度も勝てていない」わけではないということに加えて、近年のデータブレイク連発、そして先週コントラチェックが負けたことを逆手に取り、レーン3連勝が消えたことからやはり素直にこの馬を本命にします。

短期で来た外国人ジョッキーに乗り替わりで勝たれていいのか、ということに関しては私もうーんと思いますが、やはり予想して当てたいというのが本音。皐月賞であの競馬で負けなかったんですからやはりダービーでは本命。

その対抗が〇ダノンキングリー。皐月賞は内を回っていなければもう少し伸びていた可能性もありますし、この馬は共同通信杯でアドマイヤマーズを完封したようにやはり府中がベスト。この馬を外すことは考えにくいでしょう。なんならダービージョッキーになっていいのよ、戸崎さん!

戸崎さん、どうしてもダンビュライトで放馬したりインフルエンザで休んだりとネタキャラの印象が抜けないんですが、かつてのリーディングジョッキーの底力を見たい。去年だって相当惜しかったですからね。

 

さて、このワンツーを厚く買おうと思っていますが、ダービーは2着3着が荒れやすいことで有名。他に流す相手は広く取りたいと思います。

まず参考データです。

 

前走 皐月賞京都新聞杯青葉賞プリンシパルS以外 馬券内なし

皐月賞から回ってくるか、王道トライアルを通っていないと馬券内なしです。特にNHKマイルは、キンカメやディープスカイが勝っているローテですが、今年は消していきたいと思います。消し→2,3 ただし3については後述

 

前走京都新聞杯 1.1.1.19 馬券内は全て京都新聞杯勝ち馬 消し→1,16,17

ここで▲の登場、レッドジェニアルです。

穴人気していますが、京都新聞杯でのきっちり上りを使った競馬。そもそも、新馬戦から全て上り3位以内とダービー向きの競馬をしています。ここでは2,3着にしっかり押さえておきたいし、何かあれば一発あると思っています。

 

前走プリンシパルS 0.0.2.8

オークス忘れな草賞同様無視できないローテで、コズミックフォースが3着に入っています。ただし、前走人気馬or好走が条件で、今年はザダルが回避したのでこのローテも消しです。消し→5

これで3着までは12頭に絞られます。

さらに先ほど示した、連対馬は重賞勝ち馬からというデータから、連に残せるのは3,6,7,8,9,10,11,15の8頭となります。

3のエメラルファイトは皐月賞をけがで出れずに回ってきた馬で、ちょっと取捨選択に困ります。資金の少ない人は消してもいいと思います。

 

そういえば、去年の買い目を思い出しました。

今から思ってもめちゃくちゃな買い目です。トリガミ覚悟で買ってますよね…
でも当てに行っていた、その気持ちは強かったように思います。

今回も上位3頭で決まったら仕方ない馬券というのは、去年と似ています。その代わり、本気で当てに行っています。もちろんはまれば万馬券コースです。

期待値とかすごい大事だと思うけど、原点に返って「当てに行く、そのうえでロマンを残す」こういう方向性で行きたいと思います。

今回は都合で*1見れない可能性もありますが、ついに私の馬券が火を噴く*2はずです!

 

結果

サートゥルが逆噴射してどうするよ…一族同様、気性が出た形ですね。そして府中の前残り馬場。

荒れやすいレースって複数頭で逃げて1~2頭が粘るパターンなんですよね。天皇賞ビートブラックエリ女テイエムプリキュアなんかがこのパターンです。

このレースも戦前の予想通りリオンリオンがきっちり逃げて、番手で追っていたロジャーバローズがスムーズに先頭に立ってそのまま押し切り。決まりやすい形でしたね。そして戸崎がまた2着。馬券が外れることが分かった私は戸崎を応援していましたが届かず…

がっつり外した私は目黒記念も外したらしいです…ブラストワンピースを完全に消したのにもかかわらずです…人気馬が複勝外すかどうかだけの馬券、発売してもらえませんか…

 

もう記事なんて書かない方がいいのでは?と思っていたのですが、ついに6月、逆襲が始まりました。

まず安田記念ですが、ダービーの反省を生かしました。

春の東京開催で一貫して前残り馬場であることを考慮し、前走で残ったグァンチャーレ、1400m最速タイムを持っているアエロリット、さらに重賞実績などからインディチャンプを入れて、二強並び立たず馬券を作りました。

どうせ軽くひねっても当たらないんだから、大きく出た方がいい。

ダービーも3強言われてて最右翼が沈みました。今回はダノンプレミアムの体質、アーモンドアイの海外帰り。疑う要素がたくさんありました。なら消そうと。

結果的中。4コーナーで後ろと差が詰まらず、アーモンドアイだけが異次元の足で来た時に的中を確信しました。

 

宝塚記念は2週間前から◎リスグラシューで行くことを決めていました。

これは金鯱賞でお世話になったというのがあるのですが、この時もエアウィンザーなど人気が散らばった格好で、実績の割にはオッズが高いなと感じていました。

この馬本当に強いと思うんですよね。大崩れせずに乗り替わりも苦にしない。マーフィーやモレイラなどタイプの違うジョッキーに乗られてもうまくレースができています。

で今回はきれいなオッズ割れ。狙うなら5倍超えてるここしかないと決めていました

なら単勝を買っておけよ

あと夏場に入って牝馬が来やすいレースで、マリアライトなど過去の結果もあり、有力馬の中で逆らう要素が一番なかったように思います。

唯一あるとすれば海外からのローテですが、どちらかというとこのローテで不安だったのはレイデオロの方でした。この馬も強いですが、前走の負け方があまりにもよくなかった。行きたくないのに前に出てしまい直線で失速。この次に阪神の坂を走るのはちょっときついかなと。

 

 

レースはきれいな前残り。かかって前に出たリスグラシューがそのまま直線で伸びて完勝。レーンの手綱さばきが見事でした。これも残り200mで的中を確信(4着のアルアインも持っていたので)。ダービーの分、やっと返してくれましたw

 

調子の上がってきた私ですが競馬はお休み。この記事をアップすることになった天皇賞秋から本格復帰です。札幌記念は惜しかったんですが推しが4着ではどうにもなりません。それでも天皇賞は◎の予定です。理屈じゃないんだ。

 

 

*1:Adhara 1stlive

*2:本当に噴いたら紙くずになるからよくない

もうランキング試算はやりません(その他更新方針大幅変更)

こんばんは。

物々しいタイトルですが、単純なお知らせです。

このブログについて、試行錯誤を繰り返しながら色々と運用を考えてきました。

ただ、通常記事をやることにあまりメリットを感じなくなってきていたというのが現状で、義務的に更新するタイプの記事に手を回していると、オリジナリティある記事や他の寄稿関係に時間が取れなくなってしまうという問題点がありました。

先日の相撲トークショーに参加してみて、「誰も真似していない領域」に手を伸ばす方がやりやすいし、私らしいのかなと思うようになりました。

そこで、このブログの根幹を担ってきた定期~不定期に更新していた以下のシリーズの記事の更新を今後行わないことにしました。

 

①ランキング試算については、plumさん(twitterID @plum_vk)のデータを使い、Twitterで更新します。時折コメントすることもあります。

②ランキング予測についても、ほとんどやらなくなると思います。

③大会プレビューについては、大きな大会のみブログで行い、小さな大会はドローをRTしたうえでTwitterで行います。

④大会レビューについては、大きな大会のみブログで行う場合があり、小さな大会についてはTwitterでもほぼ行いません。

⑤マッチレポートについても、従来より減ることになると思われます。

⑥テニスニュースは、基本Twitterでコメントするのみです。

 

じゃあこのブログで何を更新するの?という話ですが、もう少しマニアックなデータを公開していこうと思っています。これは、少し前の更新方針にも書いていたことなのですが、なかなか実行に移せていませんでした。この辺をやっていこうと思っています。

 早速、こないだの相撲トークショーのネタからインスパイアされた記事を用意しています。こうご期待を。